ロイヤルホールディングスの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

ロイヤルホールディングスの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

ロイヤルホールディングスの2025年12月期決算は、売上高・経常利益ともに過去最高を更新。ホテル事業が中計目標を初年度で達成するなど絶好調です。たびスル社の買収やベトナム進出、IT・DX投資の加速など、攻めの姿勢が鮮明。「なぜ今ロイヤルHDなのか?」、転職希望者がどの事業で役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

売上高・経常利益ともに過去最高を更新する

2025年通期の連結業績は、売上高が前期比8.8%増の1,654億円、経常利益が同8.2%増の79億円となり、主要指標で過去最高を記録しました。国内外の観光需要を背景としたホテル事業の躍進に加え、販売価格の適正化による既存店の成長が大きく寄与しています。

収益性の向上により中期経営計画の利益目標を初年度で達成する

2025年度からスタートした中期経営計画の最終年度目標(経常利益65億円)を、わずか1年目で突破しました。宿泊単価の向上とインバウンド需要の取り込みにより、収益性が大幅に改善しています。今後は「THE BASEMENT」などの新ブランド展開による事業拡大が加速する見通しです。

たびスル社の買収を通じて新領域への展開を強化する

2025年8月に介護・学童向けおやつ宅配を展開する「たびスル株式会社」の株式を100%取得しました(2025年4Qより連結開始)。これにより、従来の店舗型ビジネスに加え、BtoBサブスクリプションモデルによる収益源を確保しており、食品事業の多層化に向けたキャリア機会が広がっています。

1 連結業績ハイライト

観光需要の完全回復と収益構造の改革により、3年連続での過去最高更新を視野に入れる好調な決算となりました。
連結損益実績

出典:2025年12月期 決算説明会資料 P.5

売上高
1,654.9億円
(前年比 +8.8%)
経常利益
79.1億円
(前年比 +8.2%)
親会社株主純利益
56.6億円
(前年比 △4.5%)

2025年通期の業績は、売上高・各段階利益(純利益を除く)において過去最高を記録しました。原材料費の高騰や新規出店に伴う一時的な費用増はあったものの、ホテル事業の増収増益や不採算店舗の整理、さらに機内食関連会社等の持分法投資損益(出資先企業の利益貢献)の増加が利益を押し上げています。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年の特別利益の反動などにより微減となりましたが、事業の収益力そのものは極めて堅調です。

通期計画に対する進捗率は、売上高が99.3%、経常利益が101.5%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。2026年度についても、さらなる増収増益を見込んでおり、成長投資に向けた攻めの姿勢が鮮明になっています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

ホテル・海外外食・食品の3領域を成長ドライバーと定め、アライアンスを軸とした効率的な事業拡大を推進しています。
セグメント別損益実績

出典:2025年12月期 決算説明会資料 P.13

外食事業(ロイヤルフードサービス(株)など)

事業内容:ロイヤルホスト、てんや、シズラー等の直営およびフランチャイズ(商標貸与による展開)を国内外で運営。

業績推移:売上高 668億円(前年比 +6.0%)、経常利益 23億円(同 △26.9%)。

注目ポイント:「ロイヤルホスト」の既存店売上高が17ヶ月連続で前年を超過し、ブランド力が向上しています。一方で海外戦略が加速しており、ベトナムでの直営展開や米国での寿司業態「SUSHI NIGIRIBA」の1号店開業など、グローバル市場での事業開発人材の需要が高まっています

注目職種:グローバル店舗運営、海外事業開発、マーケティング(CRM活用)

ホテル事業(アールエヌティーホテルズ(株))

事業内容:リッチモンドホテル等の宿泊施設運営。宿泊主体型からラグジュアリーまでマルチブランド化を推進。

業績推移:売上高 414億円(前年比 +18.1%)、経常利益 68億円(同 +26.3%)。

注目ポイント:客室単価(ADR)が13,594円(前年比+1,103円)と大きく伸長し、グループ全体の利益柱に成長しました。双日社との協業による新ブランド「THE BASEMENT HOTEL」の展開や、タイのマイナー・ホテルズとの合弁による高級ホテル進出など、新規プロジェクトが目白押しです。

注目職種:ホテルマネジメント、アセットマネジメント、サービス企画

コントラクト事業(ロイヤルコントラクトサービス(株))

