※本記事は、株式会社セレコーポレーション の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
セレコーポレーションは、賃貸住宅事業、賃貸開発事業、賃貸経営事業の3つの事業を1都3県で展開しています。アパート経営に関するコンサルティングから建築、販売、管理まで一貫したソリューションを提供しています。
単体従業員数は198名、連結従業員数は198名です。同社グループの事業セグメントは、賃貸住宅事業、賃貸開発事業、賃貸経営事業の3つです。
主な国内グループ会社は、セレレントパートナーズ(賃貸経営事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社セレコーポレーションは、賃貸住宅事業を主軸とする企業です。同社グループでは、従業員の成長を重視し、働きやすい環境づくりに力を入れています。給与水準や働き方に関する具体的な情報は、以下の各項目で詳しくご紹介します。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
平均年齢43.9歳、平均勤続年数8年11ヶ月というデータから、同社では一定の経験を積んだ従業員が長く活躍している傾向が見られます。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、魅力的な要素となるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,914,000円 |
| 平均勤続年数 | 8年11ヶ月 |
| 平均年齢 | 43.9歳 |
| 単体従業員数 | 198人 |
| 連結従業員数 | 198人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
同社は確定拠出年金制度を採用しています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
セレコーポレーションは、社員を「人財」と捉え、人的資本を経営の根幹に位置付けています。長期経営ビジョン「ビジョン2030」と連動した人財戦略を策定し、企業価値の極大化を目指しています。
具体的には、「人財の活性化」「人財育成」「人財獲得」「環境整備」の4つの観点から施策を実行しています。人財の活性化では、役職定年制やジョブ型人事制度の導入により、組織の新陳代謝とエンゲージメント向上を図っています。
人財育成においては、独自の社内教育・研修機関「セレアカデミー」を運営し、次世代経営者の育成に注力しています。また、女性社員のキャリア開発を目的とした懇親会を通じて、キャリアイメージの明確化を支援しています。
人財獲得では、専門性の高い多様な人財の採用を進め、社内環境整備では、時差勤務や時間単位有給休暇の利用促進、在宅勤務・サテライト勤務環境の整備を行っています。さらに、休業者支援体制の強化や医療保険制度の導入により、誰もが安心して働き続けられる職場づくりを推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
セレコーポレーションおよび連結子会社は関連法令による公表義務の対象ではないため、法定開示データは省略されています。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
セレコーポレーショングループは、アパート経営に関するコンサルティングから開発、管理までを一貫して手掛ける事業を展開しています。オーナーの課題解決と若者への住まいの提供を通じて社会に貢献しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、セレコーポレーションと子会社のセレレントパートナーズの2社で構成され、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)を主要な事業エリアとしています。収益モデルは、アパートの建築・販売といったフロー型ビジネスと、アパート管理による継続的なストック型ビジネスを組み合わせた多角的なものです。
賃貸住宅事業
アパート経営に関するコンサルティングとソリューションを提供し、空間設計を重視したアパートの建築を行っています。自社工場での鋼材製造と自社施工による品質管理を徹底しています。
収益は、アパートの企画、設計、施工等の請負事業から得ています。運営は、セレコーポレーションが行っています。
賃貸開発事業
土地を保有していない富裕層向けに、資産価値の高い都内の城南・城西エリアで駅近の土地を仕入れ、付加価値の高いアパートを建築・販売しています。
収益は、土地の仕入れからアパート建築、そして販売に至る一連の開発事業から得ています。運営は、セレコーポレーションが行っています。
賃貸経営事業
アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を主軸とし、賃貸管理手数料など継続的な収入を得るストック事業を展開しています。入居者募集から入退去管理、建物維持管理までを担っています。
収益は、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務、保険代理店業務、不動産賃貸保証業務から得ています。運営は、セレコーポレーション及び子会社のセレレントパートナーズが行っています。
| セグメント | 売上高(2025年2月期) | 売上高(2026年2月期) |
|---|---|---|
| 賃貸経営事業 | 100億円 | 105億円 |
| 賃貸住宅事業 | 93.0億円 | 83.6億円 |
| 賃貸開発事業 | 46.1億円 | 13.1億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は前期に減少したものの、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動しながらも一定の水準を維持しています。特に当期は、売上高が前期から減少しましたが、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も同様に減少する結果となりました。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 184億円 | 214億円 | 231億円 | 239億円 | 202億円 |
