※本記事は、ロードスターキャピタル株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ロードスターキャピタルは、オフィスビルへの不動産投資事業を中心に、不動産賃貸事業、ホテル運営事業を展開しています。また、不動産アセットマネジメント事業や不動産特化型クラウドファンディング事業も手掛けています。
単体従業員数は66名、連結従業員数は85名です。同社グループは不動産関連事業の単一セグメントで事業を展開しています。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)、(連結子会社)LD1を営業者とする匿名組合(不動産賃貸業)などです。
同社グループは2025年12月にHash DasH Holdingsを完全子会社化し、デジタル証券の発行・流通基盤とブロックチェーン基盤を獲得しました。これにより、不動産セキュリティトークン・オファリング(STO)に対応した新たな商品開発と市場拡大を目指しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ロードスターキャピタルは、不動産関連事業を主軸とする企業であり、専門性の高い人材が活躍する環境がうかがえます。従業員の平均年齢や勤続年数から、一定の経験を持つ人材が定着し、キャリアを築いている傾向が見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が比較的短めである一方、平均年齢は40代前半となっており、経験豊富な人材がキャリアを形成している様子がうかがえます。単体従業員数が連結従業員数に占める割合も高く、グループの中核を担う体制です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 12,401,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.6年 |
| 平均年齢 | 42.3歳 |
| 単体従業員数 | 66人 |
| 連結従業員数 | 85人 |
| 単体のグループ内比率 | 77.6% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な成長のために多様な経験・技能・属性を持つ優秀な人材の確保を重視しています。現時点では、知見や経験が豊富な即戦力となる中途採用が中心であり、通年採用を通じて必要な人材と多様性の確保を図っています。
従業員の自律的な成長やキャリア構築をサポートする育成方針を掲げており、目標管理制度や1on1、資格取得や書籍購入の補助制度を設けています。また、リスキリングとしても注目されるサステナビリティについて、サステナビリティ推進委員会を任意参加制とし、役職や職種に限定しない自己学習の機会を提供しています。
従業員が十分に力を発揮できるよう、魅力的な報酬体系や時差出勤制度などの働きやすい環境整備にも注力しています。福利厚生として健康診断(人間ドック)費用補助や家事代行費用補助制度を導入し、財産形成支援として従業員持株会や企業型確定拠出年金制度を設けるほか、ストックオプションを付与することもあります。DE&Iの考え方に基づいた社内規程の見直しも進めており、今後も社内環境整備の更なる充実を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社及び同社連結子会社は、女性活躍推進法及び育児・介護休業法の規定による公表義務の対象ではありませんが、連結会社の状況を任意開示しています。パートタイム労働者の男女の賃金差異は、女性労働者のみのため算出されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 15.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 56.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 67.5% |
人的資本関連指標
同社グループが人的資本に関する取組の管理指標として定めている連結会社のデータです。定期健康診断受診率の集計期間は毎年4月から3月であるため、2024年4月から2025年3月の実績を記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性役員比率 | 12.5% |
| 女性従業員比率 | 38.4% |
| 男性育児休暇取得率 | 100.0% |
| 定期健康診断受診率 | 100.0% |
| 健康経営優良法人認定 | 認定 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ロードスターキャピタルは、不動産関連事業を主軸に多角的なサービスを展開しています。オフィスビルへの不動産投資をはじめ、不動産賃貸、ホテル運営、アセットマネジメント、そして不動産特化型クラウドファンディングなど、幅広い領域で収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、不動産関連事業の単一セグメントとして事業を展開しています。その中で、主に「コーポレートファンディング事業」「アセットマネジメント事業」「クラウドファンディング事業」の3つの柱で収益を上げています。
コーポレートファンディング事業は、バリューアップ余地のある中規模オフィスビル等を取得し、改修工事や適切なリーシングを通じて付加価値を高める不動産投資事業が中心です。当連結会計年度においては、不動産投資売上が前期から増加しました。また、取得したオフィスビル等を賃貸運用する不動産賃貸事業も展開しており、こちらも前期から売上が増加しています。さらに、HIRAMATSU HOTELSの運営を委託するホテル運営事業も手掛けており、当連結会計年度では売上が大幅に増加しました。
アセットマネジメント事業では、機関投資家向けに投資用不動産の取得から運用、売却に至るまでの戦略策定アドバイスやアセットマネジメントサービスを提供しています。当連結会計年度において、この事業の売上も前期から大きく増加しました。
クラウドファンディング事業では、不動産特化型プラットフォーム『OwnersBook』を運営し、一口1万円からの不動産投資を可能にする資産運用サービスを提供しています。貸付型とエクイティ型の2つの商品があり、当連結会計年度の売上は前期から増加しました。また、Hash DasH Holdings株式会社の完全子会社化により、不動産セキュリティトークン・オファリング(STO)に対応した新たな商品開発にも取り組んでいます。
