※本記事は、テクノアルファ株式会社 の有価証券報告書(2025年11月期、2024年12月1日 ~ 2025年11月30日、2026年2月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
テクノアルファは、エレクトロニクス、マリン・環境機器、SI(システムインテグレーター)、サイエンスの4つの事業を展開しています。国内外のメーカーから製品を調達し、販売代理店として多様な顧客に専門的な技術サポートを提供しています。
単体従業員数は53名、連結従業員数は87名です。セグメントはエレクトロニクス事業、マリン・環境機器事業、SI事業、サイエンス事業の4つです。
主な国内グループ会社は、ペリテックなどです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
テクノアルファは、エレクトロニクスやマリン・環境機器、SI、サイエンスといった多岐にわたる事業を展開しており、専門性の高い技術とサービスを提供しています。このような事業特性から、従業員には特定の専門知識や技術が求められる傾向があると考えられます。同社では、従業員の専門性を活かし、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると推測されます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が10年を超えており、従業員が比較的長く在籍している傾向が見られます。平均年齢も40代半ばであることから、経験豊富な人材が中心となって事業を支えていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,301,246円 |
| 平均勤続年数 | 10.4年 |
| 平均年齢 | 46.0歳 |
| 単体従業員数 | 53人 |
| 連結従業員数 | 87人 |
| 単体のグループ内比率 | 60.9% |
同社及び子会社は、退職給付型の制度として、退職一時金制度を設けています。またその一部については特定退職金共済制度に加入しており、勤続年数に応じて月額定額掛け金を設定し、拠出しています。
退職給付債務は1.8億円、年金資産は1.0億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、サステナビリティに関する取り組みの一環として、社会課題解決と企業価値向上の双方を実現するためのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。その中で、人的資本に対する取り組みを重視しています。
具体的には、「多様な人材(専門性・バックグラウンド)が主体的に活躍・成長できる環境の整備」と「次世代人材の確保、育成の推進」を重点テーマとしています。今後は、人事制度の見直し検討や、求める人材像に基づく採用・育成戦略のさらなる検討を進めることで、企業価値向上を支える人材基盤の整備を一層推進していく方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
当社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
テクノアルファは、エレクトロニクス事業、マリン・環境機器事業、SI事業、サイエンス事業の4つの事業を展開しています。各分野で専門性の高い製品やシステムを提供し、顧客の課題解決を支援しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、当社と連結子会社であるペリテックの計2社で構成されており、多岐にわたる専門分野で事業を展開しています。各事業では、国内外のメーカーから仕入れた製品の販売や、自社での開発・製造、システムインテグレーションを通じて収益を上げています。顧客の要求に応じた専門的な技術サポートも提供しています。
エレクトロニクス事業
この事業では、パワー半導体製造プロセスの後工程で使用される半導体製造装置、研究開発機器、検査機器、その他機器、電子材料を輸入販売しています。また、液晶ディスプレイやフラットパネルディスプレイ等製造用の材料および装置の輸出販売も行っています。収益は、これらの機器や材料の販売、および自社開発のFA装置の販売から得ています。運営は、同社が行っています。
マリン・環境機器事業
この事業では、ライフボート、ボートダビット、船舶用クレーン等の舶用機器を国内外から調達し、国内外の造船所に販売しています。また、食品・化学・石油化学業界等における液体分離・ろ過を目的とした膜等を海外メーカーとの販売代理店契約に基づき仕入れ、顧客に販売しています。収益は、舶用機器や液体分離・ろ過用膜等の販売から得ています。運営は、同社が行っています。当連結会計年度においては、三菱重工業株式会社への売上高が同社グループ全体の売上高の17.56%を占めており、これはマリン・環境機器事業に関連するものです。
SI事業
この事業では、試験・計測システム等の受託開発を行っています。システムインテグレーターとして、ハードウェアを含めた設置・調整、ユーザー向けトレーニングおよび保守サービスも提供しています。収益は、試験・計測システムの受託開発および自社製品の開発・販売から得ています。運営は、連結子会社であるペリテックが行っています。
サイエンス事業
この事業では、理化学分野の機器の開発および製造、ならびに国内外からの仕入れを行い、主に国内の大学や研究所向けに販売しています。収益は、理化学機器の開発・製造・仕入れ・販売から得ています。運営は、同社が行っています。
同社グループの売上高は、日本国内が大部分を占めていますが、北米、アジア、ヨーロッパといった海外地域にも展開しています。
| セグメント | 売上高(2024年11月期) | 売上高(2025年11月期) |
|---|---|---|
| エレクトロニクス事業 | 25.6億円 | 26.0億円 |
| マリン・環境機器事業 | 6.5億円 | 10.6億円 |
| SI事業 | 6.2億円 | 6.9億円 |
| サイエンス事業 | 1.4億円 | 1.7億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、直近5年間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに変動しながらも、当期は大幅な増収増益となりました。特に当期は、売上高が前期比で大きく増加し、利益も大幅に伸長しています。
| 項目 | 2021年11月期 | 2022年11月期 | 2023年11月期 | 2024年11月期 | 2025年11月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 31.5億円 | 42.7億円 | 43.7億円 | 39.7億円 | 45.2億円 |
| 経常利益 | 1.8億円 | 3.4億円 | 2.4億円 | 3.2億円 | 6.0億円 |
| 経常利益率 | 5.7% | 8.1% | 5.5% | 8.0% | 13.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.1億円 | 2.3億円 | 1.7億円 | 2.1億円 | 4.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 64.21 | 129.81 | 94.14 | 120.31 | 233.71 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加し、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益も前期から大きく伸長しており、収益性の改善がうかがえます。
| 指標 | 2024年11月期 | 2025年11月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 47.8百万円 | 52.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.3百万円 | 6.7百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
テクノアルファの財務状況は、事業活動による資金創出力と投資活動のバランスから、安定した経営基盤を示しています。手元資金の厚みや自己資本の状況から、同社グループの現在地を把握することができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
