※本記事は、大塚ホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
大塚ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は224名、グループ連結従業員数は37,758名です。
同社グループは、事業の核をヘルスケアに置き、国内・海外で医療関連、ニュートラシューティカルズ関連、消費者関連、その他の事業活動を展開しています。子会社181社、関連会社26社で構成されており、グループ戦略の立案・決定、経営モニタリング、共通サービスの提供を行っています。
主な国内グループ会社は、大塚製薬、大塚倉庫(その他の事業(倉庫業))、大塚化学、大塚電子(その他の事業(液晶・分光事業))、大塚食品などです。
前連結会計年度にはジュナナ社の買収、当連結会計年度にはマイクロポート社株式の売却が行われました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
大塚ホールディングスグループは、人々の健康に貢献するトータルヘルスケア企業として、人財をイノベーションの源泉と位置づけています。多様な事業を通じて従業員に挑戦の機会を提供し、エンゲージメントの向上を支援することで、柔軟で創造的な企業文化を醸成し、持続的な成長につながる組織づくりを進めています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は平均年齢が46.9歳と比較的高い傾向にあり、平均勤続年数は3.3年となっています。これは持株会社としての特性を反映していると考えられます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 10,004,876円 |
| 平均勤続年数 | 3.3年 |
| 平均年齢 | 46.9歳 |
| 単体従業員数 | 224人 |
| 連結従業員数 | 37,758人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.6% |
同社グループは、退職後給付制度として確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)および確定拠出制度を採用しています。これらの制度は、国内の主要子会社および一部の海外子会社で採用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
確定給付制度債務の現在価値は126億円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「世界の人々の健康に貢献する なくてはならない企業へ」という目指す姿の実現に向け、人的資本を中長期的成長の基盤と位置付けています。イノベーションの源泉である人財力を強化し、その力を最大化させるための環境整備を推進しています。
特に、経営人財・グローバル人財、研究開発人財、デジタル人財を事業戦略上重要な人財と位置づけ、体系的な育成プログラム、次世代リーダーの計画的育成、専門人財の高度化など、多面的な人財開発施策を推進しています。また、人権を尊重した働きやすい職場環境づくりを目指し、DE&Iのさらなる浸透、健康経営の推進、働きがいと生産性向上を両立させる職場環境整備を進めています。
これらの取り組みを通じて、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮できる基盤の構築に努めています。採用戦略の強化やグローバル人財の獲得、評価制度及びキャリア形成支援の一層の充実により、人財マネジメント全体の質的向上を図り、従業員の持続的成長と専門性向上、組織の活性化、イノベーション創出力の強化を実現し、長期的な企業価値向上へつなげています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。各数値は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき、2025年12月31日時点または2025年度の数値として算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 23.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 67.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用) | 82.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用) | 56.7% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 大塚製薬㈱
各数値は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき、2025年12月31日時点または2025年度の数値として算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 13.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 86.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 79.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用) | 82.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用) | 64.2% |
▼ ㈱大塚製薬工場
各数値は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき、2025年12月31日時点または2025年度の数値として算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 9.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 73.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 84.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用) | 85.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用) | 67.3% |
▼ 大鵬薬品工業㈱
