【平均年収558万円】ビジョン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収558万円】ビジョン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ビジョンは、グローバルWiFi事業、情報通信サービス事業、グランピング・ツーリズム事業を主軸に、グループ各社とともに多岐にわたるサービスを展開しています。世界各地へ事業を広げ、直近の業績は過去最高の売上高を記録し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ビジョン の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、グローバルWiFi事業、情報通信サービス事業、グランピング・ツーリズム事業を主軸に展開しています。世界各地への通信サービス提供から、法人向け情報通信インフラ支援、高付加価値なグランピング施設の運営まで、多岐にわたる事業を手掛けています。

単体従業員数は540名、連結従業員数は789名です。同社グループの報告セグメントは、グローバルWiFi事業、情報通信サービス事業、グランピング・ツーリズム事業の3つです。

主な国内グループ会社は、当社、ベストリンク、BOS、こしかの温泉などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ビジョンは、情報通信サービスを主軸にグローバルに事業を展開しており、従業員の働き方やキャリア形成を重視する姿勢が見られます。社員のエンゲージメント向上と自己実現を支援する教育方針を掲げ、多様な人材が安心して働ける環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着とキャリア形成を支援する環境が整っている傾向が見られます。平均勤続年数と平均年齢から、一定の経験を積んだ従業員が長く活躍している様子がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,581,000円
平均勤続年数 8.1年
平均年齢 36.4歳
単体従業員数 540人
連結従業員数 789人
単体のグループ内比率 68.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「世の中の情報通信産業革命に貢献します」という経営理念の実現のため、社員を重要な資産と位置付け、人材育成に力を入れています。社員一人ひとりが自己実現を叶えるための教育の場を提供することを重視しています。

具体的には、階層別研修、課題別研修、e-ラーニング研修といった教育プログラムを実施し、上場企業の社員として必要なリテラシー強化と個々のスキルアップを支援しています。また、全従業員を重要なステークホルダーと捉え、多様な働き方を認め、安心して働くことができる環境を目指しています。

そのために「ビジョングループ人権方針」を策定し、毎月「組織サーベイ」を実施して従業員からの意見を集め、職場環境の整備に役立てています。さらに、全社統一的な評価制度を新たに導入し、賃金や待遇面により反映されるよう見直しを行うことで、社員の納得度向上を図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女の賃金の差異は、男性の平均年間賃金を100とした場合の女性の平均年間賃金の割合で算出されています。非正規雇用労働者の女性の割合が高く、全労働者の賃金差異が大きくなっています。

指標 数値
女性管理職比率 12.1%
男性育児休業取得率 36.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 93.8%

多様性・登用

指標 数値
女性管理職比率 12.1%

育児・介護支援

指標 数値
男性育児休業 36.4%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
年次有給休暇 81.6%
所定外労働時間 17.44時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


同社グループは、グローバルWiFi事業、情報通信サービス事業、グランピング・ツーリズム事業の3つの報告セグメントを中心に事業を展開しています。多様なサービスを通じて、国内外の顧客に価値を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に海外渡航者向けの通信サービス、法人・SOHO事業者向けの情報通信インフラ支援、そして高付加価値なグランピング施設の運営を通じて収益を上げています。各事業は顧客のニーズに応じたサービスを提供し、持続的な成長を目指しています。

グローバルWiFi事業

世界各国の通信キャリア等から高品質なローカルネットワークを調達し、世界各地へ渡航する方へ通信サービスを提供しています。モバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスを展開するほか、eSIMを活用したデジタル通信サービスの提供も行っています。
収益は、モバイルWi-FiルーターのレンタルサービスやeSIMを活用したデジタル通信サービスの提供から得ています。運営は、同社、ベストリンク、および海外子会社(Vision Mobile Korea Inc.、Vision Mobile Hawaii Inc.、無限全球通移動通信股份有限公司、VISION USA CORP.等)が行っています。当連結会計年度における売上高およびセグメント利益は、ともに前年実績を上回っています。

情報通信サービス事業

法人及びSOHO事業者向けに情報通信インフラの構築支援を行っています。具体的には、通信回線や電力の取次ぎ、OA機器販売といった一時的な収益と、これらに付随する保守・管理、継続的なサービス利用料といった継続的な収益を組み合わせています。
収益は、通信回線や電力の取次ぎ、OA機器販売、保守・管理、継続的なサービス利用料から得ています。運営は、同社、ベストリンクが行っています。当連結会計年度における売上高およびセグメント利益は、ともに前年実績を上回っています。また、株式会社メンバーズモバイルへの売上高が、当連結会計年度の総売上高の11.5%を占めています。

