【平均年収802万円】インフォメティス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収802万円】インフォメティス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

インフォメティスは、エネルギーとAIをコア技術とするエナジー・インフォマティクス事業を展開し、スマート・リビングサービスなどをSaaS型で提供しています。海外子会社を通じてグローバルに事業を展開。直近期は売上高が大きく減少し、利益も損失が大幅に拡大しました。


目次

※本記事は、インフォメティス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


インフォメティスは、「エネルギーデータの力で、暮らしの未来を変えていく。」をミッションに掲げ、エネルギーとAIをコア技術とするエナジー・インフォマティクス事業を展開しています。同社グループは、独自のAIとNILM技術を駆使し、スマート・リビングサービスとエネルギー・マネジメントサービスをSaaS型で提供しています。

単体従業員数は35名、連結従業員数は38名です。同社グループの事業セグメントはエナジー・インフォマティクス事業の単一です。

国内においてはインフォメティスが生産・販売を一手に担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2025年12月期には大口顧客との取引が終了し、売上規模が縮小しました。一方で、英国でのヒートポンプ関連サービス販売や、株式会社フォーバルとの提携による新サービス展開を開始しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


インフォメティスは、エネルギーデータとテクノロジーを融合させ、社会課題解決と持続可能な社会の構築を目指す企業です。専門性の高い技術を活かした事業を展開しており、従業員の成長と働きがいを重視する環境が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


インフォメティスでは、比較的高い平均年齢と一定の勤続年数が見られ、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。専門性の高い事業領域において、経験豊富な人材が活躍できる環境が整っていると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 8,020,000円
平均勤続年数 6.1年
平均年齢 45.4歳
単体従業員数 35人
連結従業員数 38人
単体のグループ内比率 92.1%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


インフォメティスは、「エネルギーデータの力で、暮らしの未来を変えていく。」というミッションのもと、エネルギーとテクノロジーを融合させた事業を展開しています。この事業を支えるため、エネルギー領域とAI技術に精通した人材を重要な人的資本と位置づけています。

人材育成においては、現場でのOJTに加え、多様な研修制度を導入し、包括的かつ効果的な教育環境を構築しています。また、コンプライアンス研修も定期的に実施し、多角的な人材育成に取り組んでいます。

社内環境整備では、入社年数、年齢、国籍、性別を問わず、能力のある従業員が平等に管理職登用機会を得られる人事制度を整備しています。労働時間の適切な管理、ライフステージに合わせた柔軟な勤務体系、IT活用やテレワーク導入により、働きやすい環境づくりを進めています。さらに、チャレンジ精神を評価する独自の評価制度を導入し、従業員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


インフォメティスは、「エネルギーデータの力で、暮らしの未来を変えていく。」をミッションに掲げ、エネルギーとAIをコア技術としたエネルギー最適化ソリューションを提供する同社グループです。脱炭素やグリーントランスフォーメーション(GX)に取り組む企業向けに、エナジー・インフォマティクス事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、エネルギー関連データを独自のAIで解析し、スマート・リビングサービスとエネルギー・マネジメントサービスをSaaS型で提供しています。具体的には、電力消費者向けに「ienowa(イエノワ)」、「enenowa(エネノワ)」、「hitonowa(ヒトノワ)」などのサービスを、電力事業者向けには「BridgeLAB DR(ブリッジラボ ディーアール)」などのサービスを提供しています。事業領域は国内と海外に分かれていますが、同社グループの事業セグメントはエナジー・インフォマティクス事業の単一セグメントとしています。

収益モデルは、プラットフォーム上で構築されたサービスを利用する顧客企業数やエンドコンシューマー数の増加に伴い、年々売上収益が積み上がるリカーリング型の収益である「プラットフォーム・アプリ提供」が中心です。また、電力センサーの機器販売代金やサービスの初期設定費用など、一時的な収益である「アップフロント」も重視しています。さらに、見込顧客による実証実験の受託料など「その他」の収益も得ています。同社グループの事業は、ソニー株式会社から譲渡された電力波形データ分析(NILM)技術を強みとし、次世代スマートメーターのデータ活用や大手企業とのアライアンス戦略を通じて事業拡大を図っています。

