※本記事は、
Umios株式会社
(旧会社名 マルハニチロ株式会社)
の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
Umiosは、水産資源事業、食材流通事業、加工食品事業を主たる事業として展開しています。国内外で漁業・養殖から加工・販売まで一貫したバリューチェーンを構築し、多様な水産物や食品を提供しています。
単体従業員数は1,738名、連結従業員数は12,479名です。同社グループの事業セグメントは、水産資源事業、食材流通事業、加工食品事業、その他の4つです。
主な国内グループ会社は、大洋エーアンドエフ(水産資源・事業)、大都魚類(食材流通・事業)、アイシア(加工食品・事業)、Umiosロジ(その他)などです。
Umiosは、2026年3月1日付でマルハニチロからUmiosへ社名を変更しました。また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
Umiosは、海を起点とした食のソリューションカンパニーへの変革を目指しており、人財を価値を生み出す資本と捉え、個人の成長と企業価値の向上を両立させる人財戦略を推進しています。多様な人財が挑戦と共創を通じて活躍できる職場環境の整備に力を入れていることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も40歳を超えていることから、安定した環境でキャリアを築いている従業員が多い傾向にあると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,831,821円 |
| 平均勤続年数 | 14.4年 |
| 平均年齢 | 41.0歳 |
| 単体従業員数 | 1,738人 |
| 連結従業員数 | 12,479人 |
| 単体のグループ内比率 | 13.9% |
同社グループは、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型の制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。これらの制度は国内グループ会社に適用されており、一部連結子会社では確定拠出制度を採用しています。
退職一時金制度があり、退職金は勤務期間や職能資格制度に基づく「ポイント」により算定されます。なお、2026年3月31日時点の退職給付債務は370億円、年金資産は260億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
Umiosは、海を起点とした価値創造力で「食」を通じた社会課題を解決する「ソリューションカンパニー」への変革を目指しており、グローカルに価値を創造する人財と、「挑戦と共創」の文化を体現する人財・組織の存在が不可欠であると位置付けています。人財を「価値を生み出す資本」と捉え、個人の成長と企業価値の向上を同時に実現することを根幹に置いた人財戦略を推進しています。
従業員給与・報酬の決定に関する方針については、人財戦略との整合性を図りながら策定を進めており、現時点では、個人の成長・挑戦・共創への貢献を公正に評価・処遇すること、多様な人財が主体的に挑戦し長期的に活躍できる水準を整備すること、人的資本への投資と従業員への公正な還元を両立し成長の好循環を支えることを基本としています。また、取締役・執行役員および従業員である管理職に対し、業績連動型株式報酬制度「株式給付信託」を導入しています。
同社グループは、人的資本経営推進プロジェクトを設置し、「そだつ・つなぐ・ひろがる・ととのう」の4つの戦略コンセプトに基づき、人財マネジメント方針と社内環境整備方針を推進しています。具体的には、経営リーダー人財、グローバル人財、DXリーダー人財、サステナビリティ人財の育成プログラムを推進し、新サクセッションプログラムやグローバル人財育成スキームなどを展開しています。人財配置においては、採用と配置を一体的に改革し、異なる視点・経験・専門性を持つ異能異彩人財の採用比率を高める方針です。2026年度からは、従業員一人ひとりが自律的にキャリアを切り拓く「キャリアオーナーシップ」の取り組みを推進し、FA制度・社内公募・副業制度などを整備しています。研修体系もリニューアルし、従業員が自らの意思で学びを選ぶ体系へ転換しています。
社内環境整備方針としては、ダイバーシティ&インクルージョンの推進として女性活躍推進、障がい者雇用推進、キャリア採用強化に取り組んでいます。ウェル・ビーイング向上の取り組みとして、従業員エンゲージメントの向上、健康経営「well-Bチャレンジ」の推進、個の成長と自己実現支援のための「ゼンカツ(=全員活躍)オープン講座」の開催、コアタイムなしのフレックス制度や在宅勤務制度、週休3日制度などの柔軟な働き方の実現と育児・介護両立支援に取り組んでいます。男性の育児参画を積極的に推進しており、「男性育休100%宣言」への賛同や「イクボス企業同盟」への加盟、厚生労働大臣による「くるみん」認定の取得も行っています。さらに、挑戦と共創を促す風土醸成のため、本社移転や人事評価項目への「挑戦」と「共創」の組み込み、組織横断プロジェクトの展開などを進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体のデータを示します。男性育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 10.0% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 63.0% |
