0 編集部が注目した重点ポイント
①大阪・関西万博等の大型案件が牽引し過去最高益を更新する
大阪・関西万博関連や都市再開発、インバウンド需要に伴う大型プロジェクトが順調に進捗し、売上高は前年同期比28.6%増と大幅な増収を達成しました。収益性改善施策も奏功し、営業利益は前年同期比222.6%増という驚異的な成長を記録し、第3四半期として過去最高を更新しています。
②活況な投資需要を背景に通期業績予想と配当予想を上方修正する
活況な民間投資や継続するインバウンド需要を背景に、業績が想定を上回って推移しています。これを受け、通期の売上高・利益予想を上方修正しました。1株当たり配当予想も年間42.00円へと増額しており、強固な事業基盤を背景とした株主還元姿勢と、成長への自信が鮮明になっています。
③都市再開発やホテル市場の拡大で専門人財の活躍機会が広がる
首都圏・関西圏の都市再開発やラグジュアリーホテルの改装、日本のコンテンツを活用したエンターテインメント施設など、重点領域でのプロジェクトが活発化しています。空間創造を通じた課題解決ニーズが高まっており、高度なクリエイティビティを持つ専門人財にとって、キャリアの可能性が大きく拡大しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期(2025年度) 第3四半期決算説明資料 P.3
売上高
121,216百万円
+28.6%
営業利益
9,954百万円
+222.6%
経常利益
10,113百万円
+215.4%
四半期純利益
6,520百万円
+191.7%
当第3四半期の累計実績は、売上高が前年同期比28.6%増の1,212億16百万円と、極めて好調な推移を見せています。特に利益面では、高付加価値案件の増加や採算性を重視したプロジェクト獲得が奏功し、売上総利益率は20.3%(3.4ポイント改善)まで向上しました。人件費やIT関連費用などのコスト増を、圧倒的な増収効果で吸収し、営業利益は前年比3倍以上の水準に達しています。
通期連結業績予想に対する営業利益の進捗率は76.5%となっており、修正後の高い目標に対しても実績は順調に推移しています。活況な市場環境を背景に、さらなる利益積み上げが期待される状況です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期(2025年度) 第3四半期決算説明資料 P.8
専門店市場
事業内容: アパレル、モバイル、海外ブランドなどの専門店における内装・店舗設計を担います。
業績推移: 売上高34,089百万円、前年同期比26.2%増と堅調に拡大しています。
注目ポイント: 海外高級ブランドやスポーツブランドの大型旗艦店、改装案件が相次いでいます。ブランドの世界観を具現化する高いデザイン力とプロジェクト管理能力が求められており、デザイナーや施工管理の専門性が高く評価されるフィールドです。
複合商業施設市場
事業内容: ショッピングセンターや駅ビル、都市再開発に伴う大規模複合施設の空間創造を行います。
業績推移: 売上高13,002百万円、前年同期比37.8%増。総利益率も25.3%と大幅改善しています。
注目ポイント: 首都圏・関西圏での大型再開発案件が収益を牽引しています。「グラングリーン大阪」のような複合的な都市開発案件が増えており、都市の価値を高めるマスタープランニングの経験が活かせる場面が増えています。
博覧会・イベント市場
事業内容: 各種展示会、博覧会、国際的なメガイベントの企画・設営・運営を担当します。
業績推移: 売上高13,682百万円、前年同期比93.2%増。利益率も大幅に向上しました。
注目ポイント: 2025年大阪・関西万博のパビリオン案件が本格的に完工・進捗し、業績を大きく押し上げています。国家規模のプロジェクトを回す組織力と、最新テクノロジーを融合させた演出スキルを磨く機会が豊富にあります。
広報・販売促進市場
事業内容: 企業のPR施設、ショールーム、自動車関連の展示会などを手がけます。
業績推移: 売上高13,364百万円、前年同期比47.6%増。収益性も大幅に改善しました。
注目ポイント: 企業のブランディングに対する投資意欲が高まっており、自動車メーカーや家電メーカーによる体験型施設の需要が拡大しています。企業のメッセージを「体験」に変えるクリエイティブ職の重要性が高まっています。
余暇施設市場
事業内容: テーマパーク、ホテル、リゾート施設などの空間創造を行います。
