アコムの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

アコムの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

アコムの2026年3月期3Q決算は、営業利益が前年比9.8%増の819億円、進捗率92.5%と絶好調。「利息返還請求の減少」と「海外事業の加速」を柱に、ブランド再構築による顧客体験の向上を推進しています。変革期にある同社で、転職希望者がどのような役割を担えるのか、最新データに基づき整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

主要利益が通期計画に対して92%超の進捗で着地する

2026年3月期第3四半期累計の実績において、営業利益は819億円となり、通期計画に対する進捗率が92.5%という極めて高い水準に達しました。国内での追加利用が好調だったことに加え、長年の懸案であった利息返還請求が前年同期比23.0%減と着実に減少していることが、利益体質の強化を後押ししています。

アジア市場での収益化と新国への進出を加速させる

海外金融事業では、タイの既存事業が安定成長を続ける一方、フィリピン(ACF)およびマレーシア(ACM)の早期収益化を重点目標に掲げています。中期経営計画ではこれら拠点の成長に加え、新たな国への事業進出も視野に入れており、グローバル展開を担える専門人材の活躍フィールドが急速に広がっています。

ブランド再構築による顧客体験の質を向上させる

「パーセプション(消費者の認識)の再構築」を掲げ、ブランド力の向上と顧客体験の提供に注力しています。審査スピードの向上や応対力の強化を通じて良質な顧客体験を追求しており、金融サービスにテクノロジーとマーケティングを融合させた戦略を推進しています。

1 連結業績ハイライト

国内事業の活況とコスト構造の改善により、大幅な増益を達成。強固な財務基盤を背景に、攻めの投資フェーズへ移行しています。
連結決算概要(業容)

出典:決算プレゼンテーション資料 P.3

営業収益

2,512億円

前年比 +6.1%

営業利益

819億円

前年比 +9.8%

当期純利益

686億円

前年比 +46.4%

当第3四半期の営業収益は2,512億円と増収を確保しました。特筆すべきは利益面の大幅な伸長で、営業利益は前年同期比9.8%増の819億円、親会社株主に帰属する純利益は同46.4%増の686億円に達しました。純利益の急増については、税務上の企業分類変更に伴う法人税調整額の計上が主因ですが、実力値としての営業利益も順調に推移しています。自己資本比率は44.6%と、前期末比で0.6ポイント改善し、極めて安定した財政状態を維持しています。 通期計画に対する進捗率は、営業収益が75.7%と計画通りである一方、営業利益および経常利益はともに92.5%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

全セグメントにおいて増収を達成。国内での圧倒的シェア維持と、海外での市場開拓という「両利きの経営」を具現化しています。
セグメント別の業績推移

出典:決算プレゼンテーション資料 P.7

ローン・クレジットカード事業

事業内容:アコム単体による無担保ローンおよびクレジットカードの提供を主軸とする、グループの基幹事業です。

業績推移:営業収益は1,363億円(前年同期比7.5%増)、セグメント利益は467億円(同14.9%増)と、増収増益を牽引しています。

注目ポイント:既存顧客の利用が好調なことに加え、ブランド再構築による「新規獲得の質」にこだわった戦略が奏功しています。また、連結子会社のGeNiEを通じて「エンベデッド・ファイナンス(埋込型金融)」の拡大を急いでおり、ITと金融を融合させたサービス開発に意欲的なエンジニアや企画職の需要が高まっています。

注目職種:デジタルマーケティング、サービス企画、ITシステム開発、リスク管理

信用保証事業

事業内容:アコムおよびエム・ユー信用保証(MUCG)が、提携銀行等の個人ローンに対する保証を提供します。

業績推移:営業収益は600億円(前年同期比6.3%増)と堅調ですが、貸倒費用の増加により利益は170億円(同5.9%減)となりました。

注目ポイント:三菱UFJ銀行をはじめ、地方銀行等との提携をさらに強化しています。保証残高は1.4兆円を超え、国内最大級の規模を誇ります。BtoBtoCのモデルとして、金融機関へのコンサルティング営業や、与信モデルの高度化を担うデータアナリストが不可欠な領域です。

