【平均年収797万円】ウィル 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収797万円】ウィル 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ウィルは、不動産関連事業を主たる業務として展開し、流通事業を中核にグループ各社とともにワンストップサービスを提供する会社です。売上高は継続して増加し、経常利益も過去最高を更新しましたが、直近期の純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社ウィル の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、不動産関連事業を主たる業務として展開しています。流通事業を中核に、リフォーム、開発分譲、賃貸、不動産取引派生事業など多岐にわたるサービスをグループ各社とともに提供し、ワンストップサービスを推進しています。

単体従業員数は197名、連結従業員数は272名です。セグメントは流通事業、リフォーム事業、開発分譲・賃貸事業、不動産取引派生事業、その他の5つです。

主な国内グループ会社は、岡本俊人、ウィル空間デザイン(リフォーム)、リノウエスト(開発分譲)、ウィルフィナンシャルコミュニケーションズ(不動産取引派生)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ウィルは、不動産事業を軸に住まいと暮らしに関するワンストップサービスを展開しています。同社グループでは、人材を最も重要な経営資源と位置づけ、多様な人材の活用と育成に力を入れています。このような環境で、どのような給与水準や働き方の特徴があるのかを見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的若い年齢層の従業員で構成されており、平均年齢は30.0歳となっています。平均勤続年数は6.6年であり、人材の定着と流動性のバランスがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 7,966,338円
平均勤続年数 6.6年
平均年齢 30.0歳
単体従業員数 197人
連結従業員数 272人
単体のグループ内比率 72.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を最も重要な経営資源と捉え、創業以来一貫して人材育成に取り組んでいます。多様な人材を積極的に活用し、それぞれの特性や能力を最大限に生かせる職場環境と組織体制の整備、人材育成に関する社内文化の醸成、社内研修制度の整備を進めています。

具体的には、経営幹部候補者向けの次世代幹部研修や、新入社員から管理職までを対象とした階層別研修を実施しています。また、加点式人事評価や事業責任者・管理職との1on1面談を通じて、全社員の人材育成を支援しています。

多様性確保の取り組みとしては、社内公募・異動制度、非正規従業員の正社員転換を促す社員登用制度があります。さらに、営業職を含む全職種における女性の積極的な採用と管理職への登用、障がい者雇用の促進、中学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員向けの育児短時間勤務制度も導入しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。全労働者における男女の賃金の差異については、パート・有期労働者に占める女性の割合が高いことが影響しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 43.2%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 70.9%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 99.4%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 145.4%

グループ全体(連結)

指標 数値
女性労働者の産休・育休後の復職率 100.0%
女性従業員比率 45.6%
管理職に占める女性の割合 39.7%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ウィルは、不動産売買の仲介を行う流通事業を中核に、リフォーム、開発分譲、賃貸、不動産取引派生事業など、不動産関連の幅広いサービスをワンストップで提供しています。各事業間の緊密な連携により、顧客への付加価値の高いサービス提供とシナジーの拡大を図っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、不動産に関する多様な事業を展開し、顧客のニーズに応じたサービスを提供することで収益を上げています。特に流通事業で得た情報を各事業に活用し、事業展開を進めている点が特徴です。

流通事業

関西圏、中部圏、東京圏の三大都市圏に店舗を展開し、不動産売買の仲介業務を行っています。地域密着型の営業で情報収集を図り、グループの中核事業として位置づけられています。
収益は、不動産売買の仲介手数料から得ています。運営は、ウィルが行っています。

リフォーム事業

中古住宅のリフォームや家具の提案、リフォーム工事の請負業務を行っています。流通事業と連携し、中古物件購入とリフォームを合わせた提案を推進しています。
収益は、リフォーム工事の請負や家具の販売から得ています。運営は、ウィル空間デザインが行っています。

開発分譲事業

戸建住宅や宅地等の仕入、企画、開発、販売業務を行っています。流通店舗で集まる売却情報や顧客情報を活用し、事業効率と収益性を重視した展開を図っています。
収益は、戸建住宅や宅地等の販売から得ています。運営は、ウィル及びリノウエストが行っています。