| 男女賃金差異(正規雇用) | 69.9% |
| 男女賃金差異(非正規雇用) | 81.9% |
人財育成 | そだつ・つなぐ・ひろがる
対象は当社です。研修の受講者は延べ人数です。
| 指標/実績 | 数値 |
|---|---|
| 経営リーダー人材育成(人) | 96 |
| 研修費用(実績:百万円) | 42 |
| 研修費用(1人当たり:千円) | 446 |
| 研修時間(時間) | 9,494 |
| 研修時間(1人当たり:時間) | 99 |
| DX人財育成(人) | 245 |
| 研修費用(実績:百万円) | 7 |
| 研修費用(1人当たり:千円) | 29 |
| 研修時間(時間) | 10,096 |
| 研修時間(1人当たり:時間) | 41 |
| サステナビリティ人財育成(人) | 28 |
| サステナビリティ人財育成(研修時間) | 124 |
| サステナビリティ人財育成(1人当たり:時間) | 4 |
| グローバル人財育成プログラム・階層別研修受講(人) | 1,435 |
| 研修費用(総額)(百万円) | 90 |
| 研修費用(1人当たり)(千円) | 63 |
| 研修時間(総時間)(時間) | 21,588 |
| 研修時間(1人当たり)(時間) | 15 |
| 部署長サクセッションプール(準備率) | 75.5% |
| グローバル人財 レベルⅡ(人) | 141 |
| DX人財 DXリーダー(人) | 64 |
| サステナ人財 エキスパート(人) | 4 |
| サステナ人財 ビギナー(人) | 23 |
人財配置 | そだつ・つなぐ
対象は当社です。
| 指標/実績 | 数値 |
|---|---|
| 新卒入社数(人) | 95 |
| キャリア採用数(人) | 57 |
| キャリア採用比率 | 37.5% |
ダイバーシティ&インクルージョン | ひろがる・つなぐ
対象は当社です。
| 指標/実績 | 数値 |
|---|---|
| 女性従業員比率 | 32.8% |
| 女性管理職比率 | 10.0% |
| 女性管理職登用比率 | 21.7% |
| 女性新卒採用比率 | 50.0% |
| 障がい者雇用率 | 2.54% |
ウェル・ビーイング | ととのう・つなぐ
対象は当社です。女性の育児休職取得率は、当年度中に育児休職を開始した人数を基に算出しているため、当年度中に出産し、育児休職の開始が次年度となる社員は集計に含まれていません。アブセンティーイズムは傷病による休職人数の全従業員平均です。プレゼンティーイズムは仕事のパフォーマンス指標であり、0~100点で実績値が高い方がパフォーマンスが良い状態となります(WHO-HPQを用いて測定)。一身上退職率は退職者に占める一身上退職者の割合です。ワークエンゲージメントスコアは、組織に対する自発的な貢献意欲や、主体的に仕事に取り組んでいる心理状態の指標です。スコア0~100の範囲でスコアが高い方が、エンゲージメントが高い状態となります。
| 指標/実績 | 数値 |
|---|---|
| 男性育児休業取得率(育児目的休暇含む) | 76.7% |
| 女性育児休業取得率 | 92.3% |
| アブセンティーイズム(日) | 2.3 |
| プレゼンティーイズム(点) | 65.5 |
| 健康診断受診率 | 100.0% |
| 一身上退職率 | 45.9% |
| ワークエンゲージメントスコア | 69 |
| エンゲージメント①方針・戦略への納得感 | 68 |
| エンゲージメント②挑戦する風土 | 65 |
| エンゲージメント③発言・意見への承認 | 73 |
挑戦と共創 | そだつ・つなぐ
対象は当社です。
| 指標/実績 | 数値 |
|---|---|
| 社内横断プロジェクト参加人数(人) | 107 |
| FA制度活用人数(申し出者数)(人) | 12 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
Umiosは、水産資源事業、食材流通事業、加工食品事業を主軸に、幅広い食のバリューチェーンを展開する企業グループです。国内外で水産物の調達から加工、流通、販売までを一貫して手掛けています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、水産物を核とした食品企業グループとして、バリューチェーンの強化を目指し、「水産資源」「食材流通」「加工食品」の3つの報告セグメントで事業を展開しています。これらの事業を通じて、顧客のニーズに応じた多様な商品を提供し、収益を上げています。
水産資源事業
国内外での漁業や養殖、北米の水産資源を活用した加工・販売を行っています。収益は、漁獲・養殖された水産物の販売や、加工品の提供から得ています。運営は、大洋エーアンドエフ、Austral Fisheries Pty Ltd.、Maruha Capital Investment, Inc.、Westward Seafoods, Inc.、Premier Pacific Seafoods, Inc.などが担っています。当連結会計年度は、構造改革や生産改善、販売増加が貢献し、増収増益となりました。