グランピング・ツーリズム事業

プライベート空間を重視した高付加価値なグランピング施設の運営及び宿泊サービスの提供を行っています。また、地域の観光資源を最大化するとともに、訪日外国人客をターゲットとしたツーリズム事業を拡大しています。
収益は、グランピング施設の運営、宿泊サービスの提供、訪日外国人旅行者を対象とした観光サービスの提供から得ています。運営は、同社、こしかの温泉が行っています。当連結会計年度における売上高およびセグメント利益は、ともに前年実績を上回っています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
グローバルWiFi事業 199億円 210億円
情報通信サービス事業 145億円 164億円
グランピング・ツーリズム事業 11.6億円 15.9億円
その他の事業セグメント 32百万円 10百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は過去5期にわたり一貫して増加傾向にあり、直近の連結会計年度では過去最高の水準となりました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に順調な伸びを示し、前期を上回る結果となっています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 181億円 255億円 318億円 355億円 390億円
経常利益 11.4億円 24.2億円 43.4億円 54.2億円 64.7億円
経常利益率 6.3% 9.5% 13.6% 15.3% 16.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.3億円 15.5億円 30.3億円 33.8億円 45.2億円
1株当たり当期純利益(円) 15.47 31.96 61.87 69.75 92.12

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加し、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に伸びており、組織全体の効率的な収益創出能力が高まっていることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 45.4百万円 49.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 6.9百万円 8.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社ビジョンは、安定した財務基盤を築いており、本業で得た資金を成長投資にも充てている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、高い自己資本比率とROEを維持しており、強固な財務基盤を構築しています。手元資金も増加傾向にあり、不測の事態への耐性も備えていることがうかがえます。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると言えます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 179億円 213億円
自己資本比率 69.1% 69.2%
ROE(自己資本利益率) 21.2% 23.6%
現金及び預金 119億円 136億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期に36.4億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上によるものです。一方で、株主優待引当金の減少や売上債権の増加、法人税等の支払額がありました。

投資活動によるキャッシュフローは、当期に21.3億円の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得や敷金保証金の払込による支出が影響しています。財務活動によるキャッシュフローは、当期に1.5億円の増加となり、長期借入金や自己株式の処分、ストック・オプションの行使による収入があった一方で、自己株式の取得や配当金の支払がありました。

本業で安定的に資金を創出し、成長のための投資も継続している状況です。これにより、同社グループは事業の成長と財務の健全性を両立しており、将来的な雇用や給与の安定性にも期待が持てます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 31.2億円 36.4億円
投資CF △11.6億円 △21.3億円
財務CF △4.8億円 1.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 19.5億円 15.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

グローバルWiFi事業では、通信キャリア等からの仕入条件の悪化や為替レートの変動、競合他社の影響が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、売上債権の増加傾向に伴う貸倒リスクや、業務提携・M&Aが計画通りに進まない場合の損失発生リスクも挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材の確保及び育成に係るリスクとして、採用計画や人材育成が計画通りに進まない場合、または退職者が増加した場合に、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があると記載されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ビジョンは、情報通信産業革命への貢献を経営理念に掲げ、常にビジネスモデルを進化させてきた企業です。データドリブンな戦略と顧客との長期的な信頼関係構築を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ビジョンは「世の中の情報通信産業革命に貢献します」を経営理念としています。同社グループは、創業以来ビジネスモデルを常に進化させてきました。

現在は、情報通信サービス事業を主軸とした新成長戦略「Vision 3.0」を推進しています。この戦略では「戦略的なデータドリブンセールス」を核とし、全事業の営業活動の効率化と成果の最大化を目指しています。データ分析に基づき、「ニッチ&フォーカス戦略」「プライス&クオリティ/リーダーシップ戦略」「アップセル・クロスセル戦略」を展開し、持続可能な成長を実現していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ビジョンは、データドリブンな意思決定と顧客との長期的な信頼関係構築を重視する企業風土です。
「Vision 3.0を支える基本戦略」として、データに基づいた市場開拓と顧客理解を深める「ニッチ&フォーカス戦略」を掲げています。また、質の維持と生産効率を追求する「プライス&クオリティ/リーダーシップ戦略」、顧客生涯価値の最大化を目指す「アップセル・クロスセル戦略」も推進しています。

