【平均年収560万円】アピリッツ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

【平均年収560万円】アピリッツ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年1月期)

アピリッツは、「ザ・インターネットカンパニー」の理念のもと、Webソリューション、デジタル人材育成派遣、推しカルチャー&ゲームの3事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は820名にのぼり、近年はM&A戦略を積極的に推進しています。直近期の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社アピリッツ の有価証券報告書(2026年1月期、2025年2月1日 ~ 2026年1月31日、2026年4月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、「ザ・インターネットカンパニー」の理念のもと、デジタル技術を活用し、顧客のサービスや人々の生活を変革することを目指しています。Webソリューション、デジタル人材育成派遣、推しカルチャー&ゲームの3事業を展開し、多様なニーズに対応しています。

単体従業員数は386名、連結従業員数は820名です。セグメントはWebソリューション事業、デジタル人材育成派遣事業、推しカルチャー&ゲーム事業の3つです。

主な国内グループ会社は、Y's、Bee2B、クエイル、JUTJOY、アピリッツ・ファンカルチャーパートナーなどです。

同社グループは当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、近年はM&A戦略を積極的に推進し、複数の企業を子会社化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アピリッツは、インターネットサービスを通じて社会に貢献することを目指し、従業員の多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。社員のライフステージに合わせた柔軟な働き方を推進し、個々の成長が事業の発展につながるような人材戦略を掲げていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


アピリッツでは、比較的若い年齢層の従業員が活躍しており、平均勤続年数から見ても、一定の期間にわたってキャリアを築いている傾向が見られます。従業員一人ひとりの成長を重視する方針のもと、多様な人材が継続して勤務できる環境づくりが進められています。

項目 数値
平均年間給与 5,600,000円
平均勤続年数 4.8年
平均年齢 33.1歳
単体従業員数 386人
連結従業員数 820人
単体のグループ内比率 47.1%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


アピリッツグループは、「ザ・インターネットカンパニー」という理念のもと、「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」ことを通じて人々の生活をよいものへ変革することを目指しています。これを実現するために社会課題の解決に取り組み、持続的なグループの成長と持続可能な社会の実現を図る方針です。

中核人材の多様性の確保が、多様な視点や価値観を取り入れることにつながり、今後のグループ成長に必要な要素であると考えています。そのため、社員のライフステージに合った働き方ができる環境作りの整備に積極的に取り組んでいます。

人材育成方針としては、組織における横串のコミュニティを活性化し、相互理解や助け合い文化を促進する「共創・共学」を重視しています。また、学びの継続ができる環境構築によりデジタル人材の育成を行う「人材育成」、そして学びを継続することによる「生産力向上」の3つの要素を重視しており、従業員一人ひとりの成長が事業成長および社会貢献へ繋がる仕組みとなるよう努めています。

社内環境整備方針として、多様な人材が継続して勤務できるよう、テレワーク制度、フレックスタイム制度、育児休業・介護休業制度、服装の自由化、社員寮制度など、様々な制度を設けています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 16.7%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 82.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 82.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 69.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アピリッツは、「ザ・インターネットカンパニー」という理念のもと、デジタルトランスフォーメーション時代に対応したデジタル技術を駆使し、顧客のサービスや人々の生活の変革を目指しています。同社グループは、Webソリューション事業、デジタル人材育成派遣事業、推しカルチャー&ゲーム事業の3つのセグメントを中心に事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、これまで培ってきた技術力を基盤に、顧客の多様なニーズに応える体制を構築し、収益拡大を図っています。各事業が相互に補完し合う構造を形成しており、企業のDX推進、デジタル人材の育成・活用、IPを活用したデジタルコンテンツ運営など、社会のデジタル化を支える幅広い領域でサービスを提供しています。

Webソリューション事業

同社グループは、顧客企業のECサイトやWebシステムの企画から開発、保守・運用までを一貫して手掛けています。クラウド環境を活用した大規模システム開発や、ECソリューションの提供、デジタルマーケティング支援、セキュリティ診断サービスなども展開しています。特にAWSを活用した大規模システム構築に注力しており、M&Aを通じて開発体制の強化を進めています。収益は、Webシステム受託開発・運営及び保守、Webマーケティング支援、ECサイト向けASPの提供、セキュリティ診断等の各種周辺サービスから得ています。

