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編集部が注目した重点ポイント
① 売上高と営業利益で第2四半期の過去最高を更新しました
2026年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比9.3%増の3,262億円、営業利益が22.7%増の487億円となり、いずれも中間期として過去最高を更新しました。AI半導体需要の拡大や自動車関連製品の駆け込み需要が業績を強力に牽引しています。
② 不採算のNAS電池事業から撤退し経営資源を最適化します
2025年10月31日の取締役会にて、エナジーストレージ事業におけるNAS電池の製造・販売活動終了を決定しました。競争激化やコスト高騰を受け、不採算事業からの撤退による構造改革を断行。今後は成長領域であるカーボンニュートラル分野へ経営資源を集中させる方針です。
③ 電子デバイス事業の組織再編と商号変更で成長を加速します
2026年4月に子会社の営業・開発・製造機能を再配置する組織再編を実施します。同時に、商号を「NGK株式会社」へ変更し、ブランド認知の向上と事業構成の転換を加速。DX人材も1,000名に到達するなど、次世代社会への対応に向けた基盤構築が進んでいます。
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連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.3
売上高
3,262億円
前年比 +9.3%
営業利益
487億円
前年比 +22.7%
経常利益
466億円
前年比 +21.6%
当第2四半期累計期間は、売上高・営業利益・経常利益の3項目において過去最高を更新する極めて堅調な決算となりました。特にデジタルソサエティ事業の半導体製造装置用製品が、AI用途の需要継続や一部顧客の在庫積み増しにより大幅な増収増益に寄与しています。純利益については、NAS電池事業の構造改革費用117億円を特別損失に計上したことで前年同期比7.7%減となりましたが、これは将来の収益性改善に向けた前向きな措置です。
通期予想に対する進捗率は、営業利益で57.3%(修正後の通期予想850億円に対し487億円)に達しており、業績は順調に推移しています。下期の円高想定や米国関税の影響を織り込みつつも、売上高・営業利益ともに過去最高を更新する見込みです。
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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.8
エンバイロメント事業
事業内容:自動車排ガス浄化用セラミックス(ハニカム等)やセンサー、産業プロセス機器の提供。
業績推移:売上高1,974億円(前年比+2.5%)、営業利益371億円(同+5.1%)と増収増益。
注目ポイント:米国関税引き上げを意識した駆け込み需要を確実に取り込みました。EV化の進展に伴い中長期的には縮小が予想されるものの、排ガス規制強化への対応や生産性向上により、残存者利益の最大化を狙います。一方で、既存技術を応用したDAC(大気中CO2直接回収)用セラミックスなど、次世代の柱となる開発を加速させています。
デジタルソサエティ事業
事業内容:半導体製造装置用製品(SPE)、HDD用圧電素子、セラミックパッケージ、金属製品。
業績推移:売上高978億円(前年比+23.6%)、営業利益135億円(同+157.2%)と躍進。
注目ポイント:AI向けサーバー・デバイスの成長を背景に、SPE製品が強力に成長。米国アリゾナ州での生産拠点増強など、需要を取り込むための増産投資を継続中です。また、不採算品の撤退を含む電子デバイス事業の体制再編を決定。組織をスリム化し、より高付加価値な製品へのシフトを鮮明にしています。
エネルギー&インダストリー事業
事業内容:電力用がいし、NAS電池(エナジーストレージ事業)。
業績推移:売上高321億円(前年比+17.9%)、営業利益は18億円の赤字。
注目ポイント:がいし事業は、国内外の再生可能エネルギー導入や電力インフラ強化に伴う新増設投資により需要が堅調です。NAS電池については、将来的な安定収益確保が困難と判断し、製造・販売活動の終了を決定。今後は安定収益が見込めるインフラ分野に注力し、セグメント全体の収益性改善を図ります。
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今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会 P.12
通期の業績予想は、上期の好調を受けて上方修正されました。売上高6,500億円、営業利益850億円と、通期でも過去最高を更新する見通しです。足元では米国関税政策による不透明感があるものの、売価改定の実施などにより利益確保を徹底する構えです。また、不採算事業であるNAS電池の構造改革費用を今期中に出し切ることで、来期以降の財務健全性とキャッシュフローの改善が期待されます。
成長戦略の柱となるのは、新事業売上目標1,000億円を掲げる「NV1000」です。DAC(大気中CO2回収)やサブナノセラミック膜など、独自の技術を活かしたカーボンニュートラル分野への投資を積極的に継続。2026年4月の「NGK株式会社」への商号変更は、単なる名称変更ではなく、デジタルとグリーンの両輪で社会貢献するセラミック企業へと進化する決意の表れと言えます。
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求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する」というビジョンに共感し、不採算事業からの撤退や組織再編を恐れないスピード感のある変革期で力を発揮したいという姿勢が評価されるでしょう。特に、SPE(半導体製造装置)領域での増産投資や、NV1000に象徴される新事業開発など、エンジニアから営業まで幅広い職種で挑戦の機会が広がっています。
面接での逆質問例
「2026年4月の電子デバイス事業の組織再編により、営業と開発・製造の連携はどう変化し、どのようなシナジーを期待していますか?」「NV1000達成に向けて、現在実証フェーズにあるDACなどのプロジェクトにおいて、中途採用者に最も期待される役割は何でしょうか?」といった、未来の成長に向けた具体的な貢献意欲を示す質問が有効です。
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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
チームで一致団結して目標を達成
各種研修も充実しており、自分のスキルもみがけるので仕事だけではなく色々な意味で面白いと思います。チームで一致団結して目標を達成できたときはやりがいを感じますね。
(30代後半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]マネジメントの重要性を理解している管理職が少ない印象
マネジメントの重要性を理解している管理職が少なく、部署や上司次第では若手や中堅がオーバーロードしていることが多い印象。
(30代後半・技術関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第2四半期 決算説明会



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。