注目職種:金融法人営業、与信戦略、データサイエンティスト

海外金融事業

事業内容:タイ(EASY BUY)、フィリピン(ACF)、マレーシア(ACM)でコンシューマーファイナンスを展開しています。

業績推移:営業収益は494億円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益は166億円(同13.7%増)と着実な利益貢献を見せています。

注目ポイント:タイでの圧倒的プレゼンスを維持しつつ、成長市場であるフィリピンやマレーシアでの早期黒字化を目指しています。現地法規制への対応や与信モデルのローカライズが必要であり、グローバルな視点で事業をマネジメントできる人材や、現地の変化をキャッチアップできる機動力のある人材が求められています。

注目職種:海外事業管理、グローバル・コンプライアンス、現地経営管理

債権管理回収事業

事業内容:アイ・アール債権回収が、グループ連携を強化しつつ債権回収業務の高度化を担います。

業績推移:当第3四半期の営業収益は54億円、セグメント利益は12億円を確保しました。

注目ポイント:アコム本体との連携を強め、グループ全体の資産健全化に寄与しています。法務知識に基づいた厳格なオペレーションに加え、近年はカウンセリング機能の強化も図られており、高いコミュニケーションスキルとコンプライアンス意識を併せ持つ人材の活躍の場となっています。

注目職種:債権管理、法務・コンプライアンス、顧客相談

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画の着実な履行により「3期連続増益」を射程。金融を超えた新たな事業創出にも挑戦する姿勢を鮮明にしています。
中期重点テーマ

出典:決算プレゼンテーション資料 P.39

アコムグループは、2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画において「ビジョン達成に向け、成長サイクルのスピードを上げる」ことを掲げています。国内ではブランド力の再構築による安定成長を、海外ではフィリピン・マレーシアの黒字化に続く新国進出への挑戦を継続します。また、機能戦略として「採用・育成・定着の強化による人材基盤の確立」を明記しており、中途採用を含む外部人材の獲得に非常に意欲的です。 特に、「新規事業創出への挑戦」が戦略テーマに加わったことは、従来の金融業務の枠に捉われないキャリアを求める転職者にとって大きな魅力です。デジタル技術を基盤とした新たな顧客体験の提供や、グローバル展開を加速させるためのシステム基盤刷新など、変革期にある巨大組織の屋台骨を支える役割が期待されています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

アコムは現在、単なる貸金業から「良質な顧客体験を提供する総合金融サービス企業」へと脱皮を図っています。志望動機では、資料で強調されている「パーセプションの再構築」や「顧客体験(CX)の向上」といったキーワードを自身の経験と結びつけるのが効果的です。また、海外事業の加速や新国進出といった「攻めのグローバル戦略」に貢献したいという姿勢も、現在のアコムの成長フェーズと合致し、高く評価される可能性が高いでしょう。

Q&A 面接での逆質問例
  • 「中期方針にある『新国への事業進出』に向けて、具体的にどのようなガバナンス体制や専門組織の構築を進めているのでしょうか?」
  • 「『パーセプションの再構築』を進める上で、従来のブランドイメージを刷新するために最優先で取り組んでいるCX施策を教えてください。」
  • 「GeNiE社が推進する『エンベデッド・ファイナンス』において、非金融企業との提携を加速させるための鍵となる技術・サービスは何だとお考えですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
"

自己成長をサポートする環境が整っている

資格取得に対する手当や、通信教育の割引制度が整っており、自己成長をサポートする環境が整っています。読書支援制度もあり、指定された本の中から選んで読むことで、知識を広げることができます。研修や勉強会も定期的に開催され、積極的に参加することでスキルアップが可能です。

(30代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]
"

営業活動に対する適性が求められる

営業活動に対する適性が求められるため、得意でない方にはストレスを感じる場面が多いかもしれません。

(20代後半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • アコム株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算プレゼンテーション資料
  • アコム株式会社 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


関連記事

【面接対策】アコムの中途採用面接では何を聞かれるのか

三菱UFJフィナンシャル・グループで、消費者金融・ローン信用保証事業を担うアコムへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われる他、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるのでしっかり対策をすすめましょう。


wiget_w300
wiget_w300