【平均年収517万円】日本エマージェンシーアシスタンス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収517万円】日本エマージェンシーアシスタンス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

日本エマージェンシーアシスタンスは、国境を越えたユーザーに対し、医療と生活をサポートするアシスタンス事業をグローバルに展開しています。直近の2025年12月期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、日本エマージェンシーアシスタンス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本エマージェンシーアシスタンスは、国境を越えた環境にいるユーザーに対し、医療アシスタンス事業とライフアシスタンス事業を展開しています。医療問題の解決から、海外での生活をより豊かにするためのコンシェルジュサービスまで、幅広いサポートを提供しています。

単体従業員数は169名、連結従業員数は247名です。セグメントは医療アシスタンス事業、ライフアシスタンス事業の2つです。

国内においては日本エマージェンシーアシスタンスが事業を担い、海外5社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、医療アシスタンスやライフアシスタンスといった専門性の高いサービスを提供しており、多様な人材が活躍できる環境を重視しています。特に女性の活躍推進や育児支援に力を入れており、働きやすい環境づくりに取り組んでいることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が44.0歳、平均勤続年数が8.3年となっており、比較的落ち着いた年齢構成で、一定期間在籍する社員が多い傾向が見られます。これは、専門性の高い業務を通じてキャリアを築ける環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,168,000円
平均勤続年数 8.3年
平均年齢 44.0歳
単体従業員数 169人
連結従業員数 247人
単体のグループ内比率 68.4%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、多様な視点や価値観が持続的な成長の強みとなると認識し、人材戦略において女性の活躍推進を含む多様性の確保を推進しています。特に、医療アシスタンス事業やライフアシスタンス事業に必要な専門知識と語学力を持つ人材の確保と育成を重視しています。

具体的には、女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、育児休業や子の看護休暇、育児のための時間外労働の制限、育児短時間勤務制度などを実施して、育児を支援する環境整備を図っています。また、年齢や性別にとらわれない採用活動や内部研修の強化を通じて、人材の確保と育成に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象外のため、記載を省略しています。また、労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 56.5%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

多様性・登用


上記指標は提出会社における数値です。

指標 数値
女性社員比率 68.3%
管理職に占める女性労働者の割合(目標) 50.0%
管理職に占める女性労働者の割合(実績) 56.5%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本エマージェンシーアシスタンスは、主に国境をまたいだ環境にいるユーザーに対し、医療アシスタンス事業とライフアシスタンス事業を展開しています。医療問題の解決と生活サポートの両面からサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループの事業は、海外渡航者や訪日外国人、法人、大学などを対象に、医療アシスタンスとライフアシスタンスの二つの柱で構成されています。同社グループのサービスは、主に国境を越えた環境下での医療問題解決と生活サポートを目的としています。収益は、海外旅行保険の付帯サービス受託や法人向け契約、官公庁からの受託業務など、多岐にわたる顧客からのサービス提供によって得られています。

医療アシスタンス事業

この事業では、海外で病気や怪我をした顧客が適切な医療を受けられるようコーディネートする業務を主に行っています。海外大手損害保険会社からのアシスタンス業務受託や、厚生労働省からのEMIS関連事業の受託が売上増加に寄与しました。法人向け医療アシスタンスサービスや留学生危機管理サービス、セキュリティ・アシスタンスサービスも主要な収益源となっています。
救急救命アシスタンス事業は、海外の建設現場での医療対応を担い、国際医療事業(医療ツーリズム)や訪日外国人向け緊急対応型医療アシスタンスサービスも展開しています。官公庁受託事業の一部は前期比で減少したものの、全体として前期から売上高が増加しました。収益は、損害保険会社や官公庁、法人、大学などからのサービス提供によって得ています。