食材流通事業
国内外における水産物の調達、市場流通を含む販売ネットワークを構築し、水産商材や業務用商材、畜産物、農産物などを多様な業態に提供しています。収益は、これらの食材の販売から得ています。運営は、大都魚類、神港魚類、大東魚類、マルハ九州魚市ホールディングス、九州中央魚市、Umios Europe Holding B.V.、Umios Food Group Europe B.V.、ヤヨイサンフーズ、Umiosオーシャン、Umios Hokkaidoなどが担っています。当連結会計年度は、国内外での水産物販売単価上昇や欧州子会社の収益貢献により増収となりましたが、コスト増や輸入冷凍豚肉の価格変動により減益となりました。
加工食品事業
家庭用冷凍食品、缶詰、フィッシュソーセージ、ちくわ、デザート、調味料、フリーズドライ製品、ペットフード、化成品などの製造・販売を国内外で行っています。収益は、これらの加工食品や化成品等の販売から得ています。運営は、アイシア、Umios北日本、KF Foods Limited、Kingfisher Holdings Limited、Southeast Asian Packaging and Canning Limitedなどが担っています。当連結会計年度は、ペットフード事業や医薬品向け素材の販売が堅調に推移し増収となりましたが、国内加工食品の販売計画未達や原材料高、コスト増により減益となりました。
同社グループの売上高は、日本市場が最大の割合を占めていますが、北米、ヨーロッパ、アジアなど海外市場からの収益も全体の約3割を占めており、国際的な事業展開を進めています。為替差益の減少が経常利益に影響を与えるなど、為替変動リスクも存在します。特定の販売先への収益集中は見られません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 食材流通 | 7,511億円 | 7,699億円 |
| 加工食品 | 1,798億円 | 1,858億円 |
| 水産資源 | 1,276億円 | 1,294億円 |
| その他の事業セグメント | 202億円 | 208億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、概ね堅調に推移していますが、直近の当連結会計年度では前期から減少となりました。経常利益の減少は為替差益の減少や支払利息の増加が主な要因であり、親会社株主に帰属する当期純利益の減少は経常利益の減少に加え、特別損失の増加などが影響しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,667億円 | 1兆205億円 | 1兆307億円 | 1兆786億円 | 1兆1,059億円 |
| 経常利益 | 276億円 | 335億円 | 311億円 | 323億円 | 313億円 |
| 経常利益率 | 3.2% | 3.3% | 3.0% | 3.0% | 2.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 169億円 | 186億円 | 209億円 | 233億円 | 222億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 107.04 | 121.23 | 137.87 | 153.97 | 146.75 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は前期から増加しており、従業員1人あたりの営業利益(連結)も同様に増加しています。これは、同社グループが従業員一人ひとりの生産性を高め、効率的な事業運営を進めている傾向を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 86.6百万円 | 88.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.4百万円 | 2.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性の観点から、同社グループの現在地を示します。同社グループは、将来に向けた成長投資フェーズにあることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEからその健全性を判断できます。自己資本比率は、企業の総資産に占める自己資本の割合を示し、財務の安定性を示す指標です。ROEは、自己資本をいかに効率的に活用して利益を生み出しているかを示す指標となります。手元資金の厚みは、不況時や予期せぬ事態への耐性を示す重要な要素です。
同社グループの自己資本比率は当期32.9%であり、前期の33.7%から0.8ポイント減少しています。これはプライム市場の製造業平均46.8%と比較すると低い水準ですが、非製造業平均24.2%よりは高い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期9.3%で、前期の10.7%から1.4ポイント減少しており、プライム市場平均の9.4%とほぼ同水準となっています。現金及び預金は当期541億円と、前期の492億円から増加しており、手元資金は厚みを増しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 2,754億円 | 2,915億円 |
