※本記事は、株式会社pluszero の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
pluszeroは、AIを中心としたIT・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用し、ソリューション提供事業を展開しています。同社は、特定ジャンルにおいて機械が人間のように意味を理解することを目指す独自技術「Artificial Elastic Intelligence(AEI)」の研究開発に注力しています。
単体従業員数は113名です。同社の事業セグメントはソリューション提供事業の単一セグメントです。
pluszeroは関連会社を有しておらず、単一の会社で事業を展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
pluszeroは、AIやIT技術を強みとするソリューション提供事業を展開しており、若手人材が中心となって活躍している企業です。業容の拡大に伴い、積極的に人材を採用している傾向が見られます。このような環境は、新しい技術領域でキャリアを築きたいと考える方にとって、成長機会に恵まれた職場と言えるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
pluszeroは、平均年齢が比較的若く、勤続年数も短めの傾向が見られます。これは、新しい技術や事業領域への挑戦を続ける企業において、若手人材が積極的に活躍し、キャリアを形成している状況を示唆しています。業容の拡大に伴い、期中採用が増加していることも、組織の成長と活発な人材流動性を反映していると言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,792,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.0年 |
| 平均年齢 | 31.13歳 |
| 単体従業員数 | 113人 |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
pluszeroは、「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」をミッションに掲げ、人材を「人の可能性を広げる」ビジョン実現の要と位置付けています。特に「優秀な技術陣の採用・育成」を重視しており、インターンを積極的に受け入れ、育成・抜擢を継続しています。AIやITなどの技術系人材が多数を占め、大学院生以上の人材も多く在籍しているのが特徴です。
性別、国籍、年齢等に制限を設けず、多様な人材の確保と育成を方針としています。従業員満足度調査を毎月実施し、職場環境や労働環境の改善に継続的に取り組んでいます。書籍購入制度や資格取得補助、従業員交流会などを通じて、自己研鑽活動やコミュニケーションを促進し、従業員の成長意欲向上と自己実現を支援する環境整備に努めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職比率、男性育児休業取得率、および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員の平均残業時間 | 6.7時間 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社pluszeroは、「人の可能性を広げる」というビジョンを掲げ、AIを中心とした各種テクノロジーを統合的に活用したソリューション提供事業を展開しています。同社は単一の事業に集中し、知の創発を通じて新しい選択肢を生み出すことをミッションとしています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、AIを中心としたIT・ハードウェア等のテクノロジーを統合的に活用し、顧客企業へソリューションを提供しています。この「ソリューション提供事業」は、主に「プロジェクト型」と「サービス型」に分類されます。プロジェクト型では、経営に関する課題発見から新規事業計画、保守までを一貫して支援するワンストップサービスを提供しており、これが同社の事業の大部分を占めています。
また、同社は独自に定義した「Artificial Elastic Intelligence(AEI)」という柔軟な人工知能の開発にも注力しています。AEIは、特定のジャンルにおいて機械が人間のように意味を理解することを目指す技術であり、AIコールセンターやAIロールプレイ、AEIDeskといったサービスに応用されています。同社はAEI関連技術のライセンス供与や、APIとしての提供、SaaSやPaaSとしての展開も計画しており、研究開発の商用化を積極的に進めています。
収益は、AI技術への関心の高まりを背景に、製造業や情報通信業の大手企業へのAIソリューション提供が中心となっています。継続顧客との契約単価の増加が売上を牽引しており、AEIを活用した業務提携を通じた収益も拡大傾向にあります。特定の顧客への販売実績が一定の割合を占める傾向もあります。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期から大きく増加しました。AI等の最新技術への関心が高まる事業環境において、製造業や情報通信業の顧客向けソリューション提供が堅調に推移し、売上を順調に伸ばしています。また、仮想人材派遣に関連する技術情報の提供やライセンス供与といったサービス型の役務提供も進め、研究開発の商用化を段階的に図っています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社では、事業規模の拡大に伴い従業員数も増加しています。AIソリューションの需要が高まる中で、従業員一人ひとりの専門性が事業成長に貢献していると考えられます。今後も事業拡大と研究開発の商用化を進める中で、組織全体の生産性向上が期待されます。
