【平均年収931万円】丹青社 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収931万円】丹青社 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

丹青社は、商業施設や文化施設など多岐にわたる空間の企画、設計、施工、監理を手がける総合ディスプレイ業を展開しています。連結従業員数は1,579名です。直近の業績は売上高、利益ともに増加傾向にあり、当連結会計年度は過去最高を更新しました。


目次

※本記事は、株式会社丹青社 の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


丹青社は、商業施設、チェーンストア、文化施設など多岐にわたる空間の調査、研究、企画、設計、施工、監理を手がける総合ディスプレイ業を展開しています。

単体従業員数は1,184名、連結従業員数は1,579名です。セグメントは商業その他施設事業、チェーンストア事業、文化施設事業、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)丹青TDC、丹青ディスプレイ、丹青ビジネス、丹青研究所、JDNなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


丹青社グループは、空間創造を通じて社会に貢献する企業であり、その事業特性から従業員の専門性と創造性が重視される環境です。人材の育成と多様な働き方を支援する方針が示されており、従業員が長期的に活躍できる基盤づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


丹青社では、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍している様子がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 9,312,705円
平均勤続年数 15.1年
平均年齢 42.9歳
単体従業員数 1,184人
連結従業員数 1,579人
単体のグループ内比率 75.0%


退職給付制度について、同社および連結子会社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の企業年金基金制度、中小企業退職金共済制度、退職一時金制度を主に採用しています。一部では確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)年金制度も採用しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末の退職給付債務は57.8億円、年金資産は113億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


丹青社は「人間の尊重」をマテリアリティに掲げ、従業員の多彩な個性と創造力を最も重要な経営資源と位置付けています。従業員の自律性と個性を尊重し、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境の整備に努めています。また、従業員一人ひとりが「強い個」となることを目指し、成長の機会を提供するとともに、チーム・組織全体の成長を支援する方針です。

求める人材像としては、同社のバリューに強く共感し行動を起こせる人材、そして自らの健康とチーム・組織の健康を大切にする人材を重視しています。採用においては、応募者の基本的人権を尊重し、適性・能力を基準とした公正な選考を通じて、パーパスやバリューに共感し、その実現に向けてひたむきに取り組む人材を求めています。

人材開発においては、「仕事が人を育てる」という考えのもと、従業員の自ら学習し成長する意欲を支援しています。多様な仕事経験やOJTを基本とし、スキル・経験の可視化、配置・ローテーション、OFF-JT教育訓練を通じて成長を支援する体制です。キャリア面談、キャリア開発研修、キャリアコンサルティング、自己啓発(資格取得支援)といった自律的なキャリア開発の機会も提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 11.0%
男性労働者の育児休業取得率 94.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 62.2%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


丹青社グループは、商業施設や文化施設、チェーンストアなどの空間づくりを手がける総合ディスプレイ業を主軸としています。調査、研究、企画、設計、施工、監理までを一貫して行い、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に3つの報告セグメントとその他の事業を展開しています。各セグメントは、それぞれの専門分野において、企画から施工、監理までを一貫して提供し、顧客との契約に基づく請負業務から収益を得ています。事業活動は国内が中心であり、海外売上高は全体の10%未満となっています。

商業その他施設事業

この事業は、百貨店、専門店、飲食店などの商業施設全般、オフィス、ホテル、その他の施設の内装工事、博覧会や展示会などの展示に関する事業を幅広く手がけています。当連結会計年度においては、ホテルやエンターテイメント施設、大阪・関西万博関連の案件が堅調に推移し、売上高は前期を大幅に上回りました。収益は、これらの施設の新設や改装に関する請負業務から得ています。運営は、丹青社、丹青TDC、丹青ディスプレイが行っています。

チェーンストア事業

ファストファッションやファストフードといったチェーン展開型店舗施設の内装工事などを担当しています。当連結会計年度は、飲食店やその他専門店分野の新改装案件は堅調に推移したものの、大型の旗艦店が前期に比べて減少したため、売上高は前期を下回りました。収益は、チェーン店舗の新設や改装に関する請負業務から得ています。運営は、丹青社、丹青TDCが行っています。

