【平均年収1039万円】ローツェ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収1039万円】ローツェ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

ローツェは、半導体・FPD業界向けの無塵化対応搬送装置やライフサイエンス関連装置の開発、製造、販売をグループ各社とともに展開しています。半導体・FPD関連装置事業とライフサイエンス事業の2つのセグメントで構成され、連結従業員数は4,435名に上り、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、ローツェ株式会社 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、半導体関連装置およびFPD関連装置の開発、製造、販売を主軸とする事業活動を展開しています。半導体業界やFPD業界向けの無塵化対応搬送装置、およびライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を手掛けています。

単体従業員数は259名、連結従業員数は4,435名です。セグメントは半導体・FPD関連装置事業、ライフサイエンス事業の2つです。

主な国内グループ会社は、ローツェライフサイエンス、ローツェイアス、ジェノスタッフなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ローツェは、半導体・FPD関連装置事業を主軸にグローバルに事業を展開しています。同社グループでは、専門性の高い技術職を中心に、従業員が長期的にキャリアを築ける環境が整備されていると考えられます。多様な人材が能力を発揮し、働きがいを感じられる職場づくりを目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ローツェでは、平均勤続年数が比較的長く、従業員が安定してキャリアを継続している傾向が見られます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が多数活躍していることがうかがえる環境です。長期的な視点で専門性を高めながら働きたいと考える方にとって、魅力的な職場環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 10,391,228円
平均勤続年数 15.5年
平均年齢 42.6歳
単体従業員数 259人
連結従業員数 4,435人
単体のグループ内比率 5.8%


ローツェは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。同社および一部の在外子会社で確定拠出型年金制度を採用しており、他の在外子会社では確定給付企業年金制度や退職一時金制度を設けています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は10.9億円、年金資産は13.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ローツェは、「社員一人ひとりの幸せ」と「企業理念の実現」を両立させることを経営の基盤とし、持続可能な企業価値の向上を目指しています。人的資本経営と多様な人材の協働を重視しており、事業成長を支える中核人材には技術力に加え、創造性、課題解決力、グローバル連携力を求めています。海外拠点との連携強化や外国人材、女性の登用を推進し、資格取得支援、特許報奨制度、FA制度などにより、社員の挑戦と成長を積極的に支援しています。

職場環境では、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、公平で安全、働きがいのある職場づくりを重視しています。ワークライフバランスの確保やエンゲージメント向上策にも力を入れており、適正な評価・報酬制度の運用と透明化、育児・介護等に配慮した労務管理の推進を通じて、働きがいと多様性に配慮した職場環境の実現を目指しています。心身ともに健康で安全に働ける職場づくりとして、安全衛生活動やメンタルヘルス対策、超過勤務時間短縮も推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女の賃金差異については、管理職構成、育児短時間勤務の利用状況および雇用形態の違いが主な要因となっています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 16.1%
男性労働者の育児休業取得率 125.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 51.8%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 39.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ローツェは、半導体・FPD関連装置とライフサイエンス関連装置の開発、製造、販売を主軸とする企業グループです。世界的な半導体需要やライフサイエンス分野の発展を背景に、技術革新を支える装置を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、半導体業界やFPD業界向けの無塵化対応搬送装置と、ライフサイエンス関連装置の開発・製造・販売を主な事業としています。これらの事業を通じて、顧客の生産性向上や研究開発の効率化に貢献しています。

半導体・FPD関連装置事業

この事業では、半導体製造工程で使用される無塵搬送ロボットやシステム、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造工程で用いられる搬送装置などを開発・製造・販売しています。主力製品には、EFEM(Equipment Front End Module)、ウエハソータ、N2パージ対応ウエハストッカといった半導体関連装置や、分析装置、FPD関連装置が含まれます。
収益は、これらの装置の販売から得ています。FPD関連装置の開発・製造・販売は、主に同社グループの韓国子会社が行っています。

ライフサイエンス事業

ライフサイエンス事業では、創薬研究開発やiPS細胞培養に携わる研究者が手作業で行う細胞培養処理を自動化するためのインキュベータ(細胞培養装置)やソフトウェアパッケージを開発・製造・販売しています。
収益は、細胞培養装置や関連ソフトウェアの販売から得ています。

