0 編集部が注目した重点ポイント
① ライフケア・情報通信の両輪で過去最高業績を達成する
2025年3月期第2四半期において、ライフケア事業と情報・通信事業がともに堅調に推移し、過去最高の四半期売上および営業活動利益を更新しました。特にメガネレンズの二桁成長や、半導体・データセンター向け製品の強い需要が牽引しており、グローバル市場での競争力の高さが実証されています。
② 内視鏡事業の構造改革で収益性の向上を図る
メディカル分野において、治療用手術器具事業の売却や工場の統廃合を含む構造改革を断行しました。不採算領域の整理と経営資源の「選択と集中」を進めることで、中長期的な収益基盤の強化を狙っています。これにより、内視鏡分野での新たなキャリア機会や専門性の高い役割が期待されます。
③ 新配当方針の導入で株主還元を大幅に強化する
2025年5月に発表した新方針に基づき、通期配当性向40%の目標を初年度から適用しています。中間配当は前年同期の45円から125円へと大幅に増額されました。あわせて1,000億円を上限とする自社株買いも実施しており、安定した財務基盤を背景とした積極的な経営姿勢が鮮明になっています。
1 連結業績ハイライト
出典:FY25 Q2 決算説明資料 P.4
売上収益
2,345億円
+9.0%
通常の営業活動利益
702億円
+7.0%
税前利益
719億円
+15.0%
※通常の営業活動からの利益 = 税引前四半期利益から金融収益・費用、持分法投資損益、為替差損益および非経常的な損益等を除いた参考指標。
ライフケア事業、情報・通信事業の主力製品がいずれも成長し、第2四半期として過去最高の連結売上収益を達成しました。為替の影響を除いたベース(CC)でも売上収益+8%、通常の営業活動利益+6%と、実質的な稼ぐ力が向上しています。
通期予想については、海外売上比率の高さや為替・市場動向の不透明感を考慮し現時点では未定としていますが、上半期までの累計実績は前年同期比で売上収益+6.2%、中間利益+6.4%と着実に成長しており、全体として極めて堅調な進捗と言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:FY25 Q2 決算説明資料 P.11
ライフケア事業
事業内容:メガネレンズ、コンタクトレンズ(アイシティ)、内視鏡、眼内レンズ、人工骨等のヘルスケア・メディカル製品の提供。
業績推移:四半期売上収益は1,469億円(前年比+8%)。メガネレンズの好調が全体の成長を牽引しました。
注目ポイント:欧州での高付加価値製品の販売拡大に加え、フランスでの保険償還対象化に伴うMiYOSMART(近視抑制レンズ)の需要急増が顕著です。医療ニーズに基づいた社会課題解決型の製品展開を強化しており、グローバルな販売マーケティングや薬事、研究開発職の重要性が増しています。
情報・通信事業
事業内容:半導体用マスクブランクス、FPD用マスク、HDD用ガラス基板、デジタルカメラ用レンズ等の製造・販売。
業績推移:四半期売上収益は865億円(前年比+12%)。映像関連製品が前年比31%増と急拡大しました。
注目ポイント:EUVブランクスの二桁増収に加え、生成AI向け半導体需要が追い風となっています。映像分野では、データセンター向けの偏光ガラスやスマートグラス用レンズが力強く成長しています。最先端の生産技術や材料開発における高度な専門人材が、同社の技術的優位性を支える鍵となっています。
その他事業
事業内容:主に音声合成ソフトウェア事業を展開。
業績推移:中間売上収益は19.7億円(前年比-0.3%)と横ばい、利益面では前年並みを維持しています。
注目ポイント:同社の中では小規模なセグメントですが、音声合成技術を用いたソリューションを提供しており、特定の市場ニーズに対応した安定した事業運営を行っています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:FY25 Q2 決算説明資料 P.22
今後も成長の柱となるのは、最先端半導体向けのEUVブランクスの生産キャパシティ拡大です。既存顧客からの開発需要が高水準で継続しており、継続的な設備投資を通じた市場シェアの維持・拡大が期待されます。また、HDD用ガラス基板では、ニアライン向け3.5インチ製品で新規顧客の獲得に成功しており、データセンター投資の拡大が直接的な追い風となります。
ESG経営も加速させており、執行役の報酬制度においてESG指標のウェイトを15%から25%に拡大しました。単なる利益追求だけでなく、サステナビリティを企業競争力の重要戦略と位置づけています。これにより、多様な価値観を持つ専門人材や、ESG視点を持ったマネジメント層の活躍機会がこれまで以上に広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「ニッチトップ」を追求する同社の姿勢に注目しましょう。世界トップシェアを持つEUVブランクスや、社会課題を解決するMiYOSMARTのように、高度な技術で圧倒的なポジションを築く事業環境で「自分の専門性をどう活かしたいか」を語るのが効果的です。また、内視鏡事業に見られる構造改革に、変革の担い手として貢献したいという意欲も高く評価されるでしょう。
面接での逆質問例
- 「内視鏡事業の構造改革が進む中で、新たに統合された機能や組織において中途採用者に期待されるリーダーシップとはどのようなものでしょうか?」
- 「スマートグラス用レンズなど映像分野の急成長を受け、量産体制の強化にあたり現場で直面している技術的課題にはどのようなものがありますか?」
- 「ESG指標が役員報酬に連動するなど全社的な意識が高いですが、個々のプロジェクトレベルでサステナビリティをどう事業成果に結びつけていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
自分自身も成長できる環境が整っている
他者の成長を見守りながら、自分自身も成長できる環境が整っているため、非常に充実した日々を送っています。業務の多様性があるため、飽きることなく働けるのも魅力の一つです。
(30代後半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]成長を強く望む人には物足りなさを感じるかも
競争が激しくないため、安定した環境を求める人には居心地が良いかもしれませんが、成長を強く望む人には物足りなさを感じるかもしれません。
(30代後半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- HOYA株式会社 FY25 Q2 決算説明資料(2025年10月31日発表)
- HOYA株式会社 2026年3月期 第2四半期決算短信〔IFRS〕(2025年10月31日発表)



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。