文化施設事業

博物館や科学館の展示など、文化施設全般に関する事業を展開しています。当連結会計年度は、過年度の受注高減少や当期の工事進捗が想定を下回ったことにより、売上高は前期を下回りました。収益は、文化施設の展示設計や製作に関する請負業務から得ています。運営は、丹青社、丹青研究所が行っています。

その他の事業セグメント

この区分には、事務機器のレンタル・販売、労働者の派遣、Webサイトを活用した情報サービスなどの事業が含まれています。当連結会計年度は、事務サービス等の需要が回復し、売上高は前期を上回りました。

セグメント 売上高(2025年1月期) 売上高(2026年1月期)
商業その他施設事業 544億円 722億円
チェーンストア事業 271億円 256億円
文化施設事業 99.2億円 89.3億円
その他の事業セグメント 4.6億円 5.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


丹青社グループの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に当連結会計年度は、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。これは、良好な市場環境のもと、旺盛な需要を確実に取り込んだことに加え、大阪・関西万博などの大型プロジェクトが重なったことによるものです。

項目 2022年1月期 2023年1月期 2024年1月期 2025年1月期 2026年1月期
売上高 627億円 642億円 812億円 919億円 1,072億円
経常利益 22.1億円 7.9億円 40.0億円 53.2億円 83.4億円
経常利益率 3.5% 1.2% 4.9% 5.8% 7.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 14.3億円 4.6億円 27.7億円 38.8億円 59.9億円
1株当たり当期純利益(円) 30.13 9.68 58.06 82.16 126.92

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


丹青社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが効率的な事業運営と収益性の高い案件の獲得を進めていることを示唆しています。

指標 2025年1月期 2026年1月期
従業員1人あたり売上高(連結) 61.9百万円 67.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.5百万円 5.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、安定した財務基盤を維持しており、事業活動に必要な資金を確保しています。自己資本比率や手元資金の状況から、不測の事態にも対応できる体制がうかがえます。

同社グループの自己資本比率はプライム市場の平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。また、手元資金も十分に確保されており、事業の安定性につながる要素となっています。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 334億円 377億円
自己資本比率 61.6% 67.6%
ROE(自己資本利益率) 11.9% 16.9%
現金及び預金 172億円 176億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や未払消費税等の増加があった一方で、仕入債務の減少や法人税等の支払いがあったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは支出となりましたが、これは主に有形固定資産や無形固定資産、有価証券及び投資有価証券の取得による支出があった一方で、有価証券及び投資有価証券の売却による収入があったことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いにより支出となっています。

営業活動によるキャッシュ・フローがプラスであり、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスであることから、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況がうかがえます。フリーキャッシュ・フローもプラスであり、事業活動で安定的に資金を生み出し、投資を賄った上で余剰資金があることを示しています。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた基盤を強化していることを示しています。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF 10.2億円 37.4億円
投資CF 9.4億円 △1.9億円
財務CF △14.6億円 △31.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 19.6億円 35.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業は、経済動向や市場・社会のニーズと要請の変化に左右される特性があります。景況悪化等による事業者の設備投資意欲の減少や、市場のニーズ・消費動向の変化への対応が適切でない場合、損失が発生する可能性があります。また、価格競争の激化や競合状況の変化により利益の圧縮を余儀なくされるリスクも存在します。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、公的資格保有者の確保や人材育成を積極的に進めています。これは、事業を遂行する上で必要な専門人材の確保と育成が重要であると認識していることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


丹青社グループは、「空間から未来を描き、人と社会に丹青(いろどり)を。」というパーパスを掲げ、こころを動かす空間づくりを通じて社会に貢献することを目指しています。多様な個性を生かし、挑戦し続ける企業文化を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「空間から未来を描き、人と社会に丹青(いろどり)を。」をパーパスとしています。これは、まだ世の中にないものをかたちにし、こころ動く体験を生み出すことで、人々の生活や人生、社会を豊かに彩るという存在意義を示しています。

また、創業100周年にあたる2046年に向けた「私たちの未来ビジョン2046」では、こころを動かす空間づくりのプロフェッショナル集団であり、空間と自分自身の可能性を切り拓くチャレンジ集団であり続けることを目指しています。サステナビリティ、ボーダーレスな事業展開、基盤の強化、領域の拡張、人が中心の組織と働き方、人を想う空間づくりを重点テーマとしています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「人と向き合う」「丹精をこめる」「いまの先に挑む」「個性をかけ合わせる」「仕事を楽しむ」という五つのバリュー(私たちの価値観)を大切にしています。これらの価値観は、空間を通じてつながる人々の想いに誠実に向き合い、プロフェッショナルとしての矜持を持って仕事に取り組む姿勢を示しています。

