【平均年収492万円】エスクロー・エージェント・ジャパン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収492万円】エスクロー・エージェント・ジャパン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

エスクロー・エージェント・ジャパンは、金融、不動産、建築、士業の各領域で取引手続きや決済支援サービスをグループ各社とともに展開しています。直近の業績は売上高が増加した一方で、利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


エスクロー・エージェント・ジャパンは、金融、不動産、建築、士業専門家の各領域において、取引手続きや決済分野の支援サービスを提供する企業です。取引関係者の業務を一貫してサポートするワンパッケージサービスを展開しています。

同社の単体従業員数は152名、連結従業員数は314名です。事業セグメントは、金融ソリューション事業、不動産ソリューション事業、建築ソリューション事業、士業ソリューション事業の4つです。

主な国内グループ会社は、エスクロー・エージェント・ジャパン信託、中央グループ(建築ソリューション事業)、サムポローニア(士業ソリューション事業)、New Deal(金融ソリューション事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社エスクロー・エージェント・ジャパンは、不動産取引の安心・安全を支える事業を展開しており、その根幹を「人財」と位置づけています。従業員一人ひとりの成長と多様性を尊重し、専門性の高い人財が活躍できる職場環境の構築に注力している会社です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数は5年台となっています。これは、一定の経験を積んだ従業員が在籍しつつも、新しい人財も加わりながら組織が成長している傾向を示しています。

項目 数値
平均年間給与 4,915,000円
平均勤続年数 5.4年
平均年齢 41.4歳
単体従業員数 152人
連結従業員数 314人
単体のグループ内比率 48.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、経営理念である「共に育つ」を掲げ、事業活動を行う「人財」こそが根幹であると位置づけています。従業員一人ひとりが高い専門性、協調性を持ち、自律し、変化を恐れず挑戦し続けることで、社会に貢献できる人財となることを目指しています。

また、人財の多様性を受け入れ、高い倫理観と信頼関係に基づき、互いを理解し、感謝し、高め合い、尊重する風通しの良い企業風土の醸成に努めています。個々の能力が最大限に発揮できるよう、キャリア志向、経験、適性に応じた人財配置を実施しています。業務研修やコンプライアンス研修に加え、海外研修など、挑戦意欲旺盛な人財にはさらなる機会を提供しています。

さらに、従業員とその家族が心身ともに健康であることこそが持続的成長の基盤であると認識しています。時間外労働の縮減や有給休暇の計画的取得、就業環境の整備や諸制度拡充等により、従業員のワーク・ライフ・バランス確保・充実を図っています。管理職のマネジメント力向上や業務の合理化・効率化を進め、従業員が安心して能力を発揮できる環境を提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 44.1%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 40.5%

多様性・登用


提出会社単体の数値です。管理職は担当マネージャー以上の者を指します。男性及び女性の正規雇用者(臨時雇用者を除く)を母数として割合を算出しています。

指標 数値
女性管理職比率 44.1%
男女間の賃金差異 73.2%

育児・介護支援


提出会社単体の数値です。男性及び女性の正規雇用者(臨時雇用者を除く)を母数として割合を算出しており、本人希望による雇用契約変更を含めた復職率です。

指標 数値
育児休業からの復職率 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社エスクロー・エージェント・ジャパンは、金融、不動産、建築、士業といった専門領域に対し、取引手続きや決済支援の知見を活かしたワンパッケージサービスを提供する企業です。同社グループは、これらの取引関係者の業務を効率化し、安全性を高めるための各種ソリューションを展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、金融機関、不動産事業者、建築事業者、士業専門家を主な顧客とし、事務の合理化や取引の安全性を向上させるためのサービスを提供しています。収益は、各種システム支援サービス、業務受託、信託サービス、非対面決済サービス、不動産オークション、住宅建築支援ツールなど、多岐にわたるソリューションの提供から得ています。当連結会計年度においては、金融ソリューション事業が最大の売上高を占めており、次いで建築ソリューション事業、士業ソリューション事業、不動産ソリューション事業が続いています。特定の顧客への収益集中も見られ、当連結会計年度では司法書士法人燈が主要な顧客の一つとなっています。

金融ソリューション

主に金融機関に対し、住宅ローン事務や相続手続きの利便性・安全性向上、業務効率化に寄与する各種サービスをクラウドシステムを通じて提供しています。収益は、専門サービスの利便性・安全性を向上させる各種システム支援サービスや、住宅ローン融資に係る業務受託サービス、信託機能を活用したエスクロー口座サービス、相続・終活手続き代行サービスから得ています。運営は、連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託が行っています。

