セーレンの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

セーレンの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

セーレンの2026年3月期3Q決算は、売上高・各利益ともに過去最高を更新。通期予想を上方修正し5期連続の最高益を目指します。人工衛星関連の成長やNBセーレンの新規連結など、事業拡大の勢いが加速中。「なぜ今セーレンなのか?」、転職希望者がどの事業で活躍できるかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

通期予想を上方修正し5期連続の過去最高益を更新する

第3四半期累計の業績が極めて堅調に推移したことを受け、通期の連結業績予想を上方修正しました。売上高1,720億円、営業利益205億円を見込み、5期連続の増収・増益、および5期連続の過去最高益の更新を目指す極めて強い成長フェーズにあります。

2026年1月よりNBセーレンを新規連結し事業基盤を拡大する

構造的変化として、2026年1月よりNBセーレン株式会社(旧ユニチカ株式会社岡崎事業所)を新規連結しました。今回の通期予想には同社の1月から3月までの業績予想が織り込まれており、グループ全体の生産能力増強と技術融合による新たなキャリア機会の拡大が期待されます。

人工衛星や半導体関連の寄与で先端領域の成長を加速させる

エレクトロニクス事業において、人工衛星の売上寄与や半導体市場向け資材の好調により、セグメント利益が前年同期比64.3%増と飛躍的に成長しています。従来の繊維業の枠を超え、宇宙や半導体といった先端技術領域での専門人材の重要性が一段と高まっています。

1 連結業績ハイライト

売上高・各段階利益ともに第3四半期として過去最高を更新。車輌資材の海外事業やエレクトロニクス事業が強力に業績を牽引しています。
2025年度 第3四半期連結業績概要

出典:2025年度(2026年3月期)第3四半期 決算のご説明 P.5

売上高

1,234.5億円

+4.2%

営業利益

159.8億円

+17.8%

経常利益

171.6億円

+18.4%

当期純利益

125.7億円

+17.5%

当第3四半期累計の連結売上高は1,234億5,100万円に達し、全利益項目で過去最高を更新しました。特に営業利益率は13.0%(前年同期は11.5%)へと改善し、高収益体質への進化が鮮明になっています。設備投資についても前年比83.0%増の73億3,100万円を投じ、海外拠点の増強を中心とした攻めの経営を継続しています。

通期予想に対する純利益の進捗率は79.1%に達しており、第3四半期終了時点での評価は「順調」と言えます。第1四半期より報告セグメントの区分が一部変更されていますが、主力事業がいずれも力強く推移しており、目標達成に向けた確度の高い状況です。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

グローバル市場で圧倒的なシェアを誇る車輌資材から、人工衛星・半導体といった最先端分野まで、多角的な事業展開がエンジニアやビジネスリーダーに豊富な機会を提供しています。
連結業績のセグメント別内訳

出典:2025年度(2026年3月期)第3四半期 決算のご説明 P.7

車輌資材事業

事業内容:自動車・鉄道車両向けの内装材(カーシート材、エアバッグ、加飾部品)の開発・製造・販売。グローバル生産体制を構築しています。

業績推移:売上高848億700万円(+3.5%)、営業利益121億3,800万円(+13.9%)と増収増益を達成しました。

注目ポイント:国内での受注回復に加え、メキシコでの新規車種立ち上げやアジア地域でのカーシート材販売増が利益を押し上げました。海外拠点における品質改善や経費削減が功を奏しており、グローバルな製造マネジメントの経験が求められています。

注目職種:海外拠点管理、品質管理エンジニア、海外営業

ハイファッション事業

事業内容:独自システム「Viscotecs」を活用したアパレル製品の製造、およびスポーツ・アウトドア向け衣料用繊維加工。

業績推移:売上高160億2,300万円(+4.3%)、営業利益13億2,400万円(+13.2%)と好調です。

注目ポイント:スポーツ・アウトドア向け素材が国内外で伸長しています。KBセーレン株式会社における不採算商品の見直しも収益性改善に寄与。リサイクル素材や生分解性素材の開発を強化しており、サステナブル技術への関心が高い人材にとって魅力的な環境です。

