0 編集部が注目した重点ポイント
① 2025年4月よりバンキング部門を新設する
2025年4月1日付で、新たにバンキング部門を新設しました。これに伴い、ウェルス・マネジメント部門に含まれていた銀行業務が分離され、独立した報告セグメントとなっています。銀行機能を強化することで、グループ全体での資産管理サービスの拡充を図っており、金融のプロフェッショナルとしてのキャリア機会が拡大しています。
② 運用資産残高が過去最高の101.2兆円を突破する
インベストメント・マネジメント部門において、運用資産残高(ネット)が過去最高の101.2兆円に到達しました。10四半期連続で資金純流入を達成しており、預かり資産ビジネスの規模が飛躍的に拡大しています。市場の好調と安定的な資金流入を背景に、アセットマネジメント領域での専門人材の必要性が一段と高まっています。
③ ホールセール部門が税前利益43.1%増を達成する
ホールセール部門の当期利益は前年同期比で43.1%の大幅増益となりました。特にエクイティ(株式関連)が過去最高の収益を記録し、グローバルでの競争力が顕著に表れています。資本規律を維持しつつ自律成長を継続しており、投資銀行業務やマーケット業務において、世界を舞台に挑戦したい求職者にとって魅力的な環境です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.2
収益合計(金融費用控除後)
10,388億円
+10.8%税引前当期純利益
2,969億円
+25.8%当社株主に帰属する純利益
1,966億円
+17.5%
2026年3月期第2四半期累計の業績は、収益・利益ともに前年同期を大きく上回る好調な推移となりました。中長期戦略の成果が着実に表れており、ROE(自己資本利益率)は11.3%と、目標とする8~10%を上回る高水準を維持しています。コスト・コントロールの徹底により、金融費用以外の費用の増加を5.7%に抑え、収益の伸びが費用の伸びを上回る「オペレーティング・レバレッジ」が機能しています。
なお、当社は各国の市場環境に起因する不確実性が存在することから、通期の連結業績予想を開示していませんが、上半期の実績は各セグメントで非常に堅調な足取りを見せています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.6
ウェルス・マネジメント部門
【事業内容】個人顧客および法人向けに、資産運用コンサルティングや証券仲介サービスを包括的に提供する、国内有数のリテール基盤を担う部門です。
【業績推移】収益は前年同期比0.1%増の2,223億円と横ばいながら、ストック資産残高とストック収入は過去最高を更新しています。
【注目ポイント】従来のフロー型(売買手数料)からストック型(預かり資産残高に応じた収益)ビジネスへの移行が加速しています。ストック資産は14四半期連続で純増しており、長期分散投資を前提とした質の高いアドバイザリー能力を持つ人材が強く求められています。特に投資一任契約や保険販売が伸長しており、多角的な提案が可能です。
インベストメント・マネジメント部門
【事業内容】投資信託の運用や投資顧問業務を担い、伝統的な資産からオルタナティブ(代替投資)まで幅広い運用商品を提供しています。
【業績推移】収益は前年同期比7.4%増の1,114億円と増収を達成。運用資産残高は101.2兆円と大台を突破しました。
【注目ポイント】安定収益である「事業収益」が着実に伸長しており、経営の安定性が高まっています。アメリカン・センチュリー・インベストメンツ関連の投資損益も大きく貢献。公募・私募のオルタナティブ運用資産残高も過去最高を更新しており、未公開株や不動産などの高度な運用スキルを持つ専門人材の活躍の場が広がっています。
ホールセール部門
【事業内容】機関投資家や法人を対象に、グローバル・マーケッツ(市場業務)とインベストメント・バンキング(投資銀行業務)を提供しています。
【業績推移】税前利益は前年同期比43.1%増の950億円と大幅な増益を記録し、全社の業績を強力に牽引しています。
【注目ポイント】エクイティ収益が過去最高を更新するなど、グローバルな市場での存在感が向上しています。投資銀行業務では日本での圧倒的なプレゼンスを維持しつつ、海外ビジネスも回復基調にあります。M&Aや資金調達のアドバイザリーにおいて、クロスボーダー案件を手掛ける機会が豊富であり、グローバル志向の強い人材にとって理想的な環境です。
