【平均年収538万円】富士山マガジンサービス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収538万円】富士山マガジンサービス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

富士山マガジンサービスは、雑誌の定期購読サービス「Fujisan.co.jp」を運営し、グループ各社とともに雑誌販売支援事業とEdTech事業を展開しています。直近期の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社富士山マガジンサービス の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


富士山マガジンサービスは、雑誌の定期購読サービスを専門とし、インターネットを活用した「Fujisan.co.jp」を運営しています。同社グループは「雑誌 × IT」をビジネスドメインに、雑誌販売支援事業とEdTech事業をグループ各社とともに展開しています。

単体従業員数は87名、連結従業員数は111名です。セグメントは雑誌販売支援事業、EdTech事業の2つです。

主な国内グループ会社は、magaport、しょうわ出版、イデア、Create Education Online、クリエイト研究会などです。

同社グループは当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しました。EdTech事業強化のためクリエイト研究会株式会社の全株式を、雑誌販売支援事業では株式会社シーズ・ファクトリーの株式をそれぞれ取得しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


富士山マガジンサービスは、雑誌販売支援事業とEdTech事業を展開しており、従業員の働きがいと成長を重視する環境づくりに取り組んでいます。個々の能力を最大限に引き出し、長期的なキャリア形成を支援する方針がうかがえます。給与水準や具体的な働き方に関するデータは、以下の詳細で確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が9.1年と比較的長く、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も42.1歳であり、経験豊富な人材が中心となって事業を支えていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,379,884円
平均勤続年数 9.1年
平均年齢 42.1歳
単体従業員数 87人
連結従業員数 111人
単体のグループ内比率 78.4%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、待遇や業務内容において男女の区別なく機会の平等を確保し、能力や職責に基づいた適切な評価を行っています。従業員のライフワークバランスを最大化するため、柔軟な働き方を推進しています。

具体的には、フレックスタイム制度やリモートワーク勤務の強化により労働環境の改善を図っています。また、ストレスチェックの実施を通じて、社員の心身の健康維持にも努めています。

従業員間のコミュニケーション活性化と相互尊重の文化を育むため、称賛を送り合える施策を導入しています。能力開発においては、Pマーク関連の社内研修やナレッジ共有の支援、自己研鑽の支援に取り組んでいます。

育成面では、入社後3カ月をオンボーディング期間とし、メンター制度とOJTを中心とした育成を行っています。定期的な人事面談を通じて、配属先と人事が連携して従業員をサポートする体制を整えています。

さらに、従業員個々のキャリアプラン実現を支援するため、自身の直属の上司に申告することなく、希望するグループの事業長に直接異動希望を申請できる制度を設けています。これにより、職種を超えた専門性の向上や新たな能力発揮の機会を提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


富士山マガジンサービスは、雑誌の定期購読サービスを主軸とする雑誌販売支援事業と、学習塾の運営を行うEdTech事業を展開しています。インターネットを活用したプラットフォームを通じて、読者と出版社をつなぐ役割を担い、多様なサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、雑誌の定期購読サービスを専門的に提供する会社として創業し、インターネットを活用した雑誌の定期購読サービス「Fujisan.co.jp」を運営しています。書店数の減少が進む中で、購読者と出版社をつなぐ流通プラットフォームを提供し、「雑誌 × IT」をビジネスドメインとして事業活動を行っています。

雑誌販売支援事業

この事業では、雑誌の定期購読サービスをワンストップで提供しており、紙媒体だけでなくデジタル雑誌も取り扱っています。個人の一般購読者向けに加え、美容室や調剤薬局、図書館などの法人向けにも「富士山法人プレミアムサービス」を提供し、販路を拡大しています。出版社に対しては、定期購読者獲得支援や、顧客管理・配送業務を代行する「Fujisan VCS」サービスを提供しています。また、デジタル雑誌の取次業務や、記事単位テキストデータの生成、ECサイト構築・運営支援といった新事業領域も手掛けています。
収益は、購読者からの注文を出版社に取り次ぐコミッション収益、デジタル雑誌の取次収益、出版社からの請負業務に係る請負収益、その他出版等から得ています。運営は、富士山マガジンサービス、magaport、イデア、シーズ・ファクトリーが行っています。この事業の売上高は前期から増加しています。

EdTech事業

この事業では、学習塾の運営を行っています。東京大学や早稲田大学などの難関大学、および医学部医学科への合格を目指す予備校「翔進予備校」「アカデミア」「ミリカ予備校」を展開しています。また、沖縄を中心に都市部への通塾が難しい生徒向けのオンライン学習塾も提供しています。
収益は、学習塾の運営によるEdTech収益から得ています。運営は、しょうわ出版、Create Education Online、クリエイト研究会が行っています。この事業の売上高は前期から大きく増加しています。

同社グループの事業は国内が中心であり、楽天ブックスネットワーク株式会社が主要な取引先の一つとなっています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
雑誌販売支援事業 55.7億円 56.5億円
EdTech事業 48百万円 1.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は直近の当期において増加に転じましたが、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は減少傾向にあります。当期は、売上高が増加した一方で、営業利益、経常利益、親会社株属する当期純利益は減少となりました。これは、雑誌配送請負サービスの受注減少や雑誌休刊、ソフトウェア開発に伴う減価償却費の増加、請負事業における人件費や物流コストの増加、M&A関連費用などが影響しています。また、個人情報漏洩事故に伴う特別損失も計上されています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 59.3億円 59.7億円 57.7億円 56.2億円 58.1億円
経常利益 5.2億円 4.4億円 3.6億円 3.0億円 1.7億円
経常利益率 8.8% 7.4% 6.2% 5.3% 2.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.5億円 2.9億円 2.2億円 1.7億円 79百万円
1株当たり当期純利益(円) 109.03 90.03 69.88 52.07 23.99

