※本記事は、株式会社和心 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
和心は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に掲げ、日本文化を感じる商品の企画・製造・販売を行うインバウンドMD事業と、サウナ付き貸別荘の運営を含むその他事業を展開しています。インバウンドMD事業では、製造小売業(SPA)として効率的かつ高収益を目指しています。
単体従業員数は48名、連結従業員数は48名です。セグメントはインバウンドMD事業(アニメ・ゲームMD部門含む)、その他事業、全社(共通)の3つです。
主な国内グループ会社は、マイグレ(その他)などです。
和心グループは、2020年12月期より子会社マイグレ株式会社を設立し、サウナ付き貸別荘の運営を含むその他事業を開始しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
和心は、「日本のカルチャーを世界へ」という経営理念のもと、インバウンドMD事業を展開しています。同社グループは、従業員の多様性を尊重し、働きやすい環境づくりに力を入れている点が特徴です。ライフステージに合わせた柔軟な働き方や、独自の支援制度を通じて、従業員が安心して長く活躍できる職場を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
和心では、平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数も比較的短い傾向が見られます。これは、事業拡大に伴う積極的な採用活動や、若手人材の活躍が期待される職場環境を示唆していると言えるでしょう。新しいメンバーが加わり、組織が常に活性化している様子がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,607,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.4年 |
| 平均年齢 | 34.9歳 |
| 単体従業員数 | 48人 |
| 連結従業員数 | 48人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
和心は、「日本のカルチャーを世界へ」という経営理念のもと、人材を重要な経営資源と位置づけています。多様性を尊重することで組織の活性化と企業競争力の向上を目指し、持続的な成長・発展を追求しています。従業員が安心して働ける職場環境の整備を通じて、従業員満足度の向上と、仲間と共に成長する企業風土の醸成に努めています。
具体的には、ライフステージや個々の状況に合わせた時短勤務や出勤時間の選択を可能にしています。また、髪色や髪型、ネイル、ピアスなど外見にとらわれない多様性を重んじた採用を行っています。働きやすい職場環境づくりの一環として、「シングルマザー手当制度」や、雇用形態にかかわらず利用できる「給与前払いシステム」を導入しています。
さらに、組織と個人の生産性維持・向上を目指し、コミュニケーションツールのデジタル化や社内決裁の簡素化・デジタル化を進めています。性別や国籍に関係なく優秀な人材を管理職に登用する方針であり、女性管理職の登用にも積極的に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは本記事では取得できていません。
多様性・登用
同社グループの女性従業員比率は、社員で75.0%、パート・アルバイトで88.3%となっています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性従業員比率(社員) | 75.0% |
| 女性従業員比率(パート・アルバイト) | 88.3% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
和心は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に掲げ、日本文化を感じるモノづくりと販売を行うインバウンドMD事業と、宿泊施設の運営を含むその他事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、日本の伝統文化やサブカルチャーをテーマにした商品を提供し、国内外の顧客に日本の魅力を発信しています。企画から製造、販売までを一貫して手掛けることで、効率的かつ高収益なビジネスモデルを構築しています。
インバウンドMD事業
この事業では、かんざしや箸などのオリジナル商品、アニメ・ゲームキャラクターグッズのデザイン・OEM制作を行っています。伝統工芸品から人気キャラクターとのコラボ商品まで、多種多様な顧客ニーズに対応した商品を提供しています。
収益は、京都をはじめとする国内主要都市や観光地での店舗販売、ECサイトでの通信販売、そしてアニメ・ゲーム関連企業へのOEMサービスから得ています。観光客の増加を背景に、前期から売上高は大きく増加しています。
その他事業
この事業では、空き家をリノベーションした宿泊施設や不動産賃貸業を運営しています。サウナや露天風呂を設置し、絶好のロケーションで非日常的な体験を提供することで、顧客に特別な滞在を提供しています。
収益は、宿泊施設の運営と不動産賃貸から得ています。運営は子会社であるマイグレが行っており、前期から売上高は増加しています。
同社グループの外部顧客への売上高は、その大部分を日本国内から得ています。特定の主要顧客への収益集中は見られません。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| インバウンドMD事業 | 19.6億円 | 25.9億円 |
| その他事業 | 1.3億円 | 2.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5年間で継続的に増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去には損失を計上していた時期もありましたが、直近2期では大幅に改善し、増加傾向を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローも直近2期で大きく増加しており、本業でのキャッシュ創出力が向上していることがうかがえます。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 9.0億円 | 10.0億円 | 13.3億円 | 20.9億円 | 27.8億円 |