不動産ソリューション

主に不動産事業者に対し、不動産取引の非対面決済サービス「H'OURS」を提供するなど、取引の利便性・安全性及び業務効率化のための各種サービスを提供しています。収益は、住宅ローン融資や不動産売買に係る業務受託サービス、非対面決済サービス「H'OURS」、不動産オークション取引の機会提供から得ています。運営は、連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託が行っています。

建築ソリューション

主に建築事業者に対し、現場管理や建築確認・申請業務などの利便性・安全性及び業務効率化に寄与する各種サービスを提供しています。収益は、建築の申請から各種申請用図面の作成、検査、アフターフォローまでを支援する住宅建築支援ツール「ARCHITECT RAIL」の提供や、建築・開発設計サービス、建築事業者向けコンサルティングサービスから得ています。運営は、連結子会社の株式会社中央グループが行っています。

士業ソリューション

主に不動産取引に関わる士業に対し、業務の利便性・安全性及び業務効率化のための各種サービスをクラウドシステムを通じて提供しています。収益は、登記申請に関連するオンライン申請機能や情報管理機能を有する「サムポローニアシリーズ」の提供、マイナンバーカードを利用した本人確認及び電子署名サービス「サムポロトラスト」、登記情報取得ファイリングシステムから得ています。運営は、連結子会社の株式会社サムポローニアが行っています。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
金融ソリューション 19.4億円 19.5億円
建築ソリューション 9.5億円 12.8億円
士業ソリューション 9.6億円 10.2億円
不動産ソリューション 8.9億円 8.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は変動があり、直近の当連結会計年度では減少となりました。この利益の減少は、一部の取引先に対する債権について貸倒引当金繰入額を計上したことが主な要因となっています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 35.5億円 37.1億円 41.4億円 47.4億円 50.8億円
経常利益 6.2億円 2.7億円 4.6億円 4.9億円 3.2億円
経常利益率 17.4% 7.3% 11.0% 10.3% 6.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.1億円 92百万円 3.0億円 3.5億円 1.9億円
1株当たり当期純利益(円) 9.37 2.11 6.87 8.00 4.35

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少する結果となりました。これは、売上高の増加があったものの、貸倒引当金繰入額の計上などにより営業利益が減少したことが影響していると考えられます。これらの指標は、組織全体の効率性や収益体質を測る上で注目される要素となります。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 17.7百万円 16.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.8百万円 1.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


エスクロー・エージェント・ジャパンは、安定した財務基盤を維持しつつ、将来に向けた投資も行っている状況です。キャッシュフローの動きからは、本業で得た資金を成長のための投資に充てていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高く、安定した状態にあります。手元資金も一定の水準を保っており、不況時への耐性も備えていると考えられます。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 35.6億円 35.0億円
自己資本比率 74.7% 73.4%
ROE(自己資本利益率) 9.9% 5.4%
現金及び預金 29.9億円 26.4億円


同社グループの自己資本比率は当期で73.4%となっており、前期の74.7%からわずかに減少しています。これはプライム市場の平均と比較しても高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で5.4%となり、前期の9.9%から減少しました。現金及び預金は当期末で26.4億円を保有しており、前期の29.9億円から減少しています。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


エスクロー・エージェント・ジャパンの当期のキャッシュフローは、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況を示しています。前期と比較して営業活動によるキャッシュフローは減少しましたが、投資活動による支出は増加しています。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは3.8億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が3.2億円となったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは△5.8億円の支出となり、主に定期預金の預入による支出があったためです。財務活動によるキャッシュフローは△3.1億円の支出となり、主に配当金の支払額があったことによるものです。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期で△2.0億円となり、前期の3.8億円の収入から支出に転じています。これは、本業で得た資金を上回る投資を行っていることを示しており、事業の成長に向けた取り組みが活発であると考えられます。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 6.9億円 3.8億円
投資CF △3.1億円 △5.8億円
財務CF △3.0億円 △3.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 3.8億円 △2.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、住宅ローン市場や不動産流通など国内不動産市況の動向に影響を受ける事業部門があります。これらの市場が急速に悪化した場合、取扱件数が大幅に減少する可能性があります。

