【平均年収918万円】スペース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収918万円】スペース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

スペースは、商業施設の企画、設計、監理、施工を一貫して手掛けるディスプレイ事業を主軸としています。幅広い商業空間の創造に取り組み、直近の連結会計年度では売上高、各段階利益ともに大幅な増益となり、過去最高を記録しました。


目次

※本記事は、株式会社スペース の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、商業施設の企画、設計、監理、施工を一貫して手掛けるディスプレイ事業を主軸としています。ショッピングセンターや百貨店、専門店、飲食店などの環境演出、展示、ディスプレイ、文化・スポーツ施設まで、幅広い商業空間の創造に取り組んでいます。

単体従業員数は949名、連結従業員数は990名です。セグメントはディスプレイ事業の1つです。

主な国内グループ会社は、エム・エス・シー、沖縄スペースなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スペースは、従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的安定した環境でキャリアを築ける企業であると考えられます。同社グループは、人材を最も重要な経営資源と位置づけ、多様な社員が能力を発揮し、働きがいをもって活躍できる職場づくりを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的安定した水準にあります。これは、社員が長期的にキャリアを形成しやすい環境が整っている傾向を示しています。

項目 数値
平均年間給与 9,185,000円
平均勤続年数 12.5年
平均年齢 38.2歳
単体従業員数 949人
連結従業員数 990人
単体のグループ内比率 95.9%


同社は、従業員の退職給付に充てるため、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型制度と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型制度を採用しています。これらの制度は国内の従業員を対象としています。退職一時金制度があり、給与や勤務期間等を基礎として一時金が支給されます。

なお、退職給付債務は38.9億円、年金資産は49.4億円となっています。確定拠出制度への要拠出額は51百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、企業価値向上の観点から、社員の多様性確保を含む人的資本への投資を重要な経営課題と捉え、「人事基本方針」を策定しています。人材を価値創造の源泉とし、社員が生き生きと面白く働ける環境づくりを目指しています。

人材育成においては、自身の得意領域を持ちながらバリューチェーン全体を見渡せる人材を育成目標としています。管理職だけでなく専門職としてのキャリアコースを設ける複線型人事制度を導入し、役職や役割に応じた各種研修の実施や資格手当の拡充を通じて、能力向上とイノベーション創出を促進しています。

社内環境整備では、社員が能力を発揮し活躍できる労働環境の実現に取り組んでいます。心と体の健康支援のため過重労働の防止に努め、柔軟な働き方の実現を目指しており、2025年度には「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。労働者の男女の賃金差異は、管理職比率や年齢構成、勤続年数などに男女間の差異があることにより発生していますが、同社の賃金体系及び人事制度に性別による処遇差はありません。

指標 数値
女性管理職比率 10.9%
男性育児休業取得率 45.0%
労働者の男女の賃金差異(全労働者) 66.4%
労働者の男女の賃金差異(正規雇用労働者) 66.0%
労働者の男女の賃金差異(パート・有期労働者) 47.3%

多様性の尊重


同社では、管理職としてだけでなく専門職としてキャリアアップできる複線型人事制度を導入しているため、女性活躍の指標として「女性管理職・専門職比率」を採用しています。

指標 数値
女性管理職・専門職比率 10.9%
男性育休取得率 45.0%

人材開発と働きがいのある職場づくり


社員の成長のためには教育投資が必要不可欠であると考えており、積極的な人的投資を拡大しています。業務に必要な資格取得を奨励し、資格手当の支給を行っています。社員の心身の健康維持とワーク・ライフ・バランスの実現に向け、1人当たり所定外労働時間の適正化に取り組んでいます。

指標 数値
社員の教育投資額 110百万円
資格取得者数 294名
1人当たり所定外労働時間 393時間/年
有給休暇取得率 72.5%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社スペースは、商業施設の企画から施工までを一貫して手掛ける企業です。空間創造を通じて、顧客のビジネスを支援しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、商業施設の企画、設計、監理、施工を主な事業としています。ショッピングセンター、百貨店、専門店、飲食店など、幅広い商業施設が主な顧客です。収益モデルは、顧客との工事請負契約等に基づき、一定期間にわたり財が移転されることで収益を認識する形態が中心となっています。

