ローツェの転職研究 2026年2月期3Q決算に見るキャリア機会

ローツェの転職研究 2026年2月期3Q決算に見るキャリア機会

ローツェの2026年2月期3Q決算は、先端半導体需要の拡大により売上高が前年比5.9%増と堅調に推移。積極的なM&Aによる次世代技術の獲得や、グローバル拠点での人員増強が進んでおり、エンジニアから営業まで幅広い職種でチャンスが拡大しています。転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

先端プロセス向け投資が需要を牽引する

生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向けの高性能デバイス需要が拡大しています。これに伴い、先端ロジックやメモリ、アドバンスドパッケージ(高密度なチップ接続技術)向けの設備投資が非常に高い水準で推移しており、同社の強みである主力搬送装置の需要を強力に押し上げています。

子会社化により次世代技術領域を拡大する

前連結会計年度(2024年6月)にNanoverse Technologies, Ltd.を子会社化しました。当3Q累計では、のれん償却額2,315百万円を含む販管費の増加により営業利益は前年比8.1%減となりましたが、次世代のレーザースクライビング装置(Expert_LA)等の技術を獲得し、技術者にとってのキャリア機会が飛躍的に拡大しています。

台湾・米国の主要顧客との連携を強化する

台湾の主要ファウンドリ(半導体受託生産企業)向け販売高が全体の17.6%(前年同期は8.8%)へ急拡大しています。米国 Yield Engineering Systems社からのサプライヤアワード受賞など、グローバルな装置メーカーとの関係性も深化しており、海外拠点を舞台としたグローバルな活躍の場がさらに整っています。

1 連結業績ハイライト

先端半導体分野での旺盛な需要を捉え、売上高は前年同期比で増収を達成。投資に伴う一時的な費用増はあるものの、利益面でも通期目標に対し高い進捗を見せています。
業績ハイライト

出典:決算説明資料 P.5

売上高

94,483百万円

+5.9%

営業利益

23,532百万円

△8.1%

親会社株主純利益

17,465百万円

△11.4%

当第3四半期連結累計期間は、主力である半導体関連装置において台湾顧客向けの需要が大きく伸びたことで、売上高は94,483百万円(前年比5.9%増)となりました。営業利益については、前期に連結を開始した海外子会社(Nanoverse社)の人件費や研究開発費の計上、およびのれん償却額の増加(2,315百万円)により前年同期を下回りましたが、これらは次世代成長に向けた積極的な投資の成果と言えます。

通期業績予想に対する進捗率は、売上高で73.7%、営業利益で77.6%、親会社株主に帰属する当期純利益で74.3%に達しています。利益面では75%の基準を上回っており、全体としても目標達成に向けて概ね順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

搬送ロボットやロードポート(半導体ウエハ搬送容器の開閉装置)を主軸に、分析装置やライフサイエンス分野など、高度な自動化技術を多方面に展開しています。
地域別売上高

出典:決算説明資料 P.6

半導体・FPD関連装置事業

事業内容: 半導体製造工程におけるウエハ搬送ロボット、EFEM(装置の前面インターフェース)、FPD(液晶・有機ELパネル)製造用自動搬送装置の開発・製造・販売。

業績推移: 売上高94,014百万円(前年比6.0%増)、セグメント利益24,366百万円(前年比7.7%減)。台湾および米国向けが好調。

注目ポイント: 半導体先端プロセスで必須となる「アドバンスドパッケージ用装置」が成長を牽引しています。大きく湾曲したウエハをクリーンに搬送する「フラップリスト」など独自技術の需要が急増しており、機械設計や制御ソフト開発の専門人材が製品の競争力を左右する重要なフェーズにあります。

注目職種: 機械設計エンジニア、制御ソフト開発、生産管理、フィールドエンジニア

ライフサイエンス事業

事業内容: 自動培地交換機能付きインキュベータ(細胞培養装置)や細胞解析受託など、再生医療・創薬支援向けの自動化ソリューションを提供。

業績推移: 売上高469百万円(前年比7.3%減)、セグメント損失224百万円。先行投資により赤字幅が拡大。

注目ポイント: 赤字傾向ではありますが、当3Q中にジェノスタッフ株式会社を子会社化し、試験受託領域を強化するなど事業基盤の拡充を加速しています。半導体で培った「搬送・自動化」の知見を医療・バイオに転用する挑戦的な領域であり、異業種からの技術移転に携われる稀有な機会です。

注目職種: バイオエンジニア、自動化設備開発、薬事申請、事業開発

地域別分析(台湾・米国・中国ほか)

注力地域: 台湾(売上25,986百万円)、中国(売上26,708百万円)、米国(売上23,012百万円)の三極が中心。

注目ポイント: 台湾ファウンドリ向け売上高が前年同期比で2倍以上に急増しています。また、米国子会社RORZE AUTOMATION, INC.がサプライヤアワードを受賞するなど、現地での技術サポート力が高く評価されています。各国の先端工場に深く入り込んだ技術折衝が求められており、グローバルなプロジェクトマネジメント力が必須となっています。

注目職種: 海外営業、プロジェクトマネージャー、海外拠点管理、技術サポート(多言語対応)

3 今後の見通しと採用の注目点

先端半導体プロセスの進展が、同社の「高精度搬送」と「分析」という両輪の成長を確実なものにしています。来期に向けた受注獲得にも手応えを見せています。
業績予想に対する進捗

出典:決算説明資料 P.13

今後の成長の鍵を握るのは、生成AIに不可欠な「先端プロセス向けの新規設備投資」です。資料内では、Q4以降から来期にかけてEFEMやウエハソータ等の主力搬送装置の受注および売上増加が見込まれると明記されています。また、一昨年に発表された新レーザーアブレーション装置(Expert_LA)が、半導体先端プロセス向けに高評価を獲得し、新規受注獲得に手応えを感じていることも強調されました。

採用面では、国内外での人員増強が進んでおり、連結従業員数は4,533名まで増加しています。特にドイツ(ドレスデン)や米国(アリゾナ)など、先端半導体工場の集積地でのサポート体制を強化しており、現地での開発・生産・営業を担う多才な人材への期待が高まっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

同社は「搬送のプロフェッショナル」として、生成AIという歴史的な技術転換点の中心に位置しています。志望動機では、単に技術力を称賛するだけでなく、「アドバンスドパッケージ」や「先端ロジック」といった顧客の最新ニーズに対し、自身の専門性(設計、ソフト、管理等)をどう掛け合わせて自動化の壁を突破したいか、という具体性が高く評価されます。

Q&A 面接での逆質問例
  • 「Nanoverse社の連結により、開発体制や製品ロードマップにどのような変化が生じていますか?」
  • 「台湾や米国でのサポート体制が強化される中で、日本の技術部門が果たすべき司令塔としての役割はどう進化していますか?」
  • 「ライフサイエンス事業における自動培地交換システムなど、半導体以外の新市場開拓における技術的課題は何ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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性別に関係なく頑張ればチャンスがある

過去に管理職になった女性が実在していました。 会社の評価は、実力次第・いかに会社に利益を残す仕事をしているか?が評価ポイントですので、性別に関係なく頑張ればどなたでもチャンスはあります。

(40代後半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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業績の波がかなり激しい

業界事態が不安定なので、業績の波がかなり激しいと感じます。業績不振の年は寸志程度しか支給されません。

(40代後半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • ローツェ株式会社 2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕
  • ローツェ株式会社 2026年2月期 第3四半期 決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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