【平均年収566万円】SFPホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収566万円】SFPホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

SFPホールディングスは、SFPダイニングなどを傘下に持つ持株会社です。グループ連結従業員数は1,149名で、直近の業績は増収減益となりました。2026年7月1日に吸収合併消滅会社となり、上場廃止予定です。


目次

※本記事は、SFPホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月21日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


SFPホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は50名、グループ連結従業員数は1,149名です。

同社グループは、手羽先唐揚の「おもてなしとりよし」や魚貝・鮮魚の「磯丸水産」を主力業態とし、居酒屋を主とした飲食店のチェーン展開を直営およびフランチャイズ方式で行っています。連結子会社3社を通じて、未出店エリアへの展開や新業態の開発にも積極的に取り組んでいます。

主な国内グループ会社は、(親会社)(飲食事業の・経営管理)、(連結子会社)SFPダイニング(飲食事業の・運営)、(持分法適用関連会社)クリエイティブ・サービス(コーポレート業務の提供)などです。

SFPホールディングスは、2026年7月1日を効力発生日として吸収合併消滅会社となり、2026年6月29日付けで上場廃止となる予定です。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


SFPホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を担っています。同社グループは、挑戦を尊重し、従業員一人ひとりの多様性を活かすことで、働きがいのある職場環境づくりを推進していることが特徴です。自律的な成長を促す教育・研修制度を通じて、人財育成にも力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


SFPホールディングス単体では、平均年齢が45歳を超え、平均勤続年数も12年を超える水準となっています。これは、比較的落ち着いた年齢構成と、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示唆しています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,657,000円
平均勤続年数 12.7年
平均年齢 45.7歳
単体従業員数 50人
連結従業員数 1,149人
単体のグループ内比率 4.4%


同社は、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)として退職一時金制度を採用しています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は3.5億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「日本を豊かにする『食』の専門店集団を目指す」というビジョンに基づき、人財を重要な経営資源と位置付けています。変化に対応し、ステークホルダーの期待に応えられる人財を育てるため、挑戦を尊重する社風を大切にし、自律的な知識や能力を伸ばす教育・研修を提供しています。

また、年齢、性別、国籍等にかかわらず、個の多様性を活かして能力を最大限発揮できる環境整備に注力しています。従業員一人ひとりが尊重しあえる職場環境・制度を整備し、働きがいのある職場づくりを推進しています。

具体的には、「多様な人財の活躍」と「働きがいのある職場環境」をマテリアリティ(重要課題)として掲げています。短時間勤務制度や障がい者雇用、外国人社員の積極的な登用・教育を通じて多様な人財の活躍を促進しています。さらに、健康診断の実施、有給休暇取得の推進、人事制度の改定、ストレスチェック、永年勤続表彰、育児休暇取得の推進など、働きがいのある職場環境づくりに向けた多岐にわたる施策を展開しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は開示されていません。男女の賃金の差異は、主に男女間の管理職比率の差異によるものです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 17.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 58.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 62.7%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート有期労働者) 102.9%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ SFPダイニング株式会社

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 81.8%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 82.1%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート有期労働者) 96.2%


▼ 株式会社ジョー・スマイル

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 88.4%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 93.1%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート有期労働者) 97.5%


▼ 株式会社クルークダイニング

指標 数値
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 84.8%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 89.2%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート有期労働者) 94.9%

グループ全体(連結)

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.1%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 81.6%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 96.0%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート有期労働者) 81.0%

多様な人財の活躍、働きがいのある職場環境に関する目標

指標 数値
女性の管理職の比率(2026年2月末時点) 9.1%
女性の管理職の比率(2027年2月期目標) 11.8%
男女間賃金格差(女性平均対男性平均、2026年2月末時点) 81.6%
男女間賃金格差(女性平均対男性平均、2027年2月期目標) 80.0%
育児休業取得率(2026年2月末時点) 66.7%
育児休業取得率(2027年2月期目標) 66.0%
男性育児休業取得率(2026年2月末時点) 50.0%
男性育児休業取得率(2027年2月期目標) 55.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