デジタル人材育成派遣事業

この事業は、Webソリューション事業や推しカルチャー&ゲーム事業で培われたデジタル人材の育成・活用機能を統合して立ち上げられました。顧客企業からの要請に応じて、プロジェクトに必要なスキルを持つデジタル人材を派遣しています。エンジニア等のデジタル人材育成に力を入れ、M&Aにより採用力と技術力の強化を図っています。収益は、デジタル人材の派遣から得ています。

推しカルチャー&ゲーム事業

この事業では、主にスマートフォン向けオンラインゲームの運営とファンクラブサービスの提供を行っています。アイドルグループなどの有力なIP(知的財産)を活用したゲーム運営やファン向けサービスを展開し、企画・開発・運営を通じてノウハウを蓄積しています。主要タイトルの周年イベントや運営体制の移管により、事業の拡充を進めています。収益は、オンラインゲーム運営におけるユーザーからの課金収入や共同事業者から収受するレベニューシェア等、およびファンクラブサービスの提供から得ています。

同社グループの売上高は、推しカルチャー&ゲーム事業が最も大きく、これにWebソリューション事業、デジタル人材育成派遣事業が続いています。各事業ともに前期から売上高が増加しています。また、主要な顧客としてApple Inc.への売上高が一定の割合を占めています。

セグメント 売上高(2025年1月期) 売上高(2026年1月期)
推しカルチャー&ゲーム事業 42.8億円 46.7億円
Webソリューション事業 32.9億円 35.1億円
デジタル人材育成派遣事業 14.5億円 17.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり増加傾向にあります。しかし、直近の当期においては、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益が損失となりました。これは、大型不採算案件への対応や中核人材の先行採用、事業の分社化に伴う共通費用の配賦などが影響したものです。営業活動によるキャッシュ・フローは当期に支出となりましたが、投資活動によるキャッシュ・フローも支出が続いています。

項目 2022年1月期 2023年1月期 2024年1月期 2025年1月期 2026年1月期
売上高 48.0億円 73.2億円 84.3億円 90.1億円 99.6億円
経常利益 2.2億円 4.5億円 6.0億円 1.9億円 △3.2億円
経常利益率 4.6% 6.1% 7.1% 2.1% △3.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.1億円 2.1億円 3.9億円 46百万円 △4.7億円
1株当たり当期純利益(円) 28.37 52.22 94.32 11.20 △115.33

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期は利益でしたが、当期は損失となりました。これらの指標は、当期の業績変動が影響していると考えられます。同社グループは、要件定義・設計・アーキテクチャ構築を担うミドル〜シニア層の戦略的増強を進めており、高付加価値領域への対応力強化を目指しています。

指標 2025年1月期 2026年1月期
従業員1人あたり売上高(連結) 12.5百万円 12.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.3百万円 △0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アピリッツグループの財務状況を見ると、本業からの資金流出と積極的な投資活動がうかがえます。これは、将来に向けた成長投資を継続している状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アピリッツの自己資本比率は当期で31.2%となっており、前期の40.4%から減少しています。これはプライム市場の非製造業平均24.2%と比較すると高い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期で△22.6%となり、前期の1.9%からマイナスに転じています。プライム市場平均の9.4%を下回る水準です。手元資金である現金及び預金は当期末で21.2億円となっており、前期末の22.9億円から減少しています。これらの財務状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性を検討する上で重要な要素となります。

指標 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
純資産 23.9億円 18.6億円
自己資本比率 40.4% 31.2%
ROE(自己資本利益率) 1.9% △22.6%
現金及び預金 22.9億円 21.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


アピリッツグループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは△4百万円の支出となりました。これは前期の10百万円の収入から減少しています。主な要因としては、税金等調整前当期純損失の計上や仕入債務の減少があった一方で、未払金の増加があったためです。

投資活動によるキャッシュフローは△1.7億円の支出となり、前期の△1.6億円の支出から支出額が増加しています。これは主に有形固定資産の取得、差入保証金の差入、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出があったためです。財務活動によるキャッシュフローは△6百万円の支出となり、前期の7.0億円の収入から大きく減少しています。これは短期借入金の純増額や長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払があったためです。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期で△1.7億円となり、前期の△1.5億円からマイナス幅が拡大しています。本業からの資金流出と投資活動による資金流出が重なり、全体として資金が減少している状況です。この資金状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性に影響を与える可能性があります。

項目 2025年1月期(前期) 2026年1月期(当期)
営業CF 10百万円 △4百万円
投資CF △1.6億円 △1.7億円
財務CF 7.0億円 △6百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.5億円 △1.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

