大阪ガスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

大阪ガスの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

大阪ガスの2026年3月期3Q決算は、海外エネルギー事業の好調や国内タイムラグ差益により、経常利益が前年同期比30.0%増と大幅増益を達成。通期進捗率も約87.7%と極めて順調です。グローバルな事業開発や脱炭素ソリューションの最前線で、転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

海外事業が利益の柱として成長し増益を牽引する

海外エネルギー事業が前年同期比+29.5%となる712億円の利益を計上しました。特に米国におけるフリーポート液化基地(LNG)や上流事業が極めて好調に推移しています。国内市場に留まらず、グローバルなエネルギー供給体制が収益の柱として確立されており、国際的なキャリアを目指す技術者・ビジネス職にとって魅力的な環境です。

インド都市ガス事業の連結化でアジア展開を加速させる

2025年3月期2Qよりインド都市ガス事業が連結対象となり、アジア圏での基盤強化が鮮明になっています。これは当第3四半期の増益要因の一つでもあります。新興国でのインフラ構築という構造的変化は、海外事業開発やインフラ運営の専門性を持つ人材にとって、新たな挑戦の場が急速に拡大していることを示唆しています。

タイムラグ差益の拡大が国内収益を下支えする

国内エネルギー事業では、原料価格の変動が販売単価に反映されるまでの「タイムラグ差益」が前年から132億円拡大しました。市況変動を柔軟に吸収できる経営体質を維持しており、盤石な国内収益基盤を背景に、脱炭素や新技術への投資を継続できる余裕を生み出しています。安定性と攻めの投資が両立している点は、転職先としての大きな安心材料です。

1 連結業績ハイライト

売上高は前年並みを維持しつつ、営業利益・経常利益ともに大幅な増益を達成。海外事業の躍進が光る決算となりました。
26.3期 第3四半期決算のポイント

出典:2026年3月期 第3四半期決算プレゼンテーション資料 P.3

売上高 1兆4,388億円 (前年比 -0.4%)
営業利益 1,337億円 (前年比 +34.4%)
経常利益 1,631億円 (前年比 +30.0%)

※EBITDA = 営業利益 + 減価償却費(のれん償却費含む) + 持分法投資損益

当第3四半期累計の経常利益は1,631億円に達しました。売上高は原料費調整制度に伴う販売単価の下落等により微減となりましたが、利益面では米国事業の好調や持分法投資損益の改善が大きく寄与しています。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、関係会社売却による特別利益等もあり、1,403億円(前年比+54.5%)と大幅に伸長しました。

通期予想の経常利益1,860億円に対する進捗率は約87.7%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。年度末に向けてさらなる上積みが期待できる状況です。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力のエネルギー事業だけでなく、ライフ&ビジネス ソリューション(LBS)分野も着実に成長。全方位で専門人材のニーズが高まっています。
セグメント別業績実績

出典:2026年3月期 第3四半期決算プレゼンテーション資料 P.14

国内エネルギー事業

事業内容:近畿圏を中心とした都市ガスの供給および全国規模での電力販売を展開。脱炭素ソリューションの提供も強化中。

業績推移:セグメント利益は631億円で前年比+65.8%の大幅増益。タイムラグ差益の改善が大きく寄与しました。

注目ポイント:ガス事業粗利はJLC(日本向けLNG価格)に対する長期契約LNGの競争力向上により増益を確保しています。一方で、電力事業は石炭価格等の影響による販売価格低下で減益となりましたが、小売電力販売量は前年比+5.6%と着実に顧客基盤を拡大しています。国内のエネルギー転換(GX)をリードする高度なソリューション営業やエンジニアが求められています。

注目職種:エネルギーコンサルティング営業、プラントエンジニア、需給管理、DX推進

海外エネルギー事業

事業内容:北米・豪州・アジアを中心とした天然ガス開発、LNG基地事業、再エネ事業への投資・運営。

業績推移:セグメント利益は712億円で前年比+29.5%。米国フリーポートLNG事業や上流事業が絶好調です。

注目ポイント:米国エリアの利益が前年比+205億円と突出しています。さらに、インド都市ガス事業へのマイナー出資コンソーシアムの連結化(注:25.3期2Qより開始)により、アジア展開も本格化しています。世界規模でポートフォリオを組み替える、海外事業開発や投資管理のスペシャリストにとって、極めて挑戦しがいのあるフェーズです。

注目職種:海外事業開発、投資・ファイナンス、LNGトレーディング、再エネアセットマネジメント

ライフ&ビジネス ソリューション(LBS)

事業内容:不動産開発、情報システムサービス、先端材料の開発・販売など、非エネルギー領域を網羅。

業績推移:セグメント利益は221億円(前年比+2.7%)。都市開発事業の増益が全体を支えています。

注目ポイント:都市開発事業では分譲マンション販売などが好調で前年比+17億円の増益。情報事業も+16億円と成長を継続しています。エネルギー以外の収益源を強化する戦略が着実に進んでおり、不動産やITなど異業界からの専門人材を積極的に受け入れる土壌があります。

注目職種:不動産開発、ITコンサルタント、システムエンジニア、化学研究開発

3 今後の見通しと採用の注目点

通期利益予想は据え置くものの、成長投資を加速。脱炭素とグローバル展開の両輪で、将来の企業価値向上を目指します。
成長投資の実績と見通し

出典:2026年3月期 第3四半期決算プレゼンテーション資料 P.8

2026年3月期の通期業績予想について、経常利益1,860億円は前回見通しを据え置きました。足元の原油安・円安傾向を反映し、前提条件は修正(4Q前提:65ドル/bbl、155円/ドル)していますが、全体の収益構造は堅調です。

特筆すべきは2,090億円におよぶ成長投資の計画です。海外エネルギー(950億円)、国内エネルギー(640億円)を中心に、ガス火力・バイオマス発電所や米国上流事業への投資を継続しています。これにより中長期的なキャッシュフロー創出力が高まる見込みであり、未来のインフラを創り出す人材への投資もさらに強化されることが予想されます。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「国内ガス会社」という枠を超えたグローバル・エネルギー企業への変貌に注目してください。特に北米やインドでの事業拡大は、同社の成長の源泉となっています。「安定した国内基盤の上で、世界規模のエネルギー転換に挑戦したい」という軸は、同社の現在の戦略と非常に高く合致しており、強い志望動機になります。

Q&A

面接での逆質問例

「現在、成長投資の約45%を海外エネルギー事業に充てておられますが、今後アジア圏(特にインド等)での事業運営において、どのような知見を持つ中途採用者が特に求められていますか?」といった質問は、資料を読み込んでいる証左となり、即戦力としての期待感を高めることができます。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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将来の不安を感じることなく働ける環境

安定性が高く、将来の不安を感じることなく働ける環境が魅力です。

(30代前半・人事・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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福利厚生は年々恩恵がなくなっている

福利厚生は年々、恩恵がなくなっている。入社から10年、20年などで特別休暇と旅行券が貰えていたが、それも今では一部を残してなくなっているとのこと。

(30代前半・マーケティング関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月2日発表)
  • 2026年3月期 第3四半期決算 プレゼンテーション資料(2026年2月2日発表)

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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