| 経常利益 | 9.8億円 | 12.5億円 | 16.6億円 | 20.4億円 | 17.0億円 |
| 経常利益率 | 5.3% | 5.9% | 7.2% | 8.5% | 8.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 107億円 | 8.5億円 | 11.1億円 | 14.2億円 | 11.5億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 3,307.36 | 247.64 | 322.54 | 417.62 | 338.75 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して減少しています。これは、当期の売上高が前期比で減少したことによる影響と考えられます。一方で、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少しています。
これらの指標の変動は、同社グループの事業環境の変化や、販売戦略の見直し、建築コストの上昇などが影響している可能性があります。従業員1人あたりの生産性指標は、組織の効率性や収益体質を測る上で重要な要素となります。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 128.6百万円 | 102.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 10.9百万円 | 8.5百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性は、企業の持続的な成長と従業員の雇用・給与の安定性に深く関わります。セレコーポレーションの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も厚い状態を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は、前期から上昇し、高い水準となっています。これは、プライム市場の平均と比較しても非常に高い水準であり、強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)は前期から減少していますが、依然としてプラスを維持しています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しましたが、依然として潤沢な水準を維持しており、不況時への耐性があると考えられます。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 204億円 | 211億円 |
| 自己資本比率 | 82.1% | 85.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 7.1% | 5.5% |
| 現金及び預金 | 186億円 | 161億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、資金の流出となりました。これは主に棚卸資産の増加や法人税等の支払額によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローも資金の流出となっており、定期預金の預け入れや有形固定資産及び無形固定資産の取得が行われました。財務活動によるキャッシュ・フローも資金の流出となっており、主に配当金の支払いによるものです。
これらのキャッシュ・フローの状況から、同社グループは本業で得た資金を上回る投資を行っており、成長投資フェーズにあることが示されています。フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 15.3億円 | △16.3億円 |
| 投資CF | △1.0億円 | △6.2億円 |
| 財務CF | △6.1億円 | △4.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 14.3億円 | △22.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、賃料水準や不動産市況の変動、建築資材価格の動向といった外部環境の影響により、建設受注や収益性に影響が生じる可能性を認識しています。また、競合による類似商品・サービスの投入や市場ニーズの変化により、商品開発が想定通りに進まず、差別化や競争力を維持できないリスクも挙げています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、建設業界における職人の後継者不足を背景に、必要とする技術人財を安定的に確保できない場合、施工能力の低下や持続的成長の制約を通じて業績に影響を及ぼす可能性をリスクとして挙げています。このリスクに対し、協力業者との連携や自社内での職人育成体制の検討を進めています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
セレコーポレーションは、「子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ」という企業理念のもと、日本の未来を担う若者たちのより素晴らしい未来を拓くことを目指しています。社員一人ひとりの「しあわせ」の総和を企業価値と捉え、持続可能な安定的成長を追求する企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
セレコーポレーションは、「子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ」という企業理念を掲げています。これは、日本の豊かな未来を創造し、社会に貢献する永続企業を目指すものです。事業目的として「ゲストに最高の笑顔と感動を届け続ける」ことを掲げ、若者たちの住まいの選択肢を増やし、より素晴らしい未来を拓く一翼を担うことを社会における存在意義と位置づけています。
