【平均年収519万円】ポエック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収519万円】ポエック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

ポエックは、環境・エネルギー、動力・重機、防災・安全関連機器の製造・販売をグループ各社とともに展開し、社会インフラを支えています。前期にグループに参画した子会社が通期で業績に寄与し、当期は大幅な増収増益となりました。


目次

※本記事は、ポエック株式会社 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ポエックは、環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器、防災・安全関連機器の製造・販売を主な事業内容とする企業です。同社グループは、これら多岐にわたる分野で社会インフラを支える製品とサービスを提供しています。

単体従業員数は67名、連結従業員数は275名です。セグメントは環境・エネルギー、動力・重機等、防災・安全の3つです。

主な国内グループ会社は、三和テスコ、東洋精機産業(動力・重機等セグメント)、協立電機工業(環境・エネルギーセグメント)、アイエススプリンクラー(防災・安全セグメント)などです。

前期(2024年8月期)には、有機溶剤リサイクル装置の製造・販売を手掛けるコーベックスと、スプリンクラーヘッドの製造・販売を手掛けるアイエススプリンクラーが同社グループに参画しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ポエックは、環境・エネルギー、動力・重機等、防災・安全といった幅広い分野で事業を展開しています。このような事業特性から、専門性を活かしながら安定して働く環境が期待できるでしょう。同社グループの給与水準や働き方に関する具体的なデータを見ていきます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も40歳前後であることから、従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境にあると考えられます。安定した人材構成が、事業の継続性にも寄与していると推測できます。

項目 数値
平均年間給与 5,188,487円
平均勤続年数 11.1年
平均年齢 39.8歳
単体従業員数 67人
連結従業員数 275人
単体のグループ内比率 24.4%


同社および連結子会社は、従業員の退職給付として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両制度を採用しています。退職給付債務は2.0億円、年金資産は15百万円となっています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人的資本を持続的成長の源泉と捉え、人材戦略を推進しています。顧客ニーズに対応できる能力を強化するため、様々なビジネススキルを持つ優秀な人材の採用に注力しています。また、グループ各社の事業拡大に伴い、営業力や企画提案力、革新的なサービスを創出できる能力を持つ人材の採用と育成にも力を入れています。

専門性とスキルを備えた人材の採用・育成を通じて企業価値向上を目指すとともに、外部からの招聘だけでなくグループ内での人材交流も推進し、多様な人材ニーズに対応しています。性別や属性、個々の価値観を超えた多様な人材が意欲的に働ける環境づくりや、従業員の心身の健康・活力が事業の原動力であるとの考えのもと、健康経営を推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

任意開示指標


同社は、2027年8月期を期限とする目標を設定しており、当社グループにおける主要な事業を営む提出会社の数値を記載しています。

指標 数値
従業員における女性比率 23.0%
管理職に占める女性労働者の割合 17.5%
有給休暇取得率 62.6%
健康経営の推進 準備中

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ポエックは、環境・エネルギー、動力・重機等、防災・安全の3つの事業セグメントを通じて、社会インフラを支える機器の製造・販売、および技術サービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、環境・エネルギー関連機器、動力・重機関連機器、防災・安全関連機器の製造・販売を主な事業内容としています。機器の販売だけでなく、修理やメンテナンスといった技術サービスによるストックビジネスも展開しており、安定的な収益基盤を構築しています。

環境・エネルギーセグメント

このセグメントでは、ポンプ類や撹拌機などの水処理機器、景観配慮型防潮壁「SEAWALL」、オゾンガス発生装置などの環境改善機器、熱交換器といったエネルギー関連機器を提供しています。モーターや電動機の修理・メンテナンス、水産養殖設備、溶剤再生装置・洗浄装置及び脱臭装置も手掛けています。
収益は、国内メーカーからの仕入れ販売、自社での製造販売、そして修理やメンテナンスなどの技術サービスから得ています。運営は、ポエック、三和テスコ、協立電機工業、マリンリバー、コーベックスが行っています。

動力・重機等セグメント

船舶用エンジン台板や燃料噴射弁部品などの船舶用機械及び部品、ボイラーや圧力容器などのプラント関係機器の製造・販売を行っています。特に、脱炭素や省エネルギー、高効率化といった社会的課題に対応する製品開発に注力しています。
収益は、これらの高付加価値設備の製造販売から得ています。運営は、三和テスコ、東洋精機産業が中心となっています。

