※本記事は、株式会社TENTIAL の有価証券報告書(2025年8月期、2025年2月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
TENTIALは、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」というミッションのもと、コンディショニングブランド「TENTIAL」を運営しています。同社は、着用時の睡眠の質を向上させるナイトウェア「BAKUNE」をはじめ、日常生活で手軽に取り入れられる健康サポート商品を開発・販売しています。
単体従業員数は161名です。セグメントはコンディショニングブランド事業の1つです。
TENTIALは、製造・物流を外部委託するファブレス体制を採りつつ、商品の企画・開発、マーケティング、カスタマーサービスを内製化しています。これにより、顧客の声を商品開発に直接反映させるバリューチェーンを構築しています。
2024年8月には第二種医療機器製造販売業許可を取得し、一般医療機器に加え、管理医療機器の認証登録も自社で行えるようになりました。これにより、同社はリカバリーウェアだけでなく、幅広い種類の医療機器を提供できる体制を整えています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
TENTIALは、コンディショニングブランド事業を展開する企業です。成長フェーズにある企業として、従業員の平均年齢は比較的若く、勤続年数も短めの傾向が見られます。同社は人材を競争優位性の源泉と位置づけ、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
TENTIALでは、比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な組織であることがうかがえます。これは、事業の拡大に伴う積極的な人材採用や、新しい挑戦を続ける企業文化を反映している可能性があります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,305,000円 |
| 平均勤続年数 | 1.7年 |
| 平均年齢 | 36.0歳 |
| 単体従業員数 | 161人 |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
TENTIALは、持続的な企業価値の向上において「人材」を競争優位性の源泉の一つと位置づけています。多様な人材がポテンシャルを発揮し、安心して働ける職場環境や教育制度の整備、次世代経営者の育成を経営戦略上の重要課題としています。
同社のミッションである「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」を実現するため、多様な視点や価値観を尊重しています。あらゆる性別、国籍、年齢、その他あらゆる属性の方が活躍できるサポート体制の企画・整備・推進を行っています。また、多様な人材の活躍を企業の成長につなげるため、全従業員へのミッション・ビジョン・バリューの理解・浸透を人材育成上の最重要項目として実践しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異については、同社の人事制度における性別による処遇の差はなく、グレード別の人数構成に起因しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 15.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 57.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 62.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 151.7% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
TENTIALは「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」というミッションを掲げ、コンディショニングを日常生活に実装することを目指しています。日々の生活の中で心身の状態を良くする「コンディショニング」を重視し、健康を支える商品の開発と販売を行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社はコンディショニングブランド「TENTIAL」を運営する「コンディショニングブランド事業」の単一セグメントで事業を展開しています。主力商品は、着用時の睡眠の質を向上させることを目的としたナイトウェア「BAKUNE」シリーズです。このシリーズは遠赤外線の輻射効果を持つ特殊繊維を使用しており、一般医療機器として届出を行っています。
また、「BAKUNE」シリーズと同様の特殊繊維を使用した普段着ラインの「MIGARU」シリーズや、「リカバリーサンダル」など、日々の活動を支える幅広いアイテムを展開しています。同社は健康維持とコンディショニングにおいて重要な「休養(睡眠)」「運動」「食事」の三大要素の中でも、特に「休養(睡眠)」に焦点を当てて商品開発とブランド認知の拡大を進めています。科学的根拠に基づいたデザイン設計と開発に注力し、使用者に確かな効果を提供することを目指しています。
同社の商品は、自社ECサイト「tential.jp」やAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング等のECモールといったオンラインチャネル、および直営店舗や服飾店、雑貨店、家電量販店等での卸売といったオフラインチャネルの両方で販売されています。製造・物流は外部委託することでファブレス化していますが、商品の企画・開発、マーケティング、カスタマーサービスは全て内製化しています。これにより、顧客の声が商品開発に直接反映されるバリューチェーンを構築しています。
同社の競争優位性は「ブランド」「チャネル」「データ」「研究開発」にあると考えています。トップアスリートへの商品提供や睡眠指導を通じたブランド価値の向上、オンラインとオフラインを組み合わせたオムニチャネル展開、自社で収集・分析する1st Party Dataの活用、そして大学や病院等と連携した研究開発による効果効能の検証を通じて、顧客から選ばれる理由を形成しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績推移に関する詳細な数値は開示されていませんが、当事業年度は決算期変更に伴う変則決算となっています。この期間において、同社は売上高11,134,485千円、営業利益1,167,699千円、経常利益1,157,798千円、当期純利益817,461千円を計上しています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の単体従業員数は161人となっています。従業員1人あたりの収益性や生産性を示す具体的な数値は開示されていません。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は、事業活動による資金の流出と積極的な投資活動が見られます。これは、事業拡大に向けた成長投資フェーズにあることを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤の厚みを示す自己資本比率やROE、手元資金の状況については、現時点では具体的な数値が示されていません。そのため、これらの指標から同社の財務の安定性を判断することは難しい状況です。
