※本記事は、のむら産業株式会社 の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
のむら産業グループは、包装資材・計量包装機械を主に取り扱う包装関連事業と、梱包機械・梱包資材を主に取り扱う物流梱包事業を展開しています。同社グループは、「人に優しい新技術」をモットーに、使う人の身になっての商品づくりに努め、社会貢献を目指しています。
単体従業員数は85名、連結従業員数は112名です。セグメントは包装関連事業、物流梱包事業の2つです。
主な国内グループ会社は、パックウェル.5(物流梱包事業)、山葉印刷(包装関連事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
のむら産業は、包装関連事業と物流梱包事業を展開する企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、安定した環境で長く働く社員が多い傾向が見られます。人材育成や多様な働き方を支援する制度も整備されています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
のむら産業では、従業員の平均年齢が比較的高く、勤続年数も長めの傾向が見られます。これは、同社が従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境を提供していることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,086,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.2年 |
| 平均年齢 | 46.1歳 |
| 単体従業員数 | 85人 |
| 連結従業員数 | 112人 |
| 単体のグループ内比率 | 75.9% |
のむら産業グループでは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。この制度は同社および連結子会社に適用されています。
退職一時金制度も設けられています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
のむら産業グループは、「『人に優しい新技術』をモットーに、常に使う人の身になっての商品づくりに努め、お取引先の皆様とのビジネスを通じて社会に貢献していきます」という経営理念を掲げています。お客様や従業員、地域社会など全てのステークホルダーとの対話を尊重し、事業活動を通じて持続的な社会の発展に貢献するサステナビリティ方針を定めています。
人材育成においては、全社研修の実施に加え、業務に必要な知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでいます。多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用し、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できるよう、社内環境の整備を進めています。
具体的には、時短勤務や育児休業取得を促進し、多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築を推進しています。また、従業員の資産形成を支援するため、従業員持株会制度を導入しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
のむら産業および連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、および労働者の男女の賃金の差異に関する記載を省略しています。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
のむら産業グループは、包装関連事業と物流梱包事業の二つの柱でビジネスを展開しています。包装資材や計量包装機械の提供を通じて、食品業界を中心に幅広い顧客のニーズに応えています。また、物流梱包の分野では、梱包機械や資材の販売、導入支援、メンテナンスサービスを提供し、顧客の物流効率化を支援しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、包装資材・計量包装機械を主に取り扱う包装関連事業と、梱包機械・梱包資材を主に取り扱う物流梱包事業を展開しています。経営理念として「『人に優しい新技術』をモットーに、常に使う人の身になっての商品づくりに努め、お取引先の皆様とのビジネスを通じて社会に貢献していきます」を掲げています。変化する社会環境の中でイノベーションを起こし続け、信頼される企業を目指すことを基本方針としています。
包装関連事業
包装関連事業は、包装資材部門と包装機械部門で構成されています。包装資材部門では、米穀精米袋を中心とした食品及びその他の包装資材の企画・デザイン・販売を行っています。収益は、自社企画の包装資材やメーカー・商社からの仕入れ販売から得ています。運営は、のむら産業及び連結子会社である山葉印刷が行っており、当連結会計年度においては売上高が堅調に推移しました。
包装機械部門では、米穀用自動計量包装機を中心に、計量包装機械の企画開発及び製造販売を行っています。収益は、企画開発した機械と関連製品・部品の販売から得ています。当連結会計年度では、更新需要や鮮度保持ニーズへの対応、海外向け商談の再開が奏功し、売上高は好調に推移しました。
物流梱包事業
物流梱包事業では、「包む」「埋める」「封をする」といった梱包における問題を解決するための梱包機械及び梱包資材などの商品の仕入販売、導入支援、メンテナンス等のサービス提供を行っています。収益は、エアー緩衝材や紙緩衝材の製造機及び専用資材、ガムテープ関連製品の販売から得ています。運営は、連結子会社であるパックウェル及びBJT JAPANが行っており、当連結会計年度においては減収となりましたが、新規顧客開拓やコストダウンによりセグメント利益は大きく増加しました。
同社グループは、長年にわたる米穀業界及び物流業界への製品・商品供給実績から得た業界知識と技術力を強みとしています。包装資材と包装機械の両方を手掛けることで、顧客との継続的な関係を築き、最適なソリューションを提供できるシナジー効果を生み出しています。また、創業以来の実績と顧客に対するきめ細かいサービスにより、高い顧客信頼度を獲得し、安定的な収益の実現に努めています。
当連結会計年度において、同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。また、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。
| セグメント | 売上高(2024年10月期) | 売上高(2025年10月期) |
|---|---|---|
| 包装関連事業 | 56.6億円 | 62.0億円 |
| 物流梱包事業 | 9.5億円 | 9.2億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
のむら産業グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも一貫して増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高が前期から大きく伸び、それに伴い経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も大幅な増加となりました。この結果、収益性が大きく改善していることが示されています。
| 項目 | 2021年10月期 | 2022年10月期 | 2023年10月期 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 50.7億円 | 54.6億円 | 59.7億円 | 66.1億円 | 71.1億円 |
| 経常利益 | 3.2億円 | 3.7億円 | 4.5億円 | 5.1億円 | 7.5億円 |
| 経常利益率 | 6.4% | 6.8% | 7.5% | 7.7% | 10.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.1億円 | 2.4億円 | 2.9億円 | 3.4億円 | 5.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 147.58 | 175.42 | 219.55 | 256.54 | 384.39 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
のむら産業グループの従業員1人あたりの売上高と営業利益は、前期と比較して増加しています。従業員1人あたりの売上高は前期から増加し、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく伸びています。これらの指標の改善は、組織全体の効率性向上や事業拡大が従業員一人ひとりの貢献に繋がっている可能性を示唆しています。
| 指標 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 59.6百万円 | 63.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.6百万円 | 6.7百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