注目職種:素材開発研究、テキスタイルデザイナー、生産管理

エレクトロニクス事業

事業内容:導電性素材、シリコンウェーハの酸化膜加工、および人工衛星の設計・製造。先端デバイスを支える基盤技術を保有。

業績推移:売上高97億5,500万円(+20.2%)、営業利益22億8,900万円(+64.3%)の大幅増益を記録。

注目ポイント:人工衛星の売上寄与に加え、データセンターや半導体市場向け導電糸「ベルトロン」等が順調。セーレンアドバンストマテリアルズ株式会社でのシリコンウェーハ加工も成長しており、宇宙・半導体領域のスペシャリストの活躍の場が広がっています。

注目職種:人工衛星開発エンジニア、半導体プロセス技術、電気電子設計

環境・生活資材事業

事業内容:建築・住宅用資材、インテリア用素材、健康・介護商品(病院向けベッド用資材等)の提供。

業績推移:売上高74億5,200万円(0.7%減)、営業利益7億200万円(2.0%減)と微減。

注目ポイント:住宅着工件数の減少や、政策影響による病院ベッド商材の売上減が響きました。一方で、KBセーレンにおける民生資材は回復傾向にあります。厳しい市場環境下でも、既存技術を新しい用途に展開できるビジネスデベロップメント能力が期待されます。

注目職種:新事業企画、住宅・インテリア営業、サプライチェーン管理

メディカル事業

事業内容:健康・医療用資材(サポーター等)、絆創膏用途素材、化粧品、水処理用資材の展開。

業績推移:売上高48億5300万円(3.6%減)、営業利益5億4,700万円(+0.7%)の減収増益。

注目ポイント:サポーター等の健康資材が堅調。絆創膏向け「エスパンシオーネ」が売上回復を見せるなど、一部商品で成果が出ています。前年の医療システム販売の反動減はあったものの、利益面では底堅さを見せており、ヘルスケア市場での製品価値向上を担う専門人材が重要となります。

注目職種:医療・衛生資材開発、学術営業、薬事管理

その他の事業

事業内容:不動産賃貸管理事業(ナゴヤセーレン)、保険代理業(セーレン商事)、ソフトウェア開発・販売など。

業績推移:売上高5億5,700万円(+1.9%)、営業利益4億600万円(+1.3%)。

注目ポイント:不動産管理や保険代理業が堅調に推移しています。グループ全体の運営を支えるインフラ的な側面が強く、安定した経営基盤の一翼を担っています。

注目職種:不動産管理、損害保険営業、ITエンジニア

3 今後の見通しと採用の注目点

「5期連続増収増益」を視界に捉え、M&Aを通じた規模拡大と、宇宙・半導体分野での技術優位性を確立する戦略フェーズへ。
2025年度 連結業績予想

出典:2025年度(2026年3月期)第3四半期 決算のご説明 P.18

今後の見通しについては、地政学リスクや為替動向といった不透明な要素はあるものの、通期の連結売上高を1,720億円、営業利益を205億円へと上方修正しました。第4四半期からは新規連結のNBセーレンの寄与も見込まれており、さらなるトップラインの拡大が期待されます。

成長戦略の柱として、繊維技術をベースにした「イノベーションと顧客開発」を掲げており、特にエレクトロニクス事業での人工衛星関連の強化や、海外拠点の生産体制再編に注力しています。設備投資額も前年比倍増となる116億円を計画しており、新規事業の立ち上げや海外拠点での増産を担える即戦力人材のニーズが急速に高まっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「伝統的な繊維企業の枠組みを越え、人工衛星や半導体資材といった先端技術領域で劇的な成長を遂げている点」が強力なアピールポイントになります。また、5期連続の過去最高益を更新中という盤石な経営基盤の上で、新規連結のNBセーレンとのシナジー創出など、事業構造の変革期に立ち会えることは、意欲的な転職者にとって非常に魅力的なナラティブとなります。

Q&A

面接での逆質問例

「2026年1月より連結されたNBセーレンとの技術融合により、具体的にどのような新製品・新市場の開発を加速させる計画でしょうか?」

「エレクトロニクス事業における人工衛星関連の売上増加を受けて、エンジニアや生産管理部門に期待される役割や専門スキルはどのように変化していますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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残業が多い傾向がある

基本的にスタッフ職は残業が多い傾向がある。残業をきちんつけれるようになれば、どれだけ人員が不足しているかをわかるよう数値ができるが、制限があるためつけていない。

(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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やりたいことをやりたいようにできる

いかに上司を説得できるかで変わってくるが、やりたいことをやりたいようにできるところはある。

(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2025年度(2026年3月期)第3四半期 決算のご説明(2026年2月9日)
  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月9日)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。