【平均年収616万円】千趣会 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収616万円】千趣会 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

千趣会は、通信販売事業を主軸に、法人事業、保険事業、その他の事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は886名です。直近の業績は、売上高は減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は利益に転換しました。


目次

※本記事は、株式会社千趣会 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


千趣会グループは、通信販売事業を主軸に、法人事業、保険事業、その他の事業を展開しています。子会社7社とともに多様なサービスを提供しています。

単体従業員数は489名、連結従業員数は886名です。セグメントは通信販売事業、法人事業、保険事業、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、千趣会コールセンター、ベルメゾンロジスコ、当社、ベルメゾンロジスコ、千趣ロジスコ、千趣会コールセンター、当社、千趣会チャイルドケアなどです。

同社グループの連結子会社である千趣ロジスコは、2026年1月1日付でベルメゾンロジスコを吸収合併し、千趣会ロジスティクスサービスに社名変更しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


千趣会は、通信販売事業を主軸とする企業です。同社グループの給与水準や働き方について、具体的なデータからその特徴を見ていきましょう。人材の定着状況や多様性への取り組みについても確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


千趣会における従業員の在籍傾向を見ると、平均勤続年数と平均年齢から、一定の経験を積んだ人材が長く活躍している様子がうかがえます。多様なキャリアを持つ従業員が、それぞれの専門性を活かして業務に取り組んでいると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,160,000円
平均勤続年数 10.3年
平均年齢 42.5歳
単体従業員数 489人
連結従業員数 886人
単体のグループ内比率 55.2%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両制度を採用しています。これらの制度は、同社及び一部の連結子会社で適用されています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続的な成長と発展のために、多様な経験・技能・属性を持つ人材が不可欠であると考えています。これらの人材が能力を最大限に発揮できるよう、人事制度の整備を進めています。

また、心身ともに健康で働き甲斐を感じ、エンゲージメントの向上を促進できる社内環境の整備にも注力しています。人材の多様性確保や人材育成、社内環境整備に関する方針を掲げ、具体的な指標を設定して取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。賃金制度上、男女の区分はありません。男性労働者の育児休業取得率は、過年度に配偶者が出産した男性労働者が当事業年度に育児休業を取得することがあるため、100%を超える場合があります。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 24.4%
男性労働者の育児休業取得率 114.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 69.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 69.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 72.4%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 千趣会コールセンター株式会社

当連結子会社において、賃金制度上は男女の区分はありません。当事業年度において育児休業取得事由に該当する労働者はおりません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 84.2%
男性労働者の育児休業取得率 -
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 56.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 80.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 76.1%


▼ 株式会社千趣会チャイルドケア

当連結子会社において、賃金制度上は男女の区分はありません。当事業年度において育児休業取得事由に該当する労働者はおりません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 83.3%
男性労働者の育児休業取得率 -
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 67.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 79.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) -

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


千趣会グループは、通信販売事業を主軸に、法人事業、保険事業、その他の事業を展開しています。同社グループは、提出会社と7社の子会社で構成されており、多様な顧客層に対して商品やサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、通信販売事業を主たる事業とし、これに加えて法人事業、保険事業、その他の事業を営んでいます。各事業セグメントにおける商品・サービスの提供を通じて収益を得るモデルとなっています。国内の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えており、事業は主に日本国内で展開されています。特定の単一顧客への収益集中は見られません。

通信販売事業

インターネットとカタログを中心とした通信販売を行っています。再生計画に基づき、ターゲットを明確化した世代別事業ドメインへの再編や不採算商品の改廃を進めています。カタログ起点からECを主戦場としたビジネスモデルへの転換や、ECサイト、カタログにおける顧客層に最適化した売場への転換を推進しています。収益は、インテリア・雑貨、ファッション、ママ・ベビー・キッズ、キャラクターなどの商品販売から得ています。前期と比較して売上高は減少していますが、収益改善の取り組みにより営業損失は縮小しています。

法人事業

法人向けの商品・サービスを提供しています。物流業務の代行サービス受託と株主優待品の受託が堅調に推移しています。収益は、業務受託や広告などから得ており、前期と比較して売上高、営業利益ともに増加しています。

