【平均年収585万円】美樹工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収585万円】美樹工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

美樹工業は、総合建設業として建設工事および住宅の建築・販売をグループ各社とともに展開しています。幅広い事業領域で展開し、M&Aによる事業拡大も進めています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、美樹工業株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


美樹工業グループは、総合建設業として建設工事および住宅の建築・販売を展開しています。建築、土木、設備工事、都市ガス導管敷設、不動産賃貸管理、太陽光発電など多岐にわたる事業をグループ各社とともに手掛けています。

単体従業員数は305名、連結従業員数は590名です。セグメントは建設事業、住宅事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、セキスイハイム山陽(住宅事業)、リブライフ(住宅事業・その他事業)、三樹エンジニアリング(建設事業)などです。

前連結会計年度には、M&Aにより株式会社ヒョウ工務店を子会社化し、同社グループの業績に貢献しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


美樹工業は、建設事業と住宅事業を主軸とする企業グループです。同社グループでは、従業員の安定的な就労とキャリア形成を重視し、働きやすい環境づくりに取り組んでいます。給与水準や福利厚生、人材育成に関する方針を通じて、どのような環境で働くことができるのかを見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が長期的にキャリアを築ける環境が整っている傾向が見られます。平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も高めであることから、経験豊富な人材が定着し、活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,853,004円
平均勤続年数 12.7年
平均年齢 43.2歳
単体従業員数 305人
連結従業員数 590人
単体のグループ内比率 51.7%


同社は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型の退職一時金制度と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出年金制度を設けています。これらの制度は、同社単体だけでなく連結子会社にも適用されており、連結子会社では中小企業退職金共済制度や特定退職金共済制度等も利用されています。

退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末の退職給付債務は9.2億円です。また、確定拠出制度への当連結会計年度の要拠出額は53百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


美樹工業グループは、市場環境に対応し、持続的な成長を可能とするため、人材の多様性確保、社内での人材育成、働きやすい職場環境の構築を重要課題と認識しています。専門性の高い人材に加え、女性、外国人、様々な職歴を持つキャリア採用者など、多様な人材の確保と定着を目指しています。

人材育成においては、実務経験の蓄積とともに、資格取得の支援や教育プログラムを実施し、各分野における従業員のスキル向上を図っています。また、従業員全員が働きやすい職場環境を構築するため、働き方改革を推進し、就業時間管理の徹底や有給休暇の取得日数向上に努めています。

性別を問わず、出産の前後や育児における休暇・休業・職場復帰制度などの諸制度を設け、仕事と育児の両立を支援することで、家庭を持ちながら働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 8.3%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 75.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 57.0%

人材の確保・育成


これらの指標は提出会社単体の実績です。

指標 数値
女性管理職比率 8.3%
女性社員比率 20.4%

職場環境の充実


これらの指標は提出会社単体の実績です。

指標 数値
有給休暇取得率 59.0%
月平均残業時間 18.8時間

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


美樹工業グループは、総合建設業として多岐にわたる事業を展開しています。建設工事と住宅の建築・販売を主軸に、幅広い顧客層に対してサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


美樹工業グループは、建設事業と住宅事業を主要な報告セグメントとしています。これらに加えて、飲食事業などを含むその他の事業も展開しており、多様な収益源を確保しています。同社グループの収益は、主に建設工事の請負や住宅の販売から得られています。

当連結会計年度においては、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の相手先はありませんでした。海外の外部顧客への売上高や海外に所在する有形固定資産もないため、事業は国内に集中しています。

建設事業

建設事業では、建築工事、土木工事、給排水衛生空調設備工事、ガス導管敷設工事、ガス設備工事などを手掛けています。公共施設や商業施設、マンション、事務所、倉庫などの施工から、河川・公園の施工、下水道、道路建設、舗装・宅地造成工事まで幅広く対応しています。収益は、これらの各種建設工事の請負から得ています。運営は、美樹工業、三樹エンジニアリング、ヒョウ工務店、エスデイ設計室が行っています。当連結会計年度では、手持ちの大型物件工事の進捗やM&Aによる子会社の業績寄与により、売上高が大きく増加し、利益も拡大しました。

