※本記事は、日本アイ・エス・ケイ株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
日本アイ・エス・ケイグループは、鋼製品関連、書庫ロッカー関連、歯科医療機器関連の製造販売、および建物賃貸事業を展開しています。これらの事業活動は、同社と連結子会社1社で構成されています。
単体従業員数は272名、連結従業員数は283名です。セグメントは鋼製品関連事業、デンタル関連事業、書庫ロッカー関連事業、不動産賃貸関連事業、全社(共通)の5つです。
主な国内グループ会社は、ビアンエアージャパン(デンタル関連)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
日本アイ・エス・ケイは、金庫やセキュリティ製品、デンタル関連製品、書庫ロッカー関連製品などを手掛ける企業です。このセクションでは、同社で働く上での給与水準や働き方の特徴について詳しく見ていきます。安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、参考となる情報を提供します。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
日本アイ・エス・ケイでは、従業員の平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数も比較的長めであることから、安定して長く働く傾向が見られます。若手からベテランまで幅広い世代が活躍していることがうかがえるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,157,000円 |
| 平均勤続年数 | 13.5年 |
| 平均年齢 | 38.1歳 |
| 単体従業員数 | 272人 |
| 連結従業員数 | 283人 |
| 単体のグループ内比率 | 96.1% |
同社および連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型の確定給付企業年金制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、年金資産は19.0億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
日本アイ・エス・ケイは、人材の多様性の確保と育成、社内環境の整備を重視しています。これまで若手人員を中心とした採用活動を行ってきましたが、今後は多様な価値観を受け入れ、新たな価値を生み出す風土を醸成するため、他業種からのキャリア採用も含め、幅広い人材を対象とした採用活動に取り組む方針です。これにより、組織全体の活性化と持続的な成長を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 67.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 70.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート有期労働者) | 54.4% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
日本アイ・エス・ケイは、鋼製品、歯科医療機器、書庫ロッカーの製造販売を主軸とし、不動産賃貸事業も手掛ける会社です。複数の事業セグメントを通じて多角的に収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、耐火金庫などの鋼製品、歯科用ユニットなどのデンタル関連機器、コインロッカーなどの書庫ロッカー、そして建物の賃貸といった幅広い事業を展開しています。各事業はそれぞれ異なる製品やサービスを提供し、多様な顧客ニーズに応えています。
鋼製品関連事業
この事業では、耐火金庫や手提金庫の製造販売を行っています。指紋・静脈認証や虹彩・顔認証といった高セキュリティ製品の拡販に注力しており、収益はこれらの製品の販売から得ています。運営は、同社が行っています。前期と比較して売上は増加しています。
デンタル関連事業
歯科医療機器の製造および仕入販売を手掛けています。各種歯科用ユニットの新規開拓や買替需要に対応する営業活動を積極的に展開しており、収益は歯科医療機器の販売から得ています。運営は、同社が行っており、歯科部品の一部は連結子会社である㈱ビアンエアージャパンから仕入れています。前期と比較して売上は増加しています。
書庫ロッカー関連事業
書庫ロッカーなどの金属性多目的収納庫の製造販売を行っています。札幌工場や川島工場での生産性向上に努めていますが、収益は書庫ロッカーの販売から得ています。運営は、同社が行っています。前期と比較して売上は減少しています。
不動産賃貸関連事業
建物の賃貸を主な事業としています。収益は建物の賃貸収入から得ています。前期と比較して売上は増加しています。
その他の事業セグメント
工具の販売などを行っています。収益はこれらの製品の仕入販売から得ています。運営は、同社が行っています。前期と比較して売上は増加しています。
同社グループは特定の主要顧客に売上が集中しておらず、また海外売上高が連結売上高の10%未満であるため、国内市場を中心に事業を展開していることがうかがえます。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| デンタル関連事業 | 19.9億円 | 20.7億円 |
| 書庫ロッカー関連事業 | 20.2億円 | 19.6億円 |
| 鋼製品関連事業 | 16.2億円 | 17.2億円 |
| 不動産賃貸関連事業 | 1.7億円 | 1.8億円 |
| その他の事業セグメント | 1.1億円 | 1.4億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益も概ね増加傾向を示しており、直近の当連結会計年度では前年同期比で増加しました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の当連結会計年度で前年同期比減少となりましたが、全体としては増加傾向で推移しています。同社グループは売上高経常利益率3%以上、自己資本比率60%以上を経営目標としており、当期の実績では売上高経常利益率10.0%、自己資本比率70.4%と、いずれも目標を達成しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 55.4億円 | 52.8億円 | 57.1億円 | 59.0億円 | 60.6億円 |
| 経常利益 | 4.8億円 | 1.7億円 | 5.5億円 | 5.7億円 | 6.0億円 |
| 経常利益率 | 8.7% | 3.3% | 9.7% | 9.7% | 10.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.3億円 | 1.8億円 | 3.8億円 | 4.3億円 | 4.2億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 193.75 | 106.27 | 230.76 | 270.17 | 271.48 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加する結果となりました。
これらの指標は、同社グループの収益体質が強化され、組織全体の生産性が向上している傾向を示しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 21.0百万円 | 21.4百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.8百万円 | 2.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
日本アイ・エス・ケイは、安定した財務基盤と資金の流れを維持しています。本業で得た資金を適切に活用し、将来に向けた投資も行っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
日本アイ・エス・ケイの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も確保されている状況です。これにより、事業運営の安定性が保たれています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 43.5億円 | 47.1億円 |
| 自己資本比率 | 69.0% | 70.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.5% | 9.4% |
