【平均年収707万円】泉州電業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

【平均年収707万円】泉州電業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

泉州電業は、電線・ケーブルや各種電設資材、情報関連機器の販売を主要事業とし、グループ各社とともに幅広い製品を取り扱っています。連結従業員数は838名です。直近の2025年10月期は減収減益となりましたが、それまでは堅調に推移していました。


目次

※本記事は、泉州電業株式会社 の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


泉州電業は、電線・ケーブル(機器用電線、通信用電線、電力用ケーブル、汎用被覆線等)や電線に付帯する各種電設資材、情報関連機器の販売を主な事業内容としています。連結子会社14社とともに、幅広い製品を取り扱っています。

単体従業員数は579名、連結従業員数は838名です。同社グループは電線・ケーブル事業の単一セグメントで事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、エステック(電線・ケーブル)、三光商事(同)、nbs(同)、アシ電機(同)、太洋通信工業(同)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


泉州電業は、電線・ケーブルを扱う事業を展開しており、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の平均勤続年数や平均年齢から、長期的なキャリア形成が可能な環境であることがうかがえます。働き方においては、多様な人材の活躍を推進し、従業員満足度を高めるための取り組みに注力している傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着を重視する傾向があり、平均勤続年数や平均年齢から、比較的長く働く社員が多いことが示されています。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって魅力的な要素となるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,066,472円
平均勤続年数 15.0年
平均年齢 39.3歳
単体従業員数 579人
連結従業員数 838人
単体のグループ内比率 69.1%


同社は退職一時金制度と確定拠出年金制度を併用しており、連結子会社は退職一時金制度を設けています。確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の制度が利用可能です。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定給付制度に係る退職給付債務は20.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、失敗を恐れずに挑戦する社員を育成し、新しい分野への挑戦を促す企業文化を重視しています。性別、国籍、キャリアにとらわれず多様な人材を採用し、従業員満足度を高めることで、個々のパフォーマンス向上とグループ全体の持続的な成長を目指しています。社員が能力を発揮し、ワークライフバランスを保ちながら柔軟に働ける環境整備を進める方針です。

人材育成においては、「社員一人一人が個性、自主性、創造性を発揮し生き生きと働く」「現状に満足せず常に問題意識を持ち課題を見い出し、変革へ挑戦する人材を創造する」「職能・役割・業績に応じて公正に処遇し、社員の意欲と能力を最大限発揮し活気ある職場を作る」という人事基本理念を掲げています。具体的な取り組みとして、女性活躍推進、教育制度の拡充、職種・等級制度および評価制度の見直し、中途採用の促進、従業員エンゲージメントの向上、健康経営の推進、くるみん認証の向上策の推進などを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
女性管理職比率 4.2%
男性育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.2%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 73.3%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 81.7%

多様性・登用


各数値は提出会社のものです。

指標 数値
女性総合職の比率 8.7%

人材育成・エンゲージメント


各数値は提出会社のものです。

指標 数値
従業員エンゲージメント調査 回答率 97.0%
従業員エンゲージメント 全体平均 4.49ポイント

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


泉州電業グループは、電線・ケーブルの販売を主力事業とし、情報関連機器の販売も手掛けています。電線・ケーブルの専門商社として、幅広い産業に製品を提供していることが特徴です。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


泉州電業グループは、電線・ケーブルおよび情報関連機器の販売を主な事業内容としています。主力商品は、機器用電線、通信用電線、電力用ケーブル、汎用被覆線などの電線類と、これらに付帯する各種電設資材です。

同社グループの収益は、顧客との契約に基づき、財またはサービスが一時点で移転されることで認識されています。特定の顧客への売上集中は見られず、事業活動は主に国内市場を対象としています。同社グループは「電線・ケーブル事業」の単一セグメントとして事業を展開しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


泉州電業グループの過去5期の業績を見ると、売上高は直近の2025年10月期にわずかに減少に転じたものの、それまでの期間は増加傾向で推移していました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、直近の2025年10月期は減少しましたが、それまでは堅調な伸びを示していました。