ライフアシスタンス事業

この事業では、クレジットカード会社のカード会員に対する海外コンシェルジュサービスを提供しています。既存取引先におけるカード会員数の増加に伴う契約見直しなどにより、前期から売上高が増加しました。収益は、主にクレジットカード会社からの受託業務によって得ています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が主要な収益基盤となっています。特定の顧客からの収益が一定割合を占める傾向があります。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
医療アシスタンス事業 24.6億円 32.3億円
ライフアシスタンス事業 4.5億円 4.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は2022年12月期に大きく伸びた後、2024年12月期まで減少傾向にありました。しかし、直近の2025年12月期には前期から増加に転じています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様の推移を示しており、2025年12月期は前期から大幅な増加となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、当期にキャッシュ・インフローに転じています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 43.6億円 62.4億円 36.0億円 29.1億円 37.1億円
経常利益 2.4億円 7.3億円 1.8億円 64百万円 1.0億円
経常利益率 5.6% 11.7% 5.0% 2.2% 2.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.8億円 5.0億円 1.2億円 48百万円 1.0億円
1株当たり当期純利益(円) 71.00 198.50 47.63 19.06 40.44

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向を示しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 12.7百万円 15.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本エマージェンシーアシスタンスは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。これにより、事業活動を通じて着実に資金を生み出し、将来に向けた投資余力も確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、自己資本比率がプライム市場の製造業平均(46.8%)を上回る水準で推移しており、安定した財務基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回るものの、前期から改善傾向にあります。手元資金も厚く、事業運営の安定性がうかがえる状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 18.0億円 18.9億円
自己資本比率 46.1% 48.7%
ROE(自己資本利益率) 2.8% 5.6%
現金及び預金 23.0億円 24.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期のマイナスから当期は3.0億円のプラスに転じました。これは税金等調整前当期純利益の計上や仕掛品・立替金の減少などが主な要因です。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預け入れや有形・無形固定資産の取得による支出があったものの、前期に比べてマイナス幅が縮小し、△86百万円の支出となりました。

その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは2.1億円のプラスとなり、本業で生み出した資金で投資を賄い、余剰資金を確保している状況です。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の減少や配当金の支払いにより、△1.2億円のマイナスとなりました。これらの資金の流れからは、本業で安定的に資金を生み出し、財務基盤を強化していることがうかがえ、雇用や給与の安定性につながる経営状況であると言えます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △40百万円 3.0億円
投資CF △1.1億円 △86百万円
財務CF 79百万円 △1.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.5億円 2.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの中核事業は海外駐在者や海外渡航者向けのアシスタンスサービスであり、国内外の不況や政情不安、パンデミックなどにより渡航者数が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、官公庁からの受託業務は一般競争入札に基づくため、落札できない場合や予算が縮小された場合には、業績に影響を与えるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

医療アシスタンス事業における多言語対応かつ専門知識を持つアシスタンスコーディネーターや、ライフアシスタンス事業における豊富な知識と経験を持つ従業員は同社グループの重要な資産です。サービス提供に必要な人材の確保や育成が遅れた場合、事業展開の速度に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本エマージェンシーアシスタンスは、日本人の視点に立った細やかな「ジャパンスタンダード」のアシスタンスサービスを世界に提供しています。グローバル化が進む中で、お客様一人ひとりに真に求められるサービスを追求し、社会のあらゆる変化に対応できる体制を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日本エマージェンシーアシスタンスは、日本人の視点に立った細やかな「ジャパンスタンダード」のアシスタンスサービスを基本方針としています。グローバル化が進む中で、日本人だけでなく世界のお客様一人ひとりに真に求められるサービスを提供することを目指しています。世界の隅々までサービスを提供できるオペレーション能力の向上と体制構築を進め、少数精鋭化の業務運営を目指しています。また、厚生労働省の受託事業で培った経験やノウハウを活かし、新規事業の立ち上げと拡大に注力しています。ヘルスケア市場への取り組みを強化し、データやデジタル技術を活用したDX化によるビジネスモデルの変革を通じて、「次世代型エマ―ジェンシーアシスタンス」の実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、役員・従業員の行動指針として「EAJ行動規範」を定めています。この規範に基づき、法令遵守や環境保全、取引先との信頼関係の確立、従業員の自己実現への環境づくりなどを目指し、コンプライアンス体制を構築しています。地球環境問題への配慮や公正な取引、従業員の健康・労働環境への配慮も重視する企業風土です。