同社グループはディスプレイ事業の単一セグメントで事業を展開しています。具体的には、国内では商業施設の環境演出、展示・ディスプレイ、文化・スポーツ施設、複合商業施設の企画から施工までを一貫して行っています。連結子会社である㈱エム・エス・シーは国内で商業施設の企画・調査・リーシングを行うコンサルティング事業を、沖縄スペース㈱は沖縄県内で同様の事業を展開しています。

海外では、SPACE JAPAN(HK) CO.,LTD.が香港、SPACE SHANGHAI CO.,LTD.が上海、SPACE JAPAN(VN) CO.,LTD.がベトナムにおいて、商業施設の企画・設計・監理・施工や資材の輸出入などを行っています。直近の連結会計年度では、飲食店分野とサービス等分野の売上が大きく伸長しました。特に飲食店分野では都市型ハイクラス店舗や新装案件の増加、サービス等分野ではホテルや医療・福祉施設の大型改装案件が売上を牽引しています。制作品別では、内装・外装工事が売上高の大部分を占めています。地域別では、本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えており、国内市場が主要な収益源となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに一貫して増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも大幅な増益となりました。これは、顧客の積極的な投資姿勢や旺盛な需要に対応できた結果、過去最高の売上高と各段階利益を計上したことによるものです。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 424億円 467億円 528億円 642億円 715億円
経常利益 22.7億円 21.3億円 26.2億円 35.3億円 48.8億円
経常利益率 5.3% 4.6% 5.0% 5.5% 6.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 15.1億円 13.9億円 16.9億円 25.5億円 37.7億円
1株当たり当期純利益(円) 61.32 56.71 68.76 103.91 153.76

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが事業拡大とDX推進による業務効率化、人材育成を強化してきた成果が表れていると考えられます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 70.5百万円 72.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.8百万円 4.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、将来への投資も進めながら、手元資金を確保している状態を示しています。これにより、経営基盤の安定性がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定している状況です。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準で推移しており、財務の健全性を示しています。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準であり、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も十分に確保されており、事業環境の変化に対する耐性も高い状態です。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にも良い影響を与えると考えられます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 327億円 349億円
自己資本比率 79.7% 77.2%
ROE(自己資本利益率) 8.0% 11.2%
現金及び預金 139億円 149億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元に資金を残している状況です。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは29.1億円の収入となり、税金等調整前当期純利益の計上や仕入債務の増加が主な収入要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは△13.3億円の支出となり、定期預金の預入や有形固定資産の取得が主な支出要因です。財務活動によるキャッシュフローは△15.0億円の支出となり、配当金の支払いが主な要因です。これらのキャッシュフローの状況から、同社グループは本業で得た資金を成長投資に回しつつ、健全な財務運営を維持していることがうかがえ、入社後の安定性や成長性への期待が持てる状態です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 20.5億円 29.1億円
投資CF 6.3億円 △13.3億円
財務CF △10.3億円 △15.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 26.8億円 15.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、受注企業であるため、主要顧客である流通小売業の設備投資の動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、景気の変動や改正まちづくり三法等の法改正により、大型商業施設の出店計画に変更が生じた場合も、業績に影響を及ぼす可能性が示されています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スペースは、商空間の創造を通じて豊かな社会の実現に貢献することを企業理念に掲げています。空間の可能性を追求し、持続的な成長と社会貢献の両立を目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


スペースは創業以来、「商空間の創造を通じて、豊かな社会の実現に貢献します。」を企業理念として掲げています。ステークホルダーの期待に応え、時代の変化に柔軟に対応しながら、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。

同社グループは、中期経営計画において「全社員総合職の実現」を掲げ、社員一人ひとりの成長を重視しています。個の力を価値創造の源泉として最大限に引き出し、持続的な競争優位性を築くことを目指しています。

また、顧客から選ばれ続ける「商いの共創パートナー」としての地位確立のため、既存事業の深化や価値創造事業への挑戦、バリューチェーンの強化等に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


スペースは、企業理念に基づき「空間の可能性を追求する」というミッションを通じて社会に価値をもたらすことを目指しています。経済成長と社会課題の解決が両立する「豊かな社会」の実現を追求し、自社と社会双方の持続可能な発展を目指す企業風土です。

同社グループは、人材を最も重要な経営資源と捉え、「人事基本方針」を策定しています。社員が生き生きと面白く働ける環境づくりを目指し、多様な社員一人ひとりが個性や能力を発揮し、働きがいをもって活躍し続けることを重視しています。