同社グループの売上高は、半導体・FPD関連装置事業が大部分を占め、ライフサイエンス事業がそれに続く規模となっています。直近の期では、半導体・FPD関連装置事業の売上高は前期から増加し、ライフサイエンス事業の売上高も前期から伸びています。
売上高は日本だけでなく、台湾、中国、韓国、米国など海外の顧客からの収益も大きく、国際的な事業展開を行っています。特に台湾顧客向けの需要が増加したことが、直近の売上高増加に寄与しています。また、Applied Materials, Inc.やTaiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.といった主要顧客への販売実績も確認できます。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
半導体・FPD関連装置事業 1,233億円 1,276億円
ライフサイエンス事業 10.7億円 12.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。直近の期においても、売上高は前期から伸びています。
一方で、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期で前期から減少しています。この利益の減少は、前期に連結対象となった海外子会社における取込期間の影響や、のれん償却額の増加による販売費及び一般管理費の増加が要因となっています。また、特別損失として訴訟損失引当金繰入額を計上したことも、親会社株主に帰属する当期純利益の減少に影響を与えています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 670億円 945億円 932億円 1,244億円 1,288億円
経常利益 178億円 303億円 271億円 355億円 326億円
経常利益率 26.6% 32.1% 29.0% 28.5% 25.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 128億円 214億円 196億円 236億円 190億円
1株当たり当期純利益(円) 74.21 123.74 111.11 134.08 109.33

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から増加しています。これは、事業規模の拡大が進んでいることを示唆しています。
一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から減少しています。これは、直近の期における販管費の増加や特別損失の計上といった利益変動要因が、従業員1人あたりの利益にも影響を与えていると考えられます。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 28.3百万円 29.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 7.3百万円 7.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ローツェグループの財務基盤は安定しており、本業で得た資金を元手に事業活動を行っている状況です。強固な財務体質は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ローツェの自己資本比率は前期から当期にかけて上昇し、プライム市場の製造業平均(46.8%)を大きく上回っています。ROEは前期から低下したものの、プライム市場平均(9.4%)を上回る水準を維持しています。手元資金である現金及び預金も増加しており、強固な財務基盤を築いている状況です。これらの財務指標は、同社グループの安定した経営状況を示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると言えます。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 1,287億円 1,400億円
自己資本比率 62.8% 66.0%
ROE(自己資本利益率) 22.5% 15.4%
現金及び預金 630億円 743億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から減少したものの、311.9億円のプラスを確保しています。これは主に税金等調整前当期純利益や訴訟損失引当金の増加、棚卸資産の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出があったものの、前期に比べて支出が減少しました。

その結果、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは278.9億円のプラスとなっており、本業で安定的に資金を生み出し、投資を賄えている状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や自己株式の取得、配当金の支払により支出が増加しています。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、株主還元も行っていることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる財務状況であると言えます。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 367.9億円 311.9億円
投資CF △64.6億円 △33.0億円
財務CF △91.6億円 △155.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 303.4億円 278.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、半導体及びFPD生産ラインで用いられる搬送・自動化関連装置を市場投入しており、顧客の設備投資サイクルの変動により、受注や売上、稼働率が影響を受ける可能性があります。また、半導体事業分野では多様な競合他社が存在し、地場メーカーの台頭により競争が激化する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、グローバルな事業展開のためには優秀な人材の確保・育成が重要であると認識しています。しかし、優秀な人材の確保・育成ができない場合、事業拡大ができなくなり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ローツェは、「世の中にないものをつくる」という合言葉のもと、半導体・FPD業界で最先端技術に貢献してきた企業です。独自の技術と経験を活かし、グローバルな視点で顧客に寄り添うことを大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「世の中にないものをつくる」を合言葉に、半導体・FPD業界において独自の技術と経験をもとに最先端技術への貢献を続けています。営業・サービスネットワークをグローバルに展開し、顧客とのコミュニケーションを大切にしています。

創業より培ってきた技術力とアイデアをベースに、「Co-innovation(共創という独創)」という発想のもと、今後も顧客に寄り添い最高のソリューションの提供を目指しています。企業価値の向上を目的とし、売上高及び経常利益の成長を目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「社員一人ひとりの幸せ」と「企業理念の実現」を経営の基盤とし、持続可能な企業価値の向上を目指しています。人的資本経営と多様な人材の協働を重視する姿勢を示しています。

