【平均年収410万円】ダブルエー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収410万円】ダブルエー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

ダブルエーは、婦人靴と婦人服の企画・販売を手がけ、国内外で事業を展開するアパレル企業です。直近の業績は増収減益となりましたが、近年は事業領域を拡大しています。


目次

※本記事は、株式会社ダブルエー の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ダブルエーグループは、婦人靴と婦人服の企画・販売を手がけるアパレル企業です。自社商品の企画から販売までを一貫して行い、国内外で事業を展開しています。

単体従業員数は336名、連結従業員数は566名です。セグメントは婦人靴の企画・販売事業、婦人服の企画・販売事業の2つです。

主な国内グループ会社は、卑弥呼(婦人靴の企画・販売)などです。

ダブルエーグループは、2025年4月1日付でヒロタ株式会社より「31 Sons de mode(トランテアン ソン ドゥ モード)」事業を譲り受け、事業領域を拡大しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ダブルエーは、婦人靴および婦人服の企画・販売事業を展開しており、従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的若年層が多く、活気のある職場環境がうかがえます。給与水準や働き方に関する具体的なデータを通じて、同社グループの企業文化や人材への考え方を見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的短く、平均年齢も若いため、人材の流動性が高く、新しい人材が積極的に活躍できる環境であると考えられます。若手社員がキャリアを築きやすい傾向があると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 4,103,000円
平均勤続年数 4.5年
平均年齢 29.0歳
単体従業員数 336人
連結従業員数 566人
単体のグループ内比率 59.4%


同社及び一部の連結子会社は、確定給付型の制度として退職一時金制度を採用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続可能な社会への貢献と継続的な事業成長のため、人的資本戦略を重要な経営戦略として位置付けています。待遇や業務内容において男女の区別なく機会の平等を確保し、能力や職責に応じた適切な人事評価を行っています。

労働安全衛生面では、良好な労働環境の維持・向上に努め、定期的なストレスチェックを実施するなど、社員の心身の健康をサポートしています。また、定期的なコンプライアンス研修や各種ハラスメント防止策を講じ、社員の教育・研修、組織としての能力向上への投資を通じて、人材価値の向上と就業環境の整備に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。労働者の男女の賃金の差異について、賃金制度及び体系における性別による差異はありません。当該賃金差異は、婦人靴及び婦人服の小売店舗運営という事業特性により全労働者に占める男性の割合が低いこと、男性労働者はほぼ正規雇用者で一定の役職以上の中途採用者が多く、女性労働者と比較して平均年齢が高く平均勤続年数も長いことが主な要因となっています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 66.7%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 52.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 49.7%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 127.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ダブルエーは、婦人靴と婦人服の企画・販売を主力事業とする企業です。国内外で実店舗とオンラインストアを展開し、自社ブランド商品の提供を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、婦人靴の企画・販売事業と婦人服の企画・販売事業の2つのセグメントで事業を展開しています。国内外のファッショントレンドを調査し、販売員の意見も取り入れながら商品企画を行っています。商品の生産は、同社基準をクリアしたパートナー工場や貿易会社に委託し、品質管理を徹底しています。

販売は、ルミネやアトレなどの駅ビル、ららぽーとやイオンモールなどの大型ショッピングセンター、百貨店といった好立地の実店舗と、自社ECやZOZOTOWNなどの大手ECモールを通じたオンライン販売が中心です。オンライン販売では、需要予測の高度化や在庫の最適化にも取り組んでいます。また、他社ブランドでの委託販売も行い、新たな顧客層の獲得を目指しています。

同社グループは、2025年4月1日付でヒロタ株式会社より31 Sons de mode事業を譲り受け、婦人服事業の拡大を図っています。海外展開も行っており、香港、マカオ、台湾に実店舗やEC店舗を運営しています。

婦人靴の企画・販売事業

国内外のファッショントレンドを反映した婦人靴の企画・開発から販売までを一貫して行っています。収益は、実店舗およびオンラインストアでの小売販売、他社ブランドへの委託販売などから得ています。運営は、ダブルエーおよび子会社の株式会社卑弥呼が行っています。

