ツルハホールディングスの転職研究 2026年2月期3Q決算に見るキャリア機会

ツルハホールディングスの転職研究 2026年2月期3Q決算に見るキャリア機会

ツルハホールディングスの2026年2月期3Q決算は、ウエルシアHDとの経営統合を完了し、日本最大級のドラッグストア連合体へ。既存事業も調剤・食品が牽引し計画を上振れて推移。「なぜ今ツルハHDなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

ウエルシアHDとの経営統合を完了する

2025年12月1日付で、ウエルシアホールディングス株式会社との経営統合が完了しました。これにより日本最大級のドラッグストア連合体が誕生し、アジアNo.1のグローバル企業を目指す体制が整いました。転職者にとっては、巨大組織の統合シナジー創出に関わる、これまでにない規模のキャリア機会が拡大しています。

利益面で計画を上回る進捗を実現する

当第3四半期累計期間において、営業利益は405億円を達成し、社内計画を上振れて推移しています。特に調剤部門と食品部門が好調を維持しており、既存店売上高も前年比+2.4%と着実に伸長しました。効率的な人件費コントロールや水道光熱費の抑制など、収益構造の改善が数値として明確に現れている点がポジティブな要素です。

新プライベートブランドを今春始動する

統合を機に、ツルハとウエルシアの新しい共同プライベートブランド(PB)「からだとくらしに、+1」が今春誕生します。PBの売上構成比は11.8%まで上昇しており、粗利益率も36.6%と高水準を維持しています。商品開発やマーケティング職種において、全国規模の店舗網を活用した新しいブランド構築に携わる絶好のタイミングと言えます。

1 連結業績ハイライト

経営統合後の新体制を見据え、既存事業が極めて堅調に推移。通期予想の上方修正も実施され、成長スピードが加速しています。
2026年2月期 第3四半期 決算ハイライト

出典:株式会社ツルハホールディングス 2026年2月期 第3四半期決算説明会 P.11

売上高

8,333億円

営業利益

405億円

既存店売上高

+2.4%

当第3四半期累計期間は、前連結会計年度の決算期変更に伴い前年同期比の数値はありませんが、参考値との比較において大幅な増益を達成しています。調剤部門の処方箋枚数・単価の向上や、精肉・青果を含む食品ラインナップの拡充が功を奏し、客単価の上昇を牽引しました。

販管費面では、店舗運営の生産性向上により人件費率を12.4%(参考値比▲0.2pt)に抑制。また、自社建て物件への切り替えによる地代家賃の低減など、徹底したコストコントロールが収益性を高めています。

通期連結業績予想に対する進捗状況については、営業利益で64.1%、経常利益で64.0%となっています。4Qから連結対象となるウエルシアHDの3ヶ月分の業績寄与を見込んでおり、全体として順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

全国各エリアを代表する事業会社が、それぞれの地域特性に合わせた戦略を展開。経営統合により、さらに高度な専門人材の需要が高まっています。
地域別・会社別の店舗展開状況

出典:株式会社ツルハホールディングス 2026年2月期 第3四半期決算説明会 P.27

北海道・東北エリア(ツルハ)

事業内容:グループ最大の基盤であり、北海道・東北を中心にドミナント戦略を徹底。調剤併設と食品強化を推進しています。

業績推移:売上高は北海道で前年比101.9%、東北で103.7%と安定。営業利益率は北海道で6.6%と高い収益性を維持。

注目ポイント:圧倒的な店舗密度を活かした配送網の効率化や、地域密着型のカウンセリング営業を強化。物流企画や店舗運営管理の経験者が、効率化をさらに進めるために求められています。

注目職種:物流企画、エリアマネージャー、登録販売者

関東エリア(くすりの福太郎)

事業内容:千葉・東京を地盤とし、都市型ドミナントを展開。調剤部門の売上比率が高く、専門性が求められる事業体です。

業績推移:売上高は589億円、営業利益は33億円を達成。営業利益率は5.7%と前年(5.4%)から改善。

注目ポイント:都市部の限られた面積での効率的な棚割りや、高まる調剤需要への対応が急務。調剤薬局事務の効率化や管理薬剤師など、医療連携の専門人材が活躍できるフィールドです。

注目職種:管理薬剤師、店舗開発(都市型)、調剤事務リーダー

中四国・九州エリア(TGN・レデイ薬局・ドラッグイレブン)

事業内容:西日本全域をカバー。2025年12月にはレデイ薬局を完全子会社化し、グループ内連携を強化中。

業績推移:九州・沖縄の既存店売上高は前年比104.8%と全国トップの伸び。TGNの営業利益率は8.0%と好調。

注目ポイント:九州エリアでの急速な店舗増(当期14店舗純増)に伴い、組織管理体制の構築が急務。M&A後の組織統合(PMI)や店舗マネジメントの経験が重視されます。

注目職種:PMI推進、ブロック長、店舗スーパーバイザー

中部エリア(杏林堂薬局)

事業内容:静岡県を中心に展開。「医食同源」を掲げ、食品の売上構成比が高い超大型店舗が特徴です。

業績推移:売上高は1,032億円と1,000億の大台を突破。営業利益率は3.7%で推移。

注目ポイント:生鮮食品の取り扱いノウハウはグループ随一。食品スーパー出身のバイヤーや、大型店舗のオペレーション設計ができる人材にとって、専門性を発揮しやすい環境です。

注目職種:生鮮食品バイヤー、店舗オペレーション改善、MD

3 今後の見通しと採用の注目点

統合による「日本最大のドラッグストア連合体」としてのシナジー創出が本格化。デジタル、PB開発、海外展開の3軸で採用が加速。
PB商品実績と今春スタートの新ブランド

出典:株式会社ツルハホールディングス 2026年2月期 第3四半期決算説明会 P.17

経営統合後のビジョンとして「アジアNo.1のグローバル企業」を掲げ、2026年2月期の通期営業利益は633億円を見込んでいます。今後は、ウエルシアHDとの重複機能の統合によるコスト削減だけでなく、共同仕入れやDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じた顧客体験の刷新に注力する方針です。

特に注目すべきは、今春からスタートする新PBブランド「からだとくらしに、+1」です。ウエルシアHDののれん償却費55億円等の影響を織り込みつつも、PB比率の向上により売上総利益率の改善を継続させる計画です。また、海外店舗もタイ・ベトナムで24店舗まで拡大しており、グローバルなキャリアパスも現実味を帯びています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「日本最大のドラッグストア連合体」という圧倒的なスケールメリットをどう活かしたいかを語るのが有効です。例えば、「PB商品刷新に伴う商品開発・マーケティング」や、「地域密着型と効率経営を両立させる店舗DX」など、統合のタイミングだからこそ発生する変革課題に紐づけた意欲が評価されやすいでしょう。

Q&A

面接での逆質問例

「ウエルシアHDとの経営統合により、現場のオペレーションやシステム統合はどの程度のスケジュールで進める計画でしょうか?」「統合によるアジアNo.1グローバル企業への成長において、私の担当領域ではどのような海外連携が期待されますか?」など、将来のビジョンに基づいた具体的な質問が好印象です。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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薬の知識は身につきます

薬の知識は身につきます。面白いです。接客も楽しいです。

(20代前半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]
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休みは取りづらい

福利厚生・待遇についていい面はあまりないです。休みも取りづらいし、1ヶ月シフトなので融通が効かない。店長次第です。

(20代前半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社ツルハホールディングス 2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 株式会社ツルハホールディングス 2026年2月期 第3四半期決算説明会資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。

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