【平均年収760万円】S&J 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収760万円】S&J 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

S&Jは、サイバーセキュリティ事業を展開し、情報システムへのアドバイザー活動や事故対応、監視・運用サービスを通じて、幅広い顧客の事業成長に貢献しています。直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、S&J株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


S&Jは、サイバーセキュリティ事業を展開しており、大企業から中小企業まで幅広い顧客に対し、最適なセキュリティサービスを提供しています。情報システムへのセキュリティアドバイザー活動やサイバーセキュリティ事故対応、セキュリティ監視・運用サービスを通じて、顧客企業の事業成長を支える環境づくりに貢献しています。

単体従業員数は79名です。同社はサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであり、サービス内容によりコンサルティングサービスとSOCサービスに区分されています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


S&Jは、サイバーセキュリティ事業を専門とする企業として、エンジニアを中心とした人材の育成と働きやすい環境整備に注力しています。テレワークを基本とした柔軟な働き方を推進し、社員のワークライフバランスを重視する姿勢が見られます。また、自己研鑽を支援する制度も充実しており、継続的なスキルアップが期待できるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が40代前半であり、比較的幅広い年齢層の社員が活躍していることがうかがえます。平均勤続年数は短めですが、これは事業の成長フェーズや人材の流動性を示す傾向とも考えられます。若年層の採用も積極的に行われており、組織の活性化が図られている状況です。

項目 数値
平均年間給与 7,600,825円
平均勤続年数 3.6年
平均年齢 40.2歳
単体従業員数 79人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社は、企業型確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を採用しています。この制度は国内の従業員に適用されます。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、人材戦略を重要な経営課題と認識しており、企業価値向上に向けた取り組みを進めています。特にエンジニアを中心とした人材の採用と育成に注力しています。

従業員の報酬については、定期的な金銭報酬の改定に加え、ストック・オプションの付与や譲渡制限付株式報酬といった非金銭報酬も組み合わせています。これにより、従業員が働き甲斐を感じられる会社を目指しています。報酬の改定等は、代表取締役社長、業務執行取締役および執行役員の協議に基づき決定されます。

人材育成においては、自己研鑽の促進と継続的なスキルアップを重視しています。また、ワークライフバランスに配慮した働き方を推進し、働きやすい環境の整備にも力を入れています。

具体的な施策として、資格取得・維持費支援制度やオンライン学習環境の導入により、社員の自己研鑽を支援しています。就業形態はテレワーク勤務を基本とし、時間単位有休制度も導入されています。福利厚生面では、企業型確定拠出年金制度やGLTD保険への加入を通じて、従業員の生活をサポートする体制を整えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


S&Jは、サイバーセキュリティ事業を専門とする企業です。お客様に最適なセキュリティサービスを提供し、事業の成長を支える環境づくりに貢献することをミッションとしています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、大企業から中堅企業、さらには中小企業まで、幅広い顧客層に対して情報セキュリティ対策を提供しています。疑わしい事象の検知通知だけでなく、具体的な対処やアドバイスまで実施することが同社のサービスの特徴です。サイバーセキュリティ事故対応で培った経験や対処能力を活かし、顧客企業のセキュリティ環境の維持・向上を支援しています。

また、海外製が高価なセキュリティ製品が多い中で、国産のリーズナブルな価格帯の自社製品を開発し、中小企業を中心とした顧客に提供しています。これらのサービス提供は、顧客への直接販売のほか、SIerなどを販売代理店として多様なチャネルを通じて行われています。同社のセキュリティアドバイザーやセキュリティ監視・運用サービスの多くは年間契約を基本としたストック型売上となっており、安定的な収益基盤を構築しています。

同社の事業は「サイバーセキュリティ事業」の単一セグメントで構成されていますが、サービス内容により「コンサルティングサービス」と「SOCサービス」に区分されます。コンサルティングサービスでは、セキュリティアドバイザーとして課題抽出や改善提案、サイバーセキュリティ事故発生時のインシデント対応、不審メールの分析や訓練、脆弱性診断、セキュリティプロダクトの提供などを行っています。SOCサービスでは、独自開発のSIEM「SOC Engine」やEDR「KeepEye®」を用いた情報システム全体の監視・運用アウトソーシング、他社製品の運用、ディレクトリーサービス機能に特化したAD監視などを提供しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


