0 編集部が注目した重点ポイント
① AP社との資本提携で成長を加速させる
2025年7月にアドバンテッジパートナーズ(AP社)と事業提携を締結し、100億円規模の資金調達を実施しました。従来の経営体制を刷新し、2029年12月期に売上高1,000億円を目指すコミットメント型の新中期経営計画を始動させています。経営ノウハウの吸収により、次世代リーダー層のキャリア機会が大きく拡大する見込みです。
② AltForm社を子会社化し事業領域を広げる
2025年5月にイタリアのPrima Additive社(現:AltForm社)を子会社化し、金属3Dプリンタ・レーザー加工機事業を強化しました。これにより、自動車や航空宇宙、医療分野への高付加価値ソリューション提供が可能となりました。海外拠点との連携や、グローバルな技術開発・販路拡大に携わる専門人材の重要性が急増しています。
③ 中国生産体制の再編で収益性を高める
2025年中に蘇州工場の生産機能を厦門工場へ集約し、固定費削減と生産効率化を断行しました。旧蘇州工場は「蘇州テクセンター」へ変革し、サービス・ソリューション拠点として再始動しています。この構造改革により、工作機械事業のセグメント利益は前年比58.5%増と劇的な収益改善を達成しました。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.5
売上高
805億円 (+9.4%)
営業利益
42億円 (+89.4%)
経常利益
52億円 (+44.2%)
2025年12月期の連結業績は、売上高が805億円(前年比9.4%増)、営業利益が42億円(同89.4%増)と大幅な増収増益を記録しました。特に営業利益は、中国の生産集約化や工場稼働率の向上による売上総利益の改善(前期比2.3pt上昇)が大きく寄与しています。為替差益や政策保有株式の売却益も加わり、最終的な当期純利益も前年比9.7%増の45億円となりました。
通期の実績は、期初予想(売上高774億円、営業利益43億円)に対しても、売上高は超過、営業利益は概ね達成しており、進捗は順調と評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.9
工作機械事業(放電加工機・マシニングセンタ等)
【事業内容】
形彫り・ワイヤ放電加工機、マシニングセンタ、金属3Dプリンタ等の開発・製造・販売。自動車や電子部品、航空宇宙産業が主な市場です。
【業績推移】
売上高583億円(+13.6%)、セグメント利益54億円(+58.5%)と大幅増益を達成しました。
【注目ポイント】
スマートフォンやデータセンター向け光コネクタ、半導体需要が堅調に推移しました。2025年5月からのAltForm社連結(注:前年同期は未連結)により、金属3Dプリンタ等の製品ラインナップが拡充。中国での生産集約化による収益性向上もあり、成長領域へのリソースシフトが加速しています。グローバル市場での営業・技術支援を担う人材が強く求められています。
産業機械事業(射出成形機等)
【事業内容】
プラスチック射出成形機等の開発・製造・販売。精密コネクタやコンタクトレンズ製造に強みを持つV-LINE方式を軸としています。
【業績推移】
売上高97億円(+1.8%)、セグメント利益5億円(-37.0%)の増収減益となりました。
【注目ポイント】
データセンター向け光コネクタの需要が牽引しましたが、販管費やR&D費用の増加により利益が圧迫されました。今後はサーキュラーエコノミー(循環型経済)への対応や高付加価値モデルへのシフトを重点戦略として掲げています。技術的な差別化を推進する研究開発人材の役割が重要視されています。
食品機械事業
【事業内容】
製麺プラント、製麺機、無菌米飯製造装置等の開発・製造・販売。国内外の食のインフラを支える事業です。
【業績推移】
売上高69億円(-9.7%)、セグメント利益9億円(+1.2%)の減収増益を確保しました。
【注目ポイント】
中国での無菌米飯製造装置の競争激化により減収となりましたが、利益率の高い製品販売により増益を維持。麺、米飯に次ぐ「第3の柱」として菓子・惣菜分野への展開を推進中です。東南アジア等の新市場開拓が必要とされており、事業企画やグローバルマーケティングの知見を持つ人材の活躍が期待されます。
その他事業(精密金型・要素技術)
【事業内容】
精密コネクタの受託生産を行う金型成形事業、リニアモータやセラミックス製品を販売する要素技術事業から成ります。
【業績推移】
売上高55億円(+9.9%)、セグメント利益4億円(前年赤字から黒字転換)。
【注目ポイント】
半導体製造装置向けのセラミックス製品需要が堅調に推移しました。2026年12月期より、リニアモータ事業を工作機械セグメントへ統合する体制変更を予定しています。これにより、内製リソースの集中と競争力強化を図るため、組織再編に伴う管理体制の構築や技術統合を担う人材が不可欠となっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.30
2026年12月期は、売上高885億円(前年比9.8%増)、営業利益55億円(同30.2%増)とさらなる成長加速を見込んでいます。AP社との提携による経営管理体制の強化が進み、設備投資額も前年比151.2%増の60億円に拡大させる計画です。
注目すべきは、従来の延長線ではない「ありたい姿」から逆算した挑戦的な目標設定です。ROE 8%超、PBR 1.0倍超の早期達成を目指し、累進配当の導入など株主還元も大幅に強化。質疑応答ではアフターサービス強化に向けた戦略投資についても言及されており、モノ売りからソリューション提供型への変革を牽引できるプロフェッショナル人材の採用意欲が極めて高い状況にあります。
4 求職者へのアドバイス
設立50周年を迎え、「Grow Forward in the Next Era」という新たな理念を掲げた同社。単なる工作機械メーカーから、AIやデータセンター需要を捉えた「モノづくりの統合ソリューションパートナー」への進化を強調しています。自身の専門性を活かし、伝統ある企業の「変革の実行者」として関わりたいという意欲は、現在の経営方針に強く合致するはずです。
・「AP社との提携による経営管理体制の刷新において、現場レベルではどのような変化や新しいKPIが導入されていますか?」
・「AltForm社との統合により、金属3Dプリンタの製品開発における日本と欧州の役割分担や連携体制はどのようになっていますか?」
・「新中期経営計画で掲げたソリューション強化に向けて、私の職種に最も期待される『変革の成果』は何ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ソディック 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社ソディック 2025年12月期 決算説明資料



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