バンキング部門
【事業内容】(注:当期より新設)貸出業務や信託、エージェント業務などを提供し、銀行機能を活用したソリューションを担う新たな報告セグメントです。
【業績推移】収益は前年同期比9.5%増の257億円。野村信託銀行を中心に堅調な貸出残高を維持しています。
【注目ポイント】2027年3月期導入予定の「預金スイープ(証券口座と銀行口座の資金を自動連携させる仕組み)」に向けた準備が加速しています。銀行システムの更改も完了しており、テクノロジーを活用した新しい金融サービスの構築に携わることができます。証券と銀行の壁を越えた新しいキャリアパスを形成したい人材に適しています。
地域別業績:グローバル展開の状況
【事業内容】日本に加え、米州、欧州、アジア・オセアニアの3地域でグローバルに金融サービスを展開しています。
【業績推移】海外3地域の税前利益は449億円となり、9四半期連続の黒字を達成。特に米州とアジアが好調です。
【注目ポイント】海外拠点での収益力が一段と向上しており、グローバル・プラットフォームとしての強みが発揮されています。米州では証券化商品が、アジアではクレジット関連が収益を牽引しており、各地域の特性に合わせた戦略を展開。国内外を問わず、ボーダレスに活躍できる機会が提供されており、国際的なキャリアを目指す求職者には大きなチャンスです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期第2四半期 決算説明資料 P.4
当社の今後の成長戦略の柱は、安定収益の拡大と資本効率の向上です。ウェルス・マネジメント部門とインベストメント・マネジメント部門のストック型資産を積み上げることで、市場変動に左右されにくい強固な経営基盤の構築を推進しています。特に運用資産残高が100兆円を超えたことで、スケールメリットを活かした新たなサービス開発が可能になります。
また、新設されたバンキング部門において、2027年3月期に予定されている預金スイープの導入は、顧客利便性の飛躍的向上と証券・銀行一体となったアプローチを可能にします。これにより、IT・デジタル領域での専門人材や、新サービスを設計できる企画人材の重要性が増しています。為替影響や金利環境の変動といったリスク要因を注視しつつ、海外ビジネスの自律成長を継続することで、グローバル金融機関としての地位をより確固たるものにする方針です。
4 求職者へのアドバイス
「証券から銀行機能を統合した総合金融サービスへの進化」に注目すると、説得力が増します。特にバンキング部門の新設や、ストック資産ビジネスへの転換といった「構造的な変化」を、自身のこれまでの専門知識とどう掛け合わせ、顧客への価値貢献に繋げたいかを強調しましょう。運用資産残高100兆円突破という圧倒的なプラットフォームを活用して、より高度で多角的な提案を目指す姿勢が、現在の戦略と合致しており高く評価されるでしょう。
- バンキング部門の新設により、具体的に営業現場で提供できるソリューションはどのように広がっていくと考えていますか?
- ストック収入の費用カバー率が70%まで進捗した現在、営業担当者に求められる「アドバイザリーの質」にはどのような変化が起きていると捉えていますか?
- 海外3地域の黒字継続をさらに自律成長させるため、中途採用者にはどのようなグローバルなマインドセットや実行力を期待していますか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
頑張った分だけボーナスが増える
頑張った分だけボーナスが増えるので、それがモチベーションになっていた社員が多いと思う。毎月頂くお給料も、他社に比べると高い水準で、不満がある人は少ない気がする。
(20代後半・コンサルティング営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]長い残業が必要な部署もあり注意が必要
中にはかなり長い間残業が必要な部署もあり注意が必要です。ドキュメントを書いたり、引け値を計算する部署などが長かった印象を持っています。
(30代前半・金融商品開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔米国基準〕(連結)
- 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。