事業成長を支える中核人材には、技術力に加えて創造性、課題解決力、グローバル連携力を求めています。海外拠点との連携強化や、外国人材、女性の登用も推進しています。資格取得支援や特許報奨制度、FA制度などにより、社員の挑戦と成長を積極的に支援する企業風土です。

また、ダイバーシティ&インクルージョンを推進し、公平で安全、働きがいのある職場づくりを重視しています。ワークライフバランスの確保やエンゲージメント向上策にも力を入れています。サステナビリティを経営上の重要な戦略として取り扱い、サステナビリティ委員会を設置しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、半導体市場の需要拡大に対応するため、ベトナム子会社で新工場の建設を進めています。現工場では、製造の自動化技術やAIを活用した検査体制の構築を推進し、生産効率と製品品質の向上を図っています。

部品調達環境問題に対しては、サプライチェーンを強化し、部品の先行手配を含む適切な調達管理を徹底することで、製品の安定供給体制の強化に取り組んでいます。新製品開発では、独自技術による既存製品の強化と新製品開発、次世代技術の開発を積極的に推進しています。

開発体制を強化するため、開発組織の見直しを実施し、海外子会社を含めたグローバルな開発体制を構築しています。PDM、PLM、AIを駆使した開発手法も活用し、製品開発のスピードアップを図り、顧客要求の短納期化に対応しています。

サステナビリティに関する重要課題として、温室効果ガス排出削減目標を設定しており、2030年度までにScope1,2のGHG排出量を2019年度比で50%削減、2050年度までのカーボンニュートラル実現を目指しています。人的資本に関する指標及び目標については、今後の施策と併せて検討を進めていく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ローツェでは、企業価値の持続的な向上と社会的責任の達成を目指し、コーポレート・ガバナンスの充実に注力しています。取締役会による業務執行の監督と監査役会による監査を軸とした経営監視体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ローツェの株主構成を見ると、筆頭株主は取締役相談役である崎谷文雄氏です。その他、日本マスタートラスト信託銀行や株式会社日本カストディ銀行といった信託銀行が上位株主として名を連ねています。創業家が筆頭株主として経営を支える一方で、複数の機関投資家も主要な株主として同社を支えていることが特徴です。

株主名 持株比率
崎谷 文雄 35.72%
日本マスタートラスト信託銀行 9.91%
株式会社日本カストディ銀行 5.12%
バルンリバー合同会社 4.82%
藤代 祥之 3.04%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性7名・女性3名)で構成され、女性役員比率は30.0%です。代表取締役社長は藤代祥之氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
藤代 祥之 代表取締役社長 2006年9月同社入社、2013年5月同社専務取締役就任、2015年5月同社代表取締役社長就任より現職。
中村 秀春 取締役 1989年9月同社入社、1997年1月RORZE ROBOTECH INC.(現 RORZE ROBOTECH CO.,LTD.)取締役社長就任、1997年5月同社取締役就任より現職。
早﨑 克志 取締役 1998年6月同社入社、2003年5月同社取締役就任より現職。2025年6月ローツェイアス株式会社代表取締役社長就任より現職。
崎谷 文雄 取締役相談役 1985年3月同社設立、代表取締役社長就任。2017年5月同社取締役相談役就任より現職。


社外取締役は、羽森寛氏(オー・エイチ・ティー株式会社代表取締役社長)、森下秀法氏(株式会社アドテック プラズマ テクノロジー代表取締役社長)、青砥なほみ氏(マイクロンメモリジャパン株式会社技術開発部門責任者)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役は独立役員として指定されており、経営者としての経験や専門的な見地から取締役会での助言や監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ローツェの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして、株主利益と連動した体系を基本方針としています。常勤取締役には基本報酬、役員賞与、役員退職慰労金が支給され、社外取締役には基本報酬と役員賞与が支給されます。役員賞与は、連結の税金等調整前当期純利益の1%程度を目安としており、業績向上への意識を高める設計となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.8億円 44.2百万円
社外役員 7名 20百万円 2.9百万円


なお、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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