また、当連結会計年度末における司法書士法人燈への売上高実績の割合は12.7%となっています。同法人の経営方針や事業戦略の変更等により、取引条件が悪化したり取引が大幅に縮小したりした場合、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループにとって、人財は極めて重要な経営資源であり、今後の事業発展を支える人財の安定的な確保は経営存続に不可欠な課題の一つです。求める人財を十分に確保・育成できない場合、または多数の従業員が一時に流出した場合、業務処理に支障をきたし、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


エスクロー・エージェント・ジャパンは、「共に育つ」という経営理念のもと、堅実、健全、革新を経営方針に掲げています。金融、不動産、建築、士業専門家の領域で、取引の安心と安全を支える社会インフラ企業を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


エスクロー・エージェント・ジャパンは、「共に育つ」を経営理念とし、堅実な経営、健全な経営、革新な経営の3点を基本的な経営方針としています。取引の安心と安全を支えるエスクローの基盤を構築し、合理的な利便性のある専門サービスの創出を目指しています。

同社グループは、自己資本の向上を経営指標として、事業生産性および収益性の向上による企業価値の最大化を追求しています。長期ビジョンとして、「専門性×革新的サービス」で未来を支える社会インフラ企業となることを掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念の実現には「人財」が根幹であると位置づけ、「人事基本方針」と従業員の行動基準である「EAJ Way」を定めています。従業員の人権と多様性(ダイバーシティ)を尊重し、高い専門性を持つ人財が活躍できる職場環境の構築を目指しています。

すべての従業員が多様性を受け入れ、高い倫理観と信頼関係により互いを理解し、感謝し、高め合い、尊重する風通しの良い企業風土の醸成を目指しています。また、公正で透明性の高い健全な経営体制を維持するため、法令遵守の徹底や内部統制の強化を図っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長のために「人財採用・育成及び従業員の意欲・能力・満足度の向上」を重要課題の一つとしています。国籍や性別等に関係なく多様な人財を採用し、その人財が活躍できる機会と環境を提供していく必要があると考えています。

また、「エンゲージメントの向上」を重要施策とし、人事制度の刷新、コミュニケーションの強化、成長機会の提供、働きやすい環境づくりの実現に取り組んでいます。組織や社会において多様性を尊重し、公平性を確保し、包摂的な職場環境を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


エスクロー・エージェント・ジャパンは、監査等委員会設置会社へ移行しており、取締役会が業務執行の決定と監督を担う体制です。公正で透明性の高い経営体制の維持を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


エスクロー・エージェント・ジャパンの筆頭株主は中央グループホールディングスです。創業家である本間英明氏も上位株主として名を連ねており、特定の株主グループが同社グループの経営に影響力を持つ資本構成となっています。千代田プロパティホールディングスも主要な株主の一つです。

株主名 持株比率
中央グループホールディングス 42.70%
本間 英明 7.16%
千代田プロパティホールディングス 6.31%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は成宮正一郎氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
成宮 正一郎 代表取締役社長 2000年雪印乳業入社、2007年同社入社。執行役員、経営企画室長、営業本部長、常務取締役、不動産事業本部長を経て、2021年より同社代表取締役社長に現職。
本間 英明 代表取締役会長 1982年本間英明土地家屋調査士事務所開設、1985年中央調査設計取締役社長。2004年同社代表取締役、2007年同社代表取締役社長を経て、2021年より同社代表取締役会長に現職。
太田 昌景 取締役 2000年朝日監査法人入社、2007年ジャスダック証券取引所入社。2014年同社入社、管理本部長、執行役員、人事部長、人事総務部長を経て、2022年より同社取締役管理本部担当に現職。


社外取締役は、山本隆氏(山本隆法律事務所所長弁護士)、丸尾浩一氏(Major7th代表取締役社長)、園田博之氏(園田博之公認会計士事務所所長)です。

エスクロー・エージェント・ジャパンは監査等委員会設置会社であり、2025年5月29日に監査役会設置会社から移行しました。取締役会は業務執行の決定と監督を行い、監査等委員である3名の社外取締役が独立した立場から監査・監督を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


エスクロー・エージェント・ジャパンの役員報酬は、株主総会で定められた限度額に基づき決定されています。取締役(監査等委員を除く)の報酬は基本報酬と譲渡制限付株式報酬で構成され、指名・報酬委員会の審議を経て決定されます。監査等委員である取締役の報酬は基本報酬のみで、監査等委員会の協議により決定される仕組みです。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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