【平均年収1092万円】テクノ菱和 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収1092万円】テクノ菱和 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

テクノ菱和は、空調衛生設備技術を核とした設備工事の設計・施工を主軸に、冷熱機器販売なども手掛ける企業です。連結従業員数は約1,000名規模で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社テクノ菱和 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


テクノ菱和グループは、空調衛生設備技術を核とした設備工事の設計・施工を主軸に事業を展開しています。冷熱機器の販売、修理・サービス、リフォーム工事、関連研究も手掛けています。

単体従業員数は856名、連結従業員数は981名です。同社グループの事業セグメントは、空調衛生設備工事業、電気設備工事業、冷熱機器販売事業、その他の事業の4つです。

主な国内グループ会社は、東京ダイヤエアコン(空調衛生・設備工事業)、松浦電機システム(電気設備・工事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社テクノ菱和は、環境エンジニアリングを中核事業とする企業として、人材の育成と働きがいのある環境づくりを重視しています。同社グループでは、従業員の給与水準や福利厚生、多様な働き方を支える制度が整備されており、長期的なキャリア形成を支援する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


テクノ菱和では、従業員の平均勤続年数が長く、安定した環境でキャリアを築いている傾向がうかがえます。平均年齢も建設業界の中では比較的落ち着いており、経験豊富な人材が多数在籍していることが示唆されます。

項目 数値
平均年間給与 10,919,000円
平均勤続年数 15年5ヶ月
平均年齢 44歳6ヶ月
単体従業員数 856人
連結従業員数 981人
単体のグループ内比率 87.3%


同社グループは、確定給付型の制度として確定給付企業年金制度および退職一時金制度、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を設けています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、同社および連結子会社を対象としています。

退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は46.4億円、年金資産は161.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


テクノ菱和グループは、「人材の育成・教育を重視し働き甲斐のある企業を築き、社会に貢献する」ことを経営理念の一つに掲げ、人材戦略を経営上の重要な位置づけとしています。中長期経営ビジョン『TECHNO RYOWA 2032』では、社員教育や採用活動への集中的な投資を通じて人的資本の充実を図る方針です。

人材の採用においては、少子高齢化による建設業の人手不足に対応するため、新卒採用と中途採用をバランスよく進め、女性や外国籍の人材を含む多様な人材が活躍できる職場を目指しています。育成・教育面では、変化の激しい市場環境に対応できるよう様々な施策を実施し、個人の成長と会社の競争力強化を図っています。また、目標管理制度、成果型の賃金体系、業績連動型賞与を導入しており、従業員の給与や賞与は個人の成果と会社の業績に基づいて決定されます。中長期的な会社の発展のため、評価制度の見直しや処遇の改善、働き方改革の推進、ワーク・ライフ・バランスの取り組みを通じて、社員が輝き成長できる環境整備とエンゲージメント向上、離職率低下に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。提出会社における労働者の男女の賃金の差異について、正規雇用は女性の新卒採用を積極的に行っているためであり、昇給に性別による格差はありません。また、パート・有期労働者は男性が現場での施工管理業務、女性が事務所の事務員であるためです。海外勤務者は給与体系が国内勤務者と異なるため、男女賃金差異の集計から除外されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.2%
男性労働者の育児休業取得率 60.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 55.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 58.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 49.4%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 菱和エアコン㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 94.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 92.0%


▼ 松浦電機システム㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.2%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 68.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 59.8%


▼ 東京ダイヤエアコン㈱

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 82.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 81.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 63.0%

人材の育成に関する方針

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標 2027年度目標
新卒採用者(男性) 13人 19人 24人 25人 -
新卒採用者(女性) 8人 7人 10人 11人 -
新卒採用者(合計) 21人 26人 34人 36人 32人
キャリア採用者(男性) 16人 44人 44人 - -
キャリア採用者(女性) 2人 17人 9人 - -
キャリア採用者(合計) 18人 61人 53人 26人 -
管工事施工管理技士合格率(一級) 71% 82% 78% 100% -
管工事施工管理技士合格率(二級) 91% 69% 91% 100% -