また、同社グループは多様な視点や価値観が持続的な成長の強みとなると認識しており、人材戦略において女性の活躍推進を含む多様性の確保を推進しています。女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、育児休業や子の看護休暇、育児短時間勤務制度など、育児を支援する環境整備も実施しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、業務プロセスの抜本的改革を重要な課題としています。AI導入等のDX化を積極的に推進し、業務効率と働きやすさの改善、サービス品質の向上を図っています。

また、戦略的人的資本経営の推進にも注力しており、企業価値向上を実現する人材戦略の構築と従業員エンゲージメントを高める人事制度改革に取り組んでいます。具体的には、人事評価制度の見直しや人材育成施策、業績連動型報酬の導入を進めています。人材の確保と育成においては、年齢や性別にとらわれない採用活動や内部研修の強化に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社であり、経営の効率性と透明性を高めることを目的として、取締役会を構成しています。全てのステークホルダーから信頼を得るため、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることを基本的な考え方としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は個人株主であり、上位には複数の個人株主が名を連ねています。特定の個人や法人が上位株主として同社グループを支えている状況がうかがえます。

株主名 持株比率
徐志敏 12.78%
ヴァンタークルーズヘルスサービスインク 7.22%
徐宏沢 6.80%
徐雲沢 4.48%
氷鉋健一郎 3.10%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は山本秀樹氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
山本 秀樹 代表取締役 社長 営業部管掌 1987年日興證券株式会社入社、北京駐在員事務所長等を歴任。2004年株式会社東京証券取引所入社、上場部新規上場サポート室シニアアドバイザー等を務める。2024年同社入社、顧問就任。2025年3月より同社代表取締役社長、2025年12月より営業部管掌。
吉井 眞一 取締役 営業開発部管掌 経理部管掌 経営企画部管掌 IR室管掌 海外センター担当 情報システム部担当 医療事業部担当 クレームアドミニストレーション部担当 総務人事部担当 CRMソリューション部担当 沖縄センター担当 RMS部担当 クレームアドミニストレーション部長 総務人事部長 2003年同社入社、メディカルオペレーション部。クレームアドミニストレーション部長、内部統制室長、管理部長、CRMソリューション部長を歴任。2019年3月より同社取締役。2024年3月より常務取締役、経理部管掌。2025年3月より営業開発部管掌、IR室管掌、医療事業部担当、海外センター担当。2025年6月より経営企画部管掌、総務人事部長。
辛 鑫 取締役 ネットワーク管掌 国際医療事業部担当 EJC担当 2003年みずほコーポレート銀行大連支店入社。2009年株式会社SKカーボン入社。2014年同社入社、国際医療事業部。2017年同社中国センター国際医療事業部長。2025年3月より同社取締役、国際医療事業部担当、EJC担当。2026年1月よりネットワーク管掌。
徐 宏沢 取締役 グローバルアライアンス新規取引先開拓担当 2018年China AMC Hong Kong Limited入社、Equity Analyst。2022年EPS Creative Health Technology Assistance to COO。2023年Sino Biopharmaceutical Group Assistance to CEO。2025年12月より同社顧問。2026年3月より同社取締役、グローバルアライアンス新規取引先開拓担当。


社外取締役は、安原貴彦氏(みずほ第一フィナンシャルテクノロジー代表取締役社長)、井坂俊達氏(井坂公認会計士事務所開業・監査等委員長)、戸賀智子氏(ASK GROUP HOLDINGS取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役3名が取締役会に出席し、業務執行の監督を行っています。監査等委員会は社外取締役2名を含む3名で構成され、客観的な経営監視を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、取締役(監査等委員を除く)の報酬は、月例の基本報酬、役員賞与、ストック・オプションで構成されています。監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員の協議により決定される仕組みとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 50百万円 9.9百万円
監査等委員(社外除く) 1名 10百万円 10.1百万円
社外役員 5名 11百万円 2.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


関連記事

日本エマージェンシーアシスタンスの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

日本エマージェンシーアシスタンスの2025年12月期決算は、売上高37.1億円、営業利益は前期比84.2%増と大幅な増収増益。歴史的なインバウンド需要とAI導入による収益体質改革が焦点です。「医療×観光」の滞在型プログラム開発など、転職希望者がどの成長領域で、どんな役割を担えるのか、最新の経営戦略から整理します。