※本記事は、株式会社Kaizen Platform の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
Kaizen Platformは、「KAIZEN the World 〜なめらかな働き方で世界をカイゼンする〜」をミッションに掲げ、企業のDX推進を支援する「AIインテグレーター」です。顧客体験(UX)の革新を通じて事業成長を支援し、デジタル技術と生成AIの普及を背景に「攻めのDX」を実現しています。
単体従業員数は49名、連結従業員数は132名です。同社グループの事業セグメントは、プロフェッショナルセグメントとクラウドセグメントの2つです。
主な国内グループ会社は、ディーゼロ.5、Kaizen Tech Agent.6(プロフェッショナルセグメント)などです。
同社グループは、米国子会社の一部事業移管による海外事業再編を実施しました。また、国内では株式会社ハイウェルを株式会社Kaizen Tech Agentに商号変更し、株式会社Kaizen AIX Consultingを設立しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
Kaizen Platformは、DX課題の解決を通じて社会の「カイゼン」を目指す企業です。個人の才能と情熱を解放する働き方を重視しており、デジタルツールを活用した先進的なワークスタイルを推進しています。このような環境で、どのような給与水準や働き方が実現されているのか、具体的なデータから見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、多様な経験を持つ人材が活躍し、比較的安定して業務に取り組んでいる傾向があることを示しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,216,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.3年 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 単体従業員数 | 49人 |
| 連結従業員数 | 132人 |
| 単体のグループ内比率 | 37.1% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「KAIZEN the World 〜なめらかな働き方で世界をカイゼンする〜」をミッションに掲げ、事業を展開しています。社会変化が加速する中で複雑化する企業のDX課題を、多様な能力を持つDX人材を結集して解決することを目指しています。働くすべての人が持つ無限の可能性を信じ、人的資本を最優先すべき資本と位置付け、各種制度の整備に努めています。
創業以来、個人の才能と情熱を解放すべく、積極的にデジタルツールを活用して先進的な働き方の実現にチャレンジしてきました。具体的には、インターネットを介した社内コミュニケーションツールを最大限に利用し、リモートワークや遠隔地勤務が同社の普通の働き方として浸透するよう推進しています。また、多様な働き方を受け入れつつ役職員の相互理解を深めるために、いち早く1on1ミーティングも導入しています。
こうした取り組みによって、これまで場所や時間に制約があって才能や情熱を解放できなかった個人がパフォーマンスを発揮できるような体制と企業風土が培われてきました。今後は、これまでの取り組みを充実させつつ、多様性をさらに確保すべく施策を推進していく方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社Kaizen Platformは、「KAIZEN the World 〜なめらかな働き方で世界をカイゼンする〜」をミッションに掲げ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援しています。顧客体験(UX)の革新を通じて事業成長を支援する「AIインテグレーター」として、単なるデジタル化を超えた「攻めのDX」の実現を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、企業のビジネス部門とともにDXを推進するパートナーとして、顧客体験の革新を通じた事業成長を支援しています。デジタル技術の発展と生成AIの普及が加速する中で、同社グループは「AIインテグレーター」として、企業が競争力を強化できる環境を提供しています。同社グループの事業は、「プロフェッショナルセグメント」と「クラウドセグメント」の2つのセグメントで構成されており、相互に連携することで包括的なソリューションを提供しています。
同社グループの事業の特徴は、DX専門人材と独自のクラウド技術を融合させたハイブリッドモデルにより、市場課題を解決できる点にあります。15,000名を超える専門人材ネットワークから最適なチームを組成し、戦略策定から実行までを一気通貫で支援することが可能です。また、既存のレガシーシステムに影響を与えることなく、タグを設置するのみでサイト分析やUI改善、パーソナライズ等の施策を迅速に実行できる独自のクラウド環境を整備しています。
プロフェッショナルセグメント
コンサルティング、クリエイティブ制作、BPO、SESなどの専門サービスを通じて、企業のDX推進を総合的に支援しています。戦略策定から実行、開発フェーズに至るまでを一貫して支援する体制を構築し、高い専門性と柔軟性を兼ね備えたソリューションを提供しています。収益は、広範なDX専門人材ネットワーク基盤を活用したプロジェクト単位でのサービス提供から得ています。運営は、同社および米国を中心に事業を展開するKaizen Platform USA, Inc.が行っています。当連結会計年度においては、大手顧客への注力により取引アカウント数が減少したものの、クロスセルによる顧客単価の向上が堅調に推移しました。
クラウドセグメント
同社独自のクラウドサービスを通じて、Webサイト、業務ツール、コミュニケーションプラットフォーム上での顧客体験(UX)の最適化を支援しています。タグの設置という簡易な実装のみで導入可能な技術特性により、生成AIを活用したA/Bテスト、パーソナライズ、スマート検索、多言語対応等のUX改善機能を迅速かつ柔軟に提供しています。収益は、中核サービスである「Kaizen Engine」や「Kaizen AI Cloud」の提供から得ています。運営は、同社が行っています。当連結会計年度においては、顧客単価および取引アカウント数ともに向上し、売上が伸長しました。