婦人服の企画・販売事業

婦人服の企画・開発から販売までを手掛けています。収益は、実店舗およびオンラインストアでの小売販売から得ています。運営は、ダブルエーが行っています。

セグメント 売上高(2025年1月期) 売上高(2026年1月期)
婦人靴の企画・販売事業 205億円 203億円
婦人服の企画・販売事業 23.4億円 29.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は継続的に増加傾向にあります。一方で、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の2期間で減少に転じています。これは、売上高の増加はあったものの、人件費や仕入原価、物流費などのコスト上昇が影響しているものと見られます。

項目 2022年1月期 2023年1月期 2024年1月期 2025年1月期 2026年1月期
売上高 157億円 176億円 213億円 228億円 233億円
経常利益 10.3億円 10.8億円 16.9億円 15.9億円 11.9億円
経常利益率 6.6% 6.2% 8.0% 7.0% 5.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.1億円 6.9億円 11.6億円 10.0億円 6.9億円
1株当たり当期純利益(円) 37.19 36.18 61.06 52.28 36.07

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少しており、生産性指標は前期に比べて低下している状況です。これは、事業譲受による従業員数の増加やコスト増が影響していると考えられます。

指標 2025年1月期 2026年1月期
従業員1人あたり売上高(連結) 44.5百万円 41.2百万円

| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.3百万円 | 1.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も行いながら、財務基盤を堅固にしています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率の高さが特徴です。非製造業のプライム市場平均と比較しても、非常に高い水準を維持しています。手元資金も確保されており、不測の事態への耐性も備えている状況です。

一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っています。これは、資本を効率的に活用して利益を生み出すという点において、改善の余地があることを示しています。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 107億円 111億円
自己資本比率 81.8% 82.2%
ROE(自己資本利益率) 9.6% 6.3%
現金及び預金 29.0億円 26.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、営業活動で安定的に資金を獲得し、投資活動に資金を投じながらも、最終的にフリーキャッシュフローをプラスで維持している状況です。本業で得た資金を、事業拡大のための投資に充てつつ、余剰資金も生み出していることがうかがえます。

営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費、仕入債務の増加などにより、前期に比べて増加となりました。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や事業譲受による支出があった一方で、敷金及び保証金の回収による収入があり、使用した資金は前期より減少しています。財務活動によるキャッシュフローは、リース債務の返済や配当金の支払額により、前期に比べて使用した資金が増加しています。このような資金の流れは、同社グループが事業の成長と株主還元を両立させながら、安定した経営を継続していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF 9.2億円 9.7億円
投資CF △6.5億円 △4.7億円
財務CF △6.2億円 △6.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 2.7億円 5.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、日本の人口減少及び少子高齢化の進行による国内小売市場の低調な推移をリスクとして認識しています。これに対し、新市場の開拓や新業態への進出、実効性の高い商品企画や営業施策を適切に展開し、消費者の支持を得られない場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、各種SNSやオンライン等の販売チャネルの多様化により、同業他社との競争が激しくなることもリスクとして挙げています。市場競争により、販売価格の見直しや広告宣伝費の増加といった諸活動を伴う場合、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、継続的な事業拡大及び収益基盤の確立のために、優秀な人材の確保及び育成を最も重要な経営資源と位置付けています。採用活動の展開、教育研修制度の充実、人事制度の整備運用が計画通りに進捗しない場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ダブルエーは、婦人靴及び婦人服の企画開発と販売を主な事業とするファッション小売企業です。顧客満足度を追求し、持続的な成長と企業価値の最大化を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ダブルエーグループは、「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」という企業理念を掲げています。株主、顧客、取引先、従業員、ひいては社会全体との共栄を目指し、持続的な成長と企業価値の最大化を追求しています。

