※本記事は、株式会社ジオコード の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ジオコードグループは、Webマーケティング事業とクラウドセールステック事業の2つのセグメントで事業を展開しています。Webマーケティング領域全般の課題解決を支援し、クラウド業務支援ツールをSaaS形態で提供しています。
単体従業員数は135名、連結従業員数は137名です。セグメントはWebマーケティング事業、クラウドセールステック事業の2つです。
主な国内グループ会社は、Tria(広告代理業)、ミニマリスティック(デジタルマーケティング事業)などです。
ジオコードは、2025年12月に株式会社Triaと合同会社ミニマリスティックを連結子会社化し、これに伴い当連結会計年度より連結決算に移行しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社ジオコードは、Webマーケティング事業とクラウドセールステック事業を展開しており、専門性の高い領域で事業成長を目指しています。このような事業特性から、従業員の専門能力の向上と長期的な活躍を支援する働き方が期待できるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の定着と育成に注力しており、平均勤続年数は過去5年間で伸長傾向にあります。平均年齢は30代半ばであり、比較的若手から中堅層が中心となって活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,427,450円 |
| 平均勤続年数 | 4年10ヶ月 |
| 平均年齢 | 35.1歳 |
| 単体従業員数 | 135人 |
| 連結従業員数 | 137人 |
| 単体のグループ内比率 | 98.5% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するために、人的資本の強化を重要視しています。多様なバックグラウンドを持つ人材の採用を積極的に推進し、Webマーケティングおよびクラウドサービスの提供に必要な高度な専門性を持つ人材の育成に注力しています。
採用後の定着と育成にも力を入れており、実務スキルの習得・向上に向けた研修や資格取得支援制度の充実を図っています。また、職位や等級に応じた研修を実施し、従業員のキャリア形成に応じた成長機会を提供しています。
年齢・性別・国籍等にかかわらず適材適所の配置および登用を行い、多様性の確保を推進しています。さらに、多様な働き方に対応した各種制度の整備、オンボーディング施策、メンタルヘルスケアの充実等を通じて、従業員が安心して長期的に活躍できる環境の構築に努めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。労働者の男女の賃金の差異は、賃金制度・体系において性別による差異はなく、主に男女間の管理職比率、雇用形態および勤続年数の差異によるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 20.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 25.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 78.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 78.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 6.4% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性従業員比率 | 29.6% |
| 女性管理職比率 | 20.0% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 平均勤続年数 | 4年10ヶ月 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ジオコードは、Webマーケティングとクラウドセールステックの二つの事業を柱に、企業の集客から業務効率化までを一貫して支援しています。顧客の事業成長と生産性向上に貢献するソリューションを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、Webマーケティング事業とクラウドセールステック事業の2つのセグメントで事業を展開しています。Webマーケティング事業では、インターネット広告運用やWebサイト制作、SEO対策といったWebマーケティング全般の課題解決を支援しています。クラウドセールステック事業では、営業支援ツールや勤怠・経費精算ツールといったクラウド業務支援ツールをSaaS形式で提供し、顧客の生産性向上に貢献しています。これらの事業を通じて、企業の集客から業務効率化までを一貫して支援する体制を構築しています。
Webマーケティング事業
Webマーケティング事業では、Webマーケティング領域全般にわたる課題解決を支援する各種サービスを提供しています。インターネット上のマーケティング活動に不可欠なSEO対策、Webサイト制作、インターネット広告運用などを包括的に提供し、顧客のWebマーケティング活動を分析・診断することで、最適なソリューションの実現を支援しています。また、生成AI等の先端技術の普及に伴う検索行動の変化に対応し、AI最適化(AIO)領域への対応を強化し、提供サービスの高度化及び付加価値の向上を推進しています。
収益は、AI最適化・SEO・Web開発、インターネット広告などのサービス提供から得ています。
クラウドセールステック事業
クラウドセールステック事業では、働き方改革や生産性向上に貢献するクラウド業務支援ツールをSaaS形態で提供しています。開発から販売、導入後のサポートまでを一貫して自社で手がけることで、顧客ニーズを迅速に提供サービスへ反映させる体制を構築しています。主なサービスとして、営業活動のプロセスを可視化し、蓄積データの分析・活用を可能にする営業支援ツール「ネクストSFA/CRM」や、交通系ICカードで勤怠管理・交通費精算・各種経費精算をワンストップで処理できる「ネクストICカード」を提供しています。
