0 編集部が注目した重点ポイント
①中期経営計画の目標値を上方修正し成長を加速させる
2024年度実績において営業利益やROE(自己資本利益率)の当初目標を前倒しで達成したことを受け、2025年10月に中期経営計画の数値目標を上方修正しました。2028年度の連結売上高目標を2,800億円、営業利益目標を200億円に引き上げ、既存事業の深化と成長分野への投資をさらに強化する方針です。
②「ユアテック人財戦略」で人的資本投資を拡大する
持続的な成長を支える基盤として、2024年10月に独自の「人財戦略」を策定しました。5年間で約350名の営業・技術要員の増員を計画しているほか、定年年齢を65歳へ引き上げる定年延長の導入、奨学金代理返還支援制度の開始など、採用競争力の強化とエンゲージメント向上に資する制度を次々と打ち出しています。
③中間決算で営業利益67.4%増の大幅増益を達成する
2026年3月期第2四半期は、売上高が前年同期比7.0%増、営業利益が67.4%増の58億円と極めて好調に推移しました。配電線工事や屋内配線工事の増加に加え、徹底した原価管理による採算性の向上が利益を押し上げており、堅実な収益構造の構築が転職者にとっても大きな安心材料となります。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.3
売上高
1,187億円
+7.0%
営業利益
58億円
+67.4%
中間純利益
32億円
+11.1%
当中間連結会計期間は、主力の設備工事業において配電線工事や屋内配線工事が順調に推移し、売上高1,187億円(前年同期比7.0%増)を達成しました。特筆すべきは営業利益の伸びで、原価管理の徹底と工事採算性の向上により、前年同期の35億円から58億円へと飛躍的に増加しています。販管費は人的投資により増加したものの、本業の収益拡大がそれを大きく上回る形となりました。
通期予想に対する進捗率は、営業利益ベースで約35.2%(通期予想167億円に対し58億円)となっています。建設業界特有の下期偏重の傾向を考慮しつつも、会社側は「通期業績予想に対して概ね順調に進捗している」と評価しています。資材費高騰への価格転嫁も丁寧な取引先説明を通じて順調に進んでおり、通期計画の達成に向けた確度は高いと言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.30
設備工事業
【事業内容】
屋内配線、空調管、配電線、送電、発変電、情報通信など、生活に不可欠なエネルギー・通信インフラの施工を一括して担う中核事業です。
【業績推移】
売上高は1,171億円(前年同期比+7.0%)、セグメント利益は54億円(同+74.3%)と大幅な伸びを記録しました。
【注目ポイント】
データセンターや地域熱供給といった成長分野の取り込みに加え、ベトナムを起点とした海外展開が積極的に進められています。エジプトの太陽光発電やベトナムの洋上風力発電といった大型ODA案件も獲得しており、グローバルな舞台で技術を活かしたいプロフェッショナルにとって、非常にやりがいのある環境が整っています。
その他事業
【事業内容】
車両・事務用機器のリース、警備業、不動産業、さらにはミネラルウォーターの製造・販売など、多角的なサービスを展開しています。
【業績推移】
売上高は16億円(前年同期比+4.5%)、セグメント利益は5億円(同+13.0%)と堅調です。
【注目ポイント】
中核の設備工事業とのシナジーを発揮し、グループ全体の収益安定化に寄与しています。リース事業や警備業といった安定需要のある分野を保持していることが、不透明な経済環境下における同社の経営の強みとなっています。建設業以外の知見を持つ人材にとっても、専門性を発揮できる門戸が開かれています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期第2四半期(中間期) 決算説明会資料 P.42
ユアテックは、2050年カーボンニュートラルを見据えた「基幹送電網整備」への約7兆円規模の投資を最大の商機と捉えています。東北地内での確固たる事業基盤を背景に、洋上風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー関連工事の受注拡大を狙っています。一方で、施工人員の不足という業界共通の課題に対し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による業務プロセスの最適化や、チャットツール導入による現場負担の軽減を急ピッチで進めています。
質疑応答では、洋上風力発電工事の先送りが懸念材料として挙がりましたが、中長期的には実施される見通しであり、現在は安定した施工力の確保と体制強化に注力していると明言されています。また、東北電力グループが推進するデータセンター誘致構想も強力な追い風となっており、関東圏で培ったノウハウを地元・東北へ還元するステージへと移行しています。成長投資総額800億円のうち、人財投資に150億円、IT・DX投資に100億円を充てるという明確な経営資源の配分は、同社が「人を基軸とした経営」を本気で推進している証左と言えるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
「東北を支えるインフラ企業」という安定性だけでなく、「中期経営計画の目標上方修正」に見られる勢いのある経営姿勢に触れるのが有効です。特に人的資本への積極投資の一環である「定年延長」や「奨学金返還支援」といった、長く安心して働ける環境づくりへの共感を伝えてください。また、洋上風力やデータセンターといった成長分野への挑戦心と、DX活用によるスマートな働き方への期待を掛け合わせることで、意欲的な姿勢をアピールできます。
- 「2028年度までの増員計画において、中途入社者のスキルや経験が、成長分野である海外工事や再エネ関連工事でどのように活かされることを期待されていますか?」
- 「人的投資に150億円を投じる中で、新たな職能分類制度への刷新が行われましたが、個人のキャリアアップと評価がどのように連動しているか具体的に教えてください。」
- 「最新のデジタル技術活用として現場帳票のデジタル化などが挙げられていますが、入社後の現場実務において、どの程度ICT化による負担軽減を実感できる環境ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
じゅうぶん高い技術力を身に付けることができる
入社後からでもじゅうぶん高い技術力を身に付けることのできる多くの機会があるので心配する必要はないと思う。福利厚生は充実しており、不満はなかった。
(20代前半・電気・通信設備施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]現場監督にさせられ作業員に怒られる
仕事の内容もまだ分からないまま現場監督にさせられて、作業員に指示を出さなきゃ行けなくなることが多いので、仕事をちゃんと覚えるまで、2年くらい実際に作業員として仕事をさせてあげないといけないと思います。いきなり指示を出させて作業員に怒られてストレスが溜まって辞めていく若者が何人もいるのに何故それに対応しようとしないのか、疑問に思ってました
(20代前半・営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料:
・2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2025年10月29日発表)
・2026年3月期第2四半期(中間期) 決算説明会資料(2025年11月28日発表)
・2026年3月期第2四半期(中間期) 決算説明会 主な質疑応答(要旨)(2025年11月28日開催)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。