各数値は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき、2025年12月31日時点または2025年度の数値として算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 13.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 95.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 79.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用) | 78.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用) | 66.8% |
グループ全体(連結)
各実績は提出会社および主要な連結子会社の集計範囲で算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 12.3% |
| 男性育児休業取得者数 | 296名 |
| 女性育児休業取得者数 | 144名 |
| 男性育児休業取得率 | 84.1% |
| 女性育児休業取得率 | 102.9% |
| 障がい者雇用率 | 2.6% |
人材育成
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 研修参加者数 | 50,141名 |
| 教育研修時間 | 323,347時間 |
| 教育研修費用 | 17億円 |
| 博士号保有者数 | 570名 |
| 国内からの海外出向者数 | 170名 |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 健診受診率 | 85.5% |
| 特定保健指導実施率 | 68.1% |
| 労働災害度数率 | 1.37 |
| 労働災害強度率 | 0.00 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
大塚ホールディングスは、ヘルスケアを事業の核とし、国内および海外で多岐にわたる事業活動を展開する持株会社です。同社グループは、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能、そしてグループ会社への各種共通サービスの提供を担っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、人々の健康に関する未充足なニーズや課題を見出し、その解決を通じて新たな健康観や行動変化を社会に提案しています。疾患の治療から診断、予防、健康維持・増進に至るまで、幅広い事業領域で製品・サービスを創出し、提供しています。
具体的には、「医療関連事業」「ニュートラシューティカルズ関連事業」「消費者関連事業」「その他の事業」の4つの報告セグメントで事業を展開しています。収益は主に製商品の販売、ライセンス収入、ロイヤリティ収入から得ています。
医療関連事業
治療薬や輸液等の生産・販売を行っています。抗精神病薬「レキサルティ」や抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」、アリピプラゾール持続性注射剤「エビリファイ メンテナ/エビリファイ アシムトファイ」などが主要な収益源です。当連結会計年度においては、これらの主要製品の売上増加により、前期比で増収となりました。
ニュートラシューティカルズ関連事業
機能性飲料、医薬部外品、栄養補助食品等の生産・販売を手掛けています。水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」や健康食品「ジェルブレ」、植物由来サプリメント「Thermella」、女性の健康をサポートする「エクエル」、サプリメント「ネイチャーメイド」などが収益に貢献しています。当連結会計年度は、社会課題別カテゴリー全てが成長し、前期比で増収となりました。
消費者関連事業
ミネラルウォーター、嗜好性飲料、食品等の生産・販売を行っています。当連結会計年度は、前期比で増収となりました。
その他の事業
商品の保管・運送事業、液晶・分光事業、化学薬品等の生産・販売を行っています。当連結会計年度は、前期比で増収となりました。
同社グループの売上収益は、日本だけでなく北米、欧州、その他の地域からも得られており、特に北米が最大の市場となっています。特定の単一顧客への売上収益が10%を超えることはありません。
| セグメント | 売上収益(2024年12月期) | 売上収益(2025年12月期) | セグメント利益(2024年12月期) | セグメント利益(2025年12月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医療関連事業 | 1兆6,290億円 | 1兆7,442億円 | 2,851億円 | 4,453億円 | 25.5% |
| ニュートラシューティカルズ関連事業 | 5,570億円 | 5,777億円 | 598億円 | 577億円 | 10.0% |
| その他の事業 | 1,137億円 | 1,159億円 | 75.2億円 | 79.8億円 | 6.9% |
| 消費者関連事業 | 338億円 | 346億円 | 230億円 | 252億円 | 72.6% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上収益は継続的に増加傾向にあります。当連結会計年度の売上収益は前期比で増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益も前期比で増益となりました。営業利益は大幅な増益を達成しており、これは事業利益の増加に加え、マイクロポート社株式の売却に伴う利益の計上、および減損損失が前期より小規模であったことが主な要因となっています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆4,983億円 | 1兆7,380億円 | 2兆186億円 | 2兆3,299億円 | 2兆4,689億円 |
| 税引前利益 | 1,636億円 | 1,730億円 | 1,427億円 | 3,359億円 | 4,680億円 |