| 指標 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|
| - | - | - |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
pluszeroは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を将来の成長に向けた投資に充てながらも、手元に十分な資金を確保している状況です。財務基盤は堅固であり、事業の拡大と安定性を両立させていることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も潤沢であることが特徴です。これにより、外部環境の変化や予期せぬ事態にも対応できる安定性があると言えます。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産合計 | 1,128百万円 | 1,516百万円 |
| 自己資本比率 | 79.8% | 81.7% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 27.7% |
| 現金及び現金同等物 | 901百万円 | 1,194百万円 |
同社の自己資本比率は当期で81.7%となっており、前期の79.8%から増加しています。これは、プライム市場の非製造業平均である24.2%と比較しても非常に高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期で27.7%であり、プライム市場平均の9.4%を大きく上回っています。
手元資金を示す現金及び現金同等物は、当期末で1,194百万円と、前期の901百万円から増加しています。これらの数値は、同社が強固な財務体質を維持しており、事業運営に必要な資金を安定的に確保していることを示しています。
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社は、本業の営業活動で安定的に資金を獲得し、その資金を将来の成長に向けた投資に充てています。投資活動による支出はありますが、営業活動で得た資金で十分に賄えており、財務活動に過度に依存することなく事業を拡大している状況です。このような資金の流れは、同社の事業が健全に成長していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の持続的な成長に期待が持てます。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.0億円 | 4.3億円 |
| 投資CF | △0.9億円 | △1.6億円 |
| 財務CF | 25百万円 | 21百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.1億円 | 2.7億円 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、当期に4.3億円の獲得となりました。これは主に、売上規模拡大による税引前当期純利益の獲得やソフトウェア償却費の計上、未払消費税等の増加があったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、当期に△1.6億円の支出となりました。これは主に、ソフトウエアの取得による資金の支出があったことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、当期に21百万円の獲得となりました。これは、新株予約権の行使による収入があったことによるものです。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社が事業を展開するIT業界では、イノベーションのスピードや顧客ニーズの変化が速く、代替技術や汎用的な競合商品の出現により、同社のサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新サービス及び新規事業への積極的な参入は、システムへの投資や人件費等による追加的な支出を発生させ、利益率が低下する可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、事業の拡大に伴い、自然言語処理、機械学習、ITシステム開発に対応可能なエンジニアやマネージャーの獲得・確保・育成を進めています。しかし、事業規模の拡大に応じた人材育成や優秀な人材の採用が計画どおりに進まず、必要な人材を確保できない場合には、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
pluszeroは、人工知能(AI)分野におけるソリューション提供を通じて、社会に新たな価値を創造することを目指しています。独自のミッションとビジョンを掲げ、技術革新と人材育成を重視する企業風土が特徴です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
pluszeroは、「知の創発により、新しい選択肢を生み出す」ことをミッションとしています。そして、「人の可能性を広げる」というビジョンを掲げ、事業を展開しています。
同社は、人工知能(AI)分野でのソリューション提供事業を通じて、収益の「継続性」と「高成長性」の実現を重要視しています。特に自然言語処理分野への重点投資を継続し、当該領域における絶対的なリーダーを目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