| 現金及び預金 | 11.7億円 | 14.1億円 |
同社の自己資本比率は当期で70.4%となっており、プライム市場上場企業の製造業平均である46.8%と比較して高い水準を示しています。純資産は前期から増加し、財務の安定性がうかがえます。
ROE(自己資本利益率)は当期で9.4%であり、プライム市場上場企業の平均である9.4%と同水準です。現金及び預金は前期の11.7億円から当期は14.1億円へと増加しており、手元資金の厚みが増している状況です。
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
日本アイ・エス・ケイは、本業で安定的に資金を生み出し、それを投資に回しながらも、手元に資金を残している状況です。営業活動によるキャッシュフローはプラスで推移しており、事業活動を通じて着実に資金を獲得しています。投資活動によるキャッシュフローは支出超過ですが、これは将来に向けた事業基盤の強化のための投資が行われていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローも支出超過となっており、自己株式の取得や配当金の支払いなどが行われています。このような資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、成長に向けた投資も行っていることを示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 3.3億円 | 4.0億円 |
| 投資CF | △23百万円 | △54百万円 |
| 財務CF | △1.2億円 | △1.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.1億円 | 3.5億円 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少などにより、4.0億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出などにより、△54百万円の支出となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払いなどにより、△1.1億円の支出となりました。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの主な事業である鋼製品関連事業、書庫ロッカー関連事業では、鋼材等の仕入価格が上昇した場合に収益を圧迫する可能性があります。また、デンタル関連事業では、国内歯科医療の大部分が健康保険による診療となるため、医療保険制度の動向が歯科材料の需要に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
日本アイ・エス・ケイは、鋼製品、デンタル、書庫ロッカーの3事業を核に、顧客ニーズに応える高品質な製品・サービス提供を通じて社会貢献を目指しています。多様な人材を受け入れ、新たな価値創造を追求する企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
日本アイ・エス・ケイは、鋼製品事業、デンタル事業、書庫ロッカー事業を核としています。多様化する顧客ニーズに対応し、満足度の高い製品・サービス提供を通じて、より快適なくらしの創造を目指しています。社会の発展に貢献することを基本方針としています。
同社グループは、高品質で顧客満足度の高い製品とサービスを提供することを企業理念としています。技術開発や品質管理のさらなる向上を追求し、「ものづくり」と「商品提供」に取り組む方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
日本アイ・エス・ケイは、高品質で顧客満足度の高い製品とサービスを提供することを企業理念としています。この理念に基づき、技術開発や品質管理の向上を追求する姿勢が企業風土の根幹にあります。
また、多様な価値観を受け入れ、新たな価値を生み出す風土の醸成にも力を入れています。これまで若手人員を主な対象としてきた採用活動を、他業種からの中途採用も含めた幅広い人材へと拡大する方針です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、収益力の確保と長期安定成長を図ることを経営課題としています。多様化する顧客ニーズに応える高品質商品の提供や新製品の開発に取り組む方針です。
また、低コスト生産体制の確立、営業活動の強化、管理部門の効率化なども課題として挙げられています。これらの課題に対し、積極的に取り組むことで経営基盤の強化を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
日本アイ・エス・ケイは、経営の透明性と健全性を重視し、コーポレート・ガバナンスの実効性確保に取り組んでいます。同社は監査役及び監査役会制度を採用しており、経営のチェック機能の充実と企業倫理の遵守を重要課題としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
日本アイ・エス・ケイの株主構成を見ると、筆頭株主は廣澤興産です。上位には廣澤清氏や広沢かほる氏といった個人株主、および関連会社が名を連ねています。これにより、創業家や関連会社が同社の資本構成において重要な位置を占めていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 廣澤興産㈲ | 23.17% |
| 廣澤 清 | 14.16% |
| 広沢 かほる | 9.11% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は11名(男性11名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は曽根栄二氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 廣澤 清 | 代表取締役会長 | 1987年3月同社代表取締役、1987年8月㈱ビアンエアージャパン代表取締役社長、2014年3月同社代表取締役会長より現職。 |
| 曽根 栄二 | 代表取締役社長 | 2001年3月㈱広沢製作所取締役、2008年3月同社取締役、2012年1月育良精機㈱代表取締役社長、2014年3月同社代表取締役社長より現職。 |
| 土井 洋 | 取締役 鋼製品事業部長 | 1994年3月同社入社、2021年4月鋼製品事業部長、2023年3月同社取締役より現職。 |
| 大久保 高広 | 取締役 デンタル事業部長兼営業部長 | 1990年3月㈱育良精機製作所入社、2008年11月同社へ入社、2023年3月同社取締役、2025年4月デンタル事業部長兼営業部長より現職。 |
| 中沢 浩 | 取締役中之条工場長 | 1983年12月同社入社、2004年9月中之条工場長、2008年3月同社取締役より現職。 |
| 宮城 則之 | 取締役 | 2003年6月広沢商事㈱代表取締役、2008年12月廣澤興産㈲代表取締役、2010年3月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、大場明男氏(廣澤精機製作所常務取締役)です。
同社は監査役及び監査役会制度を採用しています。社外取締役は独立した立場から、企業経営者としての広範な知識に基づき取締役会で経営を監督する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
日本アイ・エス・ケイの役員報酬は、固定報酬と退職慰労金で構成されています。取締役の固定報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、業績指標、行動評価、職位に応じた貢献度等に基づいて決定されます。監査役の固定報酬は、職務内容を考慮し決定される方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 59百万円 | 9.9百万円 |
| 社外監査役 | 1名 | 7百万円 | 6.9百万円 |
同社グループの役員報酬等の総額は66百万円で、対象となる役員は合計7名です。なお、報酬等の額には使用人兼務取締役に対する使用人分給与等は含まれていません。また、取締役2名と監査役3名は無報酬です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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