0 編集部が注目した重点ポイント
① 全地域で増収増益を達成し営業利益は18.2%増と成長する
2025年12月期第3四半期において、日本、中国、シンガポール、ランシノの全ての事業セグメントで増収増益を達成しました。特に中国事業が牽引し、連結売上高は前年同期比5.9%増の805億26百万円を記録。売上総利益率も1.2ポイント改善しており、収益構造の強化が着実に進んでいます。
② 育児家電や高月齢向けなど新規領域が収益の柱へ育つ
日本での「電動鼻吸い器 SHUPOT」や「哺乳びんスチーム除菌・乾燥器」などの育児家電カテゴリが好調を維持しています。また、出生数減少への対応として注力している「エイジアップ(高月齢・キッズ向け)」商品も、中国でのキッズ向けスキンケア展開などを通じて売上貢献度を高めています。
③ 自社EC売上70%超増などデジタル戦略が加速する
日本事業において自社EC売上高が前年同期比70%超と驚異的な伸長を見せています。中国本土でもEC比率が79%に達しており、TikTok(Douyin)やRedbookを活用したデジタルマーケティング戦略がグローバルで成果を上げ、顧客接点の変革が進んでいます。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 第3四半期 決算補足資料 P.3
売上高
80,526百万円
(前年比 +5.9%)
営業利益
10,028百万円
(前年比 +18.2%)
経常利益
10,670百万円
(前年比 +20.8%)
四半期純利益
7,035百万円
(前年比 +29.7%)
当第3四半期累計期間は、中国事業が全体の増収を牽引し、利益面では基幹商品の販売堅調に伴う総利益率の改善(50.6%)が大きく寄与しました。販管費は成長投資により増加傾向にあるものの、増収効果で十分に吸収しています。親会社株主に帰属する四半期純利益についても、特別利益の計上などもあり大幅な増益を記録しました。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高が73.4%で概ね順調、営業利益は77.7%に達しており順調な進捗状況にあります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 第3四半期 決算補足資料 P.4
日本事業
事業内容:哺乳器・乳首等のベビーケア用品を中心に、子育て支援サービス、ヘルスケア・介護用品を展開。
業績推移:売上高275億87百万円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益17億14百万円(同23.7%増)。
注目ポイント:「ベビーミルクローションワセリンin」等のスキンケアが好調。価格改定や工場稼働増により利益率が2.3pt改善しました。9月には「ポータブル吸入器 Misty」を発売するなど、育児家電のラインアップ拡充が続いており、家電開発やデジタル販促の専門性が求められています。
中国事業
事業内容:中国本土における「pigeon」ブランドの展開、および韓国・北米市場への商品供給。
業績推移:売上高317億34百万円(前年同期比11.5%増)、セグメント利益80億76百万円(同8.6%増)。
注目ポイント:現地通貨ベースで10%増収。特にスキンケア「ももの葉シリーズ」が25%増と力強く伸長しています。北米でのピジョンブランド哺乳器も139%増と急成長中。SNSを活用したD2Cモデルが確立されており、グローバルなブランド戦略の経験者が活躍できる環境です。
シンガポール事業
事業内容:ASEAN、インド、中東、オセアニア地域での販売および生産管理。
業績推移:売上高111億35百万円(前年同期比4.1%増)、セグメント利益18億70百万円(同38.1%増)。
注目ポイント:オーストラリアで主要チャネルへの配荷を完了し、市場金額シェアNo.1を獲得しました。広口哺乳器へのシフトやマレーシアでのハラル対応スキンケアの好調により、利益率が劇的に向上しています。多様な文化背景を持つ地域での市場開拓力が重視されています。
ランシノ事業
事業内容:北米・欧州を中心に、産前・産後ケア用品「Lansinoh」ブランドを展開。
業績推移:売上高162億80百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益10億12百万円(同13.9%増)。
注目ポイント:北米で哺乳器・乳首の売上が40%超増と高成長を継続。欧州では「Wearable Pump(ウェアラブルさく乳器)」が売上を底上げしています。米国関税の影響を海上運賃低下等でカバーする経営管理の柔軟性が示されており、欧米市場の商習慣に精通した人材が求められます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 第3四半期 決算補足資料 P.13
ピジョンは通期で売上高1,097億円を見込んでおり、期初計画からの変更はありません。今後の成長の鍵は「第8次中期経営計画」の完遂にあります。特に「b.box」とのコラボによるドリンキングボトルの新発売や、中国での「胎脂スキンケアシリーズ」投入など、新商品による市場活性化を加速させる方針です。
一方で、米国関税の影響が依然として不透明であることや、中国本土の「ダブルイレブン」商戦における競争激化など、注視すべきリスクも残されています。これら不透明な環境下でも「収益性改善」に注力する姿勢を鮮明にしており、データに基づいた迅速な意思決定ができる人材の採用意欲が高まると推察されます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「少子化=衰退」という固定概念を覆す、ピジョンの「エイジアップ戦略」や「グローバルニッチ市場でのシェア拡大」への共感を示すことが重要です。特に日本事業の自社EC 70%成長や中国のデジタルマーケティング成功事例を挙げ、「自身のデジタル領域での知見をグローバルブランドの変革にどう活かせるか」というストーリーは非常に強力なアピールになります。
面接での逆質問例
「中国本土でのEC比率79%という高度なデジタル化の知見を、日本事業や他のASEAN地域に今後どのように横展開していく計画ですか?」
「育児家電カテゴリのさらなる拡充に向け、従来の育児用品開発とは異なるどのような新しい専門スキルを持った人材を求めていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
赤ちゃん製品が社員価格で購入できる
赤ちゃん製品が社員価格で購入できます。出産や子育てにまつわる情報が多く未婚の段階からいろいろと知識が増えます。紙おむつなどの製品はシニア市場に対しても反映して開発されているので同じアイテムが大きさやパッケージを変えて作られているのがわかるのも興味深いところです。
(40代後半・総務・女性) [キャリコネの口コミを読む]福利厚生はあまり充実しているとは言いにくい
社員への福利厚生は良くないと思う。様々な手当が設定としてされていない。また、手当があっても、住居手当が設定金額が低いなど、あまり福利厚生が充実しているとは言いにくいのかなと思う。全体的な、社内環境は、設備も古くて、トイレが和式だったりする事業所も、未だに存在する。
(20代後半・マーケティング・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ピジョン株式会社 2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- ピジョン株式会社 2025年12月期 第3四半期決算補足資料



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