主要な顧客は株式会社エナジーゲートウェイであり、当連結会計年度の売上高に占める割合は58.8%となっています。海外領域では、英国に連結子会社Informetis Europe Ltd.を設け、欧州圏での事業展開を進めていますが、売上高の大部分は本邦の外部顧客によるものです。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、売上高が前期から大きく減少に転じ、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も損失を計上する結果となりました。特に当期は、大口顧客との取引終了やそれに伴う関連会社が保有するセンサー在庫の評価損が主な要因となり、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失が大幅に拡大しています。営業活動によるキャッシュ・フローも前期の獲得から使用超過に転じています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 - 5.0億円 9.2億円 9.8億円 5.3億円
経常利益 - △3.0億円 △72百万円 55百万円 △7.2億円
経常利益率 - △60.5% △7.8% 5.6% △135.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 - △3.7億円 △3.1億円 56百万円 △7.2億円
1株当たり当期純利益(円) - △96.23 △76.90 13.11 △147.95

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しており、従業員1人あたり営業利益も前期の利益から当期は損失に転じています。これは、大口顧客との取引終了による売上規模の縮小や、上場維持費用、人件費の見直し、外注費の増加などが影響していると考えられます。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 24.0百万円 13.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.2百万円 △16.5百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、事業環境の変化に対応し、収益基盤の安定化と新たな収益創出力の向上を重要な経営課題としています。資金面では、事業運営に必要な資金を確保しつつ、今後の成長に向けた取り組みを進めている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から減少しています。当期は非製造業のプライム市場平均を上回る水準ですが、前期からは大きく低下しました。ROE(自己資本利益率)は当期に大幅なマイナスとなり、前期もプライム市場平均を下回っています。現金及び預金も前期から減少しており、手元資金の厚みは薄くなっています。これらの状況は、事業環境の変化や業績悪化の影響を受けており、収益性の改善が今後の雇用や給与の安定性に関わる重要な要素となっています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 12.7億円 5.9億円
自己資本比率 63.9% 35.3%
ROE(自己資本利益率) 6.0% △77.6%
現金及び預金 8.0億円 4.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の資金の動きを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に大幅なマイナスとなりました。これは主に税金等調整前当期純損失を計上したことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、無形固定資産の取得による支出が主な要因となり、引き続き資金を使用しています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金や長期借入れによる資金調達により、資金を獲得しています。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期に引き続き当期もマイナスとなっており、当期はさらにマイナス幅が拡大しました。この状況は、事業の収益性改善と資金の効率的な活用が、今後の雇用や給与の安定性、そして成長性にとって重要な課題であることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 13百万円 △4.4億円
投資CF △3.2億円 △2.8億円
財務CF 6.4億円 3.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.1億円 △7.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、2025年12月期に大口顧客との契約終了等の外部要因により業績が悪化し、大幅な赤字を計上した結果、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在していると認識しています。これに対し、収益基盤の安定化や新たな収益創出力の向上、コスト抑制、資金確保などの施策に取り組んでおり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、持分法適用会社の株式会社エナジーゲートウェイへの売上依存度が高く、2025年12月期には売上高全体の58.8%を占めています。また、その先の販売先も上位5社に売上高の約9割が集中しており、大口顧客との取引終了が業績に影響を及ぼしました。さらに、関連するエネルギーデジタルビジネス/DX関連市場が想定通りに拡大しない場合、同社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、中長期的な事業拡大に向けて優秀な人材の拡充と育成を重要な課題としています。特にAIブームにより機械学習エンジニアやデータサイエンティストの人材が市場全体で不足しており、必要な人材を確保できない場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