賃貸事業

テナント用事業用地、商業施設、シェアハウス等を所有し、運営及び賃貸業務を行っています。地域社会の活性化に貢献するコミュニティーの創出を目指しています。
収益は、物件の賃料収入から得ています。運営は、ウィル及びリノウエストが行っています。

不動産取引派生事業

不動産物件購入に伴う損害保険代理業務、生命保険募集業務、ローン事務代行業務、引越業者・什器設備等の紹介業務、販売物件の商品企画及び広告制作業務などを行っています。各事業に付随して発生するサービスを提供しています。
収益は、各種保険代理手数料、ローン事務代行手数料、紹介業務手数料、広告制作業務等から得ています。運営は、ウィル、ウィルフィナンシャルコミュニケーションズ及びウィルスタジオが行っています。

その他の事業セグメント

コンサルティング業務、広告制作業務(受託販売物件に関するものを除く)、受託販売事業等を行っています。
収益は、コンサルティング業務や広告制作業務等から得ています。運営は、ウィル、ウィルスタジオ及び部活のみかたが行っています。

同社グループの事業はすべて国内で展開されており、海外の外部顧客への売上高はありません。また、特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先もありません。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
開発分譲 73.1億円 80.9億円
流通 30.6億円 36.6億円
リフォーム 21.4億円 23.7億円
不動産取引派生 1.9億円 2.7億円
その他の事業セグメント 2.9億円 2.5億円
賃貸 2.3億円 2.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は過去5期にわたり継続して増加しており、直近の期においても成長を続けています。経常利益も同様に増加傾向にあり、過去最高を更新しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期で一時的な減損損失を計上した影響により減少となりましたが、それ以前は増加していました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 86.8億円 94.7億円 116億円 132億円 149億円
経常利益 8.0億円 8.7億円 9.3億円 10.2億円 12.0億円
経常利益率 9.2% 9.2% 8.1% 7.7% 8.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 5.8億円 5.9億円 5.2億円 7.1億円 6.6億円
1株当たり当期純利益(円) 50.90 52.44 45.77 61.96 57.58

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しています。これらの指標の推移は、同社グループの生産性が向上していることを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 51.8百万円 54.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.4百万円 4.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤は、事業活動と投資活動の資金の流れから、現在の事業状況と将来に向けた投資の方向性を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準を示しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金は前期から減少していますが、事業活動を支える資金は確保されています。これらの財務指標は、同社グループの事業運営の安定性を示すものです。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 49.6億円 54.1億円
自己資本比率 32.4% 32.8%
ROE(自己資本利益率) 15.1% 12.8%
現金及び預金 23.2億円 18.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、販売用物件の仕入れによる棚卸資産の増加などが主な要因となり、資金が減少しています。これは不動産デベロッパーの事業特性上、積極的な事業展開に伴い一時的に発生する傾向があります。投資活動によるキャッシュフローも、投資有価証券や有形・無形固定資産の取得により資金が減少しており、事業拡大に向けた投資が行われていることを示しています。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、借入れや社債発行による資金増加があった一方で、借入金や社債の返済、配当金の支払いにより、わずかな資金増加となりました。これらの資金の流れは、同社グループが事業拡大のための投資を継続している状況を示しており、将来の成長に向けた基盤を構築している段階にあると言えます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △4.4億円 △4.2億円
投資CF △1.6億円 △1.0億円
財務CF 91百万円 24百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △5.9億円 △5.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが属する不動産業界は、景気動向や金利動向、地価動向、住宅税制等の影響を受けやすい特性があります。また、三大都市圏では大手企業を含む多数の事業者との競合が激しく、資本力やブランド力に優れる企業との競争により、想定通りの事業拡大が困難になる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは新卒採用を主体とした人材採用を実践しており、人材育成には相応の期間を要します。そのため、人材育成のスピードが事業規模に見合わない場合、事業拡大の制約要因となる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ウィルは、住まいと暮らしに関するワンストップサービスの実現を目指し、持続的な成長と高収益体質の確立を追求しています。顧客への「住まいのワンストップサービス」提供を軸に、不動産関連事業の競争力強化を図る企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ウィルグループは、外的環境リスクを保守的に評価しつつ、ワンストップ体制のシナジー最大化戦略を推進することで、持続的成長と高収益体質の実現を目指しています。三大都市圏を主要エリアとし、住まい・暮らしに関するワンストップサービスの実現を追求しています。