社内環境整備に関する方針

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標
有給休暇取得率 63% 64% 63% 60%
育児休業からの復職率 100% 100% 100% 100%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


テクノ菱和は、空調衛生設備技術を核とした設備工事の設計・施工を主軸に事業を展開しています。冷熱機器の販売や修理・サービス、リフォーム工事なども手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、空調衛生設備技術を基盤とした設備工事の設計・施工を主要な事業内容としています。これに加えて、冷熱機器の販売、修理・サービス、リフォーム工事、および関連する研究活動も行っています。
収益は主に設備工事業から得ており、産業設備工事と一般ビル設備工事がその中心です。電気設備工事や冷熱機器販売事業、その他の事業も収益に貢献しています。
直近の連結会計年度では、企業の設備投資意欲を背景に産業設備工事の受注が好調に推移しました。売上高は受注の増加と手持ち工事の順調な進捗により増加しています。
海外売上高は連結売上高の10%未満であり、本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めています。特定の顧客への売上高が10%以上を占める相手先はありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに一貫して増加傾向を示しています。特に直近の連結会計年度では、売上高が大きく伸び、それに伴い各利益も大幅な増加となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 569億円 610億円 737億円 842億円 987億円
経常利益 33.9億円 35.6億円 63.7億円 99.3億円 165億円
経常利益率 5.9% 5.8% 8.6% 11.8% 16.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 22.4億円 23.4億円 45.1億円 72.6億円 118億円
1株当たり当期純利益(円) 102.76 107.43 209.44 344.90 570.86

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益も前期から大きく伸びており、収益を効率的に生み出す力が強化されていることを示しています。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 89.6百万円 100.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 10.2百万円 16.1百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


テクノ菱和グループは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。本業で生み出した資金を適切に活用し、安定した経営状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


テクノ菱和グループの自己資本比率は、プライム市場の平均と比較して高い水準にあります。これは、財務の安定性が高く、外部環境の変化にも耐えうる強固な経営基盤があることを示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な資本活用により高い収益性を実現していることがわかります。

また、現金及び預金も増加傾向にあり、手元資金の厚みが増しています。これにより、不測の事態への対応力や、将来の成長に向けた投資余力も確保されている状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 529億円 664億円
自己資本比率 66.0% 65.7%
ROE(自己資本利益率) 14.2% 19.8%
現金及び預金 126億円 192億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


テクノ菱和グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期に121億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や未成工事受入金の増加が要因となっています。本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。

投資活動によるキャッシュフローは、当期に△9.4億円の減少となりました。有形固定資産や無形固定資産の取得による支出が主な減少要因です。財務活動によるキャッシュフローは、自己株式の取得による支出や配当金の支払額により、当期に△42.5億円の減少となりました。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期に112億円の増加となり、本業で得た資金が投資を上回る状況です。これは、事業活動で安定して資金を創出し、財務的な健全性を保ちながら、将来に向けた投資も行っていることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 46.5億円 121億円
投資CF △1.6億円 △9.4億円
財務CF △17.9億円 △42.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 44.9億円 112億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、売上高のほとんどを個別受注による完成工事高が占めています。官公庁の公共投資予算や民間企業の設備投資動向により、完成工事高が変動する可能性があります。

また、建設業の特性として、工事の着工から竣工までに期間を要するため、原材料の急激な価格高騰により資材の価格が上昇し、当初予想した利益を確保できなくなるおそれがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

少子・高齢化の進行により、建設業においても高齢者の割合が高まることが予想されています。これにより、長期的には熟練労働者の不足や、継続的な採用の滞りによる施工人員の不足が生じ、技術力や施工能力の低下が業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


テクノ菱和は、「空気と水のテクノロジー」を通じて環境にやさしい生活空間の創造を目指し、環境エンジニアリングを中核事業とする企業です。CSRを重視した経営を実践し、地球環境保全に貢献する活動を行っています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「空気と水のテクノロジー」を通じて環境にやさしい生活空間の創造を目指すことを経営理念としています。環境エンジニアリングを中核事業とし、お客様から「信頼」される企業を目指しています。また、人材の育成・教育を重視し、働きがいのある企業を築き社会に貢献することも掲げています。