同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高はありません。
| セグメント | 売上高(2024年12月期) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| プロフェッショナル | 41.9億円 | 39.1億円 |
| クラウド | 3.3億円 | 4.5億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一時的に減少したものの、直近ではほぼ横ばいの水準で推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、過去には損失を計上する期もありましたが、当連結会計年度においては黒字に転換し、改善傾向を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、過去5期間を通じて一貫してプラスを維持しており、本業で安定的にキャッシュを生み出している状況がうかがえます。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 22.6億円 | 26.7億円 | 43.4億円 | 45.2億円 | 43.5億円 |
| 経常利益 | △26百万円 | △1.3億円 | 12百万円 | 6百万円 | 39百万円 |
| 経常利益率 | △1.1% | △4.8% | 0.3% | 0.1% | 0.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1.0億円 | △2.9億円 | △22百万円 | △1.7億円 | 30百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △6.41 | △17.23 | △1.29 | △10.17 | 1.75 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて減少しています。一方で、従業員1人あたりの営業利益は、前期の損失から当期は黒字に転換し、大きく改善しました。これは、売上高が減少したものの、営業利益が大幅に改善したことによるものです。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 35.6百万円 | 33.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △0.2百万円 | 0.2百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、事業活動を通じて資金を生み出し、将来に向けた投資も行っています。財務基盤の状況や資金の流れから、安定性や成長への姿勢を読み解くことができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率はプライム市場の平均と比較して高い水準にあり、財務基盤が安定していることがうかがえます。手元資金も厚く、不測の事態への耐性があると考えられます。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場の平均を下回る水準となっています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 29.6億円 | 29.8億円 |
| 自己資本比率 | 66.9% | 69.9% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 1.0% |
| 現金及び預金 | 29.1億円 | 29.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは2.9億円の収入となり、前期の2.2億円の収入から増加しています。これは主に、のれん償却額や売上債権の減少額によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは△23百万円の支出となり、前期の△1.3億円の支出から減少しました。これは主に投資有価証券の取得による支出があったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは△2.0億円の支出となり、前期の1.1億円の収入から支出に転換しました。これは主に長期借入金の返済による支出が要因となっています。
結果として、フリーキャッシュ・フローは2.6億円の収入となり、前期の87百万円の収入から増加しています。本業で安定的に資金を生み出し、投資活動による支出を上回る資金を確保している状況です。これにより、安定した事業運営が期待できる状況となっています。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.2億円 | 2.9億円 |
| 投資CF | △1.3億円 | △23百万円 |
| 財務CF | 1.1億円 | △2.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 87百万円 | 2.6億円 |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループがコアターゲットとするDX市場は、2030年には9,451億円の規模に達すると予測されています。しかし、この予測通りに市場が拡大しなかった場合には、同社グループの事業展開及び財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、同社グループがサービス提供を行う市場には複数の競合企業が存在し、今後も新規参入が相次ぐと見込まれています。競争の激化により、同社グループの事業展開及び財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業の急速な成長と企業規模の拡大に伴い、継続的に優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しています。採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、同社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