のむら産業グループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、投資活動も適切に行われていることを示しています。これにより、経営基盤の安定性がうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
のむら産業の財務基盤は、自己資本比率が製造業のプライム市場平均を上回る水準で推移しており、安定した経営状態を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な収益性がうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営における資金的な余裕があることが分かります。これらの状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長投資の余力に繋がる要素です。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 19.1億円 | 23.5億円 |
| 自己資本比率 | 46.1% | 47.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 19.2% | 24.1% |
| 現金及び預金 | 14.6億円 | 22.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
のむら産業グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが9.8億円のプラスとなり、前期から大きく増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益の獲得や仕入債務の増加、売上債権の回収が進んだことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは△45百万円で、主に有形固定資産の取得による支出となっています。財務活動によるキャッシュフローは△1.3億円で、配当金の支払いが主な要因であり、当連結会計年度中に借入金は全て返済が完了しています。
営業活動によるキャッシュフローが投資活動によるキャッシュフローを上回るフリーキャッシュフローは9.3億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態を示しています。この安定した資金の流れは、同社グループの持続的な成長と、従業員の雇用や給与の安定性につながる基盤であると言えます。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4.8億円 | 9.8億円 |
| 投資CF | △62百万円 | △45百万円 |
| 財務CF | △2.1億円 | △1.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 4.2億円 | 9.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、包装関連事業において米の生産量・消費量に影響を受ける事業構造となっています。人口減少や食に関する嗜好の変化により米の消費量が減少した場合、包装資材や包装機械の受注が減少する可能性があります。また、包装資材製品の主原料である石油化学製品の仕入価格は国際的な原油価格相場に影響されるため、大幅な変動があった場合に販売価格へ転嫁できないと、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、人材の確保及び育成が予定どおり進まない場合や、相当数の従業員が短期間のうちに退職した場合に、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があると認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
のむら産業は、「人に優しい新技術」をモットーに、使う人の身になった商品づくりを通じて社会貢献を目指す企業です。変化する社会環境の中でイノベーションを起こし続け、皆様に信頼される企業を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループの経営理念は、「『人に優しい新技術』」をモットーに、常に使う人の身になっての商品づくりに努め、お取引先の皆様とのビジネスを通じて社会に貢献していきます」と掲げられています。この理念に基づき、同社グループは「変化する社会環境の中でイノベーションを起こし続け、皆様に信頼される企業を目指す」ことを基本方針としています。持続的な成長の実現に向け、既存事業の強化と新市場開拓の基盤構築を推進しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、行動指針として挑戦(C)、スピード(S)、誠実(S)、元気(G)を掲げ、「CSSG」経営を実践しています。個々の成長と企業の成長だけでなく、お客様に寄り添える企業を目指す姿勢が示されています。また、サステナビリティ方針を取締役会で定め、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、持続的な社会の発展と企業成長に取り組んでいます。多様な人材がやりがいをもって働ける組織の構築を推進しており、時短勤務や育児休業取得の促進、従業員持株会制度の導入も行っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、優先的に対処すべき課題として、社員の育成を通じた次世代経営人材・中核人材の創出を挙げています。また、社会的信用の向上のため、コンプライアンス体制とガバナンス体制の維持・強化を推進しています。グループ全体のサステナビリティ経営への取り組みも重点テーマの一つです。これらの課題にグループ一丸となって取り組むことで、企業価値の向上を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
のむら産業は、監査役会設置会社として、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。また、内部監査室やリスク・コンプライアンス委員会、指名・報酬諮問委員会を設け、各機関が連携して経営の監督・監査体制を整えています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
のむら産業の筆頭株主は清川悦男氏であり、同氏が経営に深く関与していることがうかがえます。また、株式会社サタケやシコー株式会社といった事業会社、さらにはのむら産業社員持株会も上位株主として名を連ねており、幅広いステークホルダーに支えられた資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 清川 悦男 | 10.52% |
| サタケ | 8.42% |
| シコー | 5.27% |
| アルク産業 | 5.16% |
| のむら産業社員持株会 | 4.02% |
上記のほか、同社所有の自己株式69千株があります。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は清川悦男氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 清川 悦男 | 代表取締役社長 | 1981年12月同社入社、1997年12月取締役首都圏事業部長、2000年12月常務取締役、2016年10月代表取締役社長就任。2025年11月より代表取締役社長 兼 営業本部本部長。 |
| 西澤 賢治 | 常務取締役 | 1996年8月同社入社、2018年1月取締役、2022年1月常務取締役就任。2023年11月より常務取締役管理本部本部長。 |
| 松本 博 | 取締役 | 2002年4月同社入社、2015年12月取締役就任。2025年11月より取締役機械部部長。 |
社外取締役は、松井敏行氏(元マツボー専務取締役)です。
のむら産業は監査役会設置会社です。取締役会は社外取締役1名を含む4名で構成され、社外取締役は客観的な立場から経営上の助言や監督を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対しては固定報酬である基本報酬と業績連動報酬で構成されています。一方、社外取締役の報酬は固定報酬である基本報酬のみとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 62百万円 | 15.6百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.1百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 10百万円 | 3.3百万円 |
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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