同社グループの事業は、主に国内の不動産市場に焦点を当てており、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| コーポレートファンディング(不動産投資) | 280億円 | 342億円 |
| コーポレートファンディング(ホテル運営) | 16.6億円 | 42.6億円 |
| コーポレートファンディング(不動産賃貸) | 29.2億円 | 35.2億円 |
| アセットマネジメント | 11.9億円 | 17.6億円 |
| クラウドファンディング | 6.6億円 | 8.3億円 |
| その他 | 21百万円 | 25百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
ロードスターキャピタルグループの業績は、過去5期にわたり堅調な成長を示しています。売上高は継続的に増加しており、当連結会計年度においても前期から大きく伸びました。
経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加傾向にあり、当連結会計年度では前期に比べて増益となりました。全ての事業が順調に進んだことが、これらの増収増益に寄与しています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 179億円 | 236億円 | 287億円 | 344億円 | 446億円 |
| 経常利益 | 53.3億円 | 72.3億円 | 74.6億円 | 107億円 | 122億円 |
| 経常利益率 | 29.7% | 30.6% | 26.0% | 31.1% | 27.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 34.6億円 | 48.4億円 | 48.8億円 | 68.7億円 | 79.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 211.50 | 301.69 | 301.48 | 416.73 | 479.56 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
ロードスターキャピタルにおける従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期から当期にかけて減少しました。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から当期にかけて減少する傾向を示しています。
これらの指標は、従業員一人ひとりが生み出す収益や利益の規模を示しており、組織全体の生産性や収益体質を測る上で重要な情報となります。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 555.2百万円 | 525.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 184.6百万円 | 157.8百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、事業活動と投資活動を通じて資金を使用している状況です。これは、将来に向けた成長投資を積極的に行っている段階にあることを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しています。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る高い水準を示しており、効率的な資本活用ができている状況です。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営の安定性を支える要素となっています。
これらの財務状況は、事業の継続性や将来的な成長投資の余力に影響を与えるため、雇用や給与の安定性を考える上で重要な情報となります。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 256億円 | 329億円 |
| 自己資本比率 | 23.4% | 26.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 31.2% | 27.7% |
| 現金及び預金 | 127億円 | 146億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、販売用不動産の取得や預け金の増加などにより資金を使用する状況となりました。投資活動によるキャッシュフローも、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得により資金を使用しています。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはマイナスとなっていますが、前期と比較すると使用額は大幅に減少しています。
財務活動によるキャッシュフローは、物件仕入に伴う長期借入れによる収入が主な要因となり、資金を得る状況です。これらの資金の流れは、同社グループが事業拡大のための先行投資を積極的に行い、その資金を借入れによって調達している状況を示しています。このような状況は、将来の成長に向けた投資が活発であることを示しており、今後の事業展開や雇用、給与の安定性にも影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △187億円 | △26億円 |
| 投資CF | △4.8億円 | △10.6億円 |
| 財務CF | 199億円 | 56億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △191億円 | △37億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、景気動向、金利動向、地価動向といった経済情勢の影響を受けやすい事業特性を持っています。また、コーポレートファンディング事業における物件の売却売上が、グループ全体の売上高に占める割合が大きい状況です。そのため、物件の引渡し時期によって四半期ごとの業績に偏りが生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、持続的な成長を支える優秀な人材の確保を重要な課題と認識しています。雇用情勢の変化などにより、計画通りに人材が確保できない場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ロードスターキャピタルは、不動産とテクノロジーの融合をミッションに掲げ、プロフェッショナル集団として事業を展開しています。経験豊富な人材とスピーディーな意思決定を重視し、持続的な成長を目指す企業風土が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ロードスターキャピタルグループは、「不動産とテクノロジーの融合が未来のマーケットを切り開く」というミッションを掲げています。同社グループは、不動産投資業界における豊富な経験とネットワーク、不動産鑑定士や宅地建物取引士等による高度な物件評価能力を活かして事業を展開しています。
