【平均年収527万円】アジアクエスト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収527万円】アジアクエスト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

アジアクエストは、企業のAIネイティブなビジネス構築を支援するAIインテグレーターとして、コンサルティングから運用まで一貫したデジタルトランスフォーメーション事業を国内外で展開しています。直近期の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、アジアクエスト株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月31日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アジアクエストは、企業のAIネイティブなビジネス構築を支援し、AIX/DXを加速させる「AIインテグレーター」として、デジタルトランスフォーメーション事業を展開しています。コンサルティングからシステム設計、開発、運用まで一貫したソリューションを提供しています。

単体従業員数は446名、連結従業員数は565名です。同社グループのセグメントはデジタルトランスフォーメーション事業の単一です。

国内においてはアジアクエストが事業を担い、海外2社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アジアクエストは、企業のAIネイティブなビジネス構築を支援し、AIX/DXを加速させる「AIインテグレーター」として事業を展開しています。このような事業特性から、同社グループはIT人材の確保と育成に注力しており、成長意欲の高い人材が活躍できる環境が期待されます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発なキャリア形成や人材の流動性が見られる可能性があります。これは、新しい技術や変化の速いIT業界において、常に最新のスキルを追求し、成長を続ける人材が集まっている傾向を示していると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 5,268,000円
平均勤続年数 3.6年
平均年齢 32.1歳
単体従業員数 446人
連結従業員数 565人
単体のグループ内比率 78.9%


同社は、退職給付の制度として、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型の両方を導入しています。同社は選択制の企業型確定拠出年金制度を導入しており、一部の在外子会社では退職一時金制度を設けています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務の期末残高は10百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、長期的な成長のためにIT人材の確保と育成が不可欠であると考えています。「人はそれぞれ独自の個性と才能(強み)を持っていて、その人にふさわしい『場』(機会や役割)を提供することでその才能が発現する」という信念のもと、人材戦略を展開しています。

具体的には、人材採用、人材育成、組織づくりの3つの施策を戦略的に実施しています。社員が成長を続けるための社内環境整備も重視しており、多様な人材が活躍できる風土と仕組みづくりに取り組んでいます。

人材採用においては、適性診断によるポテンシャルの高い人材の判定、社員紹介によるリファラル採用の推進、エンジニアも含めた全社横断的なスクラム採用活動を展開しています。人材育成では、AWS・Microsoft等の技術者資格取得の積極推進、外部講師を招いた勉強会・ワークショップの開催、役職者の成長を目的とした階層別研修を実施しています。社内環境整備としては、ストレングスファインダー等の性格診断テストによる自己理解とダイバーシティ&インクルージョンへの活用、定期的な社長からの情報発信や全社会によるビジョンの共有、従業員サーベイを活用した組織改善に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 11.9%
男性労働者の育児休業取得率 83.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 84.1%

指標及び目標


連結グループ会社全体での指標及び目標は設定していないため、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。

指標 実績(当連結会計年度末) 目標
エンジニア数 384人 2026年12月期末までに470人
AWSの認定資格取得数 530個 2026年12月期末までに600個

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アジアクエストは、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)とAIトランスフォーメーション(AIX)を支援する「AIインテグレーター」として、幅広いデジタル技術を活用したソリューションを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、デジタルトランスフォーメーション事業の単一セグメントで事業を展開しています。お客様のAIX/DXをともに考えるコンサルティングから、システム設計、開発、運用まで一貫したソリューションを提供しています。

具体的には、DXの構想策定から実行を支援するDXコンサルティング、お客様のデジタル活用を推進する内製化支援、SAPの移行・導入支援、大規模プロジェクトの品質と進捗を管理するPMO支援などのコンサルティングサービスを提供しています。また、Webモバイル技術を活用したアプリケーション/システム開発、UI/UX企画・実装、クラウド環境の構築・運用、データ基盤の構築といったモダナイゼーションも手掛けています。さらに、生成AI、AIエージェント、大規模言語モデル(LLM)、機械学習などの最先端技術を用いたAIインテグレーションも強みとしています。

