【平均年収591万円】シンクレイヤ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収591万円】シンクレイヤ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

シンクレイヤは、ケーブルテレビなどの放送通信事業者向けに、システムインテグレーション事業をグループ各社とともに展開しています。直近期の業績は、売上高、利益ともに前期から減少となりましたが、中長期的な需要は堅調に推移しています。


目次

※本記事は、シンクレイヤ株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


シンクレイヤグループは、ケーブルテレビをはじめとする放送通信事業者のソリューションプロバイダとして、システムインテグレーション事業を展開しています。放送通信事業者に対し、システムの設計から機器選定、施工、保守管理までトータルで提供するほか、最適な機器の選定・販売も行っています。

単体従業員数は170名、連結従業員数は259名です。

主な国内グループ会社は、ケーブルシステム建設、奥田電気工業などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


シンクレイヤは、情報ネットワークを通して人々のくらしと地球環境がシンクロナイズする社会の実現を目指す企業グループです。従業員が長期的に活躍できる環境づくりに力を入れており、働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。

給与水準や働き方の具体的な状況は、以下の詳細で確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。安定した環境で専門性を高めたいと考える方にとって、魅力的な職場環境であると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 5,910,000円
平均勤続年数 19.0年
平均年齢 43.9歳
単体従業員数 170人
連結従業員数 259人
単体のグループ内比率 65.6%


シンクレイヤグループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を併用しています。これらの制度は、同社及び国内連結子会社に適用されています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定給付制度における退職給付債務は2.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


シンクレイヤグループは、「つなぐネットワーク、つくるミライ」というパーパスに基づき、情報ネットワークを通して人々のくらしと地球環境がシンクロナイズする社会の実現を目指しています。持続可能な社会への貢献と企業の持続的成長のため、SDGs方針を策定し、SDGs推進委員会を中心にサステナビリティ活動を推進しています。

働きやすく魅力ある職場の実現に向けて、従業員一人ひとりが健康で安心して働き続けられる労働環境の整備に取り組んでいます。2025年度には、労働環境の改善を目的とした所定労働時間の見直しや休憩時間の延長を実施しました。また、定年後も従業員が経験やスキルを活かして働き続けられるよう、再雇用制度の見直しを行い、65歳までの雇用機会の改善を図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


シンクレイヤは、ケーブルテレビをはじめとする放送通信事業者向けのソリューションプロバイダとして、最適なシステムの提案と構築を行うシステムインテグレーション事業を展開しています。同社グループは、社会構造の変化に対応し、持続可能な地域づくりへの貢献と新たな事業領域創出を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、放送通信事業者を主要な顧客とし、システムの設計から機器の選定、施工、保守管理までを一貫して手掛ける「トータル・インテグレーション部門」と、システムに最適な機器の選定・販売を行う「機器インテグレーション部門」の二つの部門を事業の柱としています。トータル・インテグレーション部門では、4K8K放送や高速データ通信ソリューション、地域防災のための告知放送システム、Wi-Fiスポット構築、光ファイバーネットワークや無線ネットワークの構築など、多岐にわたるソリューションを提供しています。

収益は、これらのシステム構築や機器販売から得ています。顧客のニーズに合わせた最適なシステム選定、工事計画策定、ネットワーク設計、構築、そして運用保守までをトータルで支援することで、安定した事業基盤を築いています。また、50G-PONフィールド実証やWi-Fi電波を活用した安否確認支援サービス「でんぱでみてるくん」の開発・販売など、次世代通信インフラへの対応力強化や新たな事業領域の拡大にも注力しています。

主要な販売先は全国のケーブルテレビ事業者や通信キャリア、ISPであり、ビルや集合住宅のテレビ共聴システム、電波障害対策施設の構築なども手掛けています。特に中部テレコミュニケーション株式会社は、同社グループにとって重要な顧客の一つとなっています。同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、国内市場に強く根差した事業展開を行っています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から減少する結果となりました。特に利益面では、前期と比較して大幅な減少を示しています。