同社グループはサステナビリティを重要な経営課題と位置づけ、地球環境への貢献や持続可能な社会の実現を目指しています。全従業員を重要なステークホルダーと捉え、多様な働き方を認め、安心して働ける環境作りを推進しており、「ビジョングループ人権方針」を策定し人権尊重を事業活動の基盤としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ビジョンは、安定的な成長と高い成長性を確保するため、いくつかの経営課題に取り組んでいます。
企業としての「ビジョン」自体の知名度向上を重要課題と認識し、積極的な広報・IR活動を推進しています。また、優秀な人材の確保も重点テーマであり、グローバル展開を見据え、従業員が高いモチベーションを持って働ける環境や仕組みの整備・運用を進めています。

持続的な成長と企業価値向上のため、コーポレート・ガバナンス体制の強化も課題です。迅速な意思決定と業務執行体制、適切な監督・監視体制の構築を図り、グループ全体の内部統制の継続的な強化も進めています。組織的なリスク管理の強化と品質管理の徹底も推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ビジョンは監査役設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役会を設置しています。取締役会の諮問委員会として指名報酬委員会も設置されており、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ビジョンの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)です。上位株主には複数の信託銀行や証券会社が名を連ねています。また、代表取締役会長CEOである佐野健一氏が委託した信託財産が上位に複数含まれており、同氏が議決権行使の指図権を留保していることから、創業家が経営に一定の影響力を持っていることがうかがえます。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 13.02%
みずほ信託銀行有価証券管理信託(佐野健一口0730078号) 8.01%
日本カストディ銀行(信託口) 5.69%
SBI証券 5.57%
佐野健一 5.40%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.2%です。代表取締役会長CEOは佐野健一氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
佐野 健一 代表取締役会長CEO 1991年2月光通信入社。1995年6月有限会社ビジョン設立、代表取締役。2001年12月同社設立、取締役。2004年11月同社代表取締役。2023年3月同社代表取締役会長CEOより現職。
大田 健司 代表取締役社長COO 1997年11月旧ビジョン入社。2001年12月同社取締役。2023年3月同社代表取締役社長COOより現職。複数のグループ会社で代表取締役や取締役を兼任。
中本 新一 取締役CFO 1991年12月光通信入社。1995年8月有限会社ビジョン入社。2004年11月同社取締役。2015年3月同社取締役管理本部長。2023年3月同社取締役CFOより現職。
森 詩絵里 取締役 2015年1月弁護士登録。馬場・澤田法律事務所、K&L Gates外国法共同事業法律事務所を経て、2018年10月インテグラル法律事務所パートナー弁護士。2024年3月同社取締役より現職。


社外取締役は、内藤真一郎氏(ファインドスターグループ代表取締役・指名報酬委員長)、原田静織氏(TOUCH GROUP代表取締役・指名報酬委員)、那珂通雅氏(ボードウォーク・キャピタル代表取締役・指名報酬委員)です。

同社は監査役設置会社であり、取締役会および監査役会を設置しています。取締役会の諮問機関として指名報酬委員会を設置し、コーポレート・ガバナンスの強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ビジョンでは、役員の報酬について、その役割と責務に相応しい水準とし、業績や企業価値の向上への動機付け、および株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。中長期的な業績向上と企業価値増大への貢献意識を高めるため、信託を活用した株式報酬制度である株式給付信託(BBT-RS)を導入しています。これにより、取締役は株価変動リスクを株主と共有する仕組みとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.4億円 46.9百万円
社外役員 7名 55百万円 7.8百万円


当事業年度における役員報酬の総額は195,518千円であり、対象となる役員は合計10名です。取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


関連記事

ビジョンの転職研究 2026年12月期1Q決算に見るキャリア機会

ビジョンの2026年12月期1Q決算は、周辺事業の好調にともない売上高が第1四半期として過去最高を更新しました。利益重視の「量から質」への転換に加え、M&Aによるアイウィッシュ賃貸保証の子会社化やフリープラスのインバウンド事業承継など多層的な成長を強める同社の最新動向と現場の役割を整理します。


ビジョンの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

ビジョンの2025年12月期決算は、先行投資を完全に吸収しつつ、各段階利益で過去最高を更新。法人利用シェア約74%の強固な基盤を武器に、2028年の営業利益率目標を20.0%へ上方修正するなど「稼ぐ力」の強化が鮮明です。「なぜ今ビジョンなのか?」「転職者がどの事業で役割を担えるのか」を整理します。