項目 2021年10月期 2022年10月期 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期
売上高 925億円 1,136億円 1,250億円 1,362億円 1,356億円
経常利益 50.0億円 78.9億円 87.7億円 108億円 92.7億円
経常利益率 5.4% 6.9% 7.0% 7.9% 6.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 35.8億円 53.1億円 59.2億円 75.8億円 67.2億円
1株当たり当期純利益(円) 193.75 294.03 333.10 432.12 387.63

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


泉州電業の従業員1人あたりの売上高(連結)は、2024年10月期から2025年10月期にかけて減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も同様に減少傾向を示しています。これは、売上高の減少に加え、販売費及び一般管理費が増加したことが影響していると考えられます。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 165.0百万円 161.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 12.5百万円 10.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


泉州電業グループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、投資活動も適切に行われていることを示しています。これにより、同社グループの経営基盤は安定していると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


泉州電業の財務基盤は、自己資本比率と手元資金の厚みから安定していることが示されています。当期の自己資本比率は52.7%であり、プライム市場の製造業平均46.8%を上回る水準です。また、ROE(自己資本利益率)は11.8%と、プライム市場平均の9.4%を上回っています。手元資金として330億円の現金及び預金を保有しており、事業運営における安定性が確保されている状況です。これらの財務指標は、同社グループが堅実な経営を行っていることを示しています。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
純資産 556億円 589億円
自己資本比率 49.1% 52.7%
ROE(自己資本利益率) 14.4% 11.8%
現金及び預金 305億円 330億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


泉州電業グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を事業の維持・成長に充てている状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは94.4億円のプラスとなり、主に税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少が要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは38.6億円のマイナスで、定期預金の預入や有価証券及び投資有価証券の取得、有形固定資産の取得などによる支出が主な要因です。これにより、フリーキャッシュフローは55.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回る健全な状態です。財務活動によるキャッシュフローは37.6億円のマイナスで、配当金の支払いや自己株式の取得による支出が主な要因となっています。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、株主還元も行いつつ、将来に向けた投資もバランス良く実施していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。

項目 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
営業CF 82.4億円 94.4億円
投資CF △25.4億円 △38.6億円
財務CF △38.8億円 △37.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 57.0億円 55.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業構造・収益性に関するリスクとして、経済情勢や需要変動の影響が挙げられます。主要取扱商品である電線・ケーブルは設備投資向けであり、国内の経済情勢や景気動向、特に建設需要や企業の設備投資動向によって業績に影響を受ける可能性があります。また、電線・ケーブルの主材料である銅の国際相場変動もリスク要因です。仕入価格が販売価格にすぐに転嫁できない場合、損益に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクとして、管理職に占める女性労働者の割合が4.2%と低いことが挙げられています。人事制度において性別による処遇差は設けていないものの、男性社員と比較して女性社員の勤続年数が短く、管理職比率も低いことが賃金差異の主な要因とされています。同社はこれらの改善に向けた取り組みを進めている状況です。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


泉州電業は、「新しい価値の創造」と「社会貢献」を経営理念に掲げ、持続可能な社会の実現を目指すサステナビリティ経営を基本方針としています。社員一人ひとりの能力発揮と挑戦を重視し、多様性を尊重する企業風土を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


泉州電業グループは、「新しい価値を創造して、能力を発揮し、社業の発展に努め、社会に貢献するとともに、株主に報い、社員の福利厚生を図る」という経営理念を掲げています。この理念のもと、地球環境の保全に取り組み、社会にとって価値ある企業であり続けるサステナビリティ経営を基本方針としています。

また、ESG経営への取り組みを強化し、SDGs(持続可能な開発目標)と一貫したものと位置付けています。同社グループは、100年企業を目指し、収益の長期安定化と持続的成長を継続していくことを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


泉州電業グループは、失敗を恐れずチャレンジ精神を持った社員を育成し、新しい分野へ挑戦する気風を重視しています。性別や国籍、キャリアにとらわれず多様な人材を採用し、社員一人ひとりがやりがいを持って働ける環境作りを推進しています。

ワークライフバランス等の柔軟な働き方ができる社内環境の整備も方針としています。また、人事基本理念として、社員が個性や自主性、創造性を発揮し、変革へ挑戦する人材を創造すること、そして意欲と能力を最大限に発揮できる活気ある職場作りを掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