防災・安全セグメント

スプリンクラー消火設備用加圧送水装置「ナイアス」や、耐衝撃型スプリンクラーヘッドの製造・販売を主な事業としています。医療機関や福祉施設における防火・防災対策の強化ニーズに応えています。
収益は、消火装置やスプリンクラーヘッドの製造販売、設置、保守・メンテナンスサービスから得ています。運営は、三和テスコ、アイエススプリンクラーが行っています。

同社グループの売上高は、当期において「環境・エネルギー」セグメントが最も大きく、次いで「動力・重機等」セグメントが続きます。「防災・安全」セグメントは前期から大幅に売上高を伸ばしています。海外への売上高は開示されていません。特定の顧客として、株式会社マキタへの売上高が当期において全体の1割強を占めています。

セグメント 売上高(2024年8月期) 売上高(2025年8月期)
環境・エネルギー 44.2億円 52.3億円
動力・重機等 35.7億円 39.2億円
防災・安全 3.9億円 9.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期にわたって増加傾向にあり、特に当期は前期を大きく上回る結果となりました。経常利益も当期に大幅な増加を記録しています。

親会社株主に帰属する当期純利益は、第34期に損失を計上したものの、その後は回復基調にあり、当期は大幅な増益となりました。当期の業績成長には、前期にグループに参画した子会社が通期で業績に寄与したことも一因となっています。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 62.6億円 58.1億円 70.5億円 83.7億円 101億円
経常利益 3.0億円 2.9億円 4.2億円 4.3億円 9.9億円
経常利益率 4.7% 5.0% 6.0% 5.1% 9.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.9億円 △24百万円 2.7億円 2.0億円 5.7億円
1株当たり当期純利益(円) 82.24 △10.16 108.51 42.34 123.64

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から大きく増加しており、収益性の改善を示しています。

これらの指標の改善は、同社グループの事業拡大と効率化の進展を反映していると考えられます。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 31.8百万円 36.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.1百万円 3.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ポエックグループの財務状況を見ると、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況がうかがえます。これにより、事業拡大への意欲が示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ポエックグループの財務基盤は、自己資本比率が前期から低下し、プライム市場の製造業平均(46.8%)を下回っています。しかし、ROE(自己資本利益率)は前期から大きく改善し、プライム市場の製造業平均(9.4%)を上回る水準を示しています。手元資金である現金及び預金は大幅に増加しており、事業運営における資金の厚みがある状況です。これらの状況は、今後の事業展開や雇用・給与の安定性を考える上で重要な要素となります。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 41.1億円 42.6億円
自己資本比率 36.2% 28.2%
ROE(自己資本利益率) 4.8% 13.7%
現金及び預金 20.7億円 43.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ポエックグループの当連結会計年度におけるキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが10億62百万円の収入となり、前期から大きく増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の増加によるものです。

一方、投資活動によるキャッシュフローは10億75百万円の支出となり、有形固定資産の取得による支出が主な要因となっています。この結果、営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローを合わせたフリーキャッシュフローは14百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュフローは24億15百万円の収入となり、社債の発行や短期借入金の純増減額が主な要因です。同社グループは本業で得た資金を上回る投資を行っており、その資金を財務活動で調達している状況が示されています。これは、事業拡大に向けた積極的な投資姿勢を反映しており、将来的な成長への期待が持てる一方で、資金調達の状況も注視していくことが重要です。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 33百万円 10.6億円
投資CF △12.5億円 △10.8億円
財務CF 5.7億円 24.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △12.2億円 △14百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの業績は、企業の設備投資に対する需要動向に影響を受けやすい傾向があります。特に環境・エネルギー事業では企業の設備投資、動力・重機等事業では原材料価格や造船業界の動向に左右される可能性があります。

また、製造上必要となる資機材の調達価格が市況変動により高騰した場合、製造コストの変動が同社グループの経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の成長や企業規模の拡大に伴い、優秀な人材の継続的な採用が必要不可欠であると認識しています。採用基準を満たす人材の確保や人材育成が計画どおりに進まなかった場合、同社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ポエックは「お客様第一主義」を経営理念に掲げ、持続的な成長と企業価値の増大を目指しています。社員一人ひとりの個性を尊重し、力を結集することで、社会の変化を先取りし進化していくことを重視する会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ポエックグループは「お客様第一主義」を経営理念とし、企業価値の増大を図ることを経営基本方針としています。世界に通用する技術・商品の開発を通じて、顧客に価値を提供することを目指しています。