住宅事業

住宅事業では、積水化学工業のユニット住宅「セキスイハイム」「セキスイツーユーホーム」の建築・販売、ユニット住宅のリフォーム工事の施工、戸建住宅の建築・販売、不動産物件の賃貸・管理を行っています。収益は、主に新築住宅の販売やリフォーム工事の受注から得ています。運営は、セキスイハイム山陽、リブライフが行っています。当連結会計年度では、新築売上棟数の増加やリフォーム工事の受注が順調に推移したことにより、売上高が増加し、利益も伸長しました。

その他の事業セグメント

その他の事業セグメントでは、飲食事業の経営や鋼板加工などを行っています。収益は、飲食事業の売上や鋼板加工などから得ています。運営は、リブライフ、ハイデッキが行っています。当連結会計年度では、売上高は微増となりましたが、物価高の影響による売上原価の増加などから、営業利益は減少しました。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
建設 153億円 226億円
住宅 118億円 133億円
その他の事業セグメント 2.4億円 2.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


美樹工業グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当連結会計年度において大きく伸長しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、当連結会計年度に大幅な増加を記録しています。売上高経常利益率は、当連結会計年度に前期を大きく上回る水準となりました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 264億円 308億円 322億円 273億円 362億円
経常利益 13.2億円 11.8億円 13.3億円 11.6億円 25.6億円
経常利益率 5.0% 3.8% 4.1% 4.2% 7.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.3億円 7.3億円 8.4億円 6.6億円 15.7億円
1株当たり当期純利益(円) 669.02 672.07 767.98 602.24 1,438.08

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


美樹工業グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は、当連結会計年度に前期から大きく増加しました。これは、売上高の大幅な伸長が影響していると考えられます。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も、当連結会計年度に前期から大きく向上しており、同社グループの生産性が改善している傾向を示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 47.8百万円 61.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.0百万円 4.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


美樹工業は、事業活動と投資活動を通じて資金が流出している状況です。これは、将来に向けた事業拡大や投資が活発に行われていることを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期からやや低下しつつも、プライム市場の製造業平均に近い水準を維持しています。ROEは当期に大きく改善し、プライム市場平均を上回る水準となりました。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあります。これらの状況は、同社グループが事業を継続していく上での安定性を示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 179億円 195億円
自己資本比率 48.3% 44.3%
ROE(自己資本利益率) 4.2% 9.5%
現金及び預金 25.7億円 27.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当期の営業活動によるキャッシュフローは、売上債権や棚卸資産の増加により資金が減少しました。これは事業規模の拡大に伴う運転資金の増加を示しています。投資活動によるキャッシュフローも、有形固定資産の取得や長期預金の預入により資金が減少しており、事業への投資が継続している状況です。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金や長期借入れによる収入が増加し、資金を調達している状況です。全体として、同社グループは事業拡大のための投資を積極的に行い、その資金を借入れで賄っている成長投資のフェーズにあると言えます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 6.6億円 △21.2億円
投資CF △6.6億円 △5.1億円
財務CF 6.0億円 30.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △4百万円 △26.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの属する建設業界及び不動産業界は、建設業法や建築基準法などの法的規制を受けており、これらの法律等の改正や許認可の取消し・更新不可が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、建設業界は国や県市町村による公共投資、民間の設備投資・住宅投資に業績が左右される傾向があり、これらの減少が経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


美樹工業は「信用第一」を経営理念とし、顧客、地域、社会、そして社内からの信頼を基盤に事業を展開しています。持続可能な社会への貢献と企業成長の両立を目指す企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


美樹工業の経営理念は「信用第一」です。お客様が期待する品質と納期に応え、施工後の顧客満足度を高めることで「顧客からの信用」を得ることを重視しています。また、地域に根ざした奉仕活動や法令遵守を通じて「地域からの信用」「社会からの信用」を高めています。