| 経常利益 | △4.9億円 | △2.2億円 | 11百万円 | 3.9億円 | 5.3億円 |
| 経常利益率 | △54.7% | △22.1% | 0.8% | 18.6% | 19.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △5.5億円 | △83百万円 | △13百万円 | 4.0億円 | 7.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △175.46 | △23.25 | △2.72 | 62.67 | 109.71 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、事業規模の拡大とともに収益を上げる力が強まっていることがうかがえます。これらの指標の改善は、同社グループの事業拡大と効率化の取り組みが成果を上げていることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 53.7百万円 | 58.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 10.7百万円 | 11.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
和心グループの財務の安定性から、現在の状況を見ていきます。同社グループは本業で着実に資金を生み出し、成長に向けた投資も行っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
和心グループの自己資本比率は前期から大きく上昇し、高い水準を示しています。プライム市場の非製造業平均と比較しても、非常に高い水準にあることが分かります。ROE(自己資本利益率)は前期から減少したものの、プライム市場平均を大きく上回る高い水準を維持しています。手元資金である現金及び預金も大幅に増加しており、事業運営の安定性を示す要素となっています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を築いていることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 5.7億円 | 12.7億円 |
| 自己資本比率 | 40.8% | 66.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 129.3% | 80.3% |
| 現金及び預金 | 1.9億円 | 6.0億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
和心グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、6.1億円のプラスとなりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や前渡金の減少によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出があったものの、貸付金の回収による収入があったため、△1.4億円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出があった一方で、短期借入れや長期借入金による収入があったため、△0.6億円となっています。
本業で得た資金で投資活動を賄い、さらに余剰資金を生み出している優良なキャッシュフローの状態を示しています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.0億円 | 6.1億円 |
| 投資CF | △1.9億円 | △1.4億円 |
| 財務CF | △1.0億円 | △0.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 5百万円 | 4.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループが運営する事業は、商品・サービス・価格に関して国内外の競合企業と常に競争状態にあります。競合他社に対する魅力が劣る場合、事業競争力が低下し業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、インバウンドMD事業の生産の大半を海外の製造会社に委託しているため、当該地域の市場リスクや為替レートの大幅な変動が仕入れに影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは事業基盤として人材の確保が必要ですが、生産年齢人口の減少や雇用形態の変化により、従業員の採用競争は厳しい状況にあります。適切な採用や人員配置ができない場合、同社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
和心は、「日本のカルチャーを世界へ」という経営理念を掲げ、日本の風土や文化を多くの人々に実感してもらうことを通じて、世界中の人々を幸せにすることを目指しています。伝統と革新を両立させながら、事業の拡大と企業価値の向上を図る企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループの経営理念は『日本のカルチャーを世界へ』です。“日本のカルチャー”とは、日本の風土やそれにより育まれた民族性、生活様式、思想、文化・芸術、技術の賜物と定義されています。同社グループは、そのような“日本のカルチャー”を多くの人に実感できる場を提供することを通じて、日本だけでなく世界の人々を幸せにすることを存在意義としています。