| 自己資本比率 | 33.7% | 32.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.7% | 9.3% |
| 現金及び預金 | 492億円 | 541億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは248.0億円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものです。前連結会計年度に比べて営業活動の結果得られた資金は143.8億円減少しており、棚卸資産の増減額の減少や売上債権の増減額の減少が主な要因となっています。
投資活動によるキャッシュ・フローは△211.6億円の支出となりました。これは、水産資源事業、食材流通事業を中心とした有形固定資産の取得による支出や、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは△8.1億円の支出となりました。これは、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出や借入金の返済による支出があった一方で、社債の発行による収入があったことによるものです。
フリーキャッシュ・フローは36.4億円の収入となっており、本業で得た資金を成長投資に充てつつ、余剰資金を生み出している状況です。同社グループは、本業で安定的に資金を生み出しながら、将来に向けた積極的な投資を行っていることがうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 391.8億円 | 248.0億円 |
| 投資CF | △18.9億円 | △211.6億円 |
| 財務CF | △293.5億円 | △8.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 372.9億円 | 36.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、多様化する市場ニーズへの対応をリスクとして認識しています。国内の少子高齢化や人口減少に伴う需要減に対応するため、市場ニーズに応じたソリューション提供のための研究開発力・技術力強化と商品ラインナップ拡充、および海外市場展開拡大に取り組んでいます。また、原材料価格の変動もリスクとして挙げられています。原材料の需要動向、為替や漁獲高の変動などによる仕入価格の高騰や棚卸資産の評価損に対し、取扱品目、調達先、調達時期の分散化や仕入価格、販売価格の適正維持、在庫水準の適正化を進めています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、労働力の確保をリスクとして認識しています。労働力不足による操業停止や生産性の低下に対し、デジタル技術の有効活用や業務プロセスの標準化・平準化による生産性の向上、適正な賃金体系の構築、戦略的な操業エリアの選択及び生産拠点の再編、機械による省人化の更なる促進、キャリア採用の有効活用など人員募集方法の工夫に取り組んでいます。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
Umiosは、「For the ocean, for life -海といのちの未来をつくる-」をパーパスに掲げ、海を起点とした価値創造力で食を通じて人も地球も健康にするソリューションカンパニーへの変革を目指しています。同社グループは、誠実さを旨とし、本物・安心・健康な「食」から広がる豊かな暮らしと幸せに貢献することをミッションとしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
Umiosグループは、「For the ocean, for life -海といのちの未来をつくる-」をパーパス(存在意義)として定めています。海を起点とした価値創造力で、食を通じて人も地球も健康にする「ソリューションカンパニー」への変革を目指しています。
また、同社グループは「私たちは誠実を旨とし、本物・安心・健康な「食」から広がる豊かなくらしとしあわせに貢献します」をミッション(果たす使命)としています。長期ビジョンでは、「海と地球環境」と「食といのち」の2つのレンズを通して社会課題に取り組み、「持続的なタンパク質の提供」と「健康価値の創造」を通じてソリューションを提案していくことを掲げています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
Umiosグループは、パーパス達成とミッション実践のために、5つのバリューズ(価値観)として「JOY -喜び-」、「PIONEER -開拓者-」、「SUSTAINABILITY -持続可能性-」、「SINCERITY -誠実-」、「EXPERIENCE -経験-」を定めています。これらを全員で共有し、実践していくことを目指しています。