収益は、主に顧客からの受託開発と、顧客ニーズに応じた派遣によるサービス提供から得ています。同社グループは、インドネシアとマレーシアに海外子会社を有し、アジア市場でのIT支援実績も豊富です。しかし、外部顧客への売上高の大部分は日本国内から得ています。特定の顧客に売上が集中することなく、幅広い顧客基盤を築いています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上高が継続的に増加傾向にあります。一方で、利益面では変動が見られます。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 22.4億円 26.1億円 31.4億円 40.6億円 49.2億円
経常利益 2.9億円 3.7億円 3.1億円 4.7億円 4.5億円
経常利益率 13.0% 14.1% 9.8% 11.5% 9.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.0億円 2.3億円 2.0億円 3.0億円 2.9億円
1株当たり当期純利益(円) 166.92 160.42 135.43 201.01 197.43


直近の連結会計年度では、売上高は前期から大きく増加しました。しかし、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期から減少しています。この利益の減少は、事業拡大に伴う労務費や人件費、採用費の増加、オフィス拡張に伴う費用増加が主な要因です。また、AI専門部署への人員シフトや大口案件終了に伴うリソース入替の遅れにより、下半期の稼働率が低下したことも影響しています。

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの稼ぐ力を見ると、前期と比較して異なる傾向が見られます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 8.5百万円 8.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.0百万円 0.8百万円


従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加しており、事業規模の拡大と従業員数の増加が連動していることを示しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から減少しています。これは、売上高の増加に対して、人件費やオフィス関連費用などのコストが増加したことが影響していると考えられます。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アジアクエストは、財務の安定性を保ちつつ、将来に向けた成長投資を進めている状況です。資金の流れからは、事業拡大への積極的な姿勢がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アジアクエストの財務基盤は、高い自己資本比率とROEによって安定性を示しています。自己資本比率はプライム市場平均を大きく上回っており、強固な財務体質がうかがえます。また、ROEもプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金も確保されており、事業運営における安定性が期待できます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 16.9億円 19.7億円
自己資本比率 61.1% 67.2%
ROE(自己資本利益率) 19.1% 15.9%
現金及び預金 15.2億円 14.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


アジアクエストのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期は72百万円の収入となりました。これは事業拡大による税金等調整前当期純利益の確保があった一方で、売上債権の増加があったことによるものです。前期と比較すると営業活動によるキャッシュフローは減少しています。

投資活動によるキャッシュフローは、当期は△86百万円の支出となりました。これは主に事業拡大に伴うオフィス拡充や従業員数の増加に伴うPC等への設備投資として、有形固定資産の取得による支出があったためです。前期と比較すると投資活動によるキャッシュフローの支出額は減少しています。

財務活動によるキャッシュフローは、当期は△45百万円の支出となりました。これは主に借入金の返済進捗に伴う長期借入金の返済による支出があったためです。前期と比較すると財務活動によるキャッシュフローの支出額は減少しています。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期△14百万円となり、本業で得た資金を成長のための投資に充てている状況を示しています。事業拡大に向けた積極的な投資が行われていることから、将来的な成長が期待できる一方で、短期的な資金の流動性には注意が必要です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 5.2億円 72百万円
投資CF △3.7億円 △86百万円
財務CF △1.5億円 △45百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.5億円 △14百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する事業を展開しています。デジタルトランスフォーメーション市場が期待通りに拡大しなかった場合、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、同市場の急激な成長に伴い競合企業が参入し、競争が激化する可能性も指摘されています。競争激化に対して十分な差別化が図れなかった場合、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

IT人材の確保は非常に重要かつ困難であると認識されています。計画上必要とされる十分な人材を確保できなかった場合、円滑なサービス提供や積極的な受注活動が阻害され、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アジアクエストは、デジタル技術の進化を捉え、企業の変革を支援する「AIインテグレーター」として、どのような価値観を大切にしているのでしょうか。ここでは、同社グループの経営理念や企業風土、そして今後の成長に向けた重点テーマをご紹介します。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


アジアクエストは、「時代の変化の中に、無限の機会を見出し、そこに価値を提供していくこと」を理念としています。同社グループは、企業のAIネイティブなビジネス構築を支援し、企業や社会のAIX/DXを加速させる「AIインテグレーター」を目指しています。