| 指標 | 2025年1月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローを見ると、当期は営業活動による資金が流出しています。これは主に棚卸資産の増加や法人税等の支払いが影響していますが、税引前当期純利益は計上されています。
投資活動によるキャッシュフローも支出超過となっており、有形固定資産の取得や敷金の差入など、事業拡大に向けた投資が行われていることが示されています。この結果、本業の稼ぎと投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはマイナスとなっています。
財務活動によるキャッシュフローは、株式の発行による収入が大きく、資金調達が行われたことを示しています。同社は事業拡大のための投資を積極的に行い、外部からの資金調達でこれを賄っている状況です。これは、今後の成長を見据えた投資フェーズにあることを示しており、将来的な事業拡大とそれに伴う雇用機会の創出が期待されます。
| 項目 | 2025年8月期(当期) |
|---|---|
| 営業CF | △2.3億円 |
| 投資CF | △2.6億円 |
| 財務CF | 6.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △4.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社はリカバリーウェアの「BAKUNE」シリーズに売上高の8割超を依存しており、他社の新規参入や競合激化により販売動向が変化するリスクがあります。また、コンディショニングブランド事業は競合他社の動向によって業績に影響を受ける可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、今後の事業拡大に向けて優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。求める人材を適切な時期に確保できない場合や、人材流出が発生した場合には、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
TENTIALは、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」というミッションを掲げ、人々の心身のコンディションを整えることを追求しています。個々人の潜在能力を引き出し、挑戦し続けられる社会の実現を目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
TENTIALは、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」をミッションとしています。このミッションの実現のため、「コンディショニングを実装する」というビジョンを掲げています。個々人が持つ潜在的な能力を発揮し、いつまでも挑戦を続けられる身体であることが不可欠であると考えています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、「人生は、休むことと、進むことでできている。そのふたつを、もっともっと良いものにしていくこと。それこそが、私たちTENTIALの大きな使命です。」というPhilosophyを掲げています。持続的な企業価値向上には「人材」が競争優位性の源泉であると位置づけています。
多様な人材がポテンシャルを発揮し、安心して働ける職場環境や教育制度の整備、次世代経営者の育成を経営戦略上の重要課題としています。あらゆる性別、国籍、年齢、その他あらゆる属性の方が活躍できるサポート体制の企画・整備・推進に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、持続的な企業価値向上に向け、継続的な新商品開発のための商品開発体制の強化を課題としています。ミッションやビジョンに共感する商品開発人材の採用・育成、ノウハウの蓄積と活用に努めています。
また、急激な業容拡大と従業員増加に伴う内部管理体制の整備・強化も重要課題です。中間管理職の育成、業務のマニュアル化、リスク情報が適時に報告される体制の構築を進めています。情報セキュリティ体制の継続的な強化と運用も重要なテーマであり、ISMS認証の取得やセキュリティ対策アプリケーションの導入、社員教育などに取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は2023年4月28日の定時株主総会の決議に基づき、監査等委員会設置会社へ移行しています。取締役会が迅速かつ適正に重要業務の執行を決定し、個々の取締役の職務執行を監督する体制です。また、全員が社外取締役で構成される監査等委員会が公正かつ独立の立場から監査を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役社長である中西裕太郎氏です。また、同氏の資産管理会社であるAnchorも上位株主として名を連ねており、創業家による安定した経営基盤がうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 中西 裕太郎 | 26.47% |
| Anchor | 7.72% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 4.45% |
なお、前事業年度末において主要株主であったアカツキは、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は中西裕太郎氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中西 裕太郎 | 代表取締役 社長 | 2014年1月株式会社インフラトップ入社、2016年11月株式会社リクルートキャリア入社。2018年2月同社設立、代表取締役社長に就任より現職。 |
| 南日 政俊 | 取締役 執行役員 ビジネス本部長 | 2011年4月パナソニック株式会社入社、デロイトトーマツコンサルティング、エムスリー株式会社等を経て、2024年4月同社入社。2024年11月取締役執行役員ビジネス本部長に就任より現職。 |
社外取締役は、猿渡歩氏(アンカー・ジャパン代表取締役CEO)、石田和也氏(元みずほ証券執行役員・監査等委員)、降幡武亮氏(元みずほ証券執行役員・監査等委員)、山﨑大世氏(Akatsuki Ventures在籍・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役で構成されています。これにより、経営の意思決定と業務執行に対する独立した監査機能が確保されています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主利益への連動を重視した設計となっています。業務執行取締役に対しては、基本報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式による株式報酬を組み合わせた体系です。一方、社外取締役には固定報酬としての基本報酬が支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 37百万円 | 18.7百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 12百万円 | 3.0百万円 |
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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