※本記事は、株式会社ウェルディッシュ の有価証券報告書(2025年8月期、2025年4月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ウェルディッシュグループは、食品・関連サービスを行うウェルネス事業と、医療化粧品のメディカルコスメ事業を主たる事業として展開しています。麦茶・健康茶やビーフジャーキーの販売、医療・福祉介護機関向けのサービス、化粧品等の販売を手掛けています。
単体従業員数は13名、連結従業員数は51名です。セグメントはウェルネス事業、メディカルコスメ事業、その他の3つです。
主な国内グループ会社は、グランドルーフ(卸売業、サービス受託事業)、LIVEO COMMERCE(事業を開始しておりません。)、Wホールディングス(持株会社)などです。
同社グループは当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、決算期変更に伴う5ヶ月の変則決算となっています。子会社の合併吸収や連結除外も実施し、事業再編を進めています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ウェルディッシュは、従業員数が比較的小規模な企業であり、個々の貢献が組織に与える影響が大きい環境であると考えられます。平均的な給与水準と勤続年数から、安定性と成長のバランスが取れた働き方が期待できるでしょう。同社では、従業員が能力を最大限に発揮できるような職場環境の整備にも力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ウェルディッシュでは、平均年齢が40代前半であり、経験豊富な人材が活躍している様子がうかがえます。平均勤続年数は5年強となっており、一定の期間にわたってキャリアを築くことができる環境であると考えられます。従業員の定着と成長を支援する体制が整っていることが期待されます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,371,756円 |
| 平均勤続年数 | 5.4年 |
| 平均年齢 | 40.2歳 |
| 単体従業員数 | 13人 |
| 連結従業員数 | 51人 |
| 単体のグループ内比率 | 25.5% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ウェルディッシュは、「良い新製品を開発、製造して利益をあげ国家社会に貢献する」という社是と、「お客様が買ってよかった、また買いたいと思っていただける食品を開発・製造・販売し続ける」という企業理念を掲げています。この理念に基づき、地球環境問題や健康への配慮を重視した食品開発を推進しています。
事業の継続には、性別や年齢にとらわれない多様な人材が必要不可欠な競争力の源泉であると考えています。そのため、個々の能力に応じた適切な登用と育成を通じて、組織全体の強化を図っています。
また、従業員が最大限のパフォーマンスを発揮し、円滑なコミュニケーションが行えるようなオフィス環境の整備にも力を入れています。人的資本に関する具体的な指標や目標は現在設定されていませんが、今後も人材育成、労働環境、多様性における取り組みを継続し、測定可能な目標設定を検討していく方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
ウェルディッシュ及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社ウェルディッシュは、人々の健康と美を支える製品とサービスを提供しています。同社グループは、食品・関連サービスを行うウェルネス事業と、医療化粧品を取り扱うメディカルコスメ事業を主軸として事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、健康志向の高まりや長寿化を背景に、成長性の高いウェルネス領域に経営資源を集中しています。食品、飲料、サプリメント等の栄養補助食品から、医療・介護福祉領域へのサービス提供まで、幅広い事業を展開しています。
ウェルネス事業
この事業では、麦茶や健康茶、ビーフジャーキーといった食品の販売に加え、医療機関や福祉介護機関向けのサービスを提供しています。収益は、これらの食品販売と関連サービスの提供から得ています。子会社が一部製品の製造を担い、同社が販売を行っています。
メディカルコスメ事業
医療化粧品の分野において、化粧品等の販売を行っています。収益は、主に化粧品等の販売から得ています。同社及び子会社が販売活動を行っています。
その他の事業セグメント
サプリメント事業など、上記の報告セグメントに含まれない事業を展開しています。収益は、これらの製品販売から得ています。同社が販売を行っています。
同社グループの事業は国内に集中しており、外部顧客への売上高の大部分を本邦が占めています。また、特定の顧客への売上集中は見られません。前連結会計年度に存在したインターネット通信販売事業は、事業譲渡に伴い当連結会計年度から廃止されています。
| セグメント | 売上高(2024年8月期) | 売上高(2025年8月期) |
|---|---|---|
| ウェルネス事業 | 11.4億円 | 11.1億円 |
| メディカルコスメ事業 | 2.6億円 | 1.9億円 |
| その他の事業セグメント | 4百万円 | 0百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動が見られるものの、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に黒字転換を果たし、当連結会計年度も黒字を維持しています。当連結会計年度は5ヶ月の変則決算となっています。経営体制の刷新による事業再建フェーズに区切りをつけ、本格的な事業伸長のスタートラインに立った状況です。