SFPホールディングスは、居酒屋業態を主力とする飲食事業を展開する持株会社です。手羽先唐揚の「おもてなしとりよし」や魚貝・鮮魚の「磯丸水産」などを直営およびフランチャイズ方式でチェーン展開し、多様なブランドで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、手羽先唐揚を看板商品とする「おもてなしとりよし」や、魚貝・鮮魚を名物とする「磯丸水産」を主力業態として、居酒屋を主に直営方式でチェーン展開しています。一部地域ではフランチャイズ方式も採用しており、未出店エリアへの展開や新業態の開発にも積極的に取り組んでいます。

収益は、主に店舗での飲食提供による売上高から得ています。フランチャイズ店からのロイヤリティ収入も収益の一部を構成しています。

同社グループの事業は飲食事業の単一セグメントで構成されており、特定の製品やサービスに収益が集中している状況ではありません。また、本邦以外への外部顧客への売上高はなく、海外事業は展開していません。特定の主要顧客に売上が集中していることもありません。

具体的には、「鳥良事業部門」では「おもてなしとりよし」を展開し、当連結会計年度にはメニュー構成や価格体系の見直しを実施しました。「磯丸事業部門」では「磯丸水産」を直営・フランチャイズで展開しており、一部店舗の業態転換も行っています。その他部門では「五の五」「鉄板ホルモン五の五」「町鮨とろたく」などの新業態開発・出店を進めています。連結子会社であるフードアライアンスメンバーも「桜馬亭」「信州そだち」などの店舗を出店し、グループ全体の事業を多角的に展開しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上高は増加傾向にあります。しかし、直近の当連結会計年度においては、売上高は前期から増加したものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期から減少する結果となりました。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 104億円 229億円 291億円 304億円 311億円
経常利益 22.0億円 15.8億円 22.4億円 22.8億円 18.4億円
経常利益率 21.2% 6.9% 7.7% 7.5% 5.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 17.5億円 5.5億円 17.3億円 14.9億円 10.9億円
1株当たり当期純利益(円) 67.70 21.32 71.00 65.15 47.60

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少しており、生産性を示す指標は低下傾向にあることがうかがえます。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 29.4百万円 27.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.1百万円 1.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤は、自己資本比率やROE、手元資金の状況から安定性が見られます。キャッシュフローの状況からは、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資も行っていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な収益獲得ができている状況です。手元資金も一定の厚みがあり、事業運営の安定性につながっています。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 87.3億円 91.8億円
自己資本比率 62.5% 68.0%
ROE(自己資本利益率) 18.0% 12.1%
現金及び預金 52.8億円 43.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当期における営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっています。これは、税金等調整前当期純利益や減価償却費が主な増加要因となった一方で、未払消費税等の減少や法人税等の支払いがあったことによるものです。

投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、新規出店や改装のための有形固定資産の取得、敷金及び保証金の差し入れに資金が使われています。財務活動によるキャッシュフローもマイナスで、短期借入金の純減額や配当金の支払いが主な要因です。本業で得た資金を投資に回しつつ、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、事業の成長と安定性を両立している状況がうかがえます。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 20.5億円 13.8億円
投資CF △4.9億円 △10.0億円
財務CF △8.1億円 △13.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 15.7億円 3.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

外食業界は新規参入が多く、継続的な価格競争により厳しい競合状態が続いています。市場ニーズや消費者嗜好の変化、競合店舗の増加により、集客力が低下する可能性があります。

また、食材の安全性問題や調達難、市況変動、天候不順、災害、国際紛争、エネルギー価格高騰、物流コスト上昇、ウイルス流行、法令改正等の外的要因により、食材の調達に制限を受けたり、仕入コストが上昇したりするリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

飲食店事業の展開において、サービス提供のための人材確保と育成は不可欠です。外食業界全体の人手不足や採用環境の変化により、必要な人材が確保できなくなった場合、店舗の集客力低下や営業時間の短縮、計画通りの出店が困難となる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