経営戦略として、伝統と革新の両面から日本を象徴するあらゆるモノを提供しています。IT技術革新への対応や新規出店の加速を実現し、その他事業を含めたさらなる事業拡大を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、経営理念『日本のカルチャーを世界へ』に基づき、お客様、取引先、株主、従業員などすべてのステークホルダーと持続可能な社会の実現を目指しています。人材を重要な経営資源と捉え、グループにおける人材の多様性を尊重することで組織の活性化を図り、企業競争力を高める方針です。従業員が安心して働ける職場環境を整備し、従業員満足の向上を図ることで、仲間と共に向き合い、取り組み、成長していく企業風土の醸成を目指しています。
ライフステージや個々の状況に合わせた時短勤務や出勤時間の選択が可能であり、髪色、髪型、ネイル、ピアスなど外見にとらわれない多様性を重んじた採用を行っています。働きやすい職場環境づくりとして、「シングルマザー手当制度」や雇用形態にかかわらず利用できる「給与前払いシステム」を導入しています。また、コミュニケーションツールのデジタル化や社内決裁の簡素化・デジタル化を進め、組織と個人の生産性維持・向上に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、継続的な成長のために、各分野に精通した優秀な人材の確保を重要な課題と認識しています。特に「日本のカルチャー」に関連する知識や経験を持つデザイナーやECサイト運営に係るエンジニアの採用に注力する方針です。入社時には正社員・アルバイトを問わず、企業理念や事業についての研修を実施し、全社員・スタッフが統一した意識を持って業務に取り組むよう育成しています。
また、インターネット上に複数の自社媒体を運営していることから、多数の個人情報を有しており、情報管理体制の強化を最重要課題としています。社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等を通じて、情報管理体制の維持及び強化を図っています。さらに、社内業務の効率化と省力化のため、社内情報システムの整備を継続的に進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
和心は監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会が業務執行と監督・監査を担う体制を構築しています。代表取締役が議長を務める取締役会には、社外取締役も含まれています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
和心の株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役である森智宏氏です。また、第2位の株主であるフォレストは、森智宏氏の資産管理会社であり、創業家が上位株主として同社グループの経営に深く関与していることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 森 智宏 | 25.23% |
| フォレスト | 15.46% |
| 佐野 健一 | 11.01% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は森智宏氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 森 智宏 | 代表取締役 | 1997年6月に個人事業として同社事業を創業し、2003年2月に同社設立とともに代表取締役に就任。2015年12月からはフォレストの代表取締役社長も兼任し、現在に至ります。 |
| 最上 夢人 | 専務取締役店舗事業本部長 | 1997年6月に個人事業として同社事業を創業し、2003年2月に同社設立とともに専務取締役に就任。2020年7月より専務取締役店舗事業本部長を務め、現在に至ります。 |
| 小田桐 新五 | 専務取締役法人営業本部長 | 1994年4月にレインボーに入社。2006年9月に同社に入社し、2014年4月に取締役に就任。2017年9月に再入社後、2023年3月より専務取締役法人営業本部長を務め、現在に至ります。 |
| 斎藤 順一 | 取締役CFO | 2006年4月にGeneral Electric(GE)インターナショナルに入社。2017年7月にスタートアップ(現日本未来農業グループ)に入社し、2025年3月に同社執行役員CFOに就任。2026年3月より取締役CFOを務め、現在に至ります。 |
社外取締役は、稲井祥平氏(リフィナス代表取締役社長)、白潟敏朗氏(白潟総合研究所代表取締役社長)、津金庸平氏(津金庸平公認会計士・税理士事務所設立・NiceGuysVision代表取締役)、山口一氏(CONOC代表取締役社長)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会への出席等を通じて取締役の職務執行及び企業経営の適法性を監視しています。社外取締役は、独立した立場から経営全般に対して客観的かつ適切な助言・監督を行う役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
和心の役員報酬は、監査等委員でない取締役と監査等委員である取締役で決定方法が異なります。監査等委員でない取締役の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内で代表取締役に一任されており、監査等委員である取締役の報酬は監査等委員会の協議により決定されます。取締役の報酬は固定報酬のみで、業績連動報酬は含まれていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 44百万円 | 14.7百万円 |
| 社外取締役 | 3名 | 2百万円 | 0.7百万円 |
同社グループの役員報酬総額は46百万円であり、対象となる役員は合計6名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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