また、社員一人ひとりの個性を尊重し、その力を結集することで、社会の変化を先取りし自らも進化していくことを重視しています。事業規模を拡大しつつ利益の増大を目標としており、持続的な成長を目指す姿勢が示されています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ポエックグループは「お客様第一主義」を経営理念の根幹に据え、人的資本を持続的成長の源泉と考えています。多様なビジネススキルを持つ優秀な人材の採用や、営業力、企画提案力、革新的なサービスを創出できる能力を持つ人材の確保に注力しています。

専門性とスキルを備えた人材の育成も重視しており、外部からの招聘だけでなく、グループ内での人材交流も積極的に推進しています。性別や属性、個々の価値観の垣根を超え、多様な人材がそれぞれの特性を活かして意欲的に働ける環境づくりを進めています。従業員の心身の健康と活力が事業の原動力であるとの考えのもと、健康経営も推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ポエックグループは「お客様第一主義」を経営理念に掲げ、中長期的な成長のため、組織・人材・ガバナンスに関する複数の課題に取り組んでいます。M&A戦略においてはグループ内の人的資源を結集し知識を融合することでリスクを抑えた実践を目指し、グループ全社では透明性が高く健全な経営を行うためのガバナンス体制強化と内部統制システムの全社適用を進めています。また、原価低減に向けた組織体制の整備と適材適所の人材配置、多様な人材確保策とグループ内での人材交流を通じた人材育成による企業体質の強化も重点テーマとしています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ポエックでは、健全な企業統治を事業発展の基盤と捉え、取締役会、監査役会、任意の指名報酬委員会、およびグループ経営会議を通じて経営体制を構築しています。社外役員による客観的かつ中立的な監督・監査を重視した体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ポエックの株主構成を見ると、筆頭株主は同社の取締役会長である来山哲二氏です。上位には来山氏の親族とみられる個人株主や、事業会社が名を連ねています。特定の株主グループが上位を占める傾向が見られます。

株主名 持株比率
来山 哲二 13.78%
東洋額装 4.42%
来山 美佐子 3.02%
宮地 治夫 2.40%
小林 正明 1.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性12名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長は来山哲二氏、代表取締役社長は松村俊宏氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。

氏名 役職 主な経歴
来山 哲二 取締役会長 (代表取締役) 1970年極東機械製作所(現テラル)入社。1989年同社設立代表取締役社長。2019年11月より同社代表取締役会長。
松村 俊宏 取締役社長 (代表取締役) 1976年中国三鉱入社。2000年同社入社、2002年10月同社取締役営業部長。2021年11月より同社代表取締役社長。
寒川 貴宣 専務取締役 1982年大日本コンクリート工業入社。1989年同社入社、2002年10月同社取締役営業部長。2014年7月より同社専務取締役。
三谷 俊二 常務取締役 業務部長 1986年谷口美容入社。1989年同社入社、2002年10月同社取締役業務部長。2014年7月より同社常務取締役業務部長。
村本 修 常務取締役 1980年住友石炭鉱業入社。2017年9月同社取締役。2023年11月より同社常務取締役。
吉本 貞幸 取締役 管理部長 1987年日本タイプライター入社。2008年同社入社、2013年11月より同社取締役管理部長。
佐藤 宏之 取締役 経営企画部長 1986年野村證券入社。2022年5月同社入社事業戦略室室長。2023年12月より同社取締役経営企画部長。


社外取締役は、森紀男氏(マツダ機電代表取締役社長・指名報酬委員長)、大植伸氏(大植法律事務所代表・指名報酬委員)です。社外監査役は、曽川俊洋氏(曽川公認会計士事務所代表・指名報酬委員)、木村洋佑氏(司法書士木村事務所代表・指名報酬委員)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役と社外監査役が取締役会やその他の重要な会議に出席し、独立した立場から経営の監督・監査を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ポエックの役員報酬は、企業価値向上と持続的な成長を目的とした体系です。業務執行取締役には固定報酬である基本報酬と業績連動報酬が支給され、社外取締役は独立性を確保するため基本報酬のみとなっています。また、中長期的な企業価値向上へのインセンティブとして、譲渡制限付株式報酬が取締役および監査役に対して支給される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.2億円 16.9百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 5.8百万円
社外役員 5名 11百万円 2.1百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。