アピリッツグループが属するインターネット業界は変化が激しく、技術革新のスピードが速いことがリスクとして挙げられています。顧客ニーズも急速に変化しており、常に新しい技術やイノベーティブな取り組みへの対応が求められています。

また、推しカルチャー及びオンラインゲーム業界では、多数の競合企業が存在し、ユーザーの嗜好やトレンドの変化も速い状況です。常に魅力あるコンテンツの企画・開発・運営が求められることがリスクとして認識されています。

③ 人材・組織に関するリスク

アピリッツグループは、持続的な成長のために優秀な人材の採用及び育成を継続的に行うことが重要であると認識しています。必要な人材の採用が計画どおりに進まない場合や人材の流出が生じた場合、求めるスキルの育成が十分に行えなかった場合には、事業に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アピリッツは、「ザ・インターネットカンパニー」という理念のもと、インターネットサービスを通じて人々の生活やビジネスに変革をもたらすことを目指しています。デジタルトランスフォーメーション時代に対応し、顧客と社会に貢献する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


アピリッツグループは、「ザ・インターネットカンパニー」という理念を掲げ、「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」ことを目指しています。デジタルトランスフォーメーション時代に対応し、進化したデジタル技術を用いて顧客のサービス、ひいては人々の生活をより良いものへ変革するという考え方に基づき事業を展開しています。

Webソリューション事業、デジタル人材育成派遣事業、オンラインゲーム事業を通じて、インターネットが実現できる多様なサービスを提供し、顧客の生活やビジネスに変革をもたらすことで企業価値の最大化を図る方針です。中長期的には、既存事業の安定的成長とM&Aを両軸として、事業規模の拡大を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


アピリッツグループは、従業員一人ひとりの成長が事業成長と社会貢献に繋がることを重視し、「アピリッツVISION2030」を掲げています。人と事業が継続して成長できる環境作りを進めることを目指しています。

サステナビリティ経営を重要な課題と認識し、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する取り組みの開示強化を積極的に進めています。地球環境問題解決への貢献、多様性豊かな社会づくり、透明性の高い経営環境の確保に努める方針です。

人材育成においては、組織における横串のコミュニティを活性化し、相互理解や助け合い文化を促進する「共創・共学」を重視しています。デジタル人材の育成、そして「生産力向上」の3つの要素を重視する企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


アピリッツグループは、優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。高度なデジタル技術を持つ人材や、新たな技術領域に適応できる柔軟な人材の確保・育成が不可欠と認識しています。人材ポートフォリオの最適化や専門性の高い人材の確保が重要です。

また、若手従業員が多いことから、個人の成長が企業成長に繋がるという考えのもと、教育・研修への取り組みを強化しています。資格取得支援制度や社内研修の充実を通じて、人材育成に一層注力する方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アピリッツは監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会が経営の意思決定と監督を担う体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アピリッツの筆頭株主はエイ・ティー・ジー・シーであり、上位株主には事業会社や個人株主が名を連ねています。特定の株主グループが上位に複数存在し、同社の資本構成を特徴づけています。

株主名 持株比率
エイ・ティー・ジー・シー 38.43%
クリプトメリア 5.94%
魚谷 幸一 5.92%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長執行役員CEOは和田順児氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
和田 順児 代表取締役社長執行役員CEO 富士通株式会社、株式会社フレックス・ファーム、住商アドミサービス株式会社を経て、2005年12月同社入社。執行役員、取締役副社長執行役員COOなどを経て、2014年4月より現職。
中館 博貴 取締役執行役員CSO 株式会社三陽商会、株式会社グッドスタッフ、株式会社Y'sを経て、2025年4月同社取締役執行役員CSOに就任。株式会社JUTJOY取締役などを兼任し、現職。


社外取締役は、北上真一氏(元JTBグループ企業要職・静岡県立大学特任教授)、正能茉優氏(ハピキラFACTORY代表取締役)、内田雅章氏(TOP CONNECT代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と業務執行の監督を行い、監査役が独立した立場から取締役の職務執行を監査する体制を採用しています。社外取締役は経営の透明性向上と客観的な視点からの助言・監督を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アピリッツの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能するよう設計されています。報酬体系は固定報酬としての基本報酬と、中長期的な企業価値向上を目的とした非金銭報酬(新株予約権、ストックオプション)で構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 55百万円 18.5百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.4百万円
社外役員 5名 16百万円 3.1百万円


なお、非金銭報酬等は、ストックオプションとして付与した新株予約権に係る当事業年度中の費用計上額となっています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。