0 編集部が注目した重点ポイント
① ウエルシアHDを連結子会社化し経営統合を完了する
2025年12月1日付で、ウエルシアホールディングス株式会社およびイオン株式会社との経営統合を完了しました。これにより国内ドラッグストア業界における圧倒的なシェアを確保。統合に伴うシナジー創出や組織体制の整備が急ピッチで進められており、PMI(統合後の組織統合)や商品政策の統一に携わる専門人材のキャリア機会が飛躍的に拡大しています。
② グループ店舗数が5,676店舗に達し巨大ネットワークを構築する
経営統合の影響により、当連結会計年度末のグループ店舗数は5,676店舗へと倍増しました。既存エリアのドミナント強化に加え、調剤併設店舗(3,319店舗)の推進やプライベートブランドの拡販、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した生産性向上など、店舗運営の質の変革をリードする店長・マネジメント層の重要性が高まっています。
③ 2027年2月期の売上高2兆5,550億円を目指し成長を加速させる
統合効果がフル寄与する次期(2027年2月期)は、連結売上高2兆5,550億円、営業利益994億円を見込む野心的な計画を掲げています。調剤需要の拡大や食品カテゴリーの強化によりドラッグストアの提供領域を広げており、業界の再編を牽引する巨大企業として、スケールメリットを活かした新規事業や海外展開の加速が期待されます。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.3
1,450,585百万円
93,262百万円
63,037百万円
42,670百万円
※EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額
2026年2月期の業績は、売上高1兆4,505億85百万円、営業利益630億37百万円となりました。前連結会計年度が決算期変更に伴う9.5ヶ月の変則決算であったため単純比較は困難ですが、通期計画に対して売上高は99.8%、営業利益は99.6%と、概ね計画通りの進捗を見せました。特筆すべきは親会社株主に帰属する当期純利益で、減損損失が想定を下回ったことやウエルシアHDの段階取得に係る差益105億83百万円を特別利益に計上したことにより、計画を8.0%上回る426億70百万円を達成しています。
通期計画に対する進捗状況については、各利益項目ともに100%に近い達成率となっており、経営統合という巨大な構造変化の中でも順調な経営環境を維持していると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.29
関東エリア
事業内容:関東地方におけるドラッグストア店舗の運営および調剤業務。
業績推移:期末店舗数1,826店舗(期首447店舗から1,379店舗の純増)。(注:2025年12月よりウエルシアHDを新規連結したため、前年実績とは単純比較不可)
注目ポイント:ウエルシアHDの連結により、店舗数が4倍以上に急増し、グループ内でも最大の収益基盤となりました。ドミナント戦略の再構築や物流網の最適化、調剤併設率の向上など、統合シナジーを最大化させるためのエリアマネジメント人材が必要とされています。
北海道・東北エリア
事業内容:北海道および東北地方におけるドミナント強化店舗運営。
業績推移:期末店舗数:北海道453店舗、東北797店舗。東北エリアは子会社化等により204店舗の純増を達成。
注目ポイント:創業の地である北海道に加え、東北でも圧倒的なシェアを維持。既存店の活性化と不採算店舗の見直しを並行しており、地域密着型の店舗運営に長けたプロフェッショナルが活躍できる環境です。
中部・近畿・中四国・九州エリア
事業内容:西日本各地域における店舗展開および営業力強化。
業績推移:各地域で大幅増。特に中部(854店舗)、近畿(611店舗)は統合によりエリア基盤が強固に。
注目ポイント:統合により西日本での存在感が一気に高まりました。「調剤併設」の推進が重点課題となっており、医療連携を深めるための専門知識を持つ人材の需要が高まっています。
海外事業
事業内容:タイ、ベトナム、シンガポールにおける店舗運営。
業績推移:グループ合計で35店舗を展開中。
注目ポイント:国内で培ったドミナント戦略やPB商品のノウハウを海外でも展開。日本流のサービスレベルを維持しながら現地ニーズに応える、グローバル展開の加速を担う人材の重要性が今後さらに増す見込みです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 決算説明会資料 P.19
2027年2月期は、統合効果が本格化し、連結売上高2兆5,550億円、EBITDA 1,623億円という驚異的な規模を計画しています。この巨大組織が目指すのは、単なる規模の拡大ではなく、「調剤・食品・PB」を3本柱とした収益構造の高度化です。特にプライベートブランド(PB)は、グループ横断での商品開発を強化し、ツルハHD連結で売上高構成比11.5%、総額2,244億円を目指す方針です。
採用においては、データ活用によるマーケティングの精緻化やDX推進、そして物流・仕入れ機能の統合を担うスペシャリストの需要が極めて高くなっています。経営統合を基盤とした「攻めのDX」により、生産性向上と収益力の両立を推進中。ドラッグストアの枠を超えた「トータルヘルスケア・プラットフォーム」の構築に貢献できる人材にとって、今が最も刺激的な参画タイミングと言えるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
業界最大級の巨大ネットワーク(5,676店舗)を活かしたスケールの大きな仕事に挑戦したい、という視点が非常に有効です。また、ウエルシアHDとの統合という「変革の最中」にあることを踏まえ、異なる文化の融合や新たな商品政策(PB強化)、データ活用の基盤整備に自らの専門性をどう活かせるかを具体的に示すことが、高い評価につながります。
- 「ウエルシアHDとの統合により、プライベートブランドの商品戦略には今後どのような変化が生じる予定でしょうか?」
- 「2.5兆円という巨大な売上規模を支えるための、DX・デジタル基盤の共通化における現在の最大の課題を教えてください。」
- 「店舗数が倍増する中で、店長教育やエリア管理の質を維持するために、どのような新しい取り組みを導入されていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年2月期 決算説明会資料



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