価値創造の源泉を「人」とし、「自身の得意領域を持ちながら、バリューチェーン全体を見渡せる人材」の育成に取り組んでいます。複線型人事制度の導入や、社員の心身の健康支援、柔軟な働き方の実現にも注力しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、資材価格の高騰や人件費の上昇、労務需給の逼迫、建設業の時間外労働の上限規制への対応といった事業環境の変化を注視しています。このような状況下で、中期経営計画「拡大成長」を策定し、持続的な成長を目指しています。

重点テーマとして、強みの源泉である人と組織の一層の高度化を進めることを掲げています。「全社員総合職の実現」に向け、社員一人ひとりの成長を重視し、個の力を価値創造の源泉として最大限に引き出す取り組みを進めています。

また、顧客から選ばれ続ける「商いの共創パートナー」としての地位確立や、経営基盤のさらなる高度化にも取り組んでいます。多様な人材が能力を十分に発揮できる成長環境の整備も重要なテーマです。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スペースは、取締役会、監査等委員会、指名・報酬委員会などを設置し、透明性の高い経営と経営の機動性向上を目指しています。これらの機関を通じて、コーポレート・ガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


スペースの株主構成を見ると、筆頭株主はスペ-ス従業員持株会であり、同社の従業員が重要な株主として会社を支えています。また、スペース取引先持株会も上位に位置しており、従業員と取引先が資本面で同社を支える特徴的な構成となっています。

株主名 持株比率
スペ-ス従業員持株会 12.26%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.73%
スペース取引先持株会 7.04%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性10名・女性2名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長兼営業統括本部長は庄村香史氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
庄村 香史 代表取締役社長 兼営業統括本部長 1995年同社入社。CS事業本部GMS本部長、執行役員名古屋本部長などを経て、2019年3月同社取締役に就任。常務取締役、専務執行役員営業統括本部長などを歴任し、2026年1月より現職。
森田 昭一 取締役常務執行役員大阪本部長 2000年9月同社入社。大阪本部CE研究所長、執行役員商環境研究所長などを経て、2019年3月同社取締役に就任。2023年1月より常務執行役員大阪本部長に現職。
松尾 信幸 取締役常務執行役員 経営統括本部長 1992年4月同社入社。静岡事務所長、CS事業本部CVS本部長などを経て、2019年3月同社取締役に就任。執行役員経営管理本部長を歴任し、2026年1月より現職。
林 不二夫 取締役 1975年同社入社。1991年7月同社取締役に就任し、常務取締役、専務取締役、代表取締役専務、代表取締役会長などを歴任。2022年4月より現職。
佐々木靖浩 取締役 1987年㈱東京スペース入社。1994年同社横浜事務所長。2011年3月同社取締役に就任し、常務取締役、代表取締役社長などを歴任。2020年1月より事業戦略室長に現職。
加藤千寿夫 取締役 1981年同社入社。1988年12月同社取締役に就任し、常務取締役、専務取締役、代表取締役社長、代表取締役会長などを歴任。現在も取締役に現職。
若林 弘之 取締役 1982年同社入社。1991年7月同社取締役に就任し、管理本部長、代表取締役副社長、代表取締役社長などを歴任。現在も取締役に現職。


社外取締役は、嶋田博子氏(京都大学公共政策大学院教授・CKD取締役)、前川弘美氏(セントラル法律事務所パートナー・㈱大光取締役・㈱あかのれん監査役)、和田良子氏(敬愛大学経済学部教授)、田口聡志氏(同志社大学商学部教授・㈱GTM総研取締役・公認会計士)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役4名を含む12名の取締役で構成される取締役会を設置しています。社外取締役は、法務、経済、財務・会計、人事など多様な分野の専門知識と経験に基づき、経営陣から独立した立場で経営の監視監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、ステークホルダーへの説明責任を果たす透明性の高い制度を基本方針としています。代表取締役および業務執行取締役は、固定報酬に加えて業績連動報酬と株式報酬が組み合わされており、短期的な業績目標達成と中長期的な企業価値向上へのインセンティブが設計されています。非業務執行取締役(監査等委員を除く)は固定報酬と株式報酬、監査等委員は固定報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 7名 2.9億円 41.6百万円
監査等委員(社外除く) 1名 14百万円 14.1百万円
社外役員 4名 25百万円 6.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、当事業年度末現在の役員数とは異なる場合があります。

同社の役員報酬総額は3.30億円であり、対象となる役員は合計12名です。報酬等の総額が1億円以上である役員は存在しないため、個人別の開示は行われていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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