泉州電業グループは、社会課題の解決を起点とした新たなビジネスを創出し、ESG経営やSDGsを含むサステナビリティへの貢献を通じて企業価値を高めることを重点テーマとしています。また、人事やDX推進を含む構造改革を進め、利益体質の強化と競争力向上を図っています。

企業としての社会的責任を果たすため、コンプライアンスの徹底と内部管理体制の強化、危機管理体制の整備にも継続的に取り組んでいます。さらに、連結子会社との連携を強化し、グループ全体のシナジー効果を高めることにも注力しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


泉州電業は、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化と経営の透明性・公正性確保に努めています。経営の意思決定と業務執行を分離するため、執行役員制度を導入しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


泉州電業の株主構成を見ると、代表取締役社長である西村元秀氏が筆頭株主となっています。上位には創業家とみられる個人株主が複数名を占めており、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。また、従業員持株会も大株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
西村 元秀 9.30%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.27%
西村 陽子 5.47%
高橋 京子 2.63%
泉州電業従業員持株会 2.46%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性11名・女性2名)で構成され、女性役員比率は15.4%です。代表取締役社長は西村元秀氏が務めています。社外取締役比率は38.5%です。

氏名 役職 主な経歴
西村 元秀 代表取締役社長 1978年4月岡三証券株式会社入社。1995年8月同社顧問。2000年1月同社代表取締役社長就任。2016年6月同社代表取締役社長より現職。
田原 隆男 取締役副社長 執行役員 1969年3月同社入社。2002年1月同社取締役就任。2016年1月同社取締役副社長就任。2024年1月同社取締役副社長兼執行役員より現職。
成田 和人 専務取締役 執行役員管理本部長兼人事部長 1982年3月同社入社。2016年1月同社取締役就任。2020年1月同社専務取締役就任。2024年5月同社専務取締役兼執行役員管理本部長兼人事部長より現職。
宇正 鬪曜 専務取締役 執行役員営業本部長 1988年3月同社入社。2016年1月同社取締役就任。2021年1月同社専務取締役就任 執行役員営業本部長より現職。
西村 元一 専務取締役 執行役員国際本部長 2001年4月ホシデン株式会社入社。2009年9月同社入社。2021年1月同社取締役就任。2024年11月同社専務取締役兼執行役員国際本部長より現職。
島岡 修子 常務取締役 執行役員管理副本部長兼 輸出管理室長 1979年3月同社入社。2020年1月同社取締役就任。2025年1月同社常務取締役就任。2025年11月同社常務取締役執行役員管理副本部長兼輸出管理室長より現職。
花山 昌典 取締役 執行役員大阪本店長兼第三営業部長 兼営業本部特機部長 1975年3月同社入社。2020年1月同社取締役就任。2023年3月同社取締役兼執行役員大阪本店長兼第三営業部長兼営業本部特機部長より現職。
福田 勇 取締役 執行役員経営企画室長 1991年2月同社入社。2022年1月同社取締役就任。2024年11月同社取締役兼執行役員経営企画室長より現職。


社外取締役は、宗岡徹氏(関西大学大学院会計研究科教授・指名委員会委員長・報酬委員会委員長)、近藤剛史氏(近藤総合法律事務所所長・指名委員会委員・報酬委員会委員)、山條博通氏(元ディアンドアイ情報システム取締役副社長・常勤監査等委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)、森脇朗氏(元日本カストディ銀行代表取締役社長・監査等委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)、森本千晶氏(元関西みらい銀行常勤監査役・監査等委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで監督機能を強化しています。監査等委員会は全員が社外取締役で構成され、経営全般の監視と助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


泉州電業の役員報酬は、企業の持続的な成長と企業価値向上への貢献を重視する方針に基づいています。監査等委員である取締役と社外取締役を除く取締役は、月額固定の基本報酬、業績連動報酬としての賞与、そして譲渡制限付株式報酬の3種類で構成されています。社外取締役と監査等委員である取締役は、基本報酬のみが支給される体系です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役(監査等委員を除く) 2名 12百万円 6.0百万円
監査等委員(社外除く) 4名 30百万円 7.5百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。