人事方針では、従業員の多彩な個性と創造力を最も重要な経営資源と認識し、自律性と個性を尊重しています。健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備し、従業員一人ひとりが強い個となるための成長機会を提供し、チーム・組織全体の成長を支援しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画(2025年1月期~2027年1月期)に基づき、成長軌道に乗せるための基盤整備と新たな領域への投資を進めています。重点戦略として「働き方と人的資本の基盤整備」を掲げ、長時間労働の是正やデジタル技術活用による業務効率化、人への投資強化、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいます。

また、「サプライチェーンの基盤整備」として協力会社体制の強化や働き方改革、サステナビリティに関する連携を進めています。「サステナビリティ対応の基盤整備」では、関連ソリューションの開発や気候変動対応、温室効果ガス排出量削減に注力しています。さらに「領域の拡張への挑戦」として、新規事業の開発・育成や海外戦略の整備も進めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


丹青社は、取締役会による業務執行の監督機能の実効性確保と、経営の透明性・客観性向上を重視したコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


丹青社の株主構成を見ると、複数の信託銀行が上位に名を連ねており、機関投資家による安定的な保有がうかがえます。

また、同社グループの取引先や従業員による持株会も上位株主として存在しており、事業関係者による支えがあることが特徴です。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行 その他信託口 6.91%
日本マスタートラスト信託銀行 投資信託口 6.80%
丹青社取引先持株会 3.99%
第一生命保険 3.96%
丹青社従業員持株会 3.26%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は小林統氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
小林 統 代表取締役 社長 1984年4月同社入社、2008年2月同社IMC事業部長、2016年4月同社取締役CS事業部長、2023年4月より現職。
森永 倫夫 取締役 デザイン・制作担当 1986年4月同社入社、2008年2月同社IMC事業部副事業部長、2017年4月同社取締役安全・技術推進センター長、2023年4月より現職。
深谷 徹 取締役 営業・マーケティング担当 1989年4月同社入社、2012年2月同社CS事業部第2営業統括部長、2017年2月同社コマーシャルスペース事業部長、2023年4月より現職。
津久井 哲雄 取締役 経営管理担当 1989年4月同社入社、2014年2月同社事業管理統括部事業推進部長、2020年2月同社経営企画統括部長、2023年4月より現職。
野村 英司 取締役 経営企画・人事担当 1989年4月同社入社、2008年2月同社商空間事業部スペースクリエイション統括部長、2023年2月同社人事・総務統括部長、2025年4月より現職。


社外取締役は、板谷敏正氏(プロパティデータバンク代表取締役会長)、吉井清信氏(NTS総合税理士法人統括代表社員・監査法人アイリス統括代表社員・監査等委員)、槇原耕太郎氏(元国税庁徴収部長・一般社団法人東京法人会連合会専務理事・監査等委員)、保坂理枝氏(シティユーワ法律事務所・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の相互牽制と監査等委員会による監査を通じて、経営の客観性と中立性を確保しています。また、4名の社外取締役を設置し、経営の透明性と客観性の向上に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


丹青社の役員報酬は、同社グループの業績向上と企業価値向上へのモチベーションを高めることを主眼に設計されています。

取締役(社外取締役および監査等委員である取締役を除く)の報酬は、固定報酬と、短期インセンティブとしての賞与、中長期インセンティブとしての株式報酬で構成されています。社外取締役および監査等委員である取締役には、業務執行から独立した立場であるため固定報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 2.6億円 42.8百万円
社外取締役(監査等委員を除く) 1名 7百万円 7.0百万円
監査等委員(社外除く) 2名 20百万円 10.0百万円
社外取締役(監査等委員) 3名 23百万円 7.7百万円


役員報酬の総額は3.07億円であり、支給対象となった役員は合計12名です。

なお、使用人兼務取締役の使用人分給与は支給されていません。また、株式報酬は当事業年度中に費用計上された額となっています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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