SFPホールディングスは、「食」を通じて顧客に喜びと感動を提供し、社会に貢献することを目指す企業です。専門性の高い飲食店を丁寧に展開し、持続的な企業価値向上に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「時流を先見した『こだわり』の限りなき追求」を経営理念としています。同社グループのミッションは「一人でも多くのお客様に喜びと感動を与え共に幸せになろう」であり、このミッションのもと店舗展開を進めています。

目指すビジョンは「日本を豊かにする『食』の専門店集団」であり、専門性の高い飲食店をひとつひとつ丁寧に増やしていくことを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、サステナビリティに関する取り組みを組織的に推進しており、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。人財育成においては、何事もあきらめずに挑戦し続ける人財を重視し、チャレンジを尊重する社風を大切にしています。

また、従業員一人ひとりが年齢、性別、国籍等にかかわらず、個の多様性を活かして能力を最大限発揮できる職場環境・制度の整備を進めています。働きがいのある職場づくりを推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、外食産業を取り巻く環境における人手不足を重要な課題と認識しています。この課題に対し、持続的な企業価値向上を目指し、人財の獲得・育成を重点テーマとしています。

具体的には、人事制度の見直しや賃上げを通じて採用条件や待遇を改善し、優秀な人財の獲得と人財流出の抑制に取り組んでいます。また、特定技能1号試験に合格した外国人を積極的に採用し、育成・支援体制を強化することで生産性の向上を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


SFPホールディングスは、取締役会と監査等委員会制度を採用しており、経営の健全性・効率性及び透明性の確保に努めています。取締役会は同社グループ全体の重要事項の意思決定と職務執行の監督を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


SFPホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるクリエイト・レストランツ・ホールディングスです。同社は発行済株式の過半数を保有しており、同社グループの経営に大きな影響力を持つ株主となっています。

株主名 持株比率
クリエイト・レストランツ・ホールディングス 58.92%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.27%
三井物産流通グループ 0.92%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は佐藤誠氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
佐藤 誠 代表取締役社長 1986年銀座レストラン高松入社後、旧サムカワフードプランニングに入社。2011年サムカワフードプランニング(現同社)取締役商品本部長を経て、2013年より同社代表取締役社長に現職。SFPダイニング、CMD、FastWorksの取締役も務めています。
木村 哲博 常務取締役 1993年サムカワフードプランニング(現同社)入社。同社で磯丸事業部長、商品本部長兼商品開発部長を歴任。CMD代表取締役社長を経て、2025年より同社常務取締役管理部門管掌に現職。
加藤 裕 常務取締役 1988年西洋フードシステム入社後、サムカワフードプランニング(現同社)に入社。同社で鳥良事業部長、磯丸事業部長、営業本部長を歴任。SFPダイニング代表取締役を経て、2025年より同社常務取締役に現職。


社外取締役は、長南伸明氏(公認会計士長南伸明事務所 代表・監査等委員)、髙見由香里氏(ウィルウィル 代表取締役・監査等委員)、柿田徳宏氏(けやき総合法律事務所 共同パートナー・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役は取締役の職務執行及び企業経営の適法性を監査しています。独立社外取締役3名が監査等委員会の構成員として、経営の透明性と公正性の確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


SFPホールディングスの役員報酬は、取締役(監査等委員を除く)に対しては固定的な基本報酬、業績連動報酬、および株式報酬で構成されています。業績連動報酬は売上高や経常利益などの定量目標の達成度合いに応じて変動し、株式報酬は企業価値向上へのインセンティブ付与を目的としています。一方、監査等委員である取締役の報酬は、職務の性格を考慮し、業績連動を行わない基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 72百万円 17.9百万円
社外役員 3名 11百万円 3.7百万円


同社役員報酬の総額は83百万円であり、対象となる役員は合計7名です。1人あたりの平均報酬は11.8百万円となっています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。