社員全員が当事者意識をもって目標達成することによる「社内の信用」も経営の基本としています。同社グループは、原価率の低減と経営基盤の拡充に努め、企業として安定した収益の成長を続けることを目指しています。中長期的には、収益力の向上、人材の確保と育成、企業価値の向上、財務体質の強化を重要な経営戦略としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


美樹工業は「信用第一」の理念に基づき、顧客満足度の向上を追求する企業風土があります。具体的には、CSアンケートを継続的に実施し、細やかな対応を行うことで顧客からの信頼を築いています。また、施工に際して周辺地域や住民からも支持を得られる施工管理を徹底しています。

法令遵守はもちろんのこと、安全面、環境面、情報開示を通じた社会からの信用も大切にしています。同社グループは、将来的なSDGs目標の達成を目的としたSDGs委員会を設置し、持続可能な社会に貢献し、将来にわたってより良い成長を目指す方針です。人材の多様性の確保と育成、働きやすい職場環境の構築も重要課題と認識しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


美樹工業は、営業展開の強化を計画しており、これに伴う人材および施工能力の確保を重要な課題と認識しています。また、収益率向上のためには、各事業における業務のさらなる効率化と内部管理体制の強化に取り組む方針です。

同社グループは、人材の多様性の確保を含む人材の育成と社内環境整備を重点テーマとしています。専門性の高い人材や多様なキャリアを持つ人材の採用と定着を図り、資格取得支援や教育プログラムの実施を通じて従業員のスキル向上を目指しています。働き方改革の推進や育児支援制度の充実にも取り組み、従業員全員が働きやすい職場環境の構築を進めています。脱炭素社会の実現に向け、2050年におけるカーボンニュートラル実現を目標としています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


美樹工業は監査役制度を採用しており、取締役会と監査役・監査役会が取締役の職務執行を監督しています。また、指名・報酬諮問委員会や執行役員制度を導入し、経営の意思決定の迅速化と業務執行の効率化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


美樹工業の株主構成を見ると、筆頭株主は三木佳美氏、次いで三木博也氏が名を連ねています。これに有限会社フレンド商会が続き、創業家と関連会社が上位を占める資本構成となっています。

株主名 持株比率
三木 佳美 15.28%
三木 博也 13.88%
有限会社フレンド商会 6.46%
内藤 征吾 3.12%
平野 勝也 2.45%


なお、2026年2月20日付で主要株主である筆頭株主に異動が生じています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性6名・女性3名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長は岡田尚一郎氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
岡田 尚一郎 代表取締役社長 1989年7月同社入社、2002年1月執行役員、2004年3月取締役、2010年3月代表取締役社長、2015年3月同社代表取締役社長より現職。
山下 直彦 常務取締役 建設事業本部長 1994年4月同社入社、2017年1月執行役員及び建設事業本部長、2019年3月取締役、2023年3月常務取締役より現職。
瀬川 典弘 常務取締役 ガス事業本部長 2003年3月同社入社、2018年7月執行役員及び導管事業本部長、2020年3月取締役、2024年1月ガス事業本部長、2025年3月常務取締役より現職。


社外取締役は、園田学氏(一般社団法人生産技術振興協会参与)、寺本真裕美氏(寺本社会保険労務士事務所代表)、伊藤史子氏(株式会社NKC在籍)です。

美樹工業は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役・監査役会が取締役の職務執行を監督する体制です。取締役会の諮問機関として、過半数が社外取締役で構成される指名・報酬諮問委員会を設置しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


美樹工業の役員報酬は、固定報酬、業績連動報酬、退職慰労金で構成されています。業績連動報酬の指標は当期純利益であり、中長期的な企業価値向上と株主との価値共有を重視した設計です。また、2026年2月13日開催の取締役会において、譲渡制限付株式報酬制度の導入を決議しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.1億円 28.5百万円
監査役(社外除く) 1名 11百万円 11.4百万円
社外役員 6名 16百万円 2.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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