同社グループは靴業界におけるイノベーターカンパニーとして、主力ブランドの顧客層拡大を基本戦略としています。事業領域の拡張と収益力の強化を推進し、ファッション小売企業としての競争力向上と持続的な事業成長を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ダブルエーグループは、お客様満足度の向上を追求し、高品質な商品及びサービスの企画・開発に注力しています。高付加価値ブランドの認知拡大にも積極的に取り組んでいます。

商品企画担当者が販売スタッフとして店頭に立ち、お客様の声を直接商品開発に反映する体制を構築しています。また、同一担当者が生産工場を巡回し、検品・品質管理業務を通じて品質指導を行うことで、企画開発から販売までを一貫して担っています。

サステナビリティへの取り組みも重要な経営テーマの一つと位置づけ、環境配慮型の商品開発を推進しています。人的資本戦略を重要な経営戦略とし、男女の区別なく機会の平等を確保し、能力や職責に応じた適切な人事評価を行っています。

社員の心身の健康維持にも努め、労働安全衛生面の改善や定期的なストレスチェックを実施しています。コンプライアンス研修やハラスメント防止策を通じて、社員の教育・研修と就業環境の整備に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ダブルエーグループは、顧客満足度の高い商品・サービスを提供するため、消費者の声に耳を傾け、企画開発力の向上に取り組んでいます。各地域・ブランドに最適化した店舗フォーマットを設計し、戦略的な店舗展開を推進しています。

スニーカーブランド「ORTR」の価値向上と市場認知拡大に向けたブランド再構築も重点施策です。事業構造のデジタル化を推進し、利便性の高いアプリ・サイトの構築と顧客サービスの拡充に努めています。

グローバルな視点に基づくサプライチェーンマネジメントの高度化を進め、為替変動リスク対応力の強化を図っています。アパレル事業の競争力強化も図っており、ブランド価値向上と収益基盤の強化に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社ダブルエーは監査等委員会設置会社であり、取締役会は監査等委員でない取締役と監査等委員である社外取締役で構成されています。社外取締役が多数を占める体制により、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は代表取締役である肖俊偉氏であり、過半数の株式を保有しています。上位の株主には複数の個人株主が名を連ねており、創業者が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
肖 俊偉 51.13%
趙 陽 6.17%
丁 蘊 4.19%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役は肖俊偉氏が務めています。社外取締役比率は62.5%です。

氏名 役職 主な経歴
肖 俊偉 代表取締役 1998年4月マルチウ産業株式会社入社。2002年2月直通企画有限会社(現:同社)設立、代表取締役。2020年5月株式会社卑弥呼代表取締役より現職。
中井 康代 取締役 2003年5月直通企画有限会社入社。2008年10月商品部部長。2013年11月取締役企画広告・流通担当。2018年2月取締役より現職。
岩瀬 絵美 取締役 2007年6月直通企画株式会社入社。2018年2月商品部部長。2019年5月取締役商品部部長。2025年4月取締役より現職。


社外取締役は、佐川明生氏(A.佐川法律事務所代表・監査等委員)、佐藤広一氏(HRプラス社会保険労務士法人代表社員・監査等委員)、菅沼匠氏(リンクパートナーズ法律事務所代表パートナー・監査等委員)、落合孝裕氏(落合会計事務所代表・監査等委員)、早坂陽氏(株式会社peace of cake代表取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は監査等委員でない取締役3名と監査等委員である社外取締役5名で構成されています。社外取締役全員が独立役員に指名されており、客観的・中立的な立場から経営の監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、役位、職責、在任年数、従業員給与とのバランス、役員報酬の世間水準、会社業績等を総合的に考慮して決定されています。監査等委員である取締役の報酬は、常勤・非常勤の別や監査業務の分担状況、世間水準を鑑みて協議により決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 81百万円 20.2百万円
社外役員 6名 17百万円 2.8百万円


なお、取締役の報酬等の額には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。また、上記の報酬等の額には、当事業年度における役員退職慰労引当金の繰入額21百万円が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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