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少する結果となりました。これは、売上高の増加に対して、従業員数の増加やM&A関連費用、減価償却費の増加などが影響している可能性があります。同社グループは、システム投資の見直しや重点成長分野へのリソース配分変更により、収益性の改善を目指す方針を示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 60.4百万円 52.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.3百万円 1.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社富士山マガジンサービスは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に振り向けている段階にあります。財務基盤の安定性と資金の流れから、同社グループの現在地を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しており、安定性を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金は前期から減少しているものの、一定の現金を保有している状況です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 25.1億円 25.5億円
自己資本比率 40.6% 42.2%
ROE(自己資本利益率) 7.4% 3.3%
現金及び預金 32.0億円 29.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で安定的に資金を生み出している状況です。これは税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上、未収入金の減少などが主な増加要因となっています。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得やソフトウエア開発に伴う無形固定資産の取得、子会社株式の取得など、将来に向けた積極的な投資により、資金が大きく減少しています。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で生み出した資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることが示されています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いと短期借入金の返済により資金が減少しています。

これらの資金の流れから、同社グループは本業で得た資金を成長戦略のための投資に充てており、将来の事業拡大を目指している状況がうかがえます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 2.8億円 4.2億円
投資CF △1.6億円 △4.8億円
財務CF △34百万円 △1.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.2億円 △58百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、インターネット及びEコマースの普及状況や、物流網のひっ迫、配送費の値上げ、配送スピードの悪化などが事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、出版業界の市場環境として、書店の減少や書籍購買者の減少、出版社の廃業増加に伴う取扱雑誌数の減少もリスクとして認識されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の業容拡大のために優秀な人材の確保、育成、定着が重要課題であると認識しています。必要な人材を採用できない場合や、育成した役職員が社外に流出した場合には、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


富士山マガジンサービスは、「求めている読者に求めている雑誌を提供する」という企業理念のもと、雑誌出版業界の流通プラットフォーマーとして日本の出版文化と読書文化の発展を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


富士山マガジンサービスは、「求めている読者に求めている雑誌を提供する」ことを企業理念としています。同社グループは「Fujisan.co.jp」を通じて購読者と出版社を繋ぐ「雑誌出版業界における流通プラットフォーマー」としての位置付けを確立することを基本方針としています。日本の出版文化と読書文化の発展に貢献し、企業価値の増大を目指しています。

中長期的には、雑誌の定期購読サービスを提供する事業者においてナンバーワンとなること、出版社に新たな収益源を提供すること、そしてEdTech事業への進出により新規市場を開拓することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、待遇や業務内容において男女の区別なく機会の平等を確保し、能力・職責に基づき適切に評価することを重視しています。従業員のライフワークバランスの最大化を目指し、フレックスタイム制度やリモートワーク勤務の強化、ストレスチェックの実施により労働環境の改善・向上を図っています。

また、従業員間のコミュニケーション活性化と相互尊重の文化育成のため、称賛を送り合える施策を導入しています。サステナビリティ関連のリスク管理も経営の重要課題として取締役会で議論・検討しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


富士山マガジンサービスは、継続的な企業価値拡大のため、社内体制の整備を重要な課題としています。具体的には、専門的知識を持つ優秀な人材の採用と教育、組織体制の強化に取り組んでいます。労働条件の改善による魅力ある職場作りや、教育・研修制度の充実を通じて、バランスの取れた組織体制の整備・強化を図る方針です。

また、事業拡大に応じた管理業務遂行のため、内部統制の仕組み改善と管理体制の強化を進めています。グループ連携強化とグループアセットの最適化も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、取締役の職務執行を監督する取締役会と、取締役の職務執行を監査する監査役会を設置しています。経営の健全性、機動性、透明性及び客観性の向上を目的として、コーポレート・ガバナンスの強化に積極的に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役会長兼社長CEOである西野伸一郎氏であり、第2位の株主も取締役COO兼社長室長の神谷アントニオ氏です。このように、同社は創業者が上位株主として経営に深く関与している資本構成となっています。

株主名 持株比率
西野 伸一郎 26.58%
神谷 アントニオ 12.18%
図書館流通センター 10.60%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長兼社長CEOは西野伸一郎氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
西野 伸一郎 代表取締役会長兼社長CEO 日本電信電話株式会社入社、Amazon.com,Inc. International Director/Japan Founder、Amazon.com Japanジェネラルマネージャーを経て、2002年7月同社設立代表取締役社長就任。2026年2月より現職。
神谷 アントニオ 取締役COO兼社長室長 KamiyaConsulting,Inc.設立代表取締役、Fujisan.com,Inc.共同設立取締役を経て、2002年7月同社設立CTO。2026年2月より現職。
佐藤 鉄平 取締役CFO エヌ・アイ・エフ ベンチャーズ株式会社入社、楽天ストラテジックパートナーズ株式会社プリンシパル等を経て、2013年9月同社入社社長室長。2025年1月より現職。


社外取締役は、高橋誉則氏(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社代表取締役社長兼CEO)、松浦道生氏(アナザーチーム株式会社代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役会を設置しています。社外取締役と社外監査役を選任することで、中立的な立場からの監督・監査体制を整備し、経営監視機能の強化に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、株主総会で決定された限度額に基づいています。取締役の報酬は月額の固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や株式報酬は支給されていません。監査役の報酬も基本報酬のみで構成され、監査役間の協議により個別の報酬額が決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 59百万円 19.7百万円
社外役員 4名 10百万円 2.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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