事業内容:空港、高速道路、社員食堂、スポーツ・エンタメ施設等の飲食運営受託。

業績推移:売上高 533億円(前年比 +7.2%)、経常利益 26億円(同 △3.3%)。

注目ポイント:空港拠点でのラウンジ運営受託の拡大や、大阪・関西万博への出店など、「食のBtoBtoCソリューション」が強みとなっています。資産を自社で持たないアセットライトな経営により資本効率を高めており、多様な施設オーナーとの交渉を担う法人営業・企画人材が不可欠です。

注目職種:法人営業、施設内店舗開発、オペレーションマネジャー

食品事業(ロイヤル(株)、(株)たびスル)

事業内容:セントラルキッチンによる製造、購買・物流、家庭用フローズンミール販売、おやつ宅配。

業績推移:売上高 129億円(前年比 +3.9%)、経常利益 4.5億円(同 +320.7%)。

注目ポイント:買収した「たびスル」社により、2025年4Q(第4四半期)よりおやつ宅配事業が連結対象となり、利益率が飛躍的に改善しました(前年は未連結のため単純比較不可)。ECサイト「Royal Host Deli」の強化を含め、実店舗以外の収益源拡大に注力しています。

注目職種:商品開発、SCM(供給網管理)企画、ECマーケティング

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画の2年目となる2026年度は、ブランドガイドラインの確立とDX投資により、さらなる飛躍を目指します。
2026年12月期業績予想

出典:2025年12月期 決算説明会資料 P.21

2026年度の連結業績予想は、売上高1,748億円(前期比+5.6%)、経常利益88億円(同+11.1%)と、過去最高益のさらなる更新を計画しています。原材料費の増加(22億円)やマーケティング費用増などのコスト要因を織り込みつつも、既存店売上高前年比103%の達成や、ベトナムでの直営店舗網拡大により増益を確保する方針です。

経営戦略の核となるのは「アライアンス(他社提携)」です。双日社との資本業務提携を軸に、シンガポールや米国、ベトナムでの海外事業を加速させています。また、グループ共通アプリ「MyROYAL」の対象ブランド拡大や、新店舗管理システム「Polaris」の導入など、IT・テクノロジー領域への投資も積極化しています。これにより、店舗運営の効率化だけでなく、蓄積された顧客データを活用した高度なマーケティングが可能な環境へと進化しており、DX人材やデータアナリストの活躍の場が急速に広がっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

ロイヤルHDは「食」の専門性と「泊」のオペレーション力を併せ持つ、国内屈指のホスピタリティ企業です。単なる飲食店運営にとどまらず、「アライアンス(他社提携)による新規事業開発」「海外直営事業の立ち上げ」に携われる機会が豊富です。「既存ブランドの進化」と「新領域への挑戦」の両輪を動かす一員として、自身の専門性(店舗開発、マーケティング、DX、海外法務など)をどう活かせるかを具体化すると、非常に説得力のある志望動機になります。

Q&A 面接での逆質問例
  • 「ベトナムや米国での海外事業において、国内で培った『コハレ(日常のちょっとした贅沢)』文化をどのように現地化し、ブランド構築されていますか?」
  • 「ホテル事業が中計目標を早期達成しましたが、今後のラグジュアリーホテル展開において、どのような専門スキルを持つ人材が特に求められていますか?」
  • 「共通アプリ『MyROYAL』で蓄積されたデータを、現場のオペレーション改善やメニュー開発にどのようにフィードバックしていく計画ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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飲食店にしては充実している

社員のみならずアルバイトも育休を取得でき、飲食店にしては充実しているように思える。社内結婚し出産後二人で育休を取得した社員もいるので安心できる環境ではある。

(30代後半・調理スタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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日本の伝統料理をもう一つ活かせていない点もある

国内最大のてんぷらチェーンを抱えており業界大手ではあるものの「てんぷら」という日本の伝統料理をもう一つ活かせていない点もある。風向きや何か大きなイノベーションが起これば更なる活躍の見込める食材であるため国内だけでなく海外に更に目を向け「てんぷら」というものをよりメジャーにして欲しい。

(30代後半・調理スタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2025年12月期 決算説明会資料(2026年2月17日発表)
  • 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月16日発表)

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。