同社グループは、中期経営計画「For the ocean, for life 2027」において、「挑戦と共創の企業文化を醸成」を重要なアクションの一つとして掲げています。これまでのやり方や考え方にとらわれず、変化を受け入れ、挑戦し、共創していく企業文化の醸成に取り組んでいます。
また、同社は「社員が主役」のカルチャー改革を推進しており、2025年度より「挑戦」と「共創」を人事評価項目に組み込むことで、全従業員が価値創造を意識・実践できる仕組みを整備しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
Umiosグループは、中期経営計画「For the ocean, for life 2027」において、いくつかの主要な課題を捉えています。その中には、環境的・経済的に持続可能性の高い事業への選択と集中が含まれており、社会的責任を果たすための取り組みを強化しています。
また、新たな価値創造を実現するため、同社グループ内部のつながりを強化し、外部ステークホルダーとの連携を積極的に図り、イノベーションを追求しています。この連携を一層強化するため、DXを推進するとともに、変化を受け入れ、挑戦し、共創していく企業文化の醸成も重点テーマとしています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
Umiosは監査等委員会設置会社であり、監督と執行を分離した体制をとっています。これにより、取締役会は独立した客観的立場から業務執行を監督しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
Umiosの株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)が筆頭株主であり、複数の信託銀行や事業会社が上位に名を連ねています。これは、機関投資家や公的年金等によって幅広く支えられている資本構成を示しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 12.34% |
| 大東通商 | 9.76% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.27% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
Umiosの役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役会長は池見賢氏、代表取締役社長執行役員は安田大助氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 池見 賢 | 代表取締役 会長 | 1981年4月同社入社、2014年6月同社取締役、2020年4月同社代表取締役社長を経て、2026年4月より現職。 |
| 安田 大助 | 代表取締役 社長執行役員 | 1985年4月同社入社、2020年4月同社執行役員、2025年6月同社取締役を経て、2026年4月より現職。 |
| 小梶 聡 | 取締役 専務執行役員 | 2003年4月株式会社ニチロ入社、2019年4月同社執行役員、2025年6月同社取締役を経て、現職。 |
社外取締役は、奥田かつ枝氏(九段緒方総合鑑定代表取締役・セレスポ社外取締役)、外ノ池佳子氏(南木・北沢法律事務所パートナー弁護士・出入国在留管理庁難民審査参与員)、ブラッドリー エドミスター氏(Venable法律事務所パートナー弁護士・慶應義塾大学大学院法務研究科講師)、高松信彦氏(トピー工業相談役)、大野泰一氏(元三菱UFJ信託銀行専務執行役員)、木村吉男氏(元農林中央金庫常任参与)です。
Umiosは監査等委員会設置会社であり、監督と執行を分離することで実効性の高い監督体制を構築しています。社外取締役は、豊富な経験と見識に基づき、客観的な意見や助言を通じてガバナンス強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
Umiosの役員報酬は、固定報酬、短期業績連動報酬、中期業績連動型株式報酬を組み合わせた体系です。社外取締役には、その職務の性質から固定報酬のみが支払われる仕組みとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 2.4億円 | 48.8百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 17百万円 | 17.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 5百万円 | 5.0百万円 |
| 社外役員 | 10名 | 1.1億円 | 11.4百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった延べ人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員は、池見賢氏(1.01億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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