不動産事業を中心にサービスの幅を広げ、流通事業、リフォーム事業、開発分譲事業といった不動産関連事業の競争力強化を図っています。特に中古住宅・リフォーム市場においては、リーディングカンパニーを目指す方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ウィルグループは、企業倫理とコンプライアンスについて全役職員が共通認識を持ち、的確で公正な意思決定を行う風土の醸成を重視しています。社員一人ひとりの営業スキルとノウハウ向上を通じた顧客からの信頼獲得をテーマとしています。

また、社員が中長期で働きやすい環境作りや、インナーコミュニケーションの促進による事業間連携の強化にも取り組んでいます。人材を最も重要な経営資源と位置づけ、多様な人材の活用を積極的に行い、それぞれの特性や能力を最大限生かせる職場環境と組織体制の整備、人材育成に関する社内文化の醸成に注力しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ウィルグループは、今後の事業継続的な成長のため、人材の獲得と育成、組織体制の整備を重点テーマとしています。新卒および第二新卒社員の採用を通じて事業基盤の安定と拡大を図り、既存資産を活用したダイレクトリクルーティングで優秀な人材へ能動的にアプローチしています。

また、研修制度の充実による人材育成や管理職層の強化、経営判断のスピードアップにも努めています。社員が中長期で働きやすい環境作りやインナーコミュニケーションの促進による事業間連携の強化も推進しています。さらに、コンプライアンス体制の強化も重要な課題であり、企業倫理と関係法令の遵守、内部者取引に関する情報管理・売買管理体制の徹底を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ウィルは、取締役会と監査役会、会計監査人を設置し、主要な業務執行の決定、監督、監査を行っています。社外取締役2名と社外監査役2名を選任することで、客観的かつ中立的な経営監視機能を発揮できる体制を整え、経営陣の業務執行の適正性と効率性を確保しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ウィルグループの筆頭株主は岡本俊人であり、従業員持株会がそれに続いています。複数の役員も上位株主として名を連ねており、安定した資本構成となっています。

株主名 持株比率
岡本俊人 56.78%
ウィル従業員持株会 6.83%
岡田 洋子 2.05%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は田中真次氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
田中 真次 代表取締役 社長 2003年4月 同社入社、2024年3月 同社取締役就任、2025年7月 同社代表取締役社長就任より現職。
坂根 勝幸 取締役 会長 1997年4月 同社入社、2006年8月 同社取締役就任、2025年7月 同社取締役会長就任より現職。
友野 泉 取締役 1999年4月 同社入社、2005年3月 同社取締役就任より現職。
佐藤 慎二郎 取締役 1999年4月 同社入社、2011年3月 同社取締役就任より現職。
神野 正和 取締役 2002年4月 同社入社、2024年3月 同社取締役就任より現職。


社外取締役は、奥田哲久氏(社会保険労務士法人さくら労務代表社員)、田中豪氏(船場中央税理士法人代表社員)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会、会計監査人が連携して企業統治を行っています。社外取締役は経営経験や専門知識を活かし、社外監査役は公認会計士・税理士、弁護士としての専門知識に基づき、中立的な立場から客観的に意見を表明することで、経営の公正性・効率性・透明性の向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、役員報酬について、役員規程に基づき世間水準や会社業績、社員給与とのバランスを考慮して決定しています。取締役の報酬は株主総会で決定された総額限度内で代表取締役が決定し、新株予約権による株式報酬も導入されています。監査役の報酬は、監査役の協議により決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 93百万円 18.6百万円
監査役(社外除く) 1名 16百万円 16.0百万円
社外役員 4名 9百万円 2.2百万円

(注)取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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