※本記事は、株式会社セイヒョー の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
セイヒョーは、氷菓・アイスクリーム類、和菓子、冷凍食品等の製造販売・仕入販売、および寄託品保管業務を主たる事業としています。同社は親子会社及び関連会社を有しない単独事業体であり、冷凍食品製造事業の単一セグメントで事業を展開しています。
単体従業員数は108名です。同社は冷凍食品製造事業の単一セグメントで事業を展開しています。
セイヒョーは、新潟、富山、三条に生産工場を持ち、氷菓、アイスクリーム類、冷凍和菓子などを製造しています。営業拠点は新潟、佐渡、東京にあり、自社製品および仕入れ商品の販売を行っています。
2025年10月31日付で森永北陸乳業株式会社富山工場の生産設備を含む資産を取得し、生産能力を増強しました。これに伴い、新中期経営計画「ONE SEIHYO, BEYOND LIMITS」を策定し、売上高100億円企業への飛躍を目指しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社は食品製造業として、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社の職場環境の傾向を把握できます。人材育成や多様な働き方を推進する取り組みも進められています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社の従業員は、平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数も10年近くに及んでいます。このことから、比較的落ち着いた年齢構成と、長期的に勤務する傾向が見られます。安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、参考となる情報です。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,538,656円 |
| 平均勤続年数 | 9.3年 |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 単体従業員数 | 108人 |
同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。この制度は、非積立型の退職一時金制度として運用されています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、新中期経営計画「ONE SEIHYO, BEYOND LIMITS」において、「全社員が自身と会社の成長を実感でき、働きがいのある職場環境づくり」を基本方針として掲げています。会社が持続的に成長するためには、全社員の継続的な成長が不可欠であると考えています。
人材育成では、従業員一人ひとりが目標を持って成長できるよう、計画的な教育・研修を実施しています。また、専門知識や一般教養の向上を目的とした自己啓発学習支援制度により、受講費用の一部を経済的に支援しています。工場間人材交流を通じた技術承継と相互理解の促進にも取り組んでいます。
社内環境整備においては、生産性向上による時間外労働の削減や有給休暇の取得促進に努めており、半日単位・1時間単位で取得できる制度も導入しています。福利厚生制度の充実として、従業員持株会では毎月の拠出額に10%の奨励金を支給し、従業員向け譲渡制限付株式報酬制度も導入しています。
さらに、女性活躍推進や男女ともに育児参加しやすい職場風土づくりにも取り組み、健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定継続を通じて、従業員のウェルビーイング実現を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
組織・個人の活力と能力向上
| 主な取組内容 | 目標年度 | 目標(KPI) | 実績(2026年2月期) |
|---|---|---|---|
| 有給休暇取得率 | 2029年2月期 | 平均71%以上 | 65.2% |
| 女性管理職比率 | 2029年2月期 | 23.0% | 15.3% |
| 従業員一人当たり所定外労働時間 | 2029年2月期 | 年間320時間未満 | - |
| 健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定 | 2027年2月期以降、継続 | 継続 | 2026年認定取得済 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
セイヒョーは、氷菓やアイスクリーム類、和菓子などの製造販売を主軸に、冷凍食品の仕入販売や冷凍保管業務も手掛ける食品メーカーです。同社は単一セグメントで事業を展開しており、幅広い食品関連サービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
セイヒョーは、氷菓・アイスクリーム類、和菓子の製造販売、冷凍食品等の仕入販売、そして寄託品の保管業務を主な事業としています。同社は親子会社や関連会社を持たない単独事業体として運営されています。
生産面では、新潟工場、富山工場、三条工場の3つの工場を拠点としています。新潟工場と富山工場では氷菓やアイスクリーム類を中心に製造しており、その約6割は他社からの受託加工品です。三条工場では冷凍和菓子を主に製造しています。
営業面では、新潟、佐渡、東京に拠点を持ち、自社製品と他社から仕入れた商品を販売しています。同社の収益は、主力のアイスクリーム部門が牽引しており、自社製品の好調な販売に加え、OEM製品も堅調に推移しています。特に森永乳業株式会社向けのOEM売上が主要な収益源の一つとなっており、当事業年度の総販売実績に対する割合は24.5%となっています。
当事業年度は、森永北陸乳業株式会社富山工場の生産設備を取得し、生産能力の増強を図る戦略的投資を行いました。これにより、売上高100億円企業への飛躍を見据えた新たな中期経営計画「ONE SEIHYO, BEYOND LIMITS」を策定し、事業基盤の強化に取り組んでいます。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の業績は、当事業年度において売上高が増加し、営業利益、経常利益、当期純利益も確保されています。主力のアイスクリーム部門が好調に推移したことが、全体の売上高を押し上げる要因となりました。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。これにより、事業の成長基盤を強化していることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤を見ると、自己資本比率は前期の42.4%から当期は37.6%となりました。これはプライム市場の製造業平均(46.8%)と比較するとやや低い水準です。
手元資金である現金及び預金等は、前期の328百万円から当期は234百万円に減少しています。これらの状況は、同社が事業活動や投資活動に資金を投じていることを示しており、今後の事業展開や成長戦略に注目が集まります。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 42.4% | 37.6% |
| 現金及び預金等 | 328百万円 | 234百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の34百万円の収入から当期は44百万円の収入へと増加しました。これは主に税引前当期純利益の計上や減価償却費、仕入債務の増加などによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、前期の80百万円の支出から当期は127百万円の支出へと増加しています。これは主に有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは、前期の160百万円の収入から当期は11百万円の支出へと転じました。これは主に短期借入金の純減額や長期借入による収入、長期借入金の返済による支出などによるものです。