業績推移: 売上高15,903百万円、前年比7.1%減ですが、総利益率は20.8%と高水準を維持しています。
注目ポイント: インバウンド需要を背景としたラグジュアリーホテルの改装やブランド開発案件が活況です。受注高は前年比41.2%増と急拡大しており、今後の施工・完工に向けた人財確保が最優先課題となっています。
博物館・美術館市場
事業内容: 公共・民間のミュージアム、文化施設、学習施設の展示設計を担当します。
業績推移: 売上高6,705百万円、前年同期比10.7%増と堅実な成長を維持しています。
注目ポイント: 公営競技に関する大型資料館や、地域活性化を目的とした公共文化施設の大型新装案件が寄与しています。学術的な知見を魅力的な展示に変える、専門性の高い人財のニーズが継続しています。
百貨店・量販店市場
事業内容: 大手百貨店や量販店における内装・什器の設計・施工を行います。
業績推移: 売上高2,908百万円(前年比0.8%減)。市場は横ばいながら、利益率は22.4%と高水準です。
注目ポイント: 富裕層向けのサロン改装や特選売場の再編など、高付加価値化への投資が続いています。長年の信頼関係をベースに、百貨店のブランド価値を高める提案力が問われる領域です。
その他市場(オフィス・等)
事業内容: オフィスの改装、ブライダル施設、空港、地域創生プロジェクトなどを幅広く含みます。
業績推移: 売上高21,559百万円、前年同期比38.8%増。大幅な増収増益を達成しました。
注目ポイント: 働き方改革に伴う大手企業のオフィス改装需要が非常に旺盛です。また、外国公館や大型金融施設の案件も増加しており、空間の機能性とクリエイティビティを両立させる多様な人財が活躍しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期(2025年度) 第3四半期決算説明資料 P.10
乃村工藝社は、2023-2025年度の中期経営方針に基づき、3年間で70億円以上の成長投資を実行しています。現在、都市再開発やラグジュアリーホテル、エンターテインメント施設といった重点領域が非常に活況であり、これら高付加価値な市場でのシェア拡大が今後の成長の鍵となります。
特筆すべきは受注高の堅調さです。第3四半期の累計受注高は1,226億28百万円(前年同期比8.1%増)と高水準を維持しています。大型案件の完工が進んだことで受注残高は減少したものの、次なる成長の種となる新規プロジェクトの獲得が続いています。採用面では、プロジェクトの大型化・複雑化に対応できる「個の力」と、チームをまとめる「総合力」の両輪が求められており、中途採用においても即戦力人財への期待が非常に高い状況です。
4 求職者へのアドバイス
「大阪・関西万博」のような国家規模のプロジェクトから、都市の姿を変える「大規模再開発」、さらには企業のブランド価値を最大化する「PR施設」まで、空間創造の領域が多岐にわたる点が最大の魅力です。単なる内装設計ではなく、「人々の歓びと感動を創り出す」という経営理念に共感し、自らのクリエイティビティで社会課題を解決したいという姿勢を強調すると、高い評価に繋がります。特に、インバウンドやエンターテインメントといった成長領域での専門性を武器にできる方は、非常に強いアドバンテージとなります。
- 「中期経営方針で掲げている70億円規模の成長投資において、私の担当領域ではどのような新しい挑戦やリソース活用が可能でしょうか?」
- 「大型プロジェクトの増加に伴い、組織的なナレッジ共有やクリエイティビティの醸成のために、現場ではどのような仕組みを構築されていますか?」
- 「現在、受注残高が高い水準にありますが、今後さらなる成長を目指す上で、中途採用者にはどのような『新しい風』を期待されていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
オシャレなオフィスで気持ちが良い
クリエイティブなイメージにぴったりのオシャレなオフィスだったので、働いていて気持ちが良かったです。
(20代後半・クリエイティブ関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社乃村工藝社 2026年2月期 第3四半期決算説明資料
- 株式会社乃村工藝社 2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。