Kaizen Platformは、「KAIZEN the World〜なめらかな働き方で世界をカイゼンする〜」をミッションに掲げ、企業のDX課題解決を通じて、個人の才能と情熱が解放される社会の実現を目指しています。同社グループは、働くすべての人が持つ無限の可能性を信じ、デジタル時代のアプローチで制約を克服することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「KAIZEN the World〜なめらかな働き方で世界をカイゼンする〜」をミッションに掲げ、事業を展開しています。社会変化が加速するにつれて複雑化する企業のDX課題を、多様な能力を持つDX人材を結集して解決することを目指しています。
働くすべての人が持つ無限の可能性を信じ、既存の制度や習慣、リソースなどの制約をデジタル時代のアプローチで克服する方針です。あらゆるチームやデータをなめらかにつなぎ、個人の才能や情熱を解放していくことで、活気溢れる社会の実現に貢献し続けたいと考えています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
Kaizen Platformは創業以来、個人の才能と情熱を解放すべく、積極的にデジタルツールを活用した先進的な働き方を推進してきました。インターネットを介した社内コミュニケーションツールを最大限に利用し、リモートワークや遠隔地勤務が同社の働き方として浸透するよう努めています。
多様な働き方を受け入れつつ役職員の相互理解を深めるため、1on1ミーティングも導入しています。これにより、場所や時間に制約があってもパフォーマンスを発揮できる体制と企業風土が培われてきました。同社グループは人的資本を最優先すべき資本と位置付け、各種制度の整備に努めており、今後も多様性をさらに確保すべく施策を推進する方針です。
また、代表取締役を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、役職員のコンプライアンス徹底に取り組んでいます。多様性に関わる人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇についても、会社全体の意識向上に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、人事制度の拡充と内部統制及びコンプライアンス体制の強化を優先的に対処すべき課題としています。従業員のモチベーションを引き出す目標管理制度や福利厚生等の人事制度の拡充に努めながら、優秀な人材の採用に取り組んでいます。
持続的企業価値向上と透明性の高い健全な経営を実現するため、内部統制及びコンプライアンスの強化に取り組む方針です。関係法令・規則の遵守、役職員一人ひとりの高い倫理観の醸成、社会的良識を持った責任ある行動を目指し、社内教育を行っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
Kaizen Platformは、株主重視の基本方針に基づき、経営の効率化と迅速性を高める経営管理体制を整備しています。業務執行の透明性及び客観性を確保するため、取締役会による意思決定と監査役会による監査を通じて、ガバナンス体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
Kaizen Platformの筆頭株主は代表取締役執行役員CEOの須藤憲司氏です。同氏の資産管理会社である株式会社ハック思考も上位株主として名を連ねており、創業者が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。その他、SBI証券や楽天証券といった証券会社も主要株主として同社を支えています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 須藤 憲司 | 17.83% |
| SBI証券 | 12.40% |
| 楽天証券 | 7.13% |
| ハック思考 | 5.29% |
| 石橋 利真 | 3.93% |
なお、株式会社ハック思考は、同社代表取締役須藤憲司氏の資産管理会社です。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性4名・女性3名)で構成され、女性役員比率は42.8%です。代表取締役執行役員CEOは須藤憲司氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 須藤 憲司 | 代表取締役 執行役員CEO | 2003年4月 株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)入社。2013年3月 KAIZEN platform Inc.設立、同年7月 Co-founder&CEO就任。2017年4月 同社設立、取締役就任。2021年3月 同社代表取締役執行役員CEOより現職。 |
| 高﨑 一 | 取締役 執行役員CFO | 2002年4月 株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)入社。2012年1月 株式会社マクロミル入社。2019年3月 同社入社。2021年3月 同社取締役執行役員CFOより現職。 |
社外取締役は、杉山全功氏(日活社外取締役)、杉之原明子氏(特定非営利活動法人みんなのコード代表理事)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と業務執行の監督を担っています。社外取締役が取締役会に在籍することで、経営の適正性及び効率性を高める牽制機能を期待しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
Kaizen Platformは、有能な人材の確保と企業価値最大化を目的とし、職責と成果に基づく報酬制度を採用しています。報酬等の決定は、社外取締役を過半数とする任意の報酬委員会に委任されており、客観性と透明性を確保しています。また、取締役に対しては譲渡制限付株式報酬制度を導入し、株主との一層の価値共有を図っています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 53百万円 | 26.3百万円 |
| 社外取締役 | 3名 | 11百万円 | 3.7百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 14百万円 | 4.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。