これらの結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュフローは、前期の△46百万円から当期は△83百万円となりました。同社は本業で資金を生み出しつつ、積極的な設備投資を行っており、事業拡大に向けた成長投資フェーズにあることがうかがえます。このような投資は将来の収益基盤を強化する可能性があり、長期的な視点での雇用安定性や給与水準の向上に繋がる可能性があります。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 34百万円 | 44百万円 |
| 投資CF | △80百万円 | △127百万円 |
| 財務CF | 160百万円 | △11百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △46百万円 | △83百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、国内経済の景気後退や消費動向の変化、消費者の嗜好の多様化が業績に影響を与える可能性があると認識しています。また、氷菓・アイスクリーム類や和菓子の原材料、包装資材、電力などのエネルギーコストが、為替変動や国際的な需給バランス、資源価格の動向により上昇するリスクも挙げています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、事業活動の継続と発展において、高度な技術力やノウハウを持つ人材の確保と育成が重要であると認識しています。経済情勢や雇用環境の変化、人材獲得競争の激化により、必要な人材の確保や育成が計画通りに進まない場合、生産性の低下や事業運営に影響を及ぼすリスクがあるとしています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
セイヒョーは、企業活動を通じて社会に貢献し、親しまれ信頼される会社を目指しています。過去にとらわれることなく常に前進し、創造的で活力のある組織づくりを追求しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は「企業活動を通じて社会に貢献し、親しまれ、信頼される会社」「過去にとらわれることなく、常に前進する会社」「創造的で活力のある会社」を企業理念として掲げています。この理念の実践を通じて、大きな相乗効果を創出し、企業価値の増大を図ることを目指しています。
安定的な収益体質を確立し、その成果を株主、従業員、お客様、取引先、地域社会等、全てのステークホルダーに対して適正に配分することで、存在価値のある企業を目指していく方針です。また、新中期経営計画「ONE SEIHYO, BEYOND LIMITS」を策定し、生産能力の飛躍的拡大を最大限に活かした成長基盤の構築に取り組んでいます。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、企業理念にある「過去にとらわれることなく、常に前進する会社」「創造的で活力のある会社」を目指すことを大切にしています。新中期経営計画では、「全社員が自身と会社の成長を実感でき、働きがいのある職場環境づくりに努める」ことを基本方針の一つとして掲げています。
サステナビリティに関する取り組みでは、「組織・個人の活力と能力向上」や「透明・健全なコーポレート・ガバナンスの実現」をマテリアリティ(重要課題)として特定しています。コンプライアンス体制として「企業行動憲章」「企業倫理規程」「コンプライアンス行動規範」を定め、これらに基づく啓蒙活動を継続的に実施しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、中長期的な経営戦略において、環境等に左右されることなく常に安定的な利益の確保に努めることを基本方針としています。また、同社の強みを正しく捉え、環境の変化に対応し、さらなる企業価値向上に努める方針です。
全社員が自身と会社の成長を実感でき、働きがいのある職場環境づくりに努めることも重点テーマの一つです。人的資本戦略として、従業員のウェルビーイング実現に向け、拠点分散による負荷集中の解消や時間外労働の削減、有給休暇取得率の向上を推進しています。工場間人材交流による技術承継と相互理解の促進にも取り組んでいます。
サステナビリティへの取り組みとして、環境面では電力使用に伴うCO2排出量を実質的にゼロとする活動や、フロンガスから自然冷媒への転換を進めています。社会面では、女性活躍推進や男女ともに育児参加しやすい職場風土づくりに取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
セイヒョーは監査等委員会設置会社を採用しており、取締役会の監査・監督機能の強化とガバナンスの充実を図っています。
経営の意思決定と業務執行を分離するため、執行役員制度も導入しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
セイヒョーの筆頭株主は大協リースで、事業会社が上位株主として名を連ねています。
複数の事業会社や金融機関が上位株主として名を連ねており、幅広い関係者によって支えられている資本構成となっています。
特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ状況は見られません。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 大協リース | 12.82% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 5.41% |
| 第四北越銀行 | 4.36% |
なお、飯塚周一氏の所有株式数には、セイヒョー役員持株会を通じての保有分を含めて記載しております。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.2%です。
代表取締役社長は飯塚周一氏が務めています。
社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 飯塚 周一 | 取締役社長(代表取締役) | 1984年3月 同社入社、2011年5月 同社代表取締役社長より現職。 |
| 髙澤 陽介 | 取締役営業部長 | 2004年9月 同社入社、2020年6月 同社執行役員営業部長、2024年5月 同社取締役営業部長より現職。 |
| 安藤 力 | 取締役管理部長 | 1999年3月 同社入社、2023年3月 同社執行役員管理部長、2024年5月 同社取締役管理部長より現職。 |
社外取締役は、嵜山淳子氏(合同会社サキコンサルティング代表社員)、伊藤伸介氏(伊藤伸介公認会計士事務所所長・公認会計士・監査等委員)、若槻良宏氏(弁護士法人青山法律事務所代表社員弁護士・監査等委員)、前田博氏(有限会社中山食茸専務取締役営業部長・監査等委員)です。
セイヒョーは監査等委員会設置会社を採用しています。
独立社外取締役が取締役会の過半数を占め、経営の透明性と公正性の確保に寄与しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
セイヒョーの取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、固定報酬と譲渡制限付株式報酬から構成されています。
企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として、譲渡制限付株式報酬制度が導入されています。
監査等委員である取締役の報酬は、経営からの独立性を重視し固定報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 52百万円 | 17.2百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 13百万円 | 3.2百万円 |
上記の非金銭報酬は、譲渡制限付株式報酬として当事業年度に費用計上した額であります。
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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