pluszeroは、「ユニークなプロフェッショナルであれ」をバリューとして掲げています。顧客の課題解決には「優秀な技術陣の採用・育成」が最も重要であると捉え、インターン受け入れや育成・抜擢を継続して行っています。
AIやITなどの技術系に対応できる人材が大多数を占め、大学院生以上の人材も多く在籍しており、学習力に長けたメンバーが数多く在籍しています。性別、国籍、年齢等の属性に制限を設けず、多様な人材の確保と育成を進める方針です。
また、従業員満足度調査を毎月実施し、職場環境や労働環境の改善を図っています。書籍購入制度、資格取得補助、従業員交流会等を通じて、従業員の自己研鑽活動やコミュニケーションを促進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
pluszeroは、優先的に対処すべき課題として「優秀な技術陣の採用及び育成」を挙げています。技術面・ビジネス面に知見の深い営業人材の積極的な採用による「営業体制の強化」も重要視しています。
AEIを中心とした自社サービスの展開(サービス型)と、他社のニーズに応えたソリューション提供(プロジェクト型)のバランスをとった「事業開発及び研究開発活動への対応」も重点テーマです。
「セキュリティ体制の強化」や「内部管理体制の強化」を通じて、市場からの信頼性確保と持続的な成長基盤の構築を目指しています。さらに、同社の技術とソリューションを通じてSDGs(持続可能な開発目標)への貢献も推進しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
pluszeroは、株主総会、取締役会、監査役会を設置している監査役会設置会社です。経営の効率化と健全性・透明性の確保を重視し、企業価値の向上を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
pluszeroの株主構成を見ると、代表取締役会長兼CEOである小代義行氏が筆頭株主となっています。また、代表取締役社長兼COOの森遼太氏や取締役副社長兼CIOの永田基樹氏など、同社の経営陣が上位株主として名を連ねています。創業家や経営陣が主要な株式を保有しており、経営に強い影響力を持つ資本構成であることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 小代 義行 | 25.76% |
| 永田 基樹 | 11.88% |
| 森 遼太 | 10.98% |
| 小代 愛 | 5.10% |
| アビスト | 4.05% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長兼CEOは小代義行氏が、代表取締役社長兼COOは森遼太氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 小代 義行 | 代表取締役会長兼CEO | 1995年NTTデータ通信入社後、マイクロソフト、インスパイアを経て、2003年に株式会社ユニークを設立し代表取締役に就任。その後も複数の会社設立に携わり、2020年3月に同社に入社、同年10月より代表取締役会長兼CEOより現職。 |
| 森 遼太 | 代表取締役社長兼COO | 2016年株式会社LIVE with G代表取締役、株式会社priceless設立代表取締役に就任。その後も株式会社automate設立代表取締役を経て、2018年7月に同社を設立し代表取締役社長に就任。2020年10月より代表取締役社長兼COOより現職。 |
| 永田 基樹 | 取締役副社長兼CIO | 2017年株式会社priceless代表取締役、株式会社automate設立代表取締役に就任。2018年7月に同社設立取締役副社長となり、2020年10月に代表取締役を辞任し取締役副社長に。2024年11月より取締役副社長兼CIOより現職。 |
| 大澤 遼一 | 取締役副社長兼CGO | 2016年株式会社野村総合研究所に入社。2021年1月に同社に入社し、同年2月より取締役営業部部長に就任。2025年1月より取締役副社長兼CGOより現職。 |
| 浅川 燿佑 | 取締役CFO | 2019年6月に同社取締役に就任。2020年11月より取締役CFO兼経営管理部部長を務め、2024年11月より取締役CFOより現職。 |
社外取締役は、宇陀栄次氏(ユニファイド・サービス代表取締役社長)、影山泰仁氏(ケイジーコンサルティング代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を設置しています。社外取締役は、経営経験や専門的知見に基づき、中長期的成長戦略や業務執行体制の改善強化に対する監督・助言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
pluszeroの役員報酬は、固定報酬のみで構成されています。取締役の報酬は、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、代表取締役会長兼CEOに一任され、各取締役の担当職務や業績、貢献度を総合的に勘案して決定されています。監査役の報酬は、監査役会で協議の上、常勤・非常勤の別や業務分担を考慮して決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 74百万円 | 14.8百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 12百万円 | 2.4百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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