中長期経営ビジョン『TECHNO RYOWA 2032』では、「成長」「投資」「ESG」を基本方針としています。急な拡大は求めず、品質の高い仕事を積み上げて着実に成長する事業展開を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念として「人材の育成・教育を重視し働き甲斐のある企業を築き、社会に貢献する」ことを掲げています。また、「テクノ菱和のCSRの基本的な考え方」として、事業活動を通してサステナブルな社会の実現に向けて行動することを重視しています。

すべての事業活動を通じてステークホルダー(利害関係者)に対して価値を創出し、信頼を獲得していくことで、社会全体と共に持続的に成長していくことを目指しています。中長期経営ビジョン『TECHNO RYOWA 2032』の基本方針では、社員教育と採用を含めた人的資本、研究開発、DX関連、ブランド力向上への積極的な投資を掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、建設業界全体の人手不足を対処すべき課題と認識しています。この課題に対し、培ってきた技術やノウハウを守りつつ、新たな付加価値を加えることで成長につなげていく方針です。

中長期経営ビジョン『TECHNO RYOWA 2032』では、社員教育と採用を含めた人的資本、研究開発、DX関連、ブランド力向上に積極的に投資することを基本方針としています。また、CSR活動を推進するためマテリアリティ(重要課題)を策定し、ESG経営を通じてサステナブルな社会の実現とSDGsへの貢献を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


テクノ菱和は、取締役会を中心とした体制で経営の透明性・公正性を高め、迅速な意思決定に努めています。監査等委員会設置会社として、監督機能の強化と経営の迅速化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


テクノ菱和の株主構成を見ると、筆頭株主はテクノ菱和取引先持株会であり、同社グループの事業活動を支える取引先との関係性が資本面にも表れています。また、三菱重工サーマルシステムズや複数の金融機関が上位株主として名を連ねており、安定した基盤を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
テクノ菱和取引先持株会 10.27%
三菱重工サーマルシステムズ 6.88%
三菱UFJ銀行 4.69%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長執行役員は加藤雅也氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
加藤 雅也 代表取締役社長執行役員 1982年同社入社後、名古屋支店長、管理本部長などを歴任。2024年4月より代表取締役社長執行役員に就任し現職。
大石 勉 取締役専務執行役員技術部門統括兼技術本部長 1983年同社入社後、技術本部長、技術部門統括などを歴任。2026年4月より取締役専務執行役員技術部門統括兼技術本部長に就任し現職。
袴田 一博 取締役専務執行役員営業本部長兼営業企画部長 1998年同社入社後、営業本部長などを歴任。2026年4月より取締役専務執行役員営業本部長兼営業企画部長に就任し現職。
鈴木 俊夫 取締役常務執行役員管理本部長 1984年同社入社後、大阪支店長、管理本部長などを歴任。2024年6月より取締役上席執行役員管理本部長、2026年4月より取締役常務執行役員管理本部長に就任し現職。
黒田 英彦 取締役会長 1982年同社入社後、代表取締役社長、代表取締役会長を歴任。2026年4月より取締役会長に就任し現職。


社外取締役は、田中雅敏氏(三菱重工サーマルシステムズ取締役)、佐古麻衣子氏(桜田通り総合法律事務所パートナー)、大島浩司氏(富士見地所代表取締役社長・監査等委員)、伊豫田至氏(ナイス代表取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会が業務執行の委任を可能とすることで監督機能を強化し、経営の意思決定の迅速化を図っています。社外取締役は、専門知識と経験に基づき、独立した立場から経営の監督・監査を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


テクノ菱和の役員報酬は、持続的な企業価値向上とESG経営の実現に向けたインセンティブとして機能するよう設計されています。報酬体系は、固定的な月額報酬に加え、業績や株主利益と連動する短期業績連動報酬(賞与)と中長期業績連動報酬(株式報酬)で構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 2.7億円 53.2百万円
監査等委員(社外除く) 1名 15百万円 15.0百万円
社外役員 5名 21百万円 4.2百万円


個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。