| 税引前利益率 | 10.9% | 10.0% | 7.1% | 14.4% | 19.0% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,255億円 | 1,339億円 | 1,216億円 | 3,431億円 | 3,632億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 231.32 | 246.80 | 224.10 | 633.76 | 685.06 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は、当連結会計年度において前期からわずかに減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から大幅に増加しており、これは事業利益の増加や株式売却益、減損損失の減少といった要因が、連結従業員数が増加する中でも生産性の向上に寄与していることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 65.9百万円 | 65.4百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 9.2百万円 | 12.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、強固な財務基盤と潤沢な手元資金を保持しています。本業で安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も継続しながら、手元資金を積み上げている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は72.3%となっており、プライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は12.6%で、プライム市場平均(9.4%)を上回っています。これらの指標は、同社グループの財務基盤が安定しており、効率的な経営が行われていることを示しています。
また、現金及び現金同等物は当期で5,346億円と、前期の4,262億円から増加しています。潤沢な手元資金は、予期せぬ経済変動や事業環境の変化に対する耐性を高め、長期的な雇用や給与の安定性につながる要素となります。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 2兆7,336億円 | 3兆334億円 |
| 自己資本比率 | 73.1% | 72.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 13.4% | 12.6% |
| 現金及び現金同等物 | 4,262億円 | 5,346億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当期に4,036億円のプラスとなりました。これは前期の3,546億円から増加しており、本業で安定的に資金を創出していることを示しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、当期に△1,616億円のマイナスとなりました。これは前期の△2,658億円からマイナス幅が縮小しており、有形固定資産の取得による支出の減少や、投資の売却及び償還による収入の増加などが影響しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、当期に△1,373億円のマイナスとなりました。前期の△1,894億円からマイナス幅が縮小しており、自己株式の取得による支出の増加や社債の発行による収入の増加、短期借入金の増減額などが影響しています。結果として、フリーキャッシュ・フローは当期に2,420億円のプラスとなり、前期の888億円から大きく増加しました。これは、本業で稼いだ資金が投資を上回り、返済や配当、再投資に充てる十分な余力があることを示しており、同社グループの安定した事業運営と将来への成長余力がある状態です。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 3,546億円 | 4,036億円 |
| 投資CF | △2,658億円 | △1,616億円 |
| 財務CF | △1,894億円 | △1,373億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 888億円 | 2,420億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、医療関連事業において、各国政府の医療費抑制策や薬価引き下げ、ジェネリック医薬品の使用促進が業績に影響を及ぼすリスクを認識しています。また、新薬開発には多額の研究開発投資が必要であり、厳格な審査や長期にわたる承認プロセス、開発の遅延・中止が中長期的な事業計画に影響を与える可能性も指摘されています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、企業文化や企業理念が十分に浸透せず、グループ戦略を踏まえた事業運営が可能な人財が確保できない場合、長期的に競争力や業績に影響を及ぼすリスクを認識しています。特に、海外展開やM&A・アライアンス、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった重要かつ高度な戦略推進のために必要十分な人財を確保できない場合、競争力・収益力が想定通りに成長せず、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があるとしています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
大塚ホールディングスは、人々の健康とWell-beingの実現を目指し、革新的な製品・サービスを通じて社会課題の解決に取り組む企業です。同社グループは、独自の価値観と文化のもと、持続的な成長と健康でサステナブルな社会の実現を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループの経営理念は“Otsuka-people creating new products for better health worldwide”です。この理念のもと、革新的な製品・サービスを通じて人々の健康とより良い日常への貢献を目指しています。
長期ビジョンとして「地球環境」「女性の健康」「少子高齢社会」を重点課題と捉え、2035年に向けて「Better healthからBeyond health、そしてWell-beingへ」というテーマで事業を推進する姿を目指しています。人々の健康ニーズが身体的、精神的、社会的に満たされたWell-beingへと進化するなか、一人ひとりの健康、そしてその先にあるその人らしい“生き方”に寄り添う価値を届ける企業を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、企業理念の実現に向け、イノベーションの源泉である人財力の強化と、その力を最大化させるための環境整備を優先事項としています。従業員一人ひとりが健康で活力をもって成長し続けられるよう、能力や個性を発揮できる職場環境の整備に取り組んでいます。