保険事業

ベルメゾン会員を中心に保険サービスの提供を行っています。結婚式場等の従来チャネルからの新規契約件数が減少し、法人保険、産院等の新たな販売チャネルの開拓に取り組んでいます。収益は、保険サービスの提供から得ていますが、前期と比較して売上高、営業利益ともに減少しています。

その他の事業セグメント

子育て支援事業を行っており、保育事業の運営が順調に推移しています。収益は、子育て支援サービスの提供から得ており、前期と比較して売上高、営業利益ともに増加しています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
通信販売事業 399億円 360億円
法人事業 39.1億円 40.1億円
その他の事業セグメント 15.0億円 16.8億円
保険事業 5.1億円 3.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は過去5期にわたり減少傾向にあります。経常利益は4期連続で損失を計上していましたが、当期は損失幅が縮小しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、3期連続の損失から当期は利益に転換しており、前期の親会社株主に帰属する当期純損失から大幅な改善を示しています。これは主に固定資産売却益の計上によるものです。営業活動によるキャッシュ・フローは継続して支出となっています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 731億円 589億円 492億円 459億円 421億円
経常利益 5.2億円 △78.9億円 △56.8億円 △39.1億円 △27.4億円
経常利益率 0.7% △13.4% △11.5% △8.5% △6.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.1億円 △110億円 △47.8億円 △36.2億円 39.4億円
1株当たり当期純利益(円) 6.64 △234.24 △102.19 △77.31 84.23

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて減少しています。一方、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期の損失から当期も損失ではあるものの、損失幅が縮小しています。これは、売上高の減少傾向がある中で、営業損失の改善が進んでいることを示しています。再生計画に基づく事業構造改革や費用効率化の取り組みが、従業員あたりの収益性改善に寄与していると考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 52.7百万円 47.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △4.0百万円 △2.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


千趣会グループの財務基盤は、事業構造改革を推進する中で変化しています。自己資本比率や手元資金の状況から、現在の財務の厚みを確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は当期に大きく上昇し、プライム市場の平均と比較しても高い水準にあります。これは財務の安定性を示す指標の一つです。ROE(自己資本利益率)も当期は大幅なプラスに転じており、収益性の改善が見られます。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、事業の継続性や将来の成長投資の基盤となる要素です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 131億円 170億円
自己資本比率 51.6% 65.2%
ROE(自己資本利益率) △23.8% 26.1%
現金及び預金 26.5億円 69.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に続いて支出となっています。これは税金等調整前当期純利益がプラス要因であるものの、固定資産除売却損益や仕入債務の減少が主なマイナス要因となったためです。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が大きく、大幅な収入となりました。これにより、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュ・フローはプラスに転じています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出が主な要因で、支出となっています。これらの資金の流れは、事業構造改革を進める中で資産の効率化を図りつつ、財務の健全化に取り組んでいる状況を示しており、今後の事業の安定性や成長性を見極める上で重要な要素となります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △34.6億円 △30.8億円
投資CF 3.0億円 98.5億円
財務CF △7.1億円 △25.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △31.6億円 67.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、当連結会計年度において4期連続で重要な営業損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主たる事業である通信販売市場では、競争激化や新規参入事業者による高付加価値サービスの提供により、競争力が低下する可能性があります。また、季節性の強い商品や商品企画から販売までの期間を要する商品が多いため、販売時の気候や流行によって収益性が低下するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


千趣会は、「良い商品」「良いサービス」の提供を通じて社会に貢献することを基本理念とし、すべての関係者との共存共栄を目指しています。持続可能な社会の実現に向けた取り組みも重視しており、企業としての社会的責任を果たすことを重視する企業風土がうかがえます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


千趣会グループは、「良い商品」「良いサービス」をお客様に提供することを通じて社会に貢献することを基本理念としています。株主、顧客、取引先、従業員など、すべての関係者と共存共栄を図り、企業価値を高めることを行動の指針としています。

中長期的には、通信販売事業の抜本的な構造改革を進め、従来のカタログ主体からECを主戦場とした高収益な事業体質への転換を目指しています。ECモールやリアル店舗展開、BtoBの強化を通じてビジネスの拡大を図り、子育て支援やエシカル推進、海外展開、IP活用事業といった新領域の事業化も探索しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