インフォメティスは、エネルギーとAIを融合させ、社会課題の解決に貢献する企業です。持続可能な社会の実現と、従業員一人ひとりの成長を重視する企業文化を築いています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「エネルギーデータの力で、暮らしの未来を変えていく。」ことをミッションとしています。[エネルギー×AI]をコア技術に、エネルギー最適化ソリューションを提供することで、日本そして世界でカーボンニュートラルの社会実装に挑戦し続けています。

エナジー・インフォマティクス事業のトップブランドとして認知される企業を目指し、3つの経営戦略を推進しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、ミッション実現のため、すべてのステークホルダーとともに社会課題の解決や持続可能な社会の構築に積極的な役割を果たすことを重視しています。持続可能な企業統治を実現し、事業と従業員がともに成長し続ける企業であり続けることを目指しています。

従業員がパフォーマンスを最大限発揮できる職場環境、人材配置、教育制度、評価制度の実現に努めています。入社年数、年齢、国籍、性別等を区別せず、能力のある優秀な従業員が平等に管理職登用への機会を得られる人事制度を整備しています。

労働時間の把握・管理、ライフステージに合わせた柔軟な勤務体系、IT活用やテレワーク導入により、働きやすい環境を整えています。チャレンジ精神のある従業員を評価するため、業務評価に加え、従業員の挑戦を評価する独自の評価制度も導入しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、優秀な人材の確保・育成を重要な課題としています。エネルギー領域とAI技術をはじめとするテクノロジー領域の両方に精通した人材の継続的な確保と育成に力を入れています。

分析技術の強化と特許対策も重点テーマです。NILM(機器分離推定技術)をはじめとするAI関連技術を競争力の源泉と捉え、知的財産権の積極的な取得と保護に取り組んでいます。

アライアンスパートナー戦略として、エネルギー関連企業に加え、異業種企業との連携も積極的に推進しています。これにより、「エネルギー+α」の付加価値を創出し、サービスの普及と社会インフラとしての定着を目指しています。

また、コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の強化も重要な課題です。事業規模の拡大に伴い、コンプライアンスの徹底と内部統制の強化を最優先事項とし、人的補充や定期的な内部監査を通じて体制を強化しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


インフォメティスは、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置する体制で、効率的な経営と適切な経営監視機能の確保を目指しています。社内取締役、専門知識を持つ社外取締役、社外監査役による監視体制を適切と判断しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


インフォメティスの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるフォーバルです。上位にはTISや伊藤忠エネクスといった事業会社が名を連ねており、多様な事業パートナーに支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
フォーバル 12.94%
TIS 5.67%
伊藤忠エネクス 5.18%
新井友行 3.13%
SBI証券 3.04%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役は只野太郎氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
只野 太郎 代表取締役 1991年ソニーグループ入社、2013年同社設立代表取締役就任。Informetis Europe Ltd. Director、エナジーゲートウェイ取締役も現任。
横溝 大介 取締役CFO 2000年TAC入社後、SBIベリトランス、ユナイテッド、グルーポン・ジャパン、サイジニア、Repertoire Genesisを経て、2020年同社入社。同社取締役CFO、エナジーゲートウェイ取締役、Informetis Europe Ltd. Directorも現任。


社外取締役は、髙橋元弘氏(潮見坂綜合法律事務所パートナー)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役は取締役会の一員として、その独立性と専門性を活かし審議及び決議に参加することで、取締役会としての監督機能の向上に努めています。社外役員4名全員は、独立役員として一般株主の利益保護のためにその役割を果たすことができると判断されており、上場時における独立役員として指定し、届け出る予定となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、株主総会で承認された総枠の範囲内で、固定報酬、譲渡制限付株式報酬、業績連動報酬を組み合わせて決定されています。業績連動報酬の指標には、連結営業利益と連結経常利益が用いられています。社外取締役は、職責に鑑み、業務執行からの独立性を確保する観点から基本報酬のみが支給されています。監査役の報酬は、株主総会で承認された総枠の範囲内で、固定の基本報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 51百万円 25.3百万円
社外役員 4名 19百万円 4.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。