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24.1億円 | 29.8億円 | 20.1億円 | 19.7億円 | 13.1億円 |
| 経常利益 | △1.2億円 | △1.4億円 | △1.7億円 | 48百万円 | 38百万円 |
| 経常利益率 | △4.9% | △4.9% | △8.4% | 2.4% | 2.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1.6億円 | △1.1億円 | △3.5億円 | 4.3億円 | 47百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △13.30 | △8.06 | △24.58 | 25.44 | 2.24 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期から当期にかけて減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。当連結会計年度は5ヶ月の変則決算であり、連結子会社の減少に伴い従業員数が減少している状況です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 28.2百万円 | 25.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.9百万円 | 0.6百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、資金の流動性や自己資本の厚みからその安定性を把握できます。
直近のキャッシュフローは、事業活動や投資活動において資金を使用している状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から大幅に増加し、高い水準となっています。これは、同社グループの財務の安定性を示す指標の一つです。
ROE(自己資本利益率)は前期と比較して低下しており、当期はプライム市場平均を下回る水準となっています。
手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、今後の事業展開における資金の動きに注目が集まります。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 26.8億円 | 32.7億円 |
| 自己資本比率 | 58.4% | 85.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 31.5% | 1.6% |
| 現金及び預金 | 10.8億円 | 3.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、主に売上債権の増加や未払金の減少、法人税等の支払により、資金を使用する状況となりました。
投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証証券の取得や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出が主な要因となり、資金を使用しています。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や短期借入金の純減額により、資金を使用する状況となっています。
全体として、事業再編や次期への準備に伴い資金を使用している状況がうかがえます。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 24百万円 | △2.0億円 |
| 投資CF | 35百万円 | △3.3億円 |
| 財務CF | 7.9億円 | △1.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 59百万円 | △5.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、特定国での生産への依存に関するリスクを認識しています。中国生産子会社で生産した商品の売上が連結売上高の2.9%を占めており、日中間の政策や貿易環境の変化、突発的な政策により業績に大きな影響を与える可能性があります。
また、健康飲料市場における競争激化もリスクとして挙げられています。飲料市場は消費者の節約傾向や少子化による市場縮小が続いており、単価下落や顧客の減少、販売促進費の大幅な増加が今後発生した場合、同社グループの売上に影響を受ける可能性が高くなります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、内部管理体制に関するリスクを認識しています。事業の急速な拡大により、内部管理体制の構築が追いつかない事態が生じる場合、適切な事業運営が困難となり、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ウェルディッシュは、社会貢献を社是とし、お客様に喜ばれる商品開発を通じて企業価値向上を目指しています。持続的な成長と多様な人材の活躍を重視する企業風土が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ウェルディッシュグループは、「良い新製品を開発、製造して利益をあげ国家社会に貢献する」ことを社是としています。お客様が「購入してよかった、また購入したい」と思っていただける商品を開発、製造、販売することに経営努力し、企業価値向上に努めています。
また、企業理念として「お客様が買ってよかった、また買いたいと思っていただける食品を開発・製造・販売し続けることを使命とし、お客様、会社に関わる方へ感謝の気持ちと謙虚な気持ちを持ち、社員全員で協力しあい、使命を達成します」と定めています。高齢化社会における食品のモデルケースとなるべく、グローバルな視点で事業に取り組むことを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ウェルディッシュグループは、社是と企業理念を企業活動の根幹として役職員が共有しています。地球環境問題への配慮や健康といった分野への配慮を、食品の開発・製造だけでなく新規事業領域においても重要な経営課題と捉えています。