この背景には、資材不足による調達期間の長期化や、顧客の計画変更に伴う工期・納期の調整により、複数の案件で売上計上が翌期へずれ込んだことが主な要因として挙げられます。また、一部機器の収益性見直しによる棚卸資産評価損の計上や、急速な円安進行による調達コストの上昇も利益を圧迫しました。

一方で、中長期的な成長領域である10Gbpsサービスに対応する伝送路工事や設備更改、光通信端末の需要は堅調に推移しており、しばらく低調が続いていた受注高および受注残高は回復傾向にあります。同社グループは、収益性改善と新たな成長基盤の強化に継続して取り組む方針を示しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 131億円 99.7億円 104億円 117億円 105億円
経常利益 13.2億円 4.4億円 5.9億円 7.4億円 3.8億円
経常利益率 10.1% 4.4% 5.6% 6.3% 3.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 8.7億円 2.9億円 4.3億円 5.5億円 2.4億円
1株当たり当期純利益(円) 225.03 63.67 93.41 117.66 52.08

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、前期と比較して減少しています。これは、前述の通り、資材調達の遅延や顧客の計画変更、調達コストの上昇といった外部要因による売上高と利益の減少が影響していると考えられます。しかし、同社グループは次世代通信インフラへの対応や新サービスの開発を通じて、中長期的な成長基盤の強化を図っており、今後の生産性向上に向けた取り組みが期待されます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 43.9百万円 40.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.4百万円 1.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


シンクレイヤは、本業で安定的に資金を生み出し、それを将来への投資に充てながらも、手元に余剰資金を確保している状況です。財務基盤は堅固であり、事業活動に必要な資金を自力で賄えていることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


シンクレイヤの自己資本比率は、前期の54.1%から当期は63.2%に増加しています。これはプライム市場の製造業平均である46.8%と比較しても高い水準にあり、財務基盤が安定していることを示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)は前期の9.2%から当期は3.9%に減少しており、プライム市場平均の9.4%を下回っています。手元資金である現金及び預金は、前期の9.5億円から当期は9.0億円とわずかに減少していますが、引き続き一定の現金を保有している状況です。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営を維持しつつ、今後の事業展開に向けた基盤を整えていることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 61.5億円 62.1億円
自己資本比率 54.1% 63.2%
ROE(自己資本利益率) 9.2% 3.9%
現金及び預金 9.5億円 9.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度におけるシンクレイヤの営業活動によるキャッシュ・フローは15.4億円の獲得となりました。これは主に売上債権の減少額903百万円及び棚卸資産の減少額752百万円等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△2.3億円の使用となり、有形固定資産の取得による支出111百万円等が主な要因です。

財務活動によるキャッシュ・フローは△13.5億円の使用となり、短期借入金の減少額1,250百万円等が主な要因となっています。結果として、フリーキャッシュ・フローは13.1億円の獲得となりました。当期は本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出している状況であり、事業の安定的な運営と将来への投資余力があることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △13.2億円 15.4億円
投資CF △6.4億円 △2.3億円
財務CF 17.3億円 △13.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △19.6億円 13.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、放送通信分野における大手通信事業者とケーブルテレビ事業者の相互参入やインターネット動画配信サービスの拡大に伴う競争激化をリスクとして認識しています。また、世界経済の不確実性の高まりを背景とした民間投資や公共投資の鈍化・縮小、製商品の需給変動、価格下落などが業績に影響を与える可能性があります。

さらに、海外における事業活動では、中国での予期しない法律・制度・規制の変更、経済的要因による部材価格の高騰や人件費の上昇、為替変動、地政学的リスクなどが存在します。これらの要因により調達コストの増加や部材の確保が困難となった場合、価格競争力の低下を招き、業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループが属する業界は技術革新が急速に進行し、人材の流動性が高く、高度な技術力や施工技術が求められる特徴があります。デジタルトランスフォーメーションやAI技術の導入が進む中で、優秀な人材の確保や育成が困難となった場合、将来の成長や業績に影響を与える可能性があります。また、最新技術の経験を持つ優秀なエンジニア等の積極的な採用や継続的な社内教育は、採用コストと人件費を押し上げ、業績と財政状態に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