また、「社員一人ひとりの「しあわせ」の総和が企業価値」という独自の指標を大切にしています。経営方針は「持続可能な安定的成長」であり、長期経営ビジョン「ビジョン2030」では『企業価値の極大化と物心両面の「しあわせ」の実現』をありたい姿としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
セレコーポレーションでは、価値創造のために「信頼」「人財」「変化」を行動指針としています。社会の一員として約束を守り、入居するゲストや品質への信頼を培うことを重視しています。また、社員を「人財」と記し、会社にとって何よりも大切な財産であるという考えのもと、一人ひとりの成長が会社の成長につながると捉えています。
環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、自らも変化を恐れずに挑戦することが、豊かな未来を拓く原動力であるとしています。企業価値を高める上で人的資本を経営の根幹と位置づけ、人財の活性化、育成、獲得、環境整備に注力しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
セレコーポレーションは、「ビジョン2030」の実現に向け、人的資本経営の実践を優先課題としています。優秀な人財の継続的な確保と育成が最も重要であると認識しており、セレアカデミーを設置し、社員の自己研鑽と専門性向上を支援しています。また、ジョブ型人事制度を導入し、社員一人ひとりが最大限の力を発揮できる環境を促進しています。
さらに、内部管理体制の強化にも取り組んでおり、コーポレート・ガバナンス機能の強化と内部統制システムの適切な運用を重視しています。カンパニーごとの内部統制専任担当者の配置や、リスクマネジメント室、内部統制室の新設により、ガバナンスの強化を図っています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
セレコーポレーションは、経営の透明性と効率性を高めることを基本方針としています。独立性のある社外取締役や社外監査役の選任を通じて経営監督機能を強化し、実効性のある企業統治体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの筆頭株主は、創業者一族の資産管理会社であるジェイコーポレーションです。同社は発行済株式の過半数を保有しており、同社グループの経営に強い影響力を持つ株主構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ジェイコーポレーション | 57.86% |
| マキテック | 11.54% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合 | 6.44% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は12名(男性10名・女性2名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長執行役員は山口貴載氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 山口 貴載 | 代表取締役社長執行役員 | 1987年4月日本電気ホームエレクトロニクス㈱入社。2002年12月同社入社。2023年5月同社代表取締役社長執行役員 最高執行責任者。2024年5月同社代表取締役社長執行役員より現職。 |
| 西本 昌善 | 取締役常務執行役員 開発カンパニー長 | 1989年4月ニツセキハウス工業㈱入社。2002年12月同社入社。2023年5月同社取締役常務執行役員。2026年3月同社取締役常務執行役員 開発カンパニー長より現職。 |
| 鈴木 謙一 | 取締役常務執行役員千葉工場カンパニー長 | 1994年4月ニツセキハウス工業㈱入社。2002年12月同社入社。2023年5月同社取締役常務執行役員。2026年3月同社取締役常務執行役員 千葉工場カンパニー長より現職。 |
| 大嶋 正史 | 取締役常務執行役員 | 1984年4月㈱住宅ローンサービス入社。2007年10月㈱セレアセットアドバイザーズ代表取締役。2023年5月同社取締役常務執行役員より現職。 |
| 小栗 聡 | 取締役常務執行役員 | 1995年9月横山勝男公認会計士事務所入所。2007年2月㈱デ・リード&セレホールディングス(現同社)入社。2026年3月同社取締役常務執行役員より現職。 |
| 竹内 毅 | 取締役 常務執行役員 | 1992年4月石川島播磨重工業㈱(現㈱IHI)入社。2006年7月公認会計士登録。2025年5月同社取締役常務執行役員より現職。 |
社外取締役は、渡辺衛男氏(元旭化成不動産レジデンス代表取締役社長)、白石徹氏(Sコンサルティング有限会社代表取締役)、奥地正敏氏(元ブラジル戸田建設代表取締役社長)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を設置しています。独立性のある社外取締役・社外監査役の選任により、経営の健全性、透明性、効率性を確保する体制を採用しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役の報酬は、役位に応じた固定報酬、持続的な企業価値向上を図るインセンティブとしての業績連動報酬(賞与)、および株式報酬としての株式給付信託(BBT)で構成されています。業績連動報酬は粗利益率および営業利益の達成率を業績指標として支給され、株式給付信託(BBT)は目標達成度や実績に基づいてポイントが付与されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 7名 | 1.6億円 | 23.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 16百万円 | 7.8百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 29百万円 | 5.7百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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