事業継続のためには、性別や年齢にとらわれない多様な人材が必要不可欠であり、競争力の源泉であると考えています。個々の能力に応じた適切な登用と育成により組織強化を図り、社員間で円滑なコミュニケーションが取れるオフィス環境を整備しています。
また、ステークホルダーからの信頼を得るため、経営の監視機能や内部統制機能の充実、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題として取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ウェルディッシュグループは、過去に継続企業の前提に関する重要事象が存在したことから、既存事業の採算改善や新規事業への参入を通じて事業構造の転換に努めてきました。その結果、2期連続で黒字化を達成し、財務基盤の強化も進んでいます。
今後は、吸収合併やM&Aによる会社規模拡大に合わせ、営業基盤の更なる拡大とガバナンス強化を両輪で一層強化し、安定かつ飛躍的な成長を目指しています。サステナビリティの取り組みとして、食品ロス軽減のため、定期購入可能な食品サービスでは小分けパックでの販売を推進しています。
また、人的資本に関する具体的な指標や目標は未設定ですが、人材育成、労働環境、多様性における取り組みを継続し、測定可能な目標設定を検討していく方針です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ウェルディッシュは監査等委員会設置会社制度を採用しており、取締役会が経営上の意思決定と業務執行の監督を担っています。監査等委員会は取締役会での議論を通じて監督機能を発揮し、経営の透明性と健全性を確保しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ウェルディッシュの株主構成を見ると、SK FUND投資事業有限責任組合が筆頭株主となっています。その他、事業会社や海外の金融機関、複数の個人株主が上位に名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| SK FUND投資事業有限責任組合 | 9.20% |
| IT | 8.10% |
| CITIBANK HONG KONG PBG CLIENTS H.H.(シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 7.50% |
なお、前事業年度末現在主要株主であったアクティブマーケット1号投資事業有限責任組合GPは、当事業年度末では主要株主ではなくなりました。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は小松周平氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 小松 周平 | 取締役社長(代表取締役) | 2007年Merrill Lynch Co.,Ltd入社、メリルリンチ日本証券リクイディティトレーダー、Round Rock Capital Partnersポートフォリオマネージャー等を経て、2024年同社入社、代表取締役社長就任より現職。 |
| 安井 浩倫 | 取締役 | 2008年山田ビジネスコンサルティング入社、有限責任監査法人トーマツ入所、公認会計士修了考査合格。Medical Management Consulting代表取締役等を経て、2025年同社取締役就任より現職。 |
| 野曽原 浩治 | 取締役 | 1984年住友銀行入行、シティバンク銀行入行、パソナ常務執行役員、ベネフィット・ワン常務取締役等を歴任。2025年同社入社社長室長、同社取締役就任より現職。 |
| 間野 賢治 | 取締役 | 1984年有限会社ティーエム入社、有限会社ボーズ設立、株式会社メディアート設立。美容専門学校講師、学校長等を歴任し、2025年同社取締役就任より現職。 |
社外取締役は、伊藤正喜氏(伊藤小池法律事務所代表弁護士・監査等委員)、古島守氏(弁護士法人トライデント代表・監査等委員)、山田長正氏(山田総合法律事務所代表・監査等委員)、巳波弘一氏(巳波会計事務所代表・監査等委員)、眞鍋淳也氏(南青山M's法律会計事務所代表・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社制度を採用しており、取締役会における監査等委員である取締役5名全員を社外取締役とすることで、経営への監視機能を強化しています。これにより、外部からの客観的かつ中立的な経営監視が十分に機能する体制が整っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ウェルディッシュの役員報酬は、個々の取締役の職責や在任年数等を考慮した適正な水準を基本方針としています。基本報酬は月例の固定報酬で構成され、企業価値の増大への貢献意識を高めるため、譲渡制限付株式報酬制度も導入されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 6百万円 | 2.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 3百万円 | 0.8百万円 |
同社の役員報酬等の総額は、対象となる役員7名に対して9百万円となっています。なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含む場合があります。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。