当事業年度の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前年同期から大きく増加しました。これは、監視サービス等の新規案件獲得や不審メール訓練の支援、セキュリティインシデントへの対応などが堅調に推移したことによるものです。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は、本業で安定的に資金を生み出し、事業拡大のための投資も行っています。財務基盤の健全性を保ちながら、成長に向けた資金の流れが見られます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も厚い状態です。自己資本比率はプライム市場の平均と比較しても高い水準にあり、安定した経営基盤を示しています。潤沢な手元資金は、不測の事態や将来の事業投資に備える余力があることを意味し、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 20.0億円 21.5億円
自己資本比率 74.1% 71.2%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び現金同等物 20.0億円 22.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローを見ると、本業で安定的に資金を生み出していることがわかります。当事業年度の営業活動によるキャッシュフローは5.3億円の獲得となり、前事業年度の3.4億円から増加しました。これは主に税引前当期純利益の増加や未払消費税等の増加によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは、当事業年度に66百万円の使用となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。前事業年度は4.0億円の使用でしたが、当事業年度は投資活動による資金の使用が大幅に減少しています。

財務活動によるキャッシュフローは、当事業年度に2.8億円の使用となりました。これは主に自己株式の取得による支出が増加したことによるものです。結果として、事業活動で得た資金から投資活動への支出を差し引いたフリーキャッシュフローは、当事業年度に5.3億円のプラスとなりました。これは前事業年度の△59百万円から大きく改善しており、同社が本業で稼いだ資金を自由に使える状態であることを示しています。この資金状況は、将来の成長投資や安定的な事業運営を支える基盤となり、入社後の雇用や給与の安定性にもつながると考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 3.4億円 5.3億円
投資CF △4.0億円 △66百万円
財務CF △0.6億円 △2.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △59百万円 5.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社はサイバーセキュリティ事業の単一事業であるため、市場の変化の影響を受けやすい性質があります。また、売上全体の84.4%を占めるストック売上が、新規契約の獲得や既存契約の更新により計画通りに積み上がらない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は事業拡大のために、高度なサイバーセキュリティ技術や知識を有する優秀な人材の確保と育成が重要な課題であると認識しています。十分な人員が確保できない場合や従業員教育が進展しない場合には、成長が鈍化する可能性があります。また、技術や営業の担当者が退職することで、ノウハウが流出するリスクも存在します。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


S&Jは、最適なセキュリティサービスを通じてお客様の事業成長を支える環境づくりに貢献することをミッションとして掲げています。サイバーセキュリティの重要性が高まる現代において、どのような価値観や文化を大切にしているのかを見ていきましょう。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


S&Jは、「私たちは、最適なセキュリティサービスをより多くのお客様へ提供し、事業の成長を支える環境づくりに貢献いたします。」をミッションとして掲げています。同社は、その時々の脅威トレンドを反映した“最適なセキュリティサービス”を提供し続けることで事業を拡大していく方針です。

また、セキュリティ課題は大手企業だけでなく、多くの企業・団体が共通して持つ課題であると捉えています。そのため、1社でも多くのお客様へセキュリティサービスを提供することが社会貢献につながると考え、事業の拡大を目指しています。お客様の事業環境や経営視点からセキュリティサービスを提供し、事業を支える環境づくりに貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


S&Jは、お客様のニーズに応える“最適なセキュリティサービス”を提供し続けることを重視しています。セキュリティ課題を持つ多くの企業・団体へサービスを提供することで社会貢献を目指す姿勢です。お客様の事業環境や経営視点に立ち、セキュリティサービスを提供し続けることを日々精進する行動としています。

人材育成においては、エンジニアを中心とした積極的な採用活動に加え、リファラル採用も取り入れています。自己研鑽を促進するため、資格取得・維持費支援制度やオンライン学習環境の導入も行っています。働きやすい環境整備として、テレワーク勤務を基本とし、時間単位有休制度などのワークライフバランスに配慮した働き方を推進しています。企業型確定拠出年金制度やGLTD保険(団体長期障害所得補償保険)の加入といった福利厚生制度も整備されています。人材の維持の指標として離職率の低減を掲げ、業界平均の10%程度からゼロに近づけることを目標としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