今後も、不動産および不動産金融に関するプロフェッショナル集団としての知見とITを駆使した事業戦略の差別化により、収益の最大化を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、経験豊富で専門性の高い役職員を擁し、その知見とネットワークを活用したスピーディーな意思決定により競争優位を築いています。役職員はリーマンショックを経験したメンバーが多く、景気動向を踏まえた事業展開を常に意識している点が特徴です。
持続的な成長のためには、多様な経験・技能・属性を持つ優秀な人材の確保が必要不可欠であると考えています。従業員の自律的な成長やキャリア構築をサポートし、風通しの良い社風の醸成、個々人が成長できる職場環境の提供に努めています。
また、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の推進に向けた社内規則・規程の見直しも行い、従業員がしなやかに活躍できる環境を整えることを目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、持続的な発展のために優秀な人材の確保・育成を重要な課題としています。優秀な人材の採用を強化し、流出を防ぐために風通しの良い社風の醸成や成長できる職場環境の提供、DE&Iの推進に取り組んでいます。
また、サステナビリティの推進も重点テーマの一つです。サステナビリティ推進委員会を設置し、役職員が意欲的に働き成長できる環境を整えつつ、グループ全体として様々な社会課題に取り組んでいます。環境への取り組みとして、保有不動産の電力源を再生エネルギー由来に切り替え、CO2排出量の削減に努めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ロードスターキャピタルは、取締役会と監査役会を設置する企業統治体制を採用しています。社外役員を積極的に選任することで、外部からの視点を取り入れ、経営の健全性と透明性を高める方針です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社は、創業者が筆頭株主として経営を支えつつ、複数の機関投資家が上位株主として名を連ねる資本構成となっています。これにより、安定した経営基盤と市場からの信頼を両立していることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 岩野 達志 | 20.36% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 8.04% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.75% |
| キャピタルジェネレーション | 4.96% |
| Renren Lianhe Holdings | 3.43% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長は岩野達志氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 岩野 達志 | 代表取締役社長 | 1996年4月 ㈶日本不動産研究所入社、2000年4月 ゴールドマン・サックス・リアルティ・ジャパン㈲入社、2004年8月 ロックポイント・マネジメント・ジャパンLLC入社、2012年3月 同社設立 代表取締役社長就任より現職。 |
| 久保 直之 | 取締役 | 1996年4月 農林中央金庫入社、1999年11月 ㈶日本不動産研究所入社、2014年2月 同社入社、2019年3月 同社取締役就任より現職。 |
| 川畑 拓也 | 取締役 最高財務責任者兼財務経理本部長 | 2007年12月 EY新日本有限責任監査法人入社、2016年9月 同社入社、2021年3月 同社取締役最高財務責任者兼財務経理本部長就任より現職。 |
社外取締役は、和波英雄氏(太陽グラントソントン税理士法人常任顧問)、大西純氏(大西東京法律不動産鑑定事務所所長)、舩木真由美氏(シプード代表取締役社長)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名、社外監査役2名を選任することで、外部の視点からの経営監督機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社では、取締役の報酬は金銭報酬と譲渡制限付株式報酬で構成されています。金銭報酬は定額部分に加えて、前事業年度の連結税金等調整前当期純利益の5%相当額が加算される業績連動の要素を含んでいます。譲渡制限付株式報酬は、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として付与されます。監査役の報酬は、年額30百万円以内の定額金銭報酬と定められています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 1.8億円 | 45.5百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 17百万円 | 17.0百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 23百万円 | 4.6百万円 |
同社役員報酬等の総額は2億2200万円であり、対象となる役員の総数は10名です。
なお、取締役(社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の総額には譲渡制限付株式報酬36百万円が含まれています。また、上表の人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した取締役1名を含みます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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