シンクレイヤは、情報通信分野の最先端技術に挑戦し、社会貢献と社員の幸せを追求する会社です。人々の暮らしと社会の持続的な発展を支え、笑顔あふれる未来の創造を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


シンクレイヤは、「情報通信分野において常に最先端技術に挑戦し、高度な機器の提供とネットワークシステムの構築を通じて社会に貢献するとともに、会社の発展と社員の幸せを図る」ことを経営理念としています。
「つなぐネットワーク、つくるミライ」というパーパス(存在意義)のもと、情報インフラの構築を通じて人々の暮らしと社会の持続的な発展を支えることを目指しています。
デジタル技術が生み出す新たな価値を最大化し、笑顔あふれる未来の創造を推進している会社です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


シンクレイヤは、社是として「愛 仕事に愛情と誇りを持とう」「知 常に研鑽し知識を広げよう」「和 互いの人格を尊重し融和を図ろう」の精神を基本としています。
この精神に基づき、情報通信分野で最先端技術に挑戦し、社会貢献と社員の幸せを図ることを経営理念としています。
また、SDGs方針に基づき、顧客の信頼と期待に応えること、ネットワーク環境の創造、循環型社会づくり、働きがいのある会社づくり、レジリエンスな地域社会づくりを重要課題としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画「PLAN2026」において、「未来を切り拓く ~継続的成長のための3つの柱~」をテーマに掲げています。
その中で、組織・人事の改革とデジタル活用を重点テーマの一つとしています。
具体的には、組織の生産性を高めることを課題と捉え、人事制度の見直しやデジタル投資資金を利用した基幹システムのリプレイスに取り組んでいます。
これにより、やりがいと高いパフォーマンスを実現できる働く環境の構築を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


シンクレイヤは、監査等委員会設置会社として、監査等委員である社外取締役が取締役会の監督機能を強化し、経営の意思決定の迅速化を図るガバナンス体制を構築しています。これにより、企業価値の最大化を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


シンクレイヤの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社とみられる株式会社MASBuddyであり、次いで役員である山口嘉孝氏、そしてシンクレイヤ社員持株会が上位に名を連ねています。特定の株主が大きな割合を占める一方で、社員持株会も上位株主として存在していることが特徴です。

株主名 持株比率
株式会社MASBuddy 18.05%
山口 嘉孝 2.76%
シンクレイヤ社員持株会 2.71%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.2%です。代表取締役社長は山口正裕氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
山口 正裕 代表取締役社長 1982年6月同社入社、1994年5月代表取締役社長就任。愛知電子(中山)有限公司董事長、奥田電気工業株式会社代表取締役社長を兼任し現職。
山口 倫正 常務取締役生産技術本部長兼広報室長 2018年4月同社入社、2024年3月取締役就任。2025年3月常務取締役生産技術本部長兼広報室長に就任し現職。
福永 直也 取締役営業本部長 1990年2月同社入社、2018年6月取締役就任。営業本部長を兼任し現職。
藤原 伸昭 取締役管理本部長兼総務部長 2018年10月株式会社三菱UFJ銀行より同社出向、2021年3月取締役就任。管理本部長兼総務部長を兼任し現職。


社外取締役は、葛谷昌浩氏(公認会計士葛谷昌浩事務所所長・東洋電機社外取締役監査等委員・監査等委員)、中井志帆氏(石原総合法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は2021年3月30日に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。監査等委員である社外取締役が取締役会の議決権を保有することで、取締役会の監督機能強化と経営の意思決定の迅速化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして、株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。具体的には、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および譲渡制限付株式による非金銭報酬で構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 89百万円 17.8百万円
監査等委員(社外除く) 2名 6百万円 3.0百万円
社外取締役 3名 5百万円 1.7百万円


報酬等の額には使用人兼務役員に対する使用人給与等相当額は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。