収益は、クラウドサービス(ネクストSFA/CRM、ネクストICカード)の提供から得ています。
Webマーケティング事業が同社グループの売上高の大部分を占めており、クラウドセールステック事業がこれに続いています。特定の顧客への売上集中は見られず、海外売上高は全体の10%未満となっています。
| セグメント | 売上高(2025年2月期) | 売上高(2026年2月期) |
|---|---|---|
| Webマーケティング事業 | - | 16.3億円 |
| クラウドセールステック事業 | - | 2.6億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは、当連結会計年度より連結決算に移行しています。そのため、過去の連結業績との比較はできませんが、当連結会計年度の売上高は18.9億円となりました。営業利益はM&Aアドバイザリー費用等の計上により営業損失となりましたが、経常利益は有価証券投資に係る配当収益等により黒字を確保しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、M&A関連費用の一時的な要因により当期純損失となっています。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 18.9億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 19百万円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 1.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | △8百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | △2.72 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は13.8百万円、従業員1人あたりの営業利益は△0.1百万円となっています。これらの数値は当連結会計年度のものであり、同社グループの事業活動における生産性を示しています。M&A関連費用の一時的な計上が営業利益に影響を与えている状況です。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 13.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | △0.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動による資金創出がありつつも、将来に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。これにより、事業の成長性と安定性の両面から現在の経営状況を把握することができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。これにより、安定した経営基盤を維持していることが示されています。一方で、ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、収益性には課題がある状況です。手元資金は潤沢であり、事業運営における資金の安定性が見られます。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 11.7億円 | 12.2億円 |
| 自己資本比率 | - | 38.4% |
| ROE(自己資本利益率) | - | △0.7% |
| 現金及び預金 | 9.4億円 | 10.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは27百万円のプラスとなりました。これは主に、仕入債務や未払費用、契約負債の増加、減価償却費、株主優待引当金の増加があった一方で、売上債権の増加があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、連結子会社株式の取得や投資有価証券の取得による支出が大きく、△333百万円のマイナスとなっています。これは将来に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入や短期借入金の純増加があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払いがあり、411百万円のプラスとなりました。
結果として、フリーキャッシュフローは△306百万円のマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資の段階にあることがうかがえます。このような資金の流れは、事業拡大への意欲を示しており、今後の成長性への期待につながる一方で、一時的に資金を外部から調達している状況です。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 27百万円 |
| 投資CF | - | △333百万円 |
| 財務CF | - | 411百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △306百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、Webマーケティング事業において特定の広告媒体社に大きく依存しており、広告枠の提供が滞る場合には事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット広告市場およびクラウド市場では競合他社との競争が激化しており、サービス品質の差別化や競争優位性の確保ができない場合には、業績に影響を及ぼすリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業の持続的な成長のため、高付加価値サービスを提供できる人材の確保と育成を重要視しています。しかし、必要な人材の確保や育成が計画通りに進まない場合、競争力の低下や事業拡大の制約要因となる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ジオコードグループは、Webマーケティングとクラウドセールステックを中核事業とし、顧客と社会に有益なサービスを創造することを目指しています。