独自の人財育成プログラムを通じて、「流汗悟道(りゅうかんごどう)」「実証」「創造性」を実践する人財の育成を推進しています。多様な事業を有する同社グループならではの多彩な人財が活躍できる職場・組織づくりと機会の提供を目指しています。また、ビジネスパートナーとは「大塚グループ ビジネスパートナー行動規準」を共有し、高い倫理観のもと責任ある事業活動を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、健康に関する未充足あるいは潜在的なニーズや課題を見出し、その解決に向けた新たな健康観や行動変化を社会に提案することを経営課題としています。医療関連事業では、治療満足度の低い精神・神経、がん、循環器・腎領域、自己免疫領域を重点領域とし、研究開発を進めています。
ニュートラシューティカルズ関連事業では、顕在化されていないニーズや社会課題に対し、新しいコンセプトのソリューションを提案し、健康寿命の延伸に貢献することを目指しています。サステナビリティ経営においては、「トータルヘルスケア企業として世界の人々へWell-beingを提供」「企業理念を実現する人財の育成と環境整備」「ビジネスパートナーと協働したサステナブルな社会の実現」「地球環境への負荷低減」をマテリアリティ(重要項目)として特定し、取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
大塚ホールディングスは監査役会設置会社であり、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。取締役会の諮問機関としてコーポレートガバナンス委員会と指名・報酬委員会を設置し、経営の透明性と公平性を高める体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
大塚ホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、機関投資家が上位を占めています。また、野村信託銀行の大塚創業家持株会信託口が第2位に位置しており、創業家が同社の経営を支える重要な存在であることがうかがえます。大塚グループ従業員持株会も上位株主として名を連ねており、安定した資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 14.69% |
| 野村信託銀行 大塚創業家持株会信託口 | 9.91% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.64% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 2.98% |
| 大塚グループ従業員持株会 | 2.37% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は17名(男性12名・女性5名)で構成され、女性役員比率は29.4%です。代表取締役社長兼CEOは井上眞氏が務めています。社外取締役比率は38.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 大塚 一郎 | 代表取締役会長 | 1987年大塚製薬工場入社後、大塚製薬取締役消費者製品開発部長などを歴任。2008年7月同社取締役に就任し、2015年3月より大塚製薬取締役、同社代表取締役会長より現職。 |
| 井上 眞 | 代表取締役社長兼CEO | 1983年大塚製薬入社後、執行役員診断事業部事業部長、取締役専務執行役員ニュートラシューティカルズ事業部長などを歴任。2020年3月より大塚製薬代表取締役社長、2025年1月より同社代表取締役社長兼CEOより現職。 |
| 松尾 嘉朗 | 代表取締役副社長 | 1985年大塚製薬入社後、執行役員総務部長補佐、常務取締役(総務担当)などを歴任。2022年3月より大塚製薬代表取締役副社長、2025年1月より同社代表取締役副社長より現職。 |
| 牧野 祐子 | 取締役CFO | 1982年大塚製薬入社後、Deloitte & Touche LLCを経て2000年大塚製薬に再入社。2018年3月より同社取締役(財務担当)、2019年3月より同社取締役CFOより現職。 |
| 高木 修一 | 取締役 | 1989年飛島建設入社後、大塚製薬に入社。大塚製薬工場執行役員インド担当などを経て、2019年3月より同社取締役(事業ポートフォリオマネジメント担当)、2024年1月より同社取締役、大塚製薬工場代表取締役社長より現職。 |
| 小林 将之 | 取締役 | 1989年大和銀行入行後、大鵬薬品工業に入社。2012年4月より大鵬薬品工業代表取締役社長、2017年3月より同社取締役より現職。 |
| 東條 紀子 | 取締役 | ゴールドマン・サックス証券、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、2017年1月より大塚メディカルデバイス代表取締役社長、2018年3月より同社取締役より現職。 |
| 樋口 達夫 | 取締役相談役 | 1977年大塚製薬入社後、代表取締役社長などを歴任。2008年7月より同社代表取締役社長兼CEO、2025年1月より同社取締役相談役、大塚製薬取締役会長より現職。 |
社外取締役は、松谷有希雄氏(日本公衆衛生協会会長)、青木芳久氏(伊藤忠商事理事)、三田万世氏(三井不動産社外監査役)、北地達明氏(神奈川県顧問)、瀬口二郎氏(りそなホールディングス社外取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会が経営計画の推進と監督を担っています。独立した監査役及び監査役会が取締役の職務執行を監査し、企業統治体制の健全性を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
大塚ホールディングスの役員報酬制度は、同社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し設計されています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬、業績連動賞与、株式報酬で構成され、単年度および中長期の業績や非財務指標との連動性を重視しています。社外取締役および監査役の報酬は、その職務に鑑み固定報酬のみが支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 8名 | 10.9億円 | 1.36億円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 24百万円 | 24.0百万円 |
| 社外役員 | 9名 | 96百万円 | 10.7百万円 |
個人別報酬が開示されている役員は、大塚一郎氏(2.93億円)、井上眞氏(3.41億円)、松尾嘉朗氏(2.40億円)、牧野祐子氏(1.09億円)、高木修一氏(1.60億円)、小林将之氏(1.65億円)、東條紀子氏(1.15億円)、樋口達夫氏(2.95億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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