S&Jは、事業拡大のために高度なサイバーセキュリティ技術を有する優秀な人材の確保を重要な課題と認識しています。採用活動の強化や社内における教育制度の充実を進める方針です。また、サイバーセキュリティ対策ニーズの高まりに対応するため、営業力の強化も図り、事業に精通した営業人員を増強する計画です。

同社は、事業成長のために知名度の向上とブランドの確立が不可欠と考えており、セミナーや講演会の開催を通じて知名度向上を図るとともに、技術力を高めることでブランド確立を推進しています。AI技術の利活用によりサービス品質の改善と開発スピードの加速を図り、高付加価値なサービスを安定的に提供できる体制構築を進めています。事業拡大に対応するため、内部管理体制の充実も重要な課題とし、適切な人員配置と組織体制の整備を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


S&Jは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が経営の意思決定と監査・監督機能を担っています。これにより、コーポレート・ガバナンスの強化と経営の効率化を図る体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


S&Jの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるマクニカです。次いで代表取締役社長である三輪信雄氏が上位株主として名を連ねています。特定の事業会社と創業社長が主要な株主として同社を支えている構造です。

株主名 持株比率
マクニカ 37.69%
三輪 信雄 18.31%
BNP 10.77%
石川 剛 4.49%
木下 圭一郎 2.50%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は三輪信雄氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
三輪 信雄 代表取締役 社 長 1985年4月住友ゴム工業株式会社入社、1990年3月株式会社ラック入社、2003年9月同社代表取締役社長。2008年11月S&Jコンサルティング株式会社(現同社)設立、代表取締役社長より現職。
石川 剛 取締役 事業管掌 2004年4月株式会社セプテーニ入社、2008年1月株式会社ラック入社。2012年11月同社入社、取締役営業部長。2026年4月取締役 事業管掌より現職。
上原 孝之 取締役 セキュリティ 人材開発部長 1987年4月株式会社リクルート入社、1994年2月株式会社ラック入社。2015年6月同社入社、コンサルティング部長。2026年4月取締役 セキュリティ人材開発部長より現職。
經田 洋平 取締役 管理部長 2001年4月株式会社北陸銀行入行、2015年6月長谷川ホールディングス株式会社入社。2017年4月同社入社、2022年6月取締役 管理部長より現職。
半澤 幸一 取締役 技術管掌 兼 セキュリティ レジリエンス部 副部長 2006年4月株式会社ラック入社、2014年1月同社入社。2023年6月取締役 コアテクノロジー部長。2026年4月取締役 技術管掌 兼 セキュリティレジリエンス部 副部長より現職。
星野 喬 取締役 2008年4月株式会社マクニカ入社、2019年11月株式会社ネットワールド取締役(非常勤)(現任)。2020年6月同社取締役より現職。


社外取締役は、大桃健一氏(トレンドExpress監査役・常勤監査等委員)、谷井亮平氏(巌商事入社・監査等委員)、林孝重氏(日本モーゲージサービス取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会、監査等委員会、会計監査人の機関を設置しています。取締役会における議決権を有する3名の監査等委員が経営の意思決定に関わることで、取締役会の監査・監督機能を強化し、経営の効率化を図る体制を採用しています。社外取締役は、独立した立場から豊富な経験や幅広い見識に基づき、業務執行の監督と経営の意思決定への助言を行う役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


S&Jの役員報酬は、固定報酬と非金銭報酬等で構成されています。業績連動報酬制度は導入されていません。非金銭報酬としては、中長期的な企業価値向上を目的としたストックオプションや譲渡制限付株式が付与されます。非業務執行取締役、社外取締役、監査等委員である取締役の報酬は固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 92百万円 18.4百万円
社外取締役 3名 10百万円 3.3百万円


上記には、無報酬の取締役1名を除いております。取締役(監査等委員及び社外取締役を除く。)に対する基本報酬の額には、確定拠出年金の掛金も含めて記載されています。また、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く。)に対する非金銭報酬等の額には、譲渡制限付株式報酬として当事業年度に費用計上した額が記載されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。