同社グループは、人的資本を重視し、多様な人材が活躍できる組織づくりに取り組んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ジオコードグループは、「Webマーケティングとセールステックを活用し、顧客、社会にとって有益なサービスを創る。」という企業理念を掲げています。同社グループは、Webマーケティング事業とクラウドセールステック事業を中核としています。企業の集客から受注・成約に至るまでのプロセスを一社完結で支援する体制の強化に取り組み、世の中になくてはならない会社となることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ジオコードグループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上には人的資本の強化が重要であると認識しています。多様なバックグラウンドを持つ人材の採用を積極的に推進し、Webマーケティングやクラウドサービスの提供に必要な高度な専門性を持つ人材の育成と定着に注力しています。
年齢・性別・国籍等にかかわらず適材適所の配置と登用を行い、多様性の確保を推進しています。また、多様な働き方に対応した各種制度の整備やオンボーディング施策、メンタルヘルスケアの充実を通じて、従業員が安心して長期的に活躍できる環境の構築に努めています。業務プロセスの見直しやAIの活用による生産性向上も推進し、高効率な組織体制の構築に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ジオコードグループは、多様な人材の確保と組織力の強化を優先的に対処すべき課題としています。人的資本を重要な経営資源と位置づけ、積極的な採用活動に加え、育成制度の充実、適切な評価制度の整備、魅力的な報酬体系の構築を通じて、多様な人材を確保し組織力の強化を図っています。業務プロセスの見直しやAIの活用による生産性向上を推進し、持続的な成長を支える高効率な組織体制の構築に取り組んでいます。
また、グループ経営管理体制とコーポレート・ガバナンスの強化も重点テーマです。M&Aによる子会社化に伴い、情報セキュリティ体制やリスク管理体制の強化を継続し、社外役員によるモニタリング機能の充実を通じてガバナンスの実効性向上に努めています。M&A後の統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)を通じて、子会社の経営管理体制の整備、業務プロセスの標準化、組織間連携の強化を進め、グループ一体の経営管理体制の早期確立を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ジオコードは、取締役会と監査役会を設置する監査役会設置会社です。社外取締役や社外監査役も選任されており、経営の透明性と健全性の向上を図る体制となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ジオコードの筆頭株主は、代表取締役社長である原口大輔氏の資産管理会社であるディーグラウンドです。原口大輔氏個人も第2位の大株主となっており、創業家が同社グループの経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ディーグラウンド | 35.76% |
| 原口大輔 | 22.26% |
| 吉田知史 | 3.34% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は原口大輔氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 原口 大輔 | 代表取締役 社長 | 1997年9月にニチヨーキャリー(現ベストランス)に入社後、ネクサス、リベラルを経て、2005年2月に有限会社ジオコード(現同社)を設立し取締役就任。2006年5月より同社代表取締役社長に現職。 |
| 吉田 知史 | 専務取締役 | 1994年9月に等松・トウシュ・ロスコンサルティング(現アビームコンサルティング)に入社。監査法人勤務を経て、2012年2月にアイビーシーに入社し取締役経営管理部長。2018年2月より同社専務取締役に現職。 |
| 坂従 一也 | 取締役 オーガニックマーケティング部長 | 2011年4月にマクニカに入社。2014年3月に同社に入社し、営業部長などを歴任。2017年8月より同社取締役に現職。2025年9月よりオーガニックマーケティング部長を兼任。 |
| 新井 政樹 | 取締役 Web広告部長 | 2014年4月にインフォニアに入社。2017年12月に同社に入社し、Web広告部長などを歴任。2026年5月より同社取締役に現職。 |
社外取締役は、大原茂氏(元ウィルグループ代表取締役社長)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役1名、社外監査役2名を選任しています。これにより、客観的かつ中立的な視点から経営監視を行う体制を構築しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ジオコードの役員報酬は、月例の固定報酬を基本としています。役位や職責、会社への貢献度、同業他社の水準などを総合的に考慮して決定されており、業績連動報酬や非金銭報酬は採用していません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 44百万円 | 14.5百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.4百万円 |
| 社外取締役 | 2名 | 3百万円 | 1.6百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 6百万円 | 3.0百万円 |
役員報酬の総額は61百万円となっています。
なお、社外取締役の人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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