テクノアルファの財務基盤は、高い自己資本比率とROEを示しており、安定した経営状況にあることがわかります。手元資金も増加傾向にあり、不況時への耐性も備えていると言えます。これらの財務状況は、同社グループの持続的な事業運営を支え、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。
| 指標 | 2024年11月期(前期) | 2025年11月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 19.6億円 | 23.1億円 |
| 自己資本比率 | 64.9% | 69.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 11.3% | 19.3% |
| 現金及び預金 | 4.5億円 | 7.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
テクノアルファのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは大幅な収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や売上債権、前渡金の減少が要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは、有形・無形固定資産の取得などにより支出超過となっています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いや短期借入金の返済により支出となりました。
結果として、本業で得た資金が投資を上回り、自由に使える資金であるフリーキャッシュフローはプラスとなっています。この状況は、同社グループが安定した資金創出力を持つことを示しており、将来の成長投資や株主還元、そして従業員の雇用・給与の安定性にもつながる健全な財務運営が行われていると言えます。
| 項目 | 2024年11月期(前期) | 2025年11月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △336百万円 | 607百万円 |
| 投資CF | △20百万円 | △61百万円 |
| 財務CF | 148百万円 | △273百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △356百万円 | 546百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、エレクトロニクス事業の売上高が総売上高に占める割合が高く、この事業の販売動向が業績に影響を与える可能性があります。また、仕入れの多くが外貨建て輸入取引であるため、急激な為替レートの変動が業績に影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは小規模な組織であり、事業が急速に拡大した場合に、人員や体制が適切かつ十分に追いつかないことで、事業遂行や拡大に制約が生じる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
テクノアルファは、「日本のモノづくりを輝かせる」ことを存在意義とし、技術とソリューションを通じて未来を創造することを目指しています。顧客への提供価値拡大を追求し、エンジニアリング力を強みとする企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループの存在意義は「日本のモノづくりを輝かせる」ことであり、「世界と繋がり、技術を磨き、未来へ挑む」ことを行動基準としています。
長期的な目標である新Visionには「日本一のエンジニアリング力を誇るソリューションカンパニー」を掲げています。
このVisionを経営の基本方針とし、顧客に対する付加価値拡大を図ることで、その実現を目指しています。
また、2026年11月期から2028年11月期までの中期経営計画では、「ソリューションの洗練化に向けた経営・事業基盤の強化」を中期ビジョンとしています。
これは長期目標達成に向けた基盤強化期間と位置付けられています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、卓越した目利き力や高度なエンジニアリング力を強みとしています。
中期経営計画では、顧客に対するさらなる付加価値向上を目指し、「事業横断による提案力の強化」、「エンジニアリング力の深化」、「組織力向上に向けた基盤整備」の3つの基本方針を設定しています。
サステナビリティに関する取り組みとして、6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しています。
その中には「多様な人材(専門性・バックグラウンド)が主体的に活躍・成長できる環境の整備」や「次世代人材の確保、育成の推進」が含まれています。
これらのマテリアリティを中心に、人事制度の見直し検討や採用・育成戦略のさらなる検討を進め、人材面での基盤整備を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループを取り巻く経営環境は、世界経済の先行き不透明感や地政学リスクの増大、国内の生産年齢人口減少による労働力不足、脱炭素社会への移行や人権尊重、ガバナンス強化といったサステナビリティ対応への要請の高まりなど、複雑性を増しています。
これらの課題に対し、サステナビリティに係るリスク及び機会について同社の取締役会において検討し、具体的な課題への対応を進めています。
また、特定した6つのマテリアリティ(重要課題)に対し非財務KPIを定め、具体的な進捗管理を実施することで、持続可能な社会への貢献と中長期的な成長の実現を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は、事業に精通した取締役と社外取締役で取締役会を構成しています。
また、監査役会制度を採用しており、常勤監査役と社外監査役が経営を監視する体制です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は個人である青島勉氏です。
上位には複数の個人株主が名を連ねており、特定の個人が一定の株式を保有している状況がうかがえます。
また、社員持株会や取引先持株会も大株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 青島 勉 | 11.54% |
| 古川 雄一 | 3.55% |
| 中村 泰三 | 2.66% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。
代表取締役社長は稲垣映磨氏が務めています。
社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 稲垣 映磨 | 代表取締役社長 | 2001年10月同社入社、2018年2月同社取締役に就任。2022年6月株式会社ペリテック取締役に就任し、2023年1月より同社代表取締役社長、2023年12月より株式会社ペリテック代表取締役社長を務めています。 |
| 中村 泰三 | 取締役副社長 | 1997年10月同社入社、2017年2月同社取締役に就任。2021年1月株式会社ペリテック取締役に就任し、2023年2月より同社取締役副社長を務めています。 |
社外取締役は、北野孝輔氏(信和総合法律事務所パートナー)です。
社外監査役は、村上章氏(実践経営コンサルティング代表取締役)、田村洋平氏(たむら会計事務所代表)です。
同社は監査役会設置会社であり、監査役会が経営の監査機能を担っています。
社外取締役および社外監査役が客観的・中立的な立場から経営を監視する体制です。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、取締役に対して月例の固定報酬と業績連動報酬を組み合わせています。
固定報酬は役位や職責、在任年数などを総合的に勘案して決定され、業績連動報酬は営業利益を指標として算定されています。
監査役の報酬は、株主総会で年額30百万円以内と決議されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 52百万円 | 26.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.0百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 5百万円 | 1.7百万円 |
なお、退職慰労金は、役員退職慰労引当金繰入額として費用処理された金額です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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