【平均年収719万円】共和電業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収719万円】共和電業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

共和電業は、計測機器の製造販売や関連コンサルティング、保守・修理といった計測事業をグループ各社とともに幅広い分野で展開しています。数百名規模の従業員を擁し、直近の業績は売上高が増加しましたが、純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社共和電業 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、計測機器の製造販売、およびそれに関連するコンサルティング、保守・修理といった計測にかかわる一連の事業を展開しています。子会社8社とともに、幅広い分野で事業を展開しています。

単体従業員数は447名、連結従業員数は763名です。セグメントは計測機器、コンサルティングの2つです。

主な国内グループ会社は、山形共和電業(計測機器)、共和計測(計測機器/コンサルティング)、ニューテック(コンサルティング)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


共和電業は、計測機器事業を主軸とする企業として、安定した事業基盤を築いています。同社では、従業員の長期的なキャリア形成を支援し、働きがいのある環境づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


共和電業では、平均勤続年数が長く、従業員が会社に定着しやすい傾向にあることが示されています。平均年齢も比較的落ち着いており、経験豊富な人材が多数活躍している環境と考えられます。

項目 数値
平均年間給与 7,190,000円
平均勤続年数 16.4年
平均年齢 41.1歳
単体従業員数 447人
連結従業員数 763人
単体のグループ内比率 58.6%


共和電業および一部の国内連結子会社は、確定給付型企業年金制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と退職一時金制度を設けています。また、同社については確定拠出型退職給付制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)も採用しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は32.2億円、年金資産は30.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


共和電業グループは、「KYOWA WAY」を制定し、「働く人たち同士が信頼と尊重でつながる」「働く人たちが仕事にやりがいと誇りをもち、自ら考え行動できる」「常に挑戦し、継続的な成長を追求する」人材像を掲げています。この人材像に基づき、人材育成と社内環境整備に力を入れています。

人材育成においては、法律や社会のルールを理解し、誠実で公正かつ倫理的な行動を実践できる社員の育成を重視しています。また、会社の理念やビジョンを理解し、目標達成に向けて意欲的に行動できるプロフェッショナル社員の育成、そして事業の永続的な発展のために次代を担う人材の育成を方針としています。具体的には、「自律と協働」を重視した管理職研修や全社員を対象とした研修、若手社員の社会人基礎力向上と離職防止に向けた育成プログラム、次世代経営幹部育成に向けた外部研修への参加などを実施しています。

社内環境整備では、多様な価値観を持つ人材の働きやすさとやりがいの向上、従業員の成長と共に会社が成長できる仕組みと環境の構築、従業員が前向きな気持ちをもってチャレンジできる企業風土の醸成を方針としています。人事評価制度の改訂による社員の成長促進、エンゲージメントサーベイの実施とフィードバック、キャリア研修による社員のキャリア支援、在宅勤務制度や時間単位有給休暇制度の導入、育児関連制度の拡充など、柔軟な就業形態とワークライフバランスに配慮した環境整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の男女の賃金の差異については、賃金制度・体系において性別による処遇差を設けていませんが、正規雇用労働者では女性管理職が少ないこと、パート・有期労働者では女性よりも男性に相対的に賃金水準の高い定年後再雇用嘱託社員が多いことが要因の一つと認識されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.8%
男性労働者の育児休業取得率 42.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 77.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 79.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 73.4%

多様性・登用

指標 数値
管理職に占める女性管理職の割合 3.8%

育児・介護支援

指標 数値
育児休業取得率 42.9%
育児休業取得後の復職率 100.0%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
年次有給休暇取得率 83.8%
平均残業時間/月 11.5時間
新卒採用3年目離職率 0.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


共和電業グループは、計測機器の製造販売と、その機器に関連するコンサルティング、保守・修理といった一連の事業を展開しています。幅広い産業分野の顧客に対し、計測技術とサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、計測機器の製造販売から、その設置、測定、解析までを一貫して手掛けています。主力は「計測機器」と「コンサルティング」の二つのセグメントです。

計測機器

このセグメントでは、センサーや測定器などの計測機器の製造、販売、修理、保守業務を行っています。製造は山形共和電業、甲府共和電業、共和計測、タマヤ計測システムといった子会社が担い、同社が加工して販売しています。
海外市場へは、共和電業(上海)貿易有限公司が中国市場へ、KYOWA AMERICAS INC.がアメリカ市場へ製品を販売しています。修理および保守業務は共和サービスセンターが担当しています。
収益は、汎用品(測定器関連、センサ関連)、特注・システム製品、保守・修理などから得ており、当連結会計年度においては売上高が増加しました。

コンサルティング

このセグメントでは、計測機器の設置、測定、解析といった役務の提供を行っています。主に共和計測が関東地区を、ニューテックが関西地区以西を担当しています。
収益は、各種計測業務から得ており、当連結会計年度においては売上高が減少しました。

同社グループの売上高は日本国内が大部分を占めていますが、アジア、アメリカ、欧州といった海外地域からも収益を得ています。特定の顧客への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
計測機器 139億円 149億円
コンサルティング 14.2億円 13.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。経常利益は前期から横ばいとなりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は前期から減少しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 145億円 138億円 149億円 154億円 163億円
経常利益 9.7億円 7.5億円 11.7億円 14.6億円 14.6億円
経常利益率 6.7% 5.5% 7.8% 9.5% 9.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 6.9億円 5.8億円 9.0億円 10.7億円 10.3億円
1株当たり当期純利益(円) 25.14 20.89 32.91 39.17 39.29

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しました。これらの指標は、同社グループの連結ベースでの効率性や収益創出力が向上している傾向を示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 19.8百万円 21.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 1.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社共和電業グループは、本業で安定した資金を生み出し、事業活動と投資活動を通じて自由に使える資金を確保しています。財務基盤は堅固であり、手元資金も厚い状態です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあります。これは、財務の安定性が高く、外部環境の変化にも耐えうる強固な経営基盤を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。

手元資金である現金及び預金は前期から減少していますが、依然として一定の規模を維持しています。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる重要な要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 182億円 182億円
自己資本比率 75.3% 76.7%
ROE(自己資本利益率) 6.0% 5.7%
現金及び預金 56.8億円 43.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっています。しかし、前期と比較すると収入は減少しています。

投資活動によるキャッシュフローは支出超過であり、前期よりも支出が増加しました。これは、定期預金の預入や有形・無形固定資産の取得などによるものです。財務活動によるキャッシュフローも支出超過となっており、自己株式の取得や配当金の支払いが主な要因となっています。

これらの結果、事業活動と投資活動を通じて自由に使える資金であるフリーキャッシュフローはプラスを維持していますが、前期からは減少しています。本業で安定的に資金を生み出しつつ、投資や株主還元も行っている状況です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 16.2億円 5.6億円
投資CF △3.1億円 △3.8億円
財務CF △12.3億円 △19.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 13.0億円 1.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、国内経済環境や設備投資の動向、海外各国の経済環境や為替相場の変動が業績に影響を及ぼす市場リスクを認識しています。また、計測機器業界の技術進歩が目覚ましく、急激な技術進歩や予期しない代替技術の出現により需要が低下する技術開発リスクも挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、多品種少量生産のため技能者のスキルに負う部分が少なくない生産形態であると認識しています。熟練技能者の高齢化や退職に備え、後継者の計画的育成に努めていますが、これらに対応できない場合は業績に影響を及ぼす可能性があるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


共和電業は、「計測を通じ、お客様と共に社会と人の安全を実現し、安心な未来をつくる」という経営ビジョンを掲げ、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。お客様と共に社会課題の解決を図り、企業価値向上を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


共和電業グループは、企業として到達したい将来像として、経営ビジョン「計測を通じ、お客様と共に社会と人の安全を実現し、安心な未来をつくる」を制定しています。このビジョンを実現するため、同社グループは6つのミッションを掲げています。具体的には、「魅力あふれる製品・サービスを提供する」「新しい計測のカタチを提供する」「確かな計測技術を磨き続ける」ことを目指しています。また、「お客様ごとに配慮が行き届いた製品・サービスを提供する」「社員の働きがいを向上し続ける」「IT人材を確保し、時代に合うIT環境に再構築する」ことも重要なミッションとしています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


共和電業グループは、「KYOWA WAY」を制定し、働く人たちが常に意識し共有したい基本的な心構えや行動としています。具体的には、「働く人たち同士が信頼と尊重でつながる」「働く人たちが仕事にやりがいと誇りをもち、自ら考え行動できる」ことを重視しています。また、「常に挑戦し、継続的な成長を追求する」人材を求めています。サステナビリティ基本方針では、地球環境に配慮し、事業成長を通じて企業価値向上を目指すことを掲げています。個と人権を尊重し、多様な人材が成長できる安全で健康的な職場、働きがいのある環境を提供することも大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


共和電業グループは、国内市場の成熟化やニーズの多様化、グローバル化推進、サステナビリティへの対応を経営課題としています。新中期経営計画「KYOWA Vision 2027」では、変革を促す組織基盤の強化を基本戦略の一つに掲げています。具体的には、IT環境の再構築、働きやすい環境整備への投資、企業風土の醸成に取り組んでいます。また、ESGへの取り組みとして、脱炭素社会の実現、人権と多様性の尊重、継続的な人材育成、働きがい向上、健康で安全な職場づくりを推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


共和電業は監査等委員会設置会社を採用しており、取締役会の監督機能強化と迅速な意思決定を目指しています。執行役員制度も導入し、経営の健全性と効率性の向上を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


共和電業の筆頭株主はアジア電子工業です。上位株主には、光通信KK投資事業有限責任組合のような機関投資家のほか、共和電業従業員持株会や共和協栄会、共和販栄会持株会といった同社グループの関係者による持株会が複数名を連ねています。これは、従業員が同社の株式を保有し、経営基盤を支えている特徴を示しています。

株主名 持株比率
アジア電子工業 7.43%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.92%
共和電業従業員持株会 6.38%


なお、2022年6月15日現在でみずほ銀行は800千株(2.85%)を、2023年11月27日現在で三菱UFJ銀行は550千株(1.98%)を所有している旨が記載されていますが、当事業年度末における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には反映されていません。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成されています。代表取締役社長執行役員は下住晃平氏が務めています。

氏名 役職 主な経歴
下住 晃平 代表取締役社長執行役員 1995年4月同社入社。技術本部自動車機器部長、生産本部生産技術部長などを歴任。2023年4月執行役員、2024年3月取締役上席執行役員、2025年3月より現職。


社外取締役は、輪島勝紀氏(元トキコシステムソリューションズ代表取締役社長)、綾部収治氏(元芙蓉総合リース取締役)、柿崎正樹氏(元山銀リース代表取締役社長)、百瀬崇子氏(弁護士)です。

同社は監査等委員会設置会社を採用しています。監査等委員会は社内出身者1名と社外取締役3名で構成され、取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンス体制の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


共和電業の役員報酬は、中長期的な企業価値向上と業績・株主価値との連動性を高めることを基本方針としています。監査等委員でない取締役(社外取締役を除く)には、固定報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬が支給されます。社外取締役および監査等委員である取締役の報酬は、その中立性を確保するため固定報酬のみで構成されています。



なお、上記の報酬のほか、退職慰労金制度廃止に伴い、取締役2名に対し76,959千円の退職慰労金が支給されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。