お客様のAIX/DXをともに考えるコンサルティングから、システム設計、開発、運用までの一貫したソリューションを提供することを経営の基本方針としています。「Empower to Change」をスローガンに掲げ、企業や人材の変革へのチャレンジに寄り添う姿勢を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


アジアクエストでは、AIX/DXの実現に向けて「失敗を恐れないでチャレンジする姿勢」が重要であると認識されています。同社グループは「Empower to Change」をスローガンに掲げ、企業や人材の変革へのチャレンジに寄り添うことを大切にしています。

同社は、法令順守の徹底と健全で透明性の高い経営をコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。「人はそれぞれ独自の個性と才能(強み)を持っていて、その人にふさわしい『場』(機会や役割)を提供することでその才能が発現する」という信念のもと、採用・教育・組織づくりを行っています。

多様な人材が活躍できる風土と仕組みづくりに取り組んでおり、性格診断テストの結果共有を通じてダイバーシティ&インクルージョンに繋げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


アジアクエストは、さらなる成長に向けていくつかの経営課題に取り組んでいます。特に、IT人材の確保・育成が最重要課題であり、リファラル採用の強化や社外ITエンジニアが参加可能な勉強会開催による採用母集団の形成に注力しています。

採用後の人材育成も重視し、外部講師を招いた技術研修や社外セミナーへの参加を通じて技術力向上を図っています。

海外展開においては、現地採用の強化や海外人材の日本での研修・案件参画を通じて技術力向上を図り、オフショア開発の割合拡大を進めています。また、経営管理体制の強化も課題であり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制整備、マネジメント人材の拡充に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アジアクエストは、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置する体制を採用しています。迅速な意思決定と客観的な監督を通じて、コーポレート・ガバナンスの実効性を確保しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、創業者が筆頭株主として経営に深く関わっていることがわかります。筆頭株主である桃井純氏とその資産管理会社が上位を占めており、安定した経営基盤を形成している傾向があります。

株主名 持株比率
桃井純 31.63%
JHDアセットマネジメント 27.07%
若杉精三郎 2.31%
JPモルガン証券 1.01%
INTERACTIVE BROKERS LLC 0.83%


なお、JHDアセットマネジメント株式会社は代表取締役会長CEO桃井純氏の資産管理会社であります。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長CEOは桃井純氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
桃井 純 代表取締役会長CEO 1997年4月 株式会社パルシス入社、1997年11月 ソフトバンク株式会社入社、1999年8月 アイポイント株式会社設立代表取締役、2012年4月 同社設立 代表取締役社長、2026年3月 同社代表取締役会長CEOより現職。
藤田 義崇 代表取締役社長COO 2004年4月 三菱商事株式会社入社、2006年5月 三菱商事ロジスティクス株式会社出向、2015年12月 PT. Dipo Star Finance出向 副社長CFO兼CPO、2023年1月 同社入社 社長室長、2023年3月 同社取締役社長室長、2023年4月 同社取締役デジタルトランスフォーメーション事業部長、2026年3月 同社代表取締役社長COOより現職。
外谷 悠一郎 取締役管理本部長 2007年4月 商工組合中央金庫入社、2013年4月 経済産業省経済産業政策局出向、2019年1月 同社入社、2019年8月 同社管理本部長、2019年9月 同社取締役管理本部長より現職。


社外取締役は、西野伸一郎氏(株式会社富士山マガジンサービス代表取締役会長兼社長CEO)です。社外監査役は、早川忠雄氏(株式会社ノービス・コンサルタント設立代表取締役社長)、岡田雅史氏(公認会計士)、飯谷武士氏(弁護士)です。

同社は監査役会設置会社であり、会社法に基づく機関として株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。社外監査役が客観的な監督を行うことで、コーポレート・ガバナンスの実効性を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬を基本とした体系となっています。取締役の報酬限度額は年額100,000千円以内、監査役の報酬限度額は年額30,000千円以内と定められています。職務内容や責任、経営環境などを考慮し、取締役会で個別の報酬額が決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 64百万円 16.1百万円
社外役員 4名 15百万円 3.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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