千趣会グループは、すべての関係者との共存共栄を図り、企業価値を高めることを行動の指針としています。株主、顧客、従業員、取引先、地域社会といった様々な利害関係者との共創による企業価値の向上を目指しており、コーポレート・ガバナンスの強化にも取り組んでいます。

社是である「企業の存在理由は社会貢献にある」という考え方を軸に、サステナビリティ方針を定めています。この方針では、「モノを大切にする循環型社会の実現」「人と企業がつながる共創社会の実現」「持続可能な社会の実現」を掲げ、人権・環境に配慮したサプライチェーンの構築も推進しています。

多様な人材が能力を発揮できる人事制度や、心身ともに健康で働きがいを感じられる社内環境の整備を進めています。ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを推進し、誰もが活躍できる環境を整えるとともに、働き方改革を通じて従業員のウェルビーイング増進にも注力しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


千趣会グループは、さらなる企業価値の向上を実現するため、再生計画(2025年~2027年)に基づき、環境変化に対応しながら中長期的な視点で経営課題の解決に取り組んでいます。

特に、コーポレート・ガバナンス(企業統治)を必要不可欠なものと認識し、内部統制システムの整備と透明性の高い経営システムの構築を図っています。取締役の監督責任の明確化、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示にも努め、内部統制システムの改善と充実を図りながらガバナンスを強化しています。

また、監督機能と業務執行機能の強化、責任範囲の明確化による「各部門の業績向上とキャッシュ・フロー最大化」、「激しい変化への対応力向上」、「経営のスピードアップとより効果的な業務執行体制の構築」を目的とした執行役員制度を導入しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査役会設置会社であり、社外取締役が経営の監督機能を担う体制をとっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


千趣会の株主構成を見ると、筆頭株主は東日本旅客鉄道であり、事業会社が上位に名を連ねています。また、信託銀行も主要な株主として名を連ねており、多様な主体によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
東日本旅客鉄道 12.22%
ブレストシーブ 7.80%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.23%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長執行役員は鈴木聡氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
鈴木 聡 代表取締役 社長執行役員 2005年9月同社入社、ベルメゾン事業本部ホームファッションユニット部長、ママ&チャイルドユニット部長、執行役員、ベルメゾン第2事業本部本部長を経て、2025年3月より現職。
三村 克人 取締役常務執行役員 2008年7月同社入社、モバコレ(現 ジェイドグループ)代表取締役社長、同社事業開発本部法人事業部長、執行役員、取締役、常務執行役員、東京本社代表、プラットフォームビジネス事業本部本部長を経て、2025年3月より現職。


社外取締役は、高杉信匡氏(弁護士法人淀屋橋・山上合同パートナー・指名・報酬諮問委員会委員長)、榊真二氏(東急リバブル顧問・指名・報酬諮問委員会委員)、大平裕子氏(OFFICE YOHIRA代表・指名・報酬諮問委員会委員)です。社外監査役は、清水万里夫氏(公認会計士清水万里夫事務所所長)、滝口広子氏(弁護士法人北浜法律事務所パートナー)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名を含む取締役5名で構成される取締役会と、社外監査役2名を含む監査役4名で構成される監査役会を設置しています。社外役員は、客観的かつ中立的な立場から経営の監督機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


千趣会の役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対して固定報酬、業績連動報酬、株式報酬を組み合わせた体系を採用しています。社外取締役には固定報酬のみが支給されます。業績連動報酬は、連結営業利益目標値やROEといった財務指標の達成度と連動する仕組みです。また、譲渡制限付株式による株式報酬制度も導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 55百万円 11.0百万円
監査役(社外除く) 2名 27百万円 13.5百万円
社外役員 6名 36百万円 6.0百万円


当事業年度における役員報酬等の総額は1億18百万円であり、対象となる役員は合計13名です。なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。また、業績連動報酬については、財務指標の業績が赤字であることや、ROEが本社売却による一時的な改善であるため、不支給となっています。

連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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