【平均年収675万円】モルフォ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

【平均年収675万円】モルフォ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

モルフォは、スマートフォン向け画像処理ソフトウェアの研究開発・製品化を手がけ、国内外でソフトウェア・ライセンス事業を展開しています。直近の売上高は微増でしたが、経常利益は黒字を維持しつつも減益、親会社株主に帰属する当期純利益は損失となりました。


目次

※本記事は、株式会社モルフォ の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


モルフォは、スマートフォンなどの組込み機器をはじめとする様々なプラットフォーム向けに、画像を認知、処理、表現するソフトウェアを提供する企業です。デジタル画像に関する高度なアルゴリズムを研究開発し、最先端の画像処理技術を駆使した各種ソフトウェアを製品化しています。同社グループは主に国内外のスマートフォン市場を中心にソフトウェア・ライセンス事業を展開しています。

モルフォの単体従業員数は102名、連結従業員数は166名です。同社グループの事業は単一セグメントです。

モルフォは2025年10月期より中期経営計画「Vision2027」を策定し、DX領域でのグループ再編や未来創造室の立ち上げにより、次世代技術の研究開発を強化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


モルフォはテクノロジーによるイノベーションを通じて社会問題の解決に貢献することをビジョンに掲げ、その達成のために優秀な人材の確保と定着を重視しています。柔軟な働き方を支援する環境整備にも積極的に取り組んでおり、従業員が能力を最大限に発揮できるような職場環境を目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、比較的若年層が中心となっており、平均勤続年数からは中堅層が形成されつつある傾向が見られます。従業員が長期的に活躍できる環境づくりに注力していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,745,206円
平均勤続年数 5.6年
平均年齢 36.7歳
単体従業員数 102人
連結従業員数 166人
単体のグループ内比率 61.4%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、テクノロジーによるイノベーションを通じて社会問題の解決に貢献することをビジョンとして掲げています。このビジョンを達成するためには、優秀な人材の確保と定着が重要であると考えています。

人材育成方針および社内環境整備方針として、企業成長の源泉である人材の力を最大限に引き出し、企業価値の向上につなげることを目指しています。年齢・性別・国籍等の属性や、育児・介護等による時間的制約等にかかわらず、業務上必要な専門知識やスキル、経験、意欲、コミュニケーション能力等に優れた人材を確保する方針です。

また、こうした人材が定着し、その能力を伸ばすことができる環境の整備に努めています。具体的には、在宅勤務制度やフレックスタイム制により柔軟な働き方を実現し、法定より多くの年次有給休暇を付与するなどの環境整備を行っています。今後も期待すべき人材の積極的な登用を進めるとともに、適切に能力が評価されるような施策や環境整備の取り組みを推進していく方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社および連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。

人材育成・エンゲージメント


同社グループでは、人材育成方針および社内環境整備方針に関し、現在のところ具体的な指標および目標は設定されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


モルフォは、スマートフォンなどの組込み機器向けに、デジタル画像に関する高度なアルゴリズムと最先端の画像処理技術を駆使した各種ソフトウェアを提供しています。人間の目を拡張し、感動に満ちた世界を実現することをビジョンに掲げ、テクノロジーによるイノベーションを通じて顧客価値の最大化を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に国内外のスマートフォン市場を中心にソフトウェア・ライセンス事業を展開しています。デジタル画像に関する高度なアルゴリズムを創出し、最先端の画像処理技術を駆使した各種ソフトウェアを製品化しており、機能を全てソフトウェアで実現するため、余計な容積を必要とせず壊れにくく、消費電力が少ない点が技術的な優位性となっています。

収益は主に、ロイヤリティ収入、サポート収入、開発収入の3つの区分から得ています。ロイヤリティ収入は、同社グループのソフトウェア製品を商用目的で頒布・利用することを許諾し、主に製品が搭載された機器等の出荷台数や利用期間に応じたライセンス料を収受するものです。サポート収入は、ソフトウェア製品の利用を許諾することを前提とした実装支援や技術サポートによるものです。開発収入は、技術評価のための画像処理エンジンの提供や、取引先の仕様による研究開発の請負によるものです。

同社グループは、スマートデバイス、車載/モビリティ、DXの3つの領域を戦略領域と定めています。スマートデバイス領域では、中国のスマートフォンメーカーやウェアラブルデバイスメーカー、ODMメーカーの開拓を継続し、ライセンス収入の伸長に貢献しています。車載/モビリティ領域では、自動車メーカーおよび車載機器メーカーとの関係を強化し、AD/ADAS領域の開発を強化しています。DX領域では、営業力強化のためのグループ再編を進めています。

地域別の売上高を見ると、中国が最も大きな割合を占めており、日本がそれに続いています。主要な顧客としては、Xiaomi Communications Co., Ltd.とソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社からの売上高が大きな割合を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高は増加傾向にありましたが、直近の当連結会計年度では前期比で伸びが鈍化しています。経常利益は、過去数期にわたり損失が続いていましたが、前期に黒字に転換し、当連結会計年度も黒字を維持しています。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期は黒字でしたが、当連結会計年度は損失に転じています。営業活動によるキャッシュ・フローは当連結会計年度もプラスを維持しています。

項目 2021年10月期 2022年10月期 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期
売上高 17.3億円 20.0億円 23.8億円 33.0億円 33.6億円
経常利益 △8.4億円 △5.1億円 △1.9億円 3.0億円 72百万円
経常利益率 △48.6% △25.6% △8.1% 9.0% 2.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 △7.9億円 △6.7億円 △3.0億円 3.0億円 △78百万円
1株当たり当期純利益(円) △146.97 △130.04 △58.53 58.60 △14.80

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期からほぼ横ばいで推移しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期と比較して減少しています。これらの数値は、同社グループの事業規模が拡大する中で、従業員一人ひとりが生み出す売上高は安定しているものの、利益面での効率性には変化が見られることを示しています。

指標 2024年10月期 2025年10月期
従業員1人あたり売上高(連結) 20.4百万円 20.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 0.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況を見ると、本業で資金を生み出しつつも、将来に向けた投資を積極的に行っている段階にあることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定していることが示されています。自己資本比率は87.3%と、プライム市場の平均と比較しても非常に高い水準を維持しています。これは、外部からの借入に依存せず、自社の資金で事業を運営できる強固な財務体質を示しており、雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

一方で、ROE(自己資本利益率)は当期にマイナスとなっており、前期と比較して収益性が低下している状況です。手元資金である現金及び預金は25.3億円を確保しており、事業運営に必要な流動性を十分に保持していることがうかがえます。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
純資産 36.4億円 36.2億円
自己資本比率 85.4% 87.3%
ROE(自己資本利益率) 8.8% -2.1%
現金及び預金 29.4億円 25.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の営業活動では14百万円の資金を生み出しています。これは主に税金等調整前当期純利益と減価償却費の計上によるものです。しかし、投資活動では主に無形固定資産の取得により4.1億円の資金を使用しており、前期と比較して投資支出が大きく増加しています。

この結果、営業活動で得た資金だけでは投資活動を賄いきれず、フリーキャッシュフローは△4.0億円のマイナスとなりました。財務活動ではリース債務の返済により9百万円の資金を使用しており、前期の収入から支出に転じています。

これらの資金の流れは、同社グループが将来の成長に向けた積極的な投資を行っている段階にあることを示しています。本業で安定的に資金を生み出しつつ、戦略的な投資を継続している状況は、長期的な事業成長への期待につながる一方で、短期的な資金の流出が続くと、雇用や給与の安定性にも影響を与える可能性があります。

項目 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
営業CF 2.1億円 14百万円
投資CF △1.4億円 △4.1億円
財務CF 1.3億円 △9百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 66百万円 △4.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、新技術及び新製品の開発において、既存技術の陳腐化や競合製品の登場、市場ニーズとのミスマッチなどのリスクを認識しています。これに対し、独自の画像処理技術を強みとし、最先端のAI技術を活用した製品・技術開発に取り組んでいます。

また、特定の市場や顧客への依存による業績変動のリスクも挙げています。主要顧客との取引環境の変化や特定市場の成長鈍化が影響を与える可能性があり、様々な地域や用途、顧客への取引展開を加速することでリスク分散を図っています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、内部管理体制において、管理部門の人材確保を含んだ管理体制の不備をリスクとして認識しています。これに対して、海外子会社も含めた内部統制システムの適切な運用、充実、強化を進めることで対応しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


モルフォは、新たなイメージング・テクノロジーを創造し、革新的な技術を通じて社会に貢献することを目指しています。技術の発展と豊かな文化の実現を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


モルフォグループは、「新たなイメージング・テクノロジーを創造する集団として、革新的な技術を最適な『かたち』で実用化させ、技術の発展と豊かな文化の実現に貢献する」ことを企業理念としています。
また、「Rise above what we see, to realize what we feel ― 人間の目を拡張し、感動に満ちた世界を実現しよう ―」をビジョンに掲げています。
画像処理と画像認識技術の融合による、新たな技術開発と製品開発に積極的に取り組む方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


モルフォグループは、ベンチャー企業としての俊敏さを兼ね備えつつ、効率化された組織体制の強化に取り組んでいます。
継続的な事業成長と長期的な企業価値向上を通じて、ステークホルダーや社会に貢献することを目標としています。
テクノロジーによるイノベーションを通じて社会問題の解決に貢献するため、優秀な人材の確保と定着を重視しています。
年齢、性別、国籍、育児・介護等の制約にかかわらず、専門知識やスキル、経験、意欲、コミュニケーション能力に優れた人材を確保し、その能力を伸ばせる環境整備に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


モルフォグループは、事業の継続的な発展のため、内部管理体制の強化を重要な課題としています。
コーポレート・ガバナンス機能の強化と内部統制システムの適切な運用に努めています。
また、技術革新の進展と競争激化に対応するため、高度専門人材の確保と育成が急務であると認識しています。
企業認知度の向上や開発力の強化を通じた採用力の強化、戦略的な人材育成に取り組む方針です。
さらに、海外展開の加速に向けて、管理部門におけるグローバル人材の採用を進めています。
研究開発主導型企業として、独自の技術分野における知的財産権の取得、活用、維持も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


モルフォは、取締役会と監査役会制度を基軸としたコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会による監督と監査役会による監査の二重のチェック機能を持つ監査役制度を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


モルフォの株主構成を見ると、筆頭株主は個人であり、創業者が経営の重要な部分を支えていることがうかがえます。また、事業会社や証券会社も上位株主として名を連ねており、多様な主体によって同社の資本が構成されています。

株主名 持株比率
平賀 督基 9.79%
ミックウェア 4.20%
松井証券 4.14%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は平賀督基氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
平賀 督基 代表取締役社長 2004年5月に同社を設立し代表取締役社長に就任。技術部門管掌、内部監査室室長、コーポレート戦略部管掌などを歴任し、現在に至ります。
曽田 誠 取締役 ドレスナー・クラインオートベンソン証券、マネックス証券、デジタルガレージを経て、2025年1月に同社取締役に就任。コーポレート戦略部管掌などを務め、現在に至ります。
西山 貴之 取締役 2007年10月に同社に入社後、プロダクト開発部部長、エンベデッドIP事業部管掌などを歴任。2019年1月より取締役に就任し、DX事業部管掌などを務め、現在に至ります。


社外取締役は、各務茂夫氏(開志専門職大学学長・指名・報酬委員会委員長)、永田淸人氏(元アシュリオン・ジャパン代表取締役社長・指名・報酬委員会委員)、秋山ゆかり氏(Leonessa代表取締役・指名・報酬委員会委員)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による監督と監査役会による監査の二重のチェック機能を持つ体制を採用しています。社外取締役3名と社外監査役3名を選任しており、独立した立場から経営の監視機能を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


モルフォの役員報酬は、中長期的な成長と企業価値に連動する体系を基本方針としています。執行役員を兼務する取締役には固定報酬に加えて業績連動報酬(金銭および株式)が支給され、株主価値の向上を重視し変動報酬の割合を大きく設定しています。執行役員を兼務しない社内取締役および社外取締役には固定報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 58百万円 19.2百万円
社外役員 7名 34百万円 4.9百万円


役員報酬の総額は91.8百万円であり